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第7話
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「わぁ!!!!ここが神殿!!!!」
今私達はお兄様達の精霊と契約するため神殿に向かっている。
神殿とは、ここアルクライド帝国の女神ユナフィーネを奉り、神官たちが暮らしている場所だ。
今日は、神殿の中央にある精霊召喚の間という部屋で1人1人女神様に向かって祈る。
すると、その祈りを気に入った精霊が姿を表し、その精霊と契約するというものである。
基本的に精霊は一体と契約する。
そしてその精霊の位が何であるかで男子達のステータスにもなってくるのだ。
稀に複数の精霊と契約することも出来るらしいのだが、それは精霊次第というか滅多にいない。
「お兄様!!神殿ってこんなに大きいのですね!!」
「うん、僕も最初見た時は驚いたよ。皇宮のように大きいからね。」
この国は王政なので神殿が表立って皇族に反対することはない。
しかし、他の国では神殿を頂点としている国もあるとか。
「あ、ついたよ、シア。」
「あっ、はい!」
そう言って、華麗に馬車から降り、手を差し出してくれた。
「僕の可愛いお姫様。さ、お手を。」
「は、はい」
きゃー!!!!!お姫様だって!!
今日もアルお兄様は甘いです!!
アルお兄様の手を借りながら降りると、今度はクロードお兄様が手を差し出してくれた。
「ふふっ、俺の天使。どうぞ?」
「はひ、、!!」
んんん!!!甘い!甘いよぉ!!!?
それにクロードお兄様の目がとろんとしてて、なんかエロい!!!
あとアルお兄様もクロードお兄様も私に対しての態度が妹への態度だとは思えないのだけど!?
なんか、恋人にする態度だよ!?
いくら妹でもその甘ーい視線はよくないと思うな!!!!
実はこの世界、兄妹でも結婚できる。
大事なのは血ではなく、魔力なので兄妹でも問題はないらしい。
それに、兄妹で婚約することは珍しい話でもない。なんなら、多い方だ。
一般的に、女の子が産まれたら兄弟がいる家は兄弟と婚約する。
だから本来なら私たちも婚約するべきなのだけど、お父様がレティシアの気持ちが大事だと言ってくれたので婚約はしていない。
「僕達の天使は何か考えごとかな?」
「はっ!!いいえ!お兄様達の精霊どんなのかなぁって」
「ふふっ、そうだね。僕達も楽しみだ。」
「シア!きっと俺の精霊はシアが好きな子犬の姿をしているに違いない!!楽しみにしててね!!」
「はい!クロードお兄様!楽しみにしてます!」
そんな会話をしていると、背後から声がかかった。
「やぁ、レティシア。こんにちは。」
「リアム様!!こんにちは!!」
「リアム殿下。ご無沙汰しております。」
ぺこりと簡単な挨拶だけをしたお兄様達に、リアム様が近づき、何かを耳打ちしていた。
その内容に驚いたのか、お兄様達は目を見開いてリアム殿下を見ていた。
(???)
なにかお兄様達を驚かすことでもあったのだろうか?
すると、今度はリアム様がこちらに来て、
「愛しい僕の婚約様。今日も可愛いね。」
と甘い微笑みを浮かべた。
!?
愛しい!?か、可愛い!!?
お兄様達に日頃そんな言葉は毎日のように聞いているが、リアム様とは違うふうに聞こえる。
お兄様達はもちろん妹として言っていると思うがリアム様は違う。
お兄様達以外の男の子からそんな言葉を聞いたのは初めてで、なれない。
つい、顔を真っ赤にしてしまった。
(ふふっ、レティシアの顔真っ赤。これで少しでも意識してくれたらいいなぁ。)
と、顔を真っ赤にしているレティシアを見ながらひっそりとリアムは笑っていた。
「さて、行こうか。精霊召喚の間へ。」
はっ!!そうだった、ここはまだ馬車から降りた場所のままだった!
「はい!!楽しみです!」
「ん?レティシア嬢は精霊召喚しないよ?」
「ふふっ、分かっておりますわ。そうではなく、お兄様達の精霊を見るのが楽しみなんです!!」
「あぁ、確かに契約する時は他の人にも見えるからね。」
「はいっ!!」
そうなのだ。精霊は基本的に姿を見せないのだが、契約する時や、力を借りたい時だけ他の人にも見えるようになるのだ。
(お兄様達の精霊はどんな姿なんだろ!)
