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開花
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「アビー…とても綺麗だ。よく似合ってる。」
そう言って、ケロウはアビーの手を取った。
エスコートされながらの会場入りに、アビーはむずかゆい気持ちで歩を進める。
ケロウの顔を盗み見すると、ケロウもまたこちらを見て微笑む。
するとダンスを終えたアレアとダンが近づいてきた。
「ダン様、アレア様。お待たせしました。」
アビーがお辞儀する。その姿を見ていた三人は、その姿に声を忘れたかのように黙ってしまった。
おかしな様子を察したアビーは、三人を見ると、アレアが歓喜した。
「アビー、すごく素敵よ!それに所作まで完璧だから驚いたわ!」
アレアの褒め言葉に、照れて赤くなった。
ダンも笑顔でうなずく。そしてケロウの方へ向き、口を開いた。
「ケロウ…私も驚いたよ!2人のこれからが楽しみだ!」
そう言ってケロウの肩をぽんっと叩いた。
そう言われるとケロウもなんだか恥ずかしくなってきていた。
改めてアビーの姿を見て微笑み口を開く。
「アビー、一緒にダンスでもどうかな?」
ケロウからのお誘いに、恥ずかしながらも受けた。
「はい…旦那様。」
そうして2人で広場の中心に行き向かい合う。
向かい合った2人を見て、ケナとハンスが演奏を始める。
広場はケナとハンスの演奏が流れていった。そしてアビーとケロウのステップが聞こえる。
ダンスの相性も合うおかげが、少しの会話ができるほど余裕があった。
アビーは、想い人と共に踊れる高揚感もあってかいつもより話が流暢になっていた。
「旦那様とダンスができるなんて光栄です。」
「私は幸せ者だよ…。」
そう言って見つめあったまま踊り続けた。
しばらく経つと、2人で夢中になってたせいか、広場には誰もいなくなっていた。演奏も無い事も忘れて踊っていたのだ。
ケロウは何かを察した様に密かに笑うとアビーに言った。
「皆、気を利かせてくれたのだろう。アビー、よかったら外に息抜きに行かないか?少し疲れただろう。」
そう言われると、自分の身体が少し疲労を感じていることに気がつきうなずく。
そうしてケロウの腕にアビーは手を入れた。
そうしてパルコニーに出た。バルコニーからの風景はアビーにとって初めてだった。
いつもケロウとお茶の時間に過ごしている薔薇の庭園が上から眺めることができ、いつもと違う風景にアビーはまた心が暖かくなっていた。
「アビー…。」
景色に夢中になるアビーにケロウは声を掛けた。アビーはケロウの元へ近づくすると、アビーは気づけば抱きしめられていた。
顔を上げケロウの名を呼んだ。
「旦那様…?」
「アビー…もう私は気持ちを抑えられない…君の気持ちを聞かせてほしい…。」
そう言ってアビーを見つめる。
アビーは、驚いたが静かに目を閉じて心を決めた。
そして真剣にケロウに答えた。
「私も…旦那様をお慕いしています。」
そう言って、ケロウはアビーの手を取った。
エスコートされながらの会場入りに、アビーはむずかゆい気持ちで歩を進める。
ケロウの顔を盗み見すると、ケロウもまたこちらを見て微笑む。
するとダンスを終えたアレアとダンが近づいてきた。
「ダン様、アレア様。お待たせしました。」
アビーがお辞儀する。その姿を見ていた三人は、その姿に声を忘れたかのように黙ってしまった。
おかしな様子を察したアビーは、三人を見ると、アレアが歓喜した。
「アビー、すごく素敵よ!それに所作まで完璧だから驚いたわ!」
アレアの褒め言葉に、照れて赤くなった。
ダンも笑顔でうなずく。そしてケロウの方へ向き、口を開いた。
「ケロウ…私も驚いたよ!2人のこれからが楽しみだ!」
そう言ってケロウの肩をぽんっと叩いた。
そう言われるとケロウもなんだか恥ずかしくなってきていた。
改めてアビーの姿を見て微笑み口を開く。
「アビー、一緒にダンスでもどうかな?」
ケロウからのお誘いに、恥ずかしながらも受けた。
「はい…旦那様。」
そうして2人で広場の中心に行き向かい合う。
向かい合った2人を見て、ケナとハンスが演奏を始める。
広場はケナとハンスの演奏が流れていった。そしてアビーとケロウのステップが聞こえる。
ダンスの相性も合うおかげが、少しの会話ができるほど余裕があった。
アビーは、想い人と共に踊れる高揚感もあってかいつもより話が流暢になっていた。
「旦那様とダンスができるなんて光栄です。」
「私は幸せ者だよ…。」
そう言って見つめあったまま踊り続けた。
しばらく経つと、2人で夢中になってたせいか、広場には誰もいなくなっていた。演奏も無い事も忘れて踊っていたのだ。
ケロウは何かを察した様に密かに笑うとアビーに言った。
「皆、気を利かせてくれたのだろう。アビー、よかったら外に息抜きに行かないか?少し疲れただろう。」
そう言われると、自分の身体が少し疲労を感じていることに気がつきうなずく。
そうしてケロウの腕にアビーは手を入れた。
そうしてパルコニーに出た。バルコニーからの風景はアビーにとって初めてだった。
いつもケロウとお茶の時間に過ごしている薔薇の庭園が上から眺めることができ、いつもと違う風景にアビーはまた心が暖かくなっていた。
「アビー…。」
景色に夢中になるアビーにケロウは声を掛けた。アビーはケロウの元へ近づくすると、アビーは気づけば抱きしめられていた。
顔を上げケロウの名を呼んだ。
「旦那様…?」
「アビー…もう私は気持ちを抑えられない…君の気持ちを聞かせてほしい…。」
そう言ってアビーを見つめる。
アビーは、驚いたが静かに目を閉じて心を決めた。
そして真剣にケロウに答えた。
「私も…旦那様をお慕いしています。」
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