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プロローグ

11.最凶の空手家③

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 清武が空手の構えを取り、緊張感が漂う中、脇の締め
が甘い上段の構えが素人目から見ても無防備に見えるの
だが圧倒的な怪力と余裕な態度にナーバス(神経質)に
なっていた。

 体験した事の無い緊張感から右手に持ってた携帯電話 
をしまい忘れるというハプニングが起こってる程だ。

 あきおは頭の思考をクールダウンさせる暇を与えない
脅威きょういに対して打開策は、一向に見付からないのだが携帯
電話を短パンズボンの後ろポケットの反対側に片付けて
蓋をしボタンをセットする。元々入ってたポケットのボ
タンは自身で引きちぎってしまっているので入れた所で
動作の大きい技は出来なくなる。なので左右両方に蓋付
のポケットがあるのは大きかった。母親に両手を合わせ
て頼み込んで手縫いして貰った事が今一番役立っている。

 じりじりと間合いを詰めるも相手からの動きは一切無
く、この戦いの場所だけ時間ときの流れが止まっているので
はないかと思う位に静かだった。

 心無しか周りの家の照明が暗くなっているようにも見
える。
 (いくらなんでも流石さすがに、それは考え過ぎだよな……)
 空手以外の技がメールに書いて無かっただけに不安に
押しつぶされそうになっていた。あきおの体は正直で半袖
のT-シャツは汗のかき過ぎで上半分がズブ濡れ状態とな
っていた。
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