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11.大好きな人(3)*
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苦しそうに微笑んだ彼はゆっくりと顔を近づけてきて、もう一度唇を合わせる。互いを求め合うように舌を絡み合わせ、きつく抱きしめ合う。裸になったことで、彼の体温を直に感じた。
彼の唇は、オレリアの口から離れて、顎、首と舐めていく。
「あっ……」
そのような場所を誰かに舐められたことなどなく、ふわふわとした気持ちが心を覆う。首を仰け反らせると、鎖骨の辺りをきつく吸われ、そのまま彼はその下にある乳房を口に含んだ。
「ひゃぅ……」
予想していなかった刺激に、肩が浮いて、悲鳴のような声をあげた。
「あぁ……そんなところを……」
アーネストは、熱い舌先で乳首をゆっくりとなで回す。もう片方の乳房は、大きな手で包み込まれた。やわらかさを確かめるようにふにふにともみしだき、ぷくっと腫れたような乳首を指でつまむ。
「あっ……」
彼から与えられる刺激によって、ぞくぞくとした快感がお腹にたまり始める。足の間が切なく、そこをきつく閉じたいのに、アーネストの身体が邪魔で閉じられない。
太ももで彼の身体を挟む。彼はまだ、下だけは穿いていた。先ほど脱いだのは上着とシャツだけだったようだ。
「なんだ? もう、ここを触ってほしいのか? 初めてだから、やさしくしてやろうと思ったのに……」
どうやら彼に秘部を晒す恰好になってしまったらしい。そんなつもりはなかったのに。
「あ、あぁ……」
声が溢れるたびに、顎がガクガクと鳴った。これからする行為は知っているが、それによってどのような気分がもたらされるのかは、わからない。期待と羞恥が混じり合って、異様な興奮が背中をつたっていく。
くちゅっと下肢の間の割れ目に、彼の手が伸びた。
「本当に、初めてなのか? これほどまで、感じて……厭らしい身体だな……」
「あっ……あっ……あぁ……」
溢れ出てきた蜜をすくいとるかのように、彼の指がゆっくりと秘裂をなぞる。そのたびに、粘着質で淫猥な音が聞こえた。
「ほら……見えるか? お前の厭らしい蜜で、俺の指が濡れてる」
暗闇のなか、目の前に出された彼の指を凝視すると、指の一部分が何かの光を微妙に反射させ、てらてらと輝いている。その指をアーネストはパクリと咥え、たっぷりと唾液を含ませた。
「今から、お前のここをほぐすからな……傷まぬよう、ゆっくりと……」
アーネストの指が、一本、ぐっと膣洞に押し込まれた。
「……あっ」
まだ誰にも踏み荒らされていない新雪に、ぽつぽつと足跡が刻まれていく。
アーネストはオレリアの反応を確かめながら、行為を続ける。
「痛いか?」
「いえ……」
痛くはなかったけれども、何か変な感じがする。
「……あぁっ」
いきなり、その指が膣の中をぐちゅぐちゅと掻き乱し始めた。痛くないと言ったから、次に進んだのだろうか。
「なんだ? まだほぐしているだけなのに……すごいな、奥からどんどんと溢れてくる……」
中を弄る彼の指の動きは、次第になめらかになっていく。そのたびに、腰がずどんと重くなって、そのまま爆ぜてしまうのではと不安になる。
「おい、勝手に腰を揺らすな……傷つけたくない……」
「わか……わからない……」
「とにかく、力を抜け……」
その言葉で、オレリアは「ふぅ……ふぅ……」と息を吐いた。
胸元にあったアーネストの顔は、もっと下にまで降りていく。臍の周囲にも口づけ、空いている手で太ももを持ち上げ、そこの内側にも唇を押し当てる。
「あっ……そこ、は……見ないで……」
「ここは敏感な場所だからな……」
アーネストは卑猥な蜜によってすっかりとぬるついた指で、茂みの間で大事に隠されている粒に触れる。
「あ、あぁ……や……なに、これ……」
今まで感じたことのない切ない痺れが、背筋から頭まで一気に駆け巡った。
「ここが、一番、感じる場所だ……ここで一度、達したほうがいいだろう……」
「やっ……」
いやいやと頭を振るが、身体は勝手に期待していた。
愛液によって濡れそぼった指の腹で、敏感な芽をたっぷりと弄られる。切なさが全身へと広がっていき、オレリアの意思とは関係なく身体がもっともっとと求め始める。
「いやっ……んっ……ン……あああぁ!」
