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第18話
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部室を出た後、心の中で次の差し入れのアイデアを考えながら歩いていた。
海斗のためにもっと美味しいものを作りたいという気持ちが強くなっていた。
海斗の笑顔が頭から離れない。
好きとかじゃなくて、顔はいいから…性格は悪いけど。
そりゃ、微笑まれたら、ドキッとしちゃう。
好きとかではない。
周りを見ずに、ボーッとしてた。
だから、
「危ない…!」
「えっ、」
ボールが飛んできたことにも、気づかなかった。
「血…」
痛みと驚きでその場に立ち尽くしていると、誰かが駆け寄ってきた。
「大丈夫か?」
顔を上げると、そこには心配そうな表情を浮かべた海斗がいた。
彼はすぐにハンカチを取り出し、私に手渡した。
「これ、使って。鼻血出てる」
「ありがとう…」
ハンカチを受け取り、鼻に当てた。
蒼大の優しさに触れて、少し安心した。
「ほんっとうにごめんね、、どうしよう、」
この人はさっきの…翔くんに似てるイケメンさんだ。
「大丈夫です。気にしないでください」
「血止まんねぇな。保健室行くか」
「いや、いいよ。そのうち止まるだろうし」
「いいから」
別にいいのに。
「じゃあ、一人で行けるから大丈夫。海斗は練習に戻って、」
正直、頭打ってちょっとフラフラしてるけど、一人でも行けないことはないし。
なんか、いつもしないことして、逆に迷惑かけてる。
「何言ってんだよ」
「え?」
「怪我してんのにほっといて練習するほど、俺は鬼じゃねぇよ」
「海斗、」
「悪いけど、今日の朝練はここまでにしとく」
「分かった。ほんとごめんね、お大事に」
「ありがとうございます、」
少しフラフラしてたけど、海斗の支えがあったおかげで安心して歩くことができた。
保健室に到着すると、海斗は私を椅子に座らせた。
「あれ、雫ちゃん朝からどうしたの」
「顔にボール当たって、血が止まんねぇみたいだから見てやって」
海斗が代わりに答えてくれた。
「ちょと見るね…うん。深い傷は見当たらないから、鼻の両側を強く押さえてれば10分程度で止まると思うよ」
「分かりました。ありがとうございます」
「今から朝の会議に行かないといけなくて、海斗が代わりに雫ちゃんのこと見ていてくれる?」
「分かった」
「ありがとう。雫ちゃん、お大事に」
「はい、ありがとうございます」
鼻血が止まるまでの間、海斗はずっと私のそばにいてくれた。
「痛みはどうだ?」
「少し痛いけど、大丈夫。ありがとう、海斗」
「…お前、もっと自分のこと大事にしろよ」
「えぇ、なんか怒ってる…?」
「怒ってねぇよ」
いや、見るからに怒ってるんですけど…
迷惑ばっかりかけたから、怒ってしまったのか。
「本当にごめん。迷惑かけちゃって」
「違うって。…ただ、人のことばかり気にして、自分のことを後回しにするなって言ってんの」
「だから、それってつまり…心配。してくれてるってこと?」
「別に…心配はしてない」
なんて言いながらも少し照れてる。
まさか、私の心配してくれるとは思っていなかった。
「それに、試合前なのに朝練も…」
「別に、気にすんな。お前が無事ならそれでいい」
「…へ、」
海斗の言葉に、少し驚いた。
お前が無事ならいいって…
まるで私の事…
「血、止まったな。教室行くか」
「あ、う、うん」
いやいや、なに勘違いしてるんだ。
そんなわけない。
あるはずない。
海斗のためにもっと美味しいものを作りたいという気持ちが強くなっていた。
海斗の笑顔が頭から離れない。
好きとかじゃなくて、顔はいいから…性格は悪いけど。
そりゃ、微笑まれたら、ドキッとしちゃう。
好きとかではない。
周りを見ずに、ボーッとしてた。
だから、
「危ない…!」
「えっ、」
ボールが飛んできたことにも、気づかなかった。
「血…」
痛みと驚きでその場に立ち尽くしていると、誰かが駆け寄ってきた。
「大丈夫か?」
顔を上げると、そこには心配そうな表情を浮かべた海斗がいた。
彼はすぐにハンカチを取り出し、私に手渡した。
「これ、使って。鼻血出てる」
「ありがとう…」
ハンカチを受け取り、鼻に当てた。
蒼大の優しさに触れて、少し安心した。
「ほんっとうにごめんね、、どうしよう、」
この人はさっきの…翔くんに似てるイケメンさんだ。
「大丈夫です。気にしないでください」
「血止まんねぇな。保健室行くか」
「いや、いいよ。そのうち止まるだろうし」
「いいから」
別にいいのに。
「じゃあ、一人で行けるから大丈夫。海斗は練習に戻って、」
正直、頭打ってちょっとフラフラしてるけど、一人でも行けないことはないし。
なんか、いつもしないことして、逆に迷惑かけてる。
「何言ってんだよ」
「え?」
「怪我してんのにほっといて練習するほど、俺は鬼じゃねぇよ」
「海斗、」
「悪いけど、今日の朝練はここまでにしとく」
「分かった。ほんとごめんね、お大事に」
「ありがとうございます、」
少しフラフラしてたけど、海斗の支えがあったおかげで安心して歩くことができた。
保健室に到着すると、海斗は私を椅子に座らせた。
「あれ、雫ちゃん朝からどうしたの」
「顔にボール当たって、血が止まんねぇみたいだから見てやって」
海斗が代わりに答えてくれた。
「ちょと見るね…うん。深い傷は見当たらないから、鼻の両側を強く押さえてれば10分程度で止まると思うよ」
「分かりました。ありがとうございます」
「今から朝の会議に行かないといけなくて、海斗が代わりに雫ちゃんのこと見ていてくれる?」
「分かった」
「ありがとう。雫ちゃん、お大事に」
「はい、ありがとうございます」
鼻血が止まるまでの間、海斗はずっと私のそばにいてくれた。
「痛みはどうだ?」
「少し痛いけど、大丈夫。ありがとう、海斗」
「…お前、もっと自分のこと大事にしろよ」
「えぇ、なんか怒ってる…?」
「怒ってねぇよ」
いや、見るからに怒ってるんですけど…
迷惑ばっかりかけたから、怒ってしまったのか。
「本当にごめん。迷惑かけちゃって」
「違うって。…ただ、人のことばかり気にして、自分のことを後回しにするなって言ってんの」
「だから、それってつまり…心配。してくれてるってこと?」
「別に…心配はしてない」
なんて言いながらも少し照れてる。
まさか、私の心配してくれるとは思っていなかった。
「それに、試合前なのに朝練も…」
「別に、気にすんな。お前が無事ならそれでいい」
「…へ、」
海斗の言葉に、少し驚いた。
お前が無事ならいいって…
まるで私の事…
「血、止まったな。教室行くか」
「あ、う、うん」
いやいや、なに勘違いしてるんだ。
そんなわけない。
あるはずない。
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