1 / 33
ほう。今何でも願いを叶えるって言った?
しおりを挟む
「はぁーあ」
付き合いたいと思っていた女の子に3回目のデートで告白、玉砕した
サトルは大きなため息をつきながら高台から街の景色を眺めている
「良い事ないなぁ、俺の人生」
でも自殺をする勇気も無ければ、俺にはまだやれると未来に希望を抱いちゃったりしているのだ
帰ってふて寝でもするかと坂道を下る
途中で綺麗な毛並みの猫を発見、こういう黄昏たいときって構いたくなっちゃうよね
猫はきれいな目でこっちを見ている
「なぁ。さっき景子ちゃんに振られちゃったんだ、俺」
「知ったこっちゃないか、あはは」
あまり野良猫を触るのはよくないかなと思いながら手を伸ばす
「あれ、嫌がらないんだ」
”ま、別に今機嫌悪くないから許してあげる”みたいな顔をしている。かわいい!
撫でまわしていると少しは気が楽になった
「ふぅ」
さて、そろそろ行こうかなと思った矢先、エンジン音が思わぬ大きさで聞こえてくる
え?
気づいた時にはもう遅かった。トラックが突っ込んできている
とっさに猫を抱きかかえた
ドン!
この後警察、救急車が集まったが、事故現場に居合わせた人の証言によると、轢かれた青年は不思議な光に包まれて消えてしまったらしい
「・・・うーん」
サトルは目を覚ますとその場の状況が理解できなかった
「え、ここどこ?」
何も無い真っ白な空間にいる
「目が覚めたようですね」
気づくと目の前に白いベールに身を包んだ、見るからに女神が立っていた
「は、はじめまして・・・」
「ふふ、はじめまして。そんな事言われたのは初めてです。あなたは先ほど命を落としました」
「やっぱり、そうなんですか?」
「ええ。でもここは天国ではありません、私の力でこの空間に来てもらいました」
「へ?」
女神の足元からさっきの猫が姿を見せる
「あ、お前あの時の猫!」
「そうです。あなたが命をかけて助けてくれた私の従者です」
「女神の、従者?」
「はい。私がちょっと目を離したすきにたまたまそちらの世界に遊びに行ってしまって。結果あなたを死なせてしまいました。ほんとに申し訳ありません。」
「はぁ。全く自覚ありませんけどー、これから僕はどうなるんですか?」
「ここは生と死の狭間の世界。つまりここからはどの世界にも行くことができます。あなたが望むのであれば従者を救ってくれたお礼として何か1つ、願いを叶えましょう。そしてこの空間からは出て行っていただきます。本来いるべきではない人間があまり長くいるのはかなり良くないので」
「・・・ほう?」
「なんでしょう?」
「いま、何でも願いを叶えてくれるとおっしゃいましたね?」
「そ、そうですね、1つだけですけど」
女神の身体を舐めまわすように眺める
サトルの頭の中にはアレな妄想がビッグバンのように広がっていた
いやいや待て! 一時の欲望のせいで、たった一つの何でも叶う願いを無駄にしてはいけない!
天使と悪魔、いや本能と理性が殴り合いをしている
「うー、決めた!」
「さぁ、願いを!」
「僕を誰にも支配されない、屈しない、自由な人間にしてください!」
「・・・何ていうか、抽象的ですね」
「もっとシンプルで最強な願いにしても良かったんですけど、あまりに思い通りになる人生もおもしろくないかなって。告白すれば全ての女の子がオッケーしてくれる人生も、それはそれで味気ないというか。偶然だけど、振られたからこうして願いが叶えてもらえるわけで。」
「なんとなくわかる気がしますが、どういう能力を与えればいいのかわかりませんね、、」
「そうですねぇ。何ものにも不条理を押し付けられない、大切な何かを守れる、そんな強さがもらえれば良いかなって思いますけど、細かい所は女神様におまかせします。どういう風になるのかわからないので。」
「わかりました。やってみましょう」
女神の手から青い光が照射される
体がほんのり温かくなるのを感じる
しばらくすると照射が終わる
「これで、私なりにあなたの願いに近い力を授けました。」
「ありがとうございます。楽しみにしています」
ここで具体的にもらった能力を聞いた方が良いと思ったけど、なんとなくやめた。
「では、ここから出ていただくのですが、どうしますか? 元の世界でも良いですし、今なら好きな世界に行くことが可能ですが」
「じゃあ・・・」
「じゃあ?」
「そのたわわな世界に行きまーーす!!」
こんな奇跡めったにないんだ。どうせ1度失った命、2度失おうと一緒だ!
女神様のたわわにダイブする
な、なんだこれは!!
この柔らかさ、まさに神の領域
ほどよい体温、包み込まれるような大きさ、かといって程よく弾力を残し、サトルのダイブを受け止める。あまりの心地良さに何も考えられない。女神のたわわには煩悩すら除去する力があるとでもいうのだろうか!
