69 / 136
捜査最終日
69. 十一日目(謹慎三日)、サユリ宅にて⑥ 恩田の過去Ⅳ
しおりを挟む
「後の事は藤原組長、宜しくお願いしますよ」
「分かりやした。こちらの方で対応させて貰います」
深々と頭を下げた法海候とは対照的に藤原は視線を合わせず、軽
く頭を下げた。流れ者が最後に辿り着く場所として長い期間、組を
維持してきた功績は計り知れない部分がある事は幹部連中も理解し
ており、トップに立った法も同じ意見だった。
事務所を出る間際に法海候が放った言葉が恩田の耳から離れなか
った。
「こんなにも返り血を浴びてしまっては血生臭い匂いを消すのに、
そうとうな時間が掛かるよな。相手に不快感を与えてしまうから、
お気に入りの女を抱けないのは、明白で残念だが上に立つ者として
上下関係は明確にしないと組織崩壊を招く要因になりかねないから
手綱を締める意味合いもある……」
蒼乃は、腰から90度傾けて、お辞儀して見送ると姿勢を正して
組長と話を始める。
「やっぱり、賭けは僕の勝ちですね!」
「しゃぁねぇな。ほらよっ」
藤原組長は、ズボンのポケットから不満そうな顔をしながら予め
用意していた純金の延べ棒を取り出して手渡すと勝負の世界に言い
逃れしないルールに重きを置いている藤原組では、負けた方が主張
する事が出来ない環境が整っていた。
「ありがとうございます。24金の10gですから小遣い銭が潤い
ました」
「お金よりも女性を大切にしてるっていう、お前の読みが当たった
と言わざる得ないな」
「それ程大事にしているなら、どうして最初に制裁を加えなかった
んですか?」
「どうしてかは本人でないから理解してるかどうかは別問題だ」
「じゃぁ、やっぱり泳がせたんじゃないんですか!?」
「滅多な事を口に出すんじゃない」
「こっちは忠告もしてやってるんだから、全てアイツの自己責任で
問題ない話だが頭に殺されないという保証があった訳じゃなかった」
「組長、本当にそう思いますか?」
「和哉、お前、何が言いてぇんだ。勘繰りすぎると寿命が一気に縮
まるぞ! 蒼乃、後の段取りは、お前に任せる。そこの肉塊を今日
中に処分して明日からは何事も無かった様に生活しなきゃな」
藤原は蒼乃の肩に手を置いて軽くポンっと叩くと右手をハンドル
を持つ仕草を2回捻って表現してた後、パチンコへ出掛ける事が分
かり、装着されてるフィルムが巻き取られた様子を再現して新品を
表現して新台の試し打ちと分かるように部屋を後にした。
「分かりやした。こちらの方で対応させて貰います」
深々と頭を下げた法海候とは対照的に藤原は視線を合わせず、軽
く頭を下げた。流れ者が最後に辿り着く場所として長い期間、組を
維持してきた功績は計り知れない部分がある事は幹部連中も理解し
ており、トップに立った法も同じ意見だった。
事務所を出る間際に法海候が放った言葉が恩田の耳から離れなか
った。
「こんなにも返り血を浴びてしまっては血生臭い匂いを消すのに、
そうとうな時間が掛かるよな。相手に不快感を与えてしまうから、
お気に入りの女を抱けないのは、明白で残念だが上に立つ者として
上下関係は明確にしないと組織崩壊を招く要因になりかねないから
手綱を締める意味合いもある……」
蒼乃は、腰から90度傾けて、お辞儀して見送ると姿勢を正して
組長と話を始める。
「やっぱり、賭けは僕の勝ちですね!」
「しゃぁねぇな。ほらよっ」
藤原組長は、ズボンのポケットから不満そうな顔をしながら予め
用意していた純金の延べ棒を取り出して手渡すと勝負の世界に言い
逃れしないルールに重きを置いている藤原組では、負けた方が主張
する事が出来ない環境が整っていた。
「ありがとうございます。24金の10gですから小遣い銭が潤い
ました」
「お金よりも女性を大切にしてるっていう、お前の読みが当たった
と言わざる得ないな」
「それ程大事にしているなら、どうして最初に制裁を加えなかった
んですか?」
「どうしてかは本人でないから理解してるかどうかは別問題だ」
「じゃぁ、やっぱり泳がせたんじゃないんですか!?」
「滅多な事を口に出すんじゃない」
「こっちは忠告もしてやってるんだから、全てアイツの自己責任で
問題ない話だが頭に殺されないという保証があった訳じゃなかった」
「組長、本当にそう思いますか?」
「和哉、お前、何が言いてぇんだ。勘繰りすぎると寿命が一気に縮
まるぞ! 蒼乃、後の段取りは、お前に任せる。そこの肉塊を今日
中に処分して明日からは何事も無かった様に生活しなきゃな」
藤原は蒼乃の肩に手を置いて軽くポンっと叩くと右手をハンドル
を持つ仕草を2回捻って表現してた後、パチンコへ出掛ける事が分
かり、装着されてるフィルムが巻き取られた様子を再現して新品を
表現して新台の試し打ちと分かるように部屋を後にした。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
皆さんは呪われました
禰津エソラ
ホラー
あなたは呪いたい相手はいますか?
お勧めの呪いがありますよ。
効果は絶大です。
ぜひ、試してみてください……
その呪いの因果は果てしなく絡みつく。呪いは誰のものになるのか。
最後に残るのは誰だ……
感染
saijya
ホラー
福岡県北九州市の観光スポットである皿倉山に航空機が墜落した事件から全てが始まった。
生者を狙い動き回る死者、隔離され狭まった脱出ルート、絡みあう人間関係
そして、事件の裏にある悲しき真実とは……
ゾンビものです。
岬ノ村の因習
めにははを
ホラー
某県某所。
山々に囲われた陸の孤島『岬ノ村』では、五年に一度の豊穣の儀が行われようとしていた。
村人達は全国各地から生贄を集めて『みさかえ様』に捧げる。
それは終わらない惨劇の始まりとなった。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる