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第一章:始まりの世界 ”準備運動編”
♯61.かけっこバトル⑬ 助っ人の交渉③
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二人がトイレに移動して用を足している間に牧村が要
件を切り出した。
「どうしても、お前に頼みたい事があって来た」
「それは、さっき聞いたよ。前置きは良いから、さっさ
と要件を言えよ。急ぎなんだろ?」
「あぁ、気をつかわせて済まない。今、ウチの運動場で
200m走のチーム対抗戦を行ってる最中なんだ」
「今日、そんなイベントやってるのは知らなかったなっ。
誰が主催してんだよ?」
「企画したのは大山タカフミで裏で動いてるのは城ヶ崎
ミサトだと思う」
「な、何がどうなってるんだ? 二人が協力関係にある
なんて話は初耳だぞっ!」
「ハヤテ。あまり、大きい声を出すなよ。二人が表立っ
て協力関係にあるとは誰も思っていないし仲良くしてる
所を目撃している人物はいない。しかし城ヶ崎に関して
は何か裏の目的があるんだと思う。それが何なのかは俺
にはさっぱり分からないけどな」
「それで、僕とどう繋がるんだい?」
「二対二の対抗戦だと思っていたら、正確には三対三で
俺のチームは走者が足りない状況で困ってる。しかも、
最終は100m走対決なんだ!」
「ふーん。つまり、一度走った奴は走れないルールって
奴だな。100m走と言えば俺の最も得意とする距離だ
し牧村が話を持ってくるのは理解できる。ちなみに最終
走者の相手になる奴は誰だ!?」
一を言って十を理解する頭の回転の速さも陸城の強み
であったが現在の状況が分かった瞬間に鋭い目付きへと
変わり、牧村の顔を観ていた。その反応をみて陸城の興
味を引き出す事に成功した手応えを得た牧村だった。
件を切り出した。
「どうしても、お前に頼みたい事があって来た」
「それは、さっき聞いたよ。前置きは良いから、さっさ
と要件を言えよ。急ぎなんだろ?」
「あぁ、気をつかわせて済まない。今、ウチの運動場で
200m走のチーム対抗戦を行ってる最中なんだ」
「今日、そんなイベントやってるのは知らなかったなっ。
誰が主催してんだよ?」
「企画したのは大山タカフミで裏で動いてるのは城ヶ崎
ミサトだと思う」
「な、何がどうなってるんだ? 二人が協力関係にある
なんて話は初耳だぞっ!」
「ハヤテ。あまり、大きい声を出すなよ。二人が表立っ
て協力関係にあるとは誰も思っていないし仲良くしてる
所を目撃している人物はいない。しかし城ヶ崎に関して
は何か裏の目的があるんだと思う。それが何なのかは俺
にはさっぱり分からないけどな」
「それで、僕とどう繋がるんだい?」
「二対二の対抗戦だと思っていたら、正確には三対三で
俺のチームは走者が足りない状況で困ってる。しかも、
最終は100m走対決なんだ!」
「ふーん。つまり、一度走った奴は走れないルールって
奴だな。100m走と言えば俺の最も得意とする距離だ
し牧村が話を持ってくるのは理解できる。ちなみに最終
走者の相手になる奴は誰だ!?」
一を言って十を理解する頭の回転の速さも陸城の強み
であったが現在の状況が分かった瞬間に鋭い目付きへと
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