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第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦” 

♯106.チーム対抗戦の始まり㉘ 選手入場

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「では両チーム一番最初に戦う選手は入場準備に入って
下さい。以後は自分の前の選手が負けた時に交代して、
行って下さい。なのでコールは最初の方と最後のリーダ
ーのみとなります」
 立花の説明が終わると隣のおじさんが補足説明に入る。
「手押し相撲で勝った選手がボールを投げる権利が2回
行われるのは先程、説明したと思うが勝利者に与えられ
たボール投げは一回勝つ度にでも負けるまでの間の勝ち
続けた分をまとめて投げる事を自由に選ぶ事が出来る。
だが仮に四回連続勝って先に2回投げて負けた後で2回
という変則的な投げ方は出来ない。このルールを守らず
に不規則に投げてしまえばビンゴがそろった時のボーナ
スは加算されないので注意してもらい。投げるタイミン
グは選手側の申告制なので忘れないようにお願いしたい。
ここまでは良いかい?」
「もちろんだ」
 陸城は対戦が待ち遠しくてウズウズしている。
「また、心理戦を仕掛けられるルールとも言えるので、
大いに活用してほしい。理解出来たらリーダーは挙手を
してもらいたい」
「了解ですっ」 
 タカフミだけ声を出したが二人共、挙手で対応して、
視線をバチバチさせた。

「準備が整ったようなので陸城チームより、田中選手。
大山チームより、堀部選手。入場をお願いします!」 
 立花のコールで砂場の上に置かれた円板に向かって、
両端からゆっくりと入場する二人。前回イベント参加を
経験している堀部は程良い緊張感を保っていたが初参加
の田中は手と足が同じ方向に動くというガチガチの入場
で会場を笑わせていた。
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