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第一章:始まりの世界 ”チーム対抗戦”
♯99.チーム対抗戦の始まり㉑ *チームごとの順番決め(陸城チーム)
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「それじゃあ、チームごとに分かれて戦っていく順番
を決めよう。お互いのチームが決まったらゲーム開始
としようっ」
タカフミが、そこまで説明すると田崎と牧村は陸城
の方へと移動して行った。
「じゃあ、まず最初に今日、ここに集まった俺を除く
10人の皆に感謝する」
「素直に感謝の言葉を口に出すなんてめずらしいな」
田崎は本音を呟いた。
「今回は絶対に勝ちたい。同じ相手に連続で負ける事
は俺のプライドがゆるさないっ」
同じ陸上部である田崎でさえ、観た事のない気迫が
見えてメンバーを圧倒していたが一人だけ無関心な男
が居た。陸城が勧誘してきたメンバーの中で唯一、自
ら参加を申し出た西島マコトだ。運動が特別すごいと
いう話は聞かないがシュミレーションゲームが得意な
事で有名で全国大会にも出場経験があるとの事だった。
「では順番を発表する!」
「えっいきない発表しちゃうの? 皆の意見は聞かな
いの?」
不信感をあらわにしたのは前回、一緒に居た牧村だ
った。メンバーも少なからず動揺していた。
「この大人数で一人一人、意見を聞いていたら日が暮
れてしまうよ。だから俺が独断で決める」
「そうかい。じゃあ好きにすれば良い」
陸城を良く知る田崎が返事をした事でザワザワした
雰囲気もかき消されていった。
「1番、田中。2番、鈴木。3番、森元。4番、安藤。
5番、渡辺。6番、田崎。7番、山田。8番、風間。
9番、牧村。10番西島。で最後が俺、陸城で行く」
「あのーっ。今更かもだけどゲーム開始していない
から、はっきりさせたいんだけど……」
牧村がオドオドしながら陸城の顔色を伺っている。
「何だ? 言いたい事があるなら早くしてくれっ」
「うぅん。僕、大山くんから、ずーっと欲しかった
幻のカード貰ってて彼の力になりたいんだ。だから、
このチーム抜けたいっ」
「牧村、いくら何でもギリギリになってはマズイだ
ろう?」
田崎は牧村が裏切ったと思って不快感を出す。
「あっそうかい。牧村君なら抜けて良いよ。だから
牧村が抜けた所は繰り上がりと行こう」
チームのゴタゴタを解消させる為なのか元々興味
がなかったのか、あっさりとしょうだくする陸城。
「うん。ありがとう」
言い方にはトゲがあったけど付いていく人では無
いと判断した牧村は心の中のつかえが取れていく様
で晴々とした笑顔になっていた。
を決めよう。お互いのチームが決まったらゲーム開始
としようっ」
タカフミが、そこまで説明すると田崎と牧村は陸城
の方へと移動して行った。
「じゃあ、まず最初に今日、ここに集まった俺を除く
10人の皆に感謝する」
「素直に感謝の言葉を口に出すなんてめずらしいな」
田崎は本音を呟いた。
「今回は絶対に勝ちたい。同じ相手に連続で負ける事
は俺のプライドがゆるさないっ」
同じ陸上部である田崎でさえ、観た事のない気迫が
見えてメンバーを圧倒していたが一人だけ無関心な男
が居た。陸城が勧誘してきたメンバーの中で唯一、自
ら参加を申し出た西島マコトだ。運動が特別すごいと
いう話は聞かないがシュミレーションゲームが得意な
事で有名で全国大会にも出場経験があるとの事だった。
「では順番を発表する!」
「えっいきない発表しちゃうの? 皆の意見は聞かな
いの?」
不信感をあらわにしたのは前回、一緒に居た牧村だ
った。メンバーも少なからず動揺していた。
「この大人数で一人一人、意見を聞いていたら日が暮
れてしまうよ。だから俺が独断で決める」
「そうかい。じゃあ好きにすれば良い」
陸城を良く知る田崎が返事をした事でザワザワした
雰囲気もかき消されていった。
「1番、田中。2番、鈴木。3番、森元。4番、安藤。
5番、渡辺。6番、田崎。7番、山田。8番、風間。
9番、牧村。10番西島。で最後が俺、陸城で行く」
「あのーっ。今更かもだけどゲーム開始していない
から、はっきりさせたいんだけど……」
牧村がオドオドしながら陸城の顔色を伺っている。
「何だ? 言いたい事があるなら早くしてくれっ」
「うぅん。僕、大山くんから、ずーっと欲しかった
幻のカード貰ってて彼の力になりたいんだ。だから、
このチーム抜けたいっ」
「牧村、いくら何でもギリギリになってはマズイだ
ろう?」
田崎は牧村が裏切ったと思って不快感を出す。
「あっそうかい。牧村君なら抜けて良いよ。だから
牧村が抜けた所は繰り上がりと行こう」
チームのゴタゴタを解消させる為なのか元々興味
がなかったのか、あっさりとしょうだくする陸城。
「うん。ありがとう」
言い方にはトゲがあったけど付いていく人では無
いと判断した牧村は心の中のつかえが取れていく様
で晴々とした笑顔になっていた。
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