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3章
19 初めて
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穏やかな空気の中、鳥が無邪気に鳴いている。
冷たい川の中に半身を浸し、激しくキスを貪る。ここがどこだとか、どうなったとか、どうでも良い。ただニアと抱き合える。生きた温もりを感じられる。それが全てだった。
ニアに手を引かれ、岸に歩き、押し倒される。濡れた服を脱がせ合いながら、肌を探る。
「ニア、尾がある」
濡れて萎んだ尾が志津木の足に触れる。さわさわとされ、くすぐったい。
「傷が消えてる。耳もある」
ニアの髪をくしゃくしゃに撫で、頬へ、唇へキスを繰り返す。
反対に志津木には矢傷がある。腕と肩にやっと血が止まったのかというような生々しいものが。でも志津木に痛みは感じない。興奮状態にあるからだろう。全てにおいて優先すべきはニアだ。
「ヨウ、初めての体だよ? ヨウに穢されたい。ヨウのが欲しい」
懇願の表情で見つめられ、昂りを押しつけられ、ただでさえ燻り続けていた感情が弾け飛ぶ。
「可愛いフリして、恥ずかしいな、ニア」
太ももに押し付けて来る昂りを撫でてやれば、耳元で熱い息を漏らした。キスを繰り返し、性器を抜いてやる。
「僕のはいいから、——もう挿れて」
手の甲で口元を隠し、喘ぎを抑えているニアの姿は、頬を赤らめて、涙で瞳をウルわせて、性欲を煽られる。
「初めてなのに? 切れて血が出ても良いの?」
まだ硬い後穴を指先で擦れば、ニアが背をしならせる。
「いいよ、ヨウ、一番奥まで挿れて、痛いの、欲しい」
ニアの表情の中に妖艶さが混じる。
ニアの体は初めてだが、記憶には奴隷で虐げられた痛みと内混ぜの快さが植え付けられている。そのアンバランスさに志津木は煽られる。
キスを深くして、ニアの体を引き寄せ、膝に乗せた。
日が高い真昼間の開放的な野外で、たとえここが異世界であり、神聖な聖域の森の中だとしても、感情のまま抱き合う場には相応しくない。
それでもニアの激情を受け入れたいと思う志津木がいる。受け入れる事により、全て、心も体も、通い合えると信じている。
「好きだよ、ニア、大好きだ。初めては優しく抱かせて欲しい」
そう言えばニアはキスの途中で止まり、惚けたような顔で志津木を見て、表情を崩して、涙を流した。
「嬉しい、僕も、大好きだよ、もっといっぱいキスしたい」
泣きながらキスして来る。キスの合間に嗚咽を漏らし、確かめる様に舌を絡めて来る。
思わず笑うと、ニアは不貞腐れて頬を膨らませた。
「ごめん、ニア、おまえ本当に可愛いよ」
笑いを引き、真剣にニアを見つめれば、戸惑った表情を見せて抱きついて来る。
「そろそろ真剣に感じてくれない?」
先走りでヌメる性器の先端を擦れば、ニアが甘い声を出す。恥ずかしそうに顔を肩に埋める仕草も可愛い。
「精通も初めてだろ?」
2歳で異世界へ渡り、向こうでは体が変化している。とすればこの体は、先日、渡って来た時に初めて変化した体だ。あの時、城で監禁されて悪戯されていなければ、今が初となる筈だ。
「……そう、かも」
ニアはそう呟き、自分の体に自信が持てないのか、あからさまに狼狽えた。
ニアの体を返して、背中を抱える。背中越しにニアの性器に触れて、胸と同時に触ってやる。自分の変化を自分で確認しながら触られる体勢を、ニアは恥ずかしく思うのか、逃れようと背を曲げる。
「大人しくして」
振り向かせてキスをして、続ける。
視界の先が大自然である事を、ニアは今気づいたらしい。
冷たい川の中に半身を浸し、激しくキスを貪る。ここがどこだとか、どうなったとか、どうでも良い。ただニアと抱き合える。生きた温もりを感じられる。それが全てだった。
ニアに手を引かれ、岸に歩き、押し倒される。濡れた服を脱がせ合いながら、肌を探る。
「ニア、尾がある」
濡れて萎んだ尾が志津木の足に触れる。さわさわとされ、くすぐったい。
「傷が消えてる。耳もある」
ニアの髪をくしゃくしゃに撫で、頬へ、唇へキスを繰り返す。
反対に志津木には矢傷がある。腕と肩にやっと血が止まったのかというような生々しいものが。でも志津木に痛みは感じない。興奮状態にあるからだろう。全てにおいて優先すべきはニアだ。
「ヨウ、初めての体だよ? ヨウに穢されたい。ヨウのが欲しい」
懇願の表情で見つめられ、昂りを押しつけられ、ただでさえ燻り続けていた感情が弾け飛ぶ。
「可愛いフリして、恥ずかしいな、ニア」
太ももに押し付けて来る昂りを撫でてやれば、耳元で熱い息を漏らした。キスを繰り返し、性器を抜いてやる。
「僕のはいいから、——もう挿れて」
手の甲で口元を隠し、喘ぎを抑えているニアの姿は、頬を赤らめて、涙で瞳をウルわせて、性欲を煽られる。
「初めてなのに? 切れて血が出ても良いの?」
まだ硬い後穴を指先で擦れば、ニアが背をしならせる。
「いいよ、ヨウ、一番奥まで挿れて、痛いの、欲しい」
ニアの表情の中に妖艶さが混じる。
ニアの体は初めてだが、記憶には奴隷で虐げられた痛みと内混ぜの快さが植え付けられている。そのアンバランスさに志津木は煽られる。
キスを深くして、ニアの体を引き寄せ、膝に乗せた。
日が高い真昼間の開放的な野外で、たとえここが異世界であり、神聖な聖域の森の中だとしても、感情のまま抱き合う場には相応しくない。
それでもニアの激情を受け入れたいと思う志津木がいる。受け入れる事により、全て、心も体も、通い合えると信じている。
「好きだよ、ニア、大好きだ。初めては優しく抱かせて欲しい」
そう言えばニアはキスの途中で止まり、惚けたような顔で志津木を見て、表情を崩して、涙を流した。
「嬉しい、僕も、大好きだよ、もっといっぱいキスしたい」
泣きながらキスして来る。キスの合間に嗚咽を漏らし、確かめる様に舌を絡めて来る。
思わず笑うと、ニアは不貞腐れて頬を膨らませた。
「ごめん、ニア、おまえ本当に可愛いよ」
笑いを引き、真剣にニアを見つめれば、戸惑った表情を見せて抱きついて来る。
「そろそろ真剣に感じてくれない?」
先走りでヌメる性器の先端を擦れば、ニアが甘い声を出す。恥ずかしそうに顔を肩に埋める仕草も可愛い。
「精通も初めてだろ?」
2歳で異世界へ渡り、向こうでは体が変化している。とすればこの体は、先日、渡って来た時に初めて変化した体だ。あの時、城で監禁されて悪戯されていなければ、今が初となる筈だ。
「……そう、かも」
ニアはそう呟き、自分の体に自信が持てないのか、あからさまに狼狽えた。
ニアの体を返して、背中を抱える。背中越しにニアの性器に触れて、胸と同時に触ってやる。自分の変化を自分で確認しながら触られる体勢を、ニアは恥ずかしく思うのか、逃れようと背を曲げる。
「大人しくして」
振り向かせてキスをして、続ける。
視界の先が大自然である事を、ニアは今気づいたらしい。
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