「・・・んー!!////」
女神様の体がプルプルしているのが伝わる
「この・・・へんたーい!!!」
「ぶぅーー!!」
頬を思い切りぶたれ、ふっとぶ
「う、うわぁああーーー!!」
そのまま亜空間に落ちてしまった
※不定期更新です
付き合いたいと思っていた女の子に3回目のデートで告白、玉砕した
サトルは大きなため息をつきながら高台から街の景色を眺めている
「良い事ないなぁ、俺の人生」
でも自殺をする勇気も無ければ、俺にはまだやれると未来に希望を抱いちゃったりしているのだ
帰ってふて寝でもするかと坂道を下る
途中で綺麗な毛並みの猫を発見、こういう黄昏たいときって構いたくなっちゃうよね
猫はきれいな目でこっちを見ている
「なぁ。さっき景子ちゃんに振られちゃったんだ、俺」
「知ったこっちゃないか、あはは」
あまり野良猫を触るのはよくないかなと思いながら手を伸ばす
「あれ、嫌がらないんだ」
”ま、別に今機嫌悪くないから許してあげる”みたいな顔をしている。かわいい!
撫でまわしていると少しは気が楽になった
「ふぅ」
さて、そろそろ行こうかなと思った矢先、エンジン音が思わぬ大きさで聞こえてくる
え?
気づいた時にはもう遅かった。トラックが突っ込んできている
とっさに猫を抱きかかえた
ドン!
この後警察、救急車が集まったが、事故現場に居合わせた人の証言によると、轢かれた青年は不思議な光に包まれて消えてしまったらしい
「・・・うーん」
サトルは目を覚ますとその場の状況が理解できなかった
「え、ここどこ?」
何も無い真っ白な空間にいる
「目が覚めたようですね」
気づくと目の前に白いベールに身を包んだ、見るからに女神が立っていた
「は、はじめまして・・・」
「ふふ、はじめまして。そんな事言われたのは初めてです。あなたは先ほど命を落としました」
「やっぱり、そうなんですか?」
「ええ。でもここは天国ではありません、私の力でこの空間に来てもらいました」
「へ?」
女神の足元からさっきの猫が姿を見せる
「あ、お前あの時の猫!」
「そうです。あなたが命をかけて助けてくれた私の従者です」
「女神の、従者?」
「はい。私がちょっと目を離したすきにたまたまそちらの世界に遊びに行ってしまって。結果あなたを死なせてしまいました。ほんとに申し訳ありません。」
「はぁ。全く自覚ありませんけどー、これから僕はどうなるんですか?」
「ここは生と死の狭間の世界。つまりここからはどの世界にも行くことができます。あなたが望むのであれば従者を救ってくれたお礼として何か1つ、願いを叶えましょう。そしてこの空間からは出て行っていただきます。本来いるべきではない人間があまり長くいるのはかなり良くないので」
「・・・ほう?」
「なんでしょう?」
「いま、何でも願いを叶えてくれるとおっしゃいましたね?」
「そ、そうですね、1つだけですけど」
女神の身体を舐めまわすように眺める
サトルの頭の中にはアレな妄想がビッグバンのように広がっていた
いやいや待て! 一時の欲望のせいで、たった一つの何でも叶う願いを無駄にしてはいけない!
天使と悪魔、いや本能と理性が殴り合いをしている
「うー、決めた!」
「さぁ、願いを!」
「僕を誰にも支配されない、屈しない、自由な人間にしてください!」
「・・・何ていうか、抽象的ですね」
「もっとシンプルで最強な願いにしても良かったんですけど、あまりに思い通りになる人生もおもしろくないかなって。告白すれば全ての女の子がオッケーしてくれる人生も、それはそれで味気ないというか。偶然だけど、振られたからこうして願いが叶えてもらえるわけで。」
「なんとなくわかる気がしますが、どういう能力を与えればいいのかわかりませんね、、」
「そうですねぇ。何ものにも不条理を押し付けられない、大切な何かを守れる、そんな強さがもらえれば良いかなって思いますけど、細かい所は女神様におまかせします。どういう風になるのかわからないので。」
「わかりました。やってみましょう」
女神の手から青い光が照射される
体がほんのり温かくなるのを感じる
しばらくすると照射が終わる
「これで、私なりにあなたの願いに近い力を授けました。」
「ありがとうございます。楽しみにしています」
ここで具体的にもらった能力を聞いた方が良いと思ったけど、なんとなくやめた。
「では、ここから出ていただくのですが、どうしますか? 元の世界でも良いですし、今なら好きな世界に行くことが可能ですが」
「じゃあ・・・」
「じゃあ?」
「そのたわわな世界に行きまーーす!!」
こんな奇跡めったにないんだ。どうせ1度失った命、2度失おうと一緒だ!
女神様のたわわにダイブする
な、なんだこれは!!
この柔らかさ、まさに神の領域
ほどよい体温、包み込まれるような大きさ、かといって程よく弾力を残し、サトルのダイブを受け止める。あまりの心地良さに何も考えられない。女神のたわわには煩悩すら除去する力があるとでもいうのだろうか!
「・・・んー!!////」
女神様の体がプルプルしているのが伝わる
「この・・・へんたーい!!!」
「ぶぅーー!!」
頬を思い切りぶたれ、ふっとぶ
「う、うわぁああーーー!!」
そのまま亜空間に落ちてしまった
※不定期更新です
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
異世界坊主の成り上がり
峯松めだか(旧かぐつち)
ファンタジー
山歩き中の似非坊主が気が付いたら異世界に居た、放っておいても生き残る程度の生存能力の山男、どうやら坊主扱いで布教せよということらしい、そんなこと言うと坊主は皆死んだら異世界か?名前だけで和尚(おしょう)にされた山男の明日はどっちだ?
矢鱈と生物学的に細かいゴブリンの生態がウリです?
本編の方は無事完結したので、後はひたすら番外で肉付けしています。
タイトル変えてみました、
旧題異世界坊主のハーレム話
旧旧題ようこそ異世界 迷い混んだのは坊主でした
「坊主が死んだら異世界でした 仏の威光は異世界でも通用しますか? それはそうとして、ゴブリンの生態が色々エグいのですが…」
迷子な坊主のサバイバル生活 異世界で念仏は使えますか?「旧題・異世界坊主」
ヒロイン其の2のエリスのイメージが有る程度固まったので画像にしてみました、灯に関しては未だしっくり来ていないので・・未公開
因みに、新作も一応準備済みです、良かったら見てやって下さい。
少女は石と旅に出る
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893967766
SF風味なファンタジー、一応この異世界坊主とパラレル的にリンクします
少女は其れでも生き足掻く
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893670055
中世ヨーロッパファンタジー、独立してます
アルゴノートのおんがえし
朝食ダンゴ
ファンタジー
『完結済!』【続編製作中!】
『アルゴノート』
そう呼ばれる者達が台頭し始めたのは、半世紀以上前のことである。
元来アルゴノートとは、自然や古代遺跡、ダンジョンと呼ばれる迷宮で採集や狩猟を行う者達の総称である。
彼らを侵略戦争の尖兵として登用したロードルシアは、その勢力を急速に拡大。
二度に渡る大侵略を経て、ロードルシアは大陸に覇を唱える一大帝国となった。
かつて英雄として名を馳せたアルゴノート。その名が持つ価値は、いつしか劣化の一途辿ることになる。
時は、記念すべき帝国歴五十年の佳節。
アルゴノートは、今や荒くれ者の代名詞と成り下がっていた。
『アルゴノート』の少年セスは、ひょんなことから貴族令嬢シルキィの護衛任務を引き受けることに。
典型的な貴族の例に漏れず大のアルゴノート嫌いであるシルキィはセスを邪険に扱うが、そんな彼女をセスは命懸けで守る決意をする。
シルキィのメイド、ティアを伴い帝都を目指す一行は、その道中で国家を巻き込んだ陰謀に巻き込まれてしまう。
セスとシルキィに秘められた過去。
歴史の闇に葬られた亡国の怨恨。
容赦なく襲いかかる戦火。
ーー苦難に立ち向かえ。生きることは、戦いだ。
それぞれの運命が絡み合う本格派ファンタジー開幕。
苦難のなかには生きる人にこそ読んで頂きたい一作。
○表紙イラスト:119 様
※本作は他サイトにも投稿しております。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
形成級メイクで異世界転生してしまった〜まじか最高!〜
ななこ
ファンタジー
ぱっちり二重、艶やかな唇、薄く色付いた頬、乳白色の肌、細身すぎないプロポーション。
全部努力の賜物だけどほんとの姿じゃない。
神様は勘違いしていたらしい。
形成級ナチュラルメイクのこの顔面が、素の顔だと!!
……ラッキーサイコー!!!
すっぴんが地味系女子だった主人公OL(二十代後半)が、全身形成級の姿が素の姿となった美少女冒険者(16歳)になり異世界を謳歌する話。
絶対婚約いたしません。させられました。案の定、婚約破棄されました
toyjoy11
ファンタジー
婚約破棄ものではあるのだけど、どちらかと言うと反乱もの。
残酷シーンが多く含まれます。
誰も高位貴族が婚約者になりたがらない第一王子と婚約者になったミルフィーユ・レモナンド侯爵令嬢。
両親に
「絶対アレと婚約しません。もしも、させるんでしたら、私は、クーデターを起こしてやります。」
と宣言した彼女は有言実行をするのだった。
一応、転生者ではあるものの元10歳児。チートはありません。
4/5 21時完結予定。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる