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第5話 デザート

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「デザート頼んでもいい?」

「いいよ。好きなものを好きなだけ、頼めばいい。」

「お腹いっぱいだね」
と言っていたのに、お店の人に「デザートはいかがですか?」と言われて、彼女はメニューを受け取っていた。

「どれにしよう。迷っちゃう」

結局、彼女が二つ選んだ。

彼女が一つを平らげると、空の皿が僕の所に来て、手をつけてない僕の前にあったデザートが彼女の所に行った。

正直、若いってすごいなと思った。僕はとても食べられない。

でも、食事をしていて、美味しそうに食べてくれるのはとても嬉しい。

僕がブラックコーヒーを彼女がアールグレイのミルク紅茶を飲んで、こんどこそ本当にお腹いっぱい、と言った。

そして、つづけて彼女は「さあ、(ホテルへ)行こうか」と言った。

僕が「行こう、行こう」と応えると「W君(僕の事)、ホテル行くとき本当に嬉しそうな顔するね」とからかうように言った。

助平な顔になっているのかと、心配になった。

こんな時、男は女性を抱く事しか頭にないけど、女性はこれから抱かれると言うとき、何を思っているのかな、なんてふっと考えたりした。

第5話 完
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