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第一章:始まりの世界 ”準備運動編”
♯59.かけっこバトル⑪ 助っ人の交渉①
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牧村がトイレから戻って来ると田崎が猛ダッシュ
で、その場を離れた。周りに誰も居ない事を確かめ
ると校舎の壁にもたれ掛かりながら交渉相手が何処
にいるのか考え始める。
「今日は土曜日で午後2時からだとなるとレギュラ
ー組の練習メニューは確か筋トレだったよな?」
言葉に出した後、頭の中が整理されて陸上部専用
の筋トレ・ルームの場所が思い浮かんだ。
「決勝戦に出て欲しい交渉相手の男は大の練習好き
であり、サボるという言葉とは無縁の人物だった。
3分程して該当する部屋の中に入ると目当ての男
を見付ける。その男以外は休憩中だったみたいで、
スポーツドリンクや、お茶を飲んでくつろいでいた。
「田崎、お前が自主的にここに来るなんて珍しいな」
休憩中の先輩達から、まるで珍獣が来たみたいな
目で観られている。
「はい。ちょっと別件で陸城ハヤテに用事があって
来ました!」
「何だ、自主練習じゃないのかよ。期待して損した」
筋トレを苦手としている牧村が心を入れ替えたか
もしれないと若干の期待をしていた先輩達の興味が
薄れていき、キャプテンから要件は手短に済ませろ
と告げられた。
で、その場を離れた。周りに誰も居ない事を確かめ
ると校舎の壁にもたれ掛かりながら交渉相手が何処
にいるのか考え始める。
「今日は土曜日で午後2時からだとなるとレギュラ
ー組の練習メニューは確か筋トレだったよな?」
言葉に出した後、頭の中が整理されて陸上部専用
の筋トレ・ルームの場所が思い浮かんだ。
「決勝戦に出て欲しい交渉相手の男は大の練習好き
であり、サボるという言葉とは無縁の人物だった。
3分程して該当する部屋の中に入ると目当ての男
を見付ける。その男以外は休憩中だったみたいで、
スポーツドリンクや、お茶を飲んでくつろいでいた。
「田崎、お前が自主的にここに来るなんて珍しいな」
休憩中の先輩達から、まるで珍獣が来たみたいな
目で観られている。
「はい。ちょっと別件で陸城ハヤテに用事があって
来ました!」
「何だ、自主練習じゃないのかよ。期待して損した」
筋トレを苦手としている牧村が心を入れ替えたか
もしれないと若干の期待をしていた先輩達の興味が
薄れていき、キャプテンから要件は手短に済ませろ
と告げられた。
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