今までよりも甲高い声をあげて、オレリアは身体を強張らせた。目の前に閃光が走って、頭が真っ白になる。目尻には涙がにじみ、心臓が激しく音を立てた。
彼の唇は、オレリアの口から離れて、顎、首と舐めていく。
「あっ……」
そのような場所を誰かに舐められたことなどなく、ふわふわとした気持ちが心を覆う。首を仰け反らせると、鎖骨の辺りをきつく吸われ、そのまま彼はその下にある乳房を口に含んだ。
「ひゃぅ……」
予想していなかった刺激に、肩が浮いて、悲鳴のような声をあげた。
「あぁ……そんなところを……」
アーネストは、熱い舌先で乳首をゆっくりとなで回す。もう片方の乳房は、大きな手で包み込まれた。やわらかさを確かめるようにふにふにともみしだき、ぷくっと腫れたような乳首を指でつまむ。
「あっ……」
彼から与えられる刺激によって、ぞくぞくとした快感がお腹にたまり始める。足の間が切なく、そこをきつく閉じたいのに、アーネストの身体が邪魔で閉じられない。
太ももで彼の身体を挟む。彼はまだ、下だけは穿いていた。先ほど脱いだのは上着とシャツだけだったようだ。
「なんだ? もう、ここを触ってほしいのか? 初めてだから、やさしくしてやろうと思ったのに……」
どうやら彼に秘部を晒す恰好になってしまったらしい。そんなつもりはなかったのに。
「あ、あぁ……」
声が溢れるたびに、顎がガクガクと鳴った。これからする行為は知っているが、それによってどのような気分がもたらされるのかは、わからない。期待と羞恥が混じり合って、異様な興奮が背中をつたっていく。
くちゅっと下肢の間の割れ目に、彼の手が伸びた。
「本当に、初めてなのか? これほどまで、感じて……厭らしい身体だな……」
「あっ……あっ……あぁ……」
溢れ出てきた蜜をすくいとるかのように、彼の指がゆっくりと秘裂をなぞる。そのたびに、粘着質で淫猥な音が聞こえた。
「ほら……見えるか? お前の厭らしい蜜で、俺の指が濡れてる」
暗闇のなか、目の前に出された彼の指を凝視すると、指の一部分が何かの光を微妙に反射させ、てらてらと輝いている。その指をアーネストはパクリと咥え、たっぷりと唾液を含ませた。
「今から、お前のここをほぐすからな……傷まぬよう、ゆっくりと……」
アーネストの指が、一本、ぐっと膣洞に押し込まれた。
「……あっ」
まだ誰にも踏み荒らされていない新雪に、ぽつぽつと足跡が刻まれていく。
アーネストはオレリアの反応を確かめながら、行為を続ける。
「痛いか?」
「いえ……」
痛くはなかったけれども、何か変な感じがする。
「……あぁっ」
いきなり、その指が膣の中をぐちゅぐちゅと掻き乱し始めた。痛くないと言ったから、次に進んだのだろうか。
「なんだ? まだほぐしているだけなのに……すごいな、奥からどんどんと溢れてくる……」
中を弄る彼の指の動きは、次第になめらかになっていく。そのたびに、腰がずどんと重くなって、そのまま爆ぜてしまうのではと不安になる。
「おい、勝手に腰を揺らすな……傷つけたくない……」
「わか……わからない……」
「とにかく、力を抜け……」
その言葉で、オレリアは「ふぅ……ふぅ……」と息を吐いた。
胸元にあったアーネストの顔は、もっと下にまで降りていく。臍の周囲にも口づけ、空いている手で太ももを持ち上げ、そこの内側にも唇を押し当てる。
「あっ……そこ、は……見ないで……」
「ここは敏感な場所だからな……」
アーネストは卑猥な蜜によってすっかりとぬるついた指で、茂みの間で大事に隠されている粒に触れる。
「あ、あぁ……や……なに、これ……」
今まで感じたことのない切ない痺れが、背筋から頭まで一気に駆け巡った。
「ここが、一番、感じる場所だ……ここで一度、達したほうがいいだろう……」
「やっ……」
いやいやと頭を振るが、身体は勝手に期待していた。
愛液によって濡れそぼった指の腹で、敏感な芽をたっぷりと弄られる。切なさが全身へと広がっていき、オレリアの意思とは関係なく身体がもっともっとと求め始める。
「いやっ……んっ……ン……あああぁ!」
今までよりも甲高い声をあげて、オレリアは身体を強張らせた。目の前に閃光が走って、頭が真っ白になる。目尻には涙がにじみ、心臓が激しく音を立てた。
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