愛されなかった私が転生して公爵家のお父様に愛されました

何も残せなかった

　「ルーク終わりにしよう」
　「......」
　こんにちは。ラティスです。私達はルークの止めるべく、アリアスとルークの間に割り込み戦いに参戦しました。以上‼︎
　説明雑だな！！！！！！！
　「ら、ラティス⁇それにノワールも?」
　アリアスが信じられないって言いたそうな顔で私達を交互に見てくる。
　「アリアス大丈夫だよ。私もノワールもアリアスの味方だからね?」
　私がそう言うと、安心したかのように気絶した。
　「えっ、ちょっ！？アリアス‼︎き、気絶しちゃった......」
　今此処で、アリアスが居なくなるのはかなり部が悪いんですけど