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母の身代わりに

10.

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 寝台の上で駄々をこねる子供のように頭を振っているエリーサであるが、不思議なことに下半身は、彼からされることに従順だった。

「ん、くぅっ……」

 くちゅんと、ブロルは包皮に包まれたそれを口に含んだ。舌で舐め上げて、吸いつく。

「ふぁっ……。あっ、んんんっ……」

 生理的な涙が流れ、エリーサは不安になってシーツをぎゅっと握りしめる。頭の中にはいくつもの白い光が瞬時に生まれ、甘くて心地よい波が彼女を襲った。

 ビクビクと弛緩しているその身体を見つめていたブロルは、彼女が自分の愛撫によって達している姿を堪能する。淫らで妖艶で、そしてどこか美しい。
 官能の波が落ち着いたところで、エリーサはブロルに視線を向けた。先ほどまで恥ずかしいところにあった彼の顔は今、彼女の目の前にあった。

「エリーサ。初めてだろうから、もう少し君をぐずぐずに溶かす」

 これ以上何をされるのかという不安と期待が、エリーサの心臓の高鳴りを生み出していた。
 ブロルは再びエリーサの左胸を口に含んだ。先端を舌で転がし、唇で吸い付き、吸い上げる。先ほどまでとの違う刺激で、エリーサのお腹の裏がきゅんと疼き、先ほど彼に舌を入れられた場所からどろっとした蜜が溢れる感覚があった。

「はぁっ……」
 右胸の先端は、彼の左手によってくにくにと弄られている。ぷっくりと膨れた先端はじんじんとして、その痺れすら今のエリーサにとっては一種の媚薬だった。
 ブロルの右手が脇腹、腰を撫で上げてから、内腿へと伸びてきた。くちくちと、彼女の秘所を指の腹で撫で上げる。

 エリーサは思わず彼の首に両手を回した。それでも彼は愛撫をやめない。ブロルの太い指が、くちっと蜜洞に一本、入ってきた。異物を受け入れたことがない狭いなかは、それを拒むかのように、くっと締め付ける。

「エリーサ。力を抜け。俺を拒むな……」

 胸を貪っていたブロルが顔を上げ囁けば、てらてらと濡れそぼった胸の先端に彼の吐息がかかり、予想していなかった刺激にまたエリーサは身体を震わせた。

「エリーサ……」
 気が付けば目の前にブロルの顔。そして彼は彼女の唇を塞ぐ。ぱくっと彼女の唇を食べるかのように、深く、熱く。閉じていた唇を舌先で無理矢理こじ開けられ、彼の舌が口腔内に入ってきた。
「はっ……、ふぅ……」
 これでは息をすることすらままならない。彼の深い口づけに応えているうちに、全身から力が抜けていく。だから、いつの間にか彼の指を二本受け入れていたことにも気付かない。

「はぁ……っ、あぁ……っ、あ、ん……ん……っ」
 また、先ほどの快楽の波が押し寄せようとしている。だが、それに到達するにはまだ何かが足りない。

「エリーサ。俺の指を食いちぎりそうだな。だが、もう少し君を解す」

「はっ、い……」
 狭い蜜洞が彼の太い指を三本受け入れる。ぎちぎちと狭いそこを広げるかのように。そのたびに、クチュクチュという淫猥な粘着音が響く。
 エリーサも先ほどまでの違和感はない。ただ、気持ちがいい。それだけ。

「そろそろ解れてきた頃か?」
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