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捜査最終日
126. 十一日目(謹慎三日)、庭村がついた三つの嘘
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「待たせたね!」
「ビクッ」
耳元からバリトンボイスが入ってきた事で目が覚める後藤。目の
前には当然、庭村が居てバスローブ姿で三度現れた事が分かった。
前回とは違って整髪料でオールバックにしており、バスローブが、
パツパツになっていてムキムキな身体を容易に想像させた。
「これが本来の僕の身体だよ。腹筋も自慢だから後で見せてあげる
ね……」
「俺を性奴隷にするつもりか?」
「嫌だな~。現役の警察官がそんな卑猥な言葉を放つなんてダメで
しょう。新しい共同生活を送るだけだから命の危険は無いよ」
「そんなの分かるもんかっ」
正直な想いをぶつけると共に拘束されていた椅子が替えられてい
る事に気付いた。キッチンで使用している様な木製の椅子と分かり、
小刻みに動かせば椅子事移動できるタイプだと気付く。しかも手擦
りがないので後手に縛ってあり、ズボンのポケットに手が届く事が
理解できた。
「どうして椅子を変えたんだ?」
「身動き出来ないってのは苦痛だし、必死の抵抗を見るのが趣味な
んだ。気を悪くしたかい?」
「いいや。気分転換になってるよ」
「それじゃ、君に伝えなきゃいけない事があるんだ」
「どうしても必要な事か?」
「何、特別な事でもない。僕の性分で話したいだけだが三つだけ嘘
をついた事を説明したくてね。聞いてくれるかい?」
「あぁ、そういう事なら気が済むまで話してくれて構わないさ」
「嬉しいね。さっきとは違って余裕が出てきたみたいだが何か名案
でも浮かんだかい?」
「さぁどうだろうね。ネタバラシをするつもりも無いが3つ喋り終
わった時に、その答えが分かるよ」
「では楽しみにとって置くよ。では私が付いた細やかな嘘の一つ目
は精神科医のフリをしていた事だ。最もらしい事を言わなければ君
との信頼関係が気付けないからね。これについては謝るよ。二つ目
は、ここは病院に見せかけた内装ではあるが受付の人が産休を取っ
てるという話は作り話だ。女性をこの家の中に入れるつもりはない。
最後の三つ目は黒沢が仲間だって事だ。まさか僕と繋がっていると
は夢にも思わなかっただろう?」
「成程、そこに早い段階で気付けていれば綻びが見えたかもしれな
いって訳か」
後藤は悔しい表情を滲ませながら言い終わるか終わらないかの間
でズボンの後ろ左ポケットに手を入れて中身を取り出していた。
「ビクッ」
耳元からバリトンボイスが入ってきた事で目が覚める後藤。目の
前には当然、庭村が居てバスローブ姿で三度現れた事が分かった。
前回とは違って整髪料でオールバックにしており、バスローブが、
パツパツになっていてムキムキな身体を容易に想像させた。
「これが本来の僕の身体だよ。腹筋も自慢だから後で見せてあげる
ね……」
「俺を性奴隷にするつもりか?」
「嫌だな~。現役の警察官がそんな卑猥な言葉を放つなんてダメで
しょう。新しい共同生活を送るだけだから命の危険は無いよ」
「そんなの分かるもんかっ」
正直な想いをぶつけると共に拘束されていた椅子が替えられてい
る事に気付いた。キッチンで使用している様な木製の椅子と分かり、
小刻みに動かせば椅子事移動できるタイプだと気付く。しかも手擦
りがないので後手に縛ってあり、ズボンのポケットに手が届く事が
理解できた。
「どうして椅子を変えたんだ?」
「身動き出来ないってのは苦痛だし、必死の抵抗を見るのが趣味な
んだ。気を悪くしたかい?」
「いいや。気分転換になってるよ」
「それじゃ、君に伝えなきゃいけない事があるんだ」
「どうしても必要な事か?」
「何、特別な事でもない。僕の性分で話したいだけだが三つだけ嘘
をついた事を説明したくてね。聞いてくれるかい?」
「あぁ、そういう事なら気が済むまで話してくれて構わないさ」
「嬉しいね。さっきとは違って余裕が出てきたみたいだが何か名案
でも浮かんだかい?」
「さぁどうだろうね。ネタバラシをするつもりも無いが3つ喋り終
わった時に、その答えが分かるよ」
「では楽しみにとって置くよ。では私が付いた細やかな嘘の一つ目
は精神科医のフリをしていた事だ。最もらしい事を言わなければ君
との信頼関係が気付けないからね。これについては謝るよ。二つ目
は、ここは病院に見せかけた内装ではあるが受付の人が産休を取っ
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最後の三つ目は黒沢が仲間だって事だ。まさか僕と繋がっていると
は夢にも思わなかっただろう?」
「成程、そこに早い段階で気付けていれば綻びが見えたかもしれな
いって訳か」
後藤は悔しい表情を滲ませながら言い終わるか終わらないかの間
でズボンの後ろ左ポケットに手を入れて中身を取り出していた。
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