そして、精霊召喚の間についた。
順番は身分の低い者から始まる。
つまり、お兄様達やリアム様は1番最後だ。
ちなみに、お兄様達だけでなく実は他の人の精霊の姿にも興味があった。
「では、これより精霊召喚を始める。」
そうして大神官様からの言葉で精霊召喚は始まったのだった。
今私達はお兄様達の精霊と契約するため神殿に向かっている。
神殿とは、ここアルクライド帝国の女神ユナフィーネを奉り、神官たちが暮らしている場所だ。
今日は、神殿の中央にある精霊召喚の間という部屋で1人1人女神様に向かって祈る。
すると、その祈りを気に入った精霊が姿を表し、その精霊と契約するというものである。
基本的に精霊は一体と契約する。
そしてその精霊の位が何であるかで男子達のステータスにもなってくるのだ。
稀に複数の精霊と契約することも出来るらしいのだが、それは精霊次第というか滅多にいない。
「お兄様!!神殿ってこんなに大きいのですね!!」
「うん、僕も最初見た時は驚いたよ。皇宮のように大きいからね。」
この国は王政なので神殿が表立って皇族に反対することはない。
しかし、他の国では神殿を頂点としている国もあるとか。
「あ、ついたよ、シア。」
「あっ、はい!」
そう言って、華麗に馬車から降り、手を差し出してくれた。
「僕の可愛いお姫様。さ、お手を。」
「は、はい」
きゃー!!!!!お姫様だって!!
今日もアルお兄様は甘いです!!
アルお兄様の手を借りながら降りると、今度はクロードお兄様が手を差し出してくれた。
「ふふっ、俺の天使。どうぞ?」
「はひ、、!!」
んんん!!!甘い!甘いよぉ!!!?
それにクロードお兄様の目がとろんとしてて、なんかエロい!!!
あとアルお兄様もクロードお兄様も私に対しての態度が妹への態度だとは思えないのだけど!?
なんか、恋人にする態度だよ!?
いくら妹でもその甘ーい視線はよくないと思うな!!!!
実はこの世界、兄妹でも結婚できる。
大事なのは血ではなく、魔力なので兄妹でも問題はないらしい。
それに、兄妹で婚約することは珍しい話でもない。なんなら、多い方だ。
一般的に、女の子が産まれたら兄弟がいる家は兄弟と婚約する。
だから本来なら私たちも婚約するべきなのだけど、お父様がレティシアの気持ちが大事だと言ってくれたので婚約はしていない。
「僕達の天使は何か考えごとかな?」
「はっ!!いいえ!お兄様達の精霊どんなのかなぁって」
「ふふっ、そうだね。僕達も楽しみだ。」
「シア!きっと俺の精霊はシアが好きな子犬の姿をしているに違いない!!楽しみにしててね!!」
「はい!クロードお兄様!楽しみにしてます!」
そんな会話をしていると、背後から声がかかった。
「やぁ、レティシア。こんにちは。」
「リアム様!!こんにちは!!」
「リアム殿下。ご無沙汰しております。」
ぺこりと簡単な挨拶だけをしたお兄様達に、リアム様が近づき、何かを耳打ちしていた。
その内容に驚いたのか、お兄様達は目を見開いてリアム殿下を見ていた。
(???)
なにかお兄様達を驚かすことでもあったのだろうか?
すると、今度はリアム様がこちらに来て、
「愛しい僕の婚約様。今日も可愛いね。」
と甘い微笑みを浮かべた。
!?
愛しい!?か、可愛い!!?
お兄様達に日頃そんな言葉は毎日のように聞いているが、リアム様とは違うふうに聞こえる。
お兄様達はもちろん妹として言っていると思うがリアム様は違う。
お兄様達以外の男の子からそんな言葉を聞いたのは初めてで、なれない。
つい、顔を真っ赤にしてしまった。
(ふふっ、レティシアの顔真っ赤。これで少しでも意識してくれたらいいなぁ。)
と、顔を真っ赤にしているレティシアを見ながらひっそりとリアムは笑っていた。
「さて、行こうか。精霊召喚の間へ。」
はっ!!そうだった、ここはまだ馬車から降りた場所のままだった!
「はい!!楽しみです!」
「ん?レティシア嬢は精霊召喚しないよ?」
「ふふっ、分かっておりますわ。そうではなく、お兄様達の精霊を見るのが楽しみなんです!!」
「あぁ、確かに契約する時は他の人にも見えるからね。」
「はいっ!!」
そうなのだ。精霊は基本的に姿を見せないのだが、契約する時や、力を借りたい時だけ他の人にも見えるようになるのだ。
(お兄様達の精霊はどんな姿なんだろ!)
そして、精霊召喚の間についた。
順番は身分の低い者から始まる。
つまり、お兄様達やリアム様は1番最後だ。
ちなみに、お兄様達だけでなく実は他の人の精霊の姿にも興味があった。
「では、これより精霊召喚を始める。」
そうして大神官様からの言葉で精霊召喚は始まったのだった。
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