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24 帰宅
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男同士で付き合うと、友達を交えた時の普通が難しい。だからと言って告げるのが誠意とは限らないし、仕方がない事と割り切っても罪悪感は残る。どうしたものか、判断が難しい。
ハルたちは駐車場近くで話していたし、五條は応援に来てくれた友達や女の子の所に行って話している。俺は五條に帰ると告げて、さっさと抜けて来た。降りた場所でハルと待ち合わせているけど、ハルはまだ来ないと思う。降りた場所を越えてゆっくり駅までの道を歩いている。街灯が等間隔に並んでいて、遠くに車のテールランプと街の灯りが見える。空には細い月と星が出ていて、もうすぐ夏が来るんだなって、なんとなく思った。ゆっくり車が近づいて来て、停まる。後部座席のドアを開けて荷物を入れると助手席に乗った。
「お疲れ」
ハルの言葉にお疲れ~と返して、シートに背を預ける。
「反省会とか飲み会とか、良かった?」
試合後は大抵、反省会と銘打った飲み会がある。たぶん他のメンバーは集まる予定になっていると思う。
「今日はユウキ優先だから」
爽やかに笑んだ横顔。ハル目当ての女の子もいたと思う。ごめんって思いながら、優先されている事を嬉しく思っている。
「スパイクの言い訳の為だろ?」
「あーそう、それ、俺がホストやってた話。変に誤解してない?」
「別に。そうなんだ~程度だけど?」
「そう?」
一旦、話が途切れる。ハルの車の中はいい匂いがする。自分の汗くさい匂いも気にならなくて良い。心地よい疲れと車の振動で、うとうとしていたらしい。
「ユウキ、着いたよ」
ハルの言葉で目を覚まして、一瞬、何してたか分からなくてハルを見て、外を見る。ハルのマンションの地下駐車場だった。
「あれ? 俺、帰る予定……」
「寝るから悪い」
ハルにニヤッと笑まれて、助手席のドア開けられて、荷物を持たされた。あくびをしながら駐車場内を歩いてエレベーターに乗る。
「自分の家に帰るつもりだったんだけど」
ぶつぶつ言ってみてもすでにハルのマンションの中だ。シャワーも浴びずに電車に乗りたくないし、帰宅ラッシュの時間なんて絶対に気分が悪くなる。
「風呂、先に入って良いよ」
昨日と夜に着ていた服が乾燥機から出て来る。いつの間に回収されて洗われたのだろう。用意周到っていうか下着まで洗われてる。これは策略的再お泊まり計画か?
「ありがとう」
受け取って浴室に行く。お湯も自動で入れられている。泡なしの普通のお湯。こちらは一緒に入る予定にされていなかった様子だ。疲れたからゆっくり入ってって事? なんだろう、この至れり尽くせりのゆったり感は。ハルの優しさを感じながら、ゆっくりお風呂に浸かった。
ハルたちは駐車場近くで話していたし、五條は応援に来てくれた友達や女の子の所に行って話している。俺は五條に帰ると告げて、さっさと抜けて来た。降りた場所でハルと待ち合わせているけど、ハルはまだ来ないと思う。降りた場所を越えてゆっくり駅までの道を歩いている。街灯が等間隔に並んでいて、遠くに車のテールランプと街の灯りが見える。空には細い月と星が出ていて、もうすぐ夏が来るんだなって、なんとなく思った。ゆっくり車が近づいて来て、停まる。後部座席のドアを開けて荷物を入れると助手席に乗った。
「お疲れ」
ハルの言葉にお疲れ~と返して、シートに背を預ける。
「反省会とか飲み会とか、良かった?」
試合後は大抵、反省会と銘打った飲み会がある。たぶん他のメンバーは集まる予定になっていると思う。
「今日はユウキ優先だから」
爽やかに笑んだ横顔。ハル目当ての女の子もいたと思う。ごめんって思いながら、優先されている事を嬉しく思っている。
「スパイクの言い訳の為だろ?」
「あーそう、それ、俺がホストやってた話。変に誤解してない?」
「別に。そうなんだ~程度だけど?」
「そう?」
一旦、話が途切れる。ハルの車の中はいい匂いがする。自分の汗くさい匂いも気にならなくて良い。心地よい疲れと車の振動で、うとうとしていたらしい。
「ユウキ、着いたよ」
ハルの言葉で目を覚まして、一瞬、何してたか分からなくてハルを見て、外を見る。ハルのマンションの地下駐車場だった。
「あれ? 俺、帰る予定……」
「寝るから悪い」
ハルにニヤッと笑まれて、助手席のドア開けられて、荷物を持たされた。あくびをしながら駐車場内を歩いてエレベーターに乗る。
「自分の家に帰るつもりだったんだけど」
ぶつぶつ言ってみてもすでにハルのマンションの中だ。シャワーも浴びずに電車に乗りたくないし、帰宅ラッシュの時間なんて絶対に気分が悪くなる。
「風呂、先に入って良いよ」
昨日と夜に着ていた服が乾燥機から出て来る。いつの間に回収されて洗われたのだろう。用意周到っていうか下着まで洗われてる。これは策略的再お泊まり計画か?
「ありがとう」
受け取って浴室に行く。お湯も自動で入れられている。泡なしの普通のお湯。こちらは一緒に入る予定にされていなかった様子だ。疲れたからゆっくり入ってって事? なんだろう、この至れり尽くせりのゆったり感は。ハルの優しさを感じながら、ゆっくりお風呂に浸かった。
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