117 / 428
1
116
しおりを挟む
「ふう、和泉さんがきて、一段と賑やかになったね」
ベッドに倒れ込みながら、ゆずに話しかける彩香。
「さいちゃん、大変だったね」
「ゆず、助けてくれないんだもん」
「だ、だって・・・なんだか怖いよ。あの二人」
「そうね。明衣もお酒も飲んでないのに酔っ払ってるみたいだったし」
「でも、和泉さんも明衣ちゃんも楽しそうだった」
「そうだね。みんなも笑ってたし」
いつのまにか彩香も笑顔になっていた。
「さあ!明日も天気いいみたいだし、たくさんお洗濯するぞ!」
と、明日の予定を考えながら、和泉から借りたデジカメを彩香がブロワーで吹いた。
「それなぁに?風船みたいだね」
「これ?ブロワーっていうの。カメラってホコリつきやすいから、これで吹き飛ばのよ」
「わたしもやっていい?」
「いいわよ。どうぞ」
とゆずにブロワーを渡した。
「握る時はね、後ろの穴指で塞いで」
と言いながらゆずの可愛らしい親指を小さな穴に当てた。
「それで握ってみて」
「え、えい!」
とゆずにしては勢いよくブロワーを握ると「ポンッ!」という音とともに、ブロワーの先が吹き飛んだ。
「わ!と、飛んだよ・・・」
いきなりのことにびっくりするゆず。
「あー、力入れすぎちゃうとよくあるのよねえ」
先を元に戻した彩香が、ブロワーでゆずの腕を吹いた。
すると吹かれた部分だけ少し凹んだ。
「これくらいでもほら、結構力あるでしょ」
「ほんとだ!お肉がフニって凹んでる」
彩香からまたブロワーを受け取ったゆずが、自分の腕が凹むのが楽しいのか、フニフニとブロワーをつかんでいる。
「ゆ、ゆず。カメラ、きれいにしたいんだけど・・・」
「あ、ごめん!」
と恥ずかしそうにブロワーを彩香に返すゆずだった。
「ね、ねえさいちゃん、ブロワーって高いの?」
「500円くらいだったかなぁ」
「そ、そうなんだ!」
ゆずは明日のお買い物の時に買ってこようと心に決めたのだった。
ベッドに倒れ込みながら、ゆずに話しかける彩香。
「さいちゃん、大変だったね」
「ゆず、助けてくれないんだもん」
「だ、だって・・・なんだか怖いよ。あの二人」
「そうね。明衣もお酒も飲んでないのに酔っ払ってるみたいだったし」
「でも、和泉さんも明衣ちゃんも楽しそうだった」
「そうだね。みんなも笑ってたし」
いつのまにか彩香も笑顔になっていた。
「さあ!明日も天気いいみたいだし、たくさんお洗濯するぞ!」
と、明日の予定を考えながら、和泉から借りたデジカメを彩香がブロワーで吹いた。
「それなぁに?風船みたいだね」
「これ?ブロワーっていうの。カメラってホコリつきやすいから、これで吹き飛ばのよ」
「わたしもやっていい?」
「いいわよ。どうぞ」
とゆずにブロワーを渡した。
「握る時はね、後ろの穴指で塞いで」
と言いながらゆずの可愛らしい親指を小さな穴に当てた。
「それで握ってみて」
「え、えい!」
とゆずにしては勢いよくブロワーを握ると「ポンッ!」という音とともに、ブロワーの先が吹き飛んだ。
「わ!と、飛んだよ・・・」
いきなりのことにびっくりするゆず。
「あー、力入れすぎちゃうとよくあるのよねえ」
先を元に戻した彩香が、ブロワーでゆずの腕を吹いた。
すると吹かれた部分だけ少し凹んだ。
「これくらいでもほら、結構力あるでしょ」
「ほんとだ!お肉がフニって凹んでる」
彩香からまたブロワーを受け取ったゆずが、自分の腕が凹むのが楽しいのか、フニフニとブロワーをつかんでいる。
「ゆ、ゆず。カメラ、きれいにしたいんだけど・・・」
「あ、ごめん!」
と恥ずかしそうにブロワーを彩香に返すゆずだった。
「ね、ねえさいちゃん、ブロワーって高いの?」
「500円くらいだったかなぁ」
「そ、そうなんだ!」
ゆずは明日のお買い物の時に買ってこようと心に決めたのだった。
0
お気に入りに追加
242
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる