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モブとヒロイン
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こんにちは。モブの中モブのモブ。ユリアです。私は魔法学園に通うこととなり初授業なのですが、少し憂鬱なのです。なぜかというと。
「なぁなぁ!普通科って何をするんだろうな⁇」
「そうだね」
「おれさぁー!普通科でも騎士を目指すぜ」
「頑張ってね」
「俺絶対に一番になるからな!」
「うん。期待してるよ」
「おおう!一番になって騎士団長を目指してやる」
もうこの話三十回は聞いた。
そう。アグの話はいつも同じことしか話さない。だから最近は憂鬱に感じているのだ。
昼休み
「やっと一息つけると思ったらなんで!主人公補正たちと毎回ご飯なの⁉︎」
もう誰か私をひとりにしてくれ‼︎
「あの、ユリア.モニークさんですよね?」
ビクッ
「は、はい。そうです」
「こんにちは。私は魔法科の二年のロザリアン.フラワーです。よろしくね」
「よろしくお願いします」
「で、ユリアに何の用だ」
「あなたは黙っててくださる?」
「はあ⁉︎」
「私はユリアさんに用があるので二人きりにしてください」
「おい。あいつなんなんだよ!」
「確かに少し生意気だ」
「この俺様が締めてやる」
「やめろ」
エントランス
「さぁてと。あなたは何者?」
「え、えーと?行っている意味がわかりません」
「あなたも転生者でしょ⁇」
「ど、どうしてそれを......あっ⁉︎」
「うふふ。私もヒロインに転生したのよ」
「私以外にもいただなんて......」
「今日はねぇ、ユリアに言いたいことがあるの」
「な、何?」
「調子に乗らないことね?」
「えっ?」
「いくら主人公補正たちに好かれていても最後には私を選ぶの。だから図に乗らないでよね⁇」
「......」
「私は悪魔に取り憑かれた可哀想なヒロインなの。その話をめちゃくちゃにはさせない」
「......」
「あなたの名前は小説の中には書いてなかった。だからモブでしょ?」
「そ、それは......」
「モブはモブらしくしてもらわなきゃ困るのよ」
「でもこれは......」
「この世界は私のためにあるの。それを邪魔しないでくれるかしら⁇」
「......」
「魔法すら使えないただのモブさん」
「ロザリアンに転生したって所詮は......」
「偽物だろうがなんだろうがこの座を降りるつもりはない。あんたは愛させてないから」
「......でも三人は愛しているって!」
「言われたぐらいで舞い上がったの?愚かよね?」
「愚かでもいい。だけど!」
「ユリア!いつまで話しているんだよ」
「じゃあ行くね。モブさんはモブのままでいなさいね」
「......」
「もう昼休み終わるぞ」
「うん。今行く......」
「何かあったのか?」
「......なんでもない」
「そっか。今は何も聞かない。でも話したくなったら話してくれればいいよ」
「ありがとう」
まさか、ロザリアンが私と同じ転生者だったなんて、驚きを隠せない。
「何があってもあなたの好きにはさせないから」
「モブとヒロインの違いを思い知らせてあげる」
二人が出会ったことで更なる影が皆を襲う。
「なぁなぁ!普通科って何をするんだろうな⁇」
「そうだね」
「おれさぁー!普通科でも騎士を目指すぜ」
「頑張ってね」
「俺絶対に一番になるからな!」
「うん。期待してるよ」
「おおう!一番になって騎士団長を目指してやる」
もうこの話三十回は聞いた。
そう。アグの話はいつも同じことしか話さない。だから最近は憂鬱に感じているのだ。
昼休み
「やっと一息つけると思ったらなんで!主人公補正たちと毎回ご飯なの⁉︎」
もう誰か私をひとりにしてくれ‼︎
「あの、ユリア.モニークさんですよね?」
ビクッ
「は、はい。そうです」
「こんにちは。私は魔法科の二年のロザリアン.フラワーです。よろしくね」
「よろしくお願いします」
「で、ユリアに何の用だ」
「あなたは黙っててくださる?」
「はあ⁉︎」
「私はユリアさんに用があるので二人きりにしてください」
「おい。あいつなんなんだよ!」
「確かに少し生意気だ」
「この俺様が締めてやる」
「やめろ」
エントランス
「さぁてと。あなたは何者?」
「え、えーと?行っている意味がわかりません」
「あなたも転生者でしょ⁇」
「ど、どうしてそれを......あっ⁉︎」
「うふふ。私もヒロインに転生したのよ」
「私以外にもいただなんて......」
「今日はねぇ、ユリアに言いたいことがあるの」
「な、何?」
「調子に乗らないことね?」
「えっ?」
「いくら主人公補正たちに好かれていても最後には私を選ぶの。だから図に乗らないでよね⁇」
「......」
「私は悪魔に取り憑かれた可哀想なヒロインなの。その話をめちゃくちゃにはさせない」
「......」
「あなたの名前は小説の中には書いてなかった。だからモブでしょ?」
「そ、それは......」
「モブはモブらしくしてもらわなきゃ困るのよ」
「でもこれは......」
「この世界は私のためにあるの。それを邪魔しないでくれるかしら⁇」
「......」
「魔法すら使えないただのモブさん」
「ロザリアンに転生したって所詮は......」
「偽物だろうがなんだろうがこの座を降りるつもりはない。あんたは愛させてないから」
「......でも三人は愛しているって!」
「言われたぐらいで舞い上がったの?愚かよね?」
「愚かでもいい。だけど!」
「ユリア!いつまで話しているんだよ」
「じゃあ行くね。モブさんはモブのままでいなさいね」
「......」
「もう昼休み終わるぞ」
「うん。今行く......」
「何かあったのか?」
「......なんでもない」
「そっか。今は何も聞かない。でも話したくなったら話してくれればいいよ」
「ありがとう」
まさか、ロザリアンが私と同じ転生者だったなんて、驚きを隠せない。
「何があってもあなたの好きにはさせないから」
「モブとヒロインの違いを思い知らせてあげる」
二人が出会ったことで更なる影が皆を襲う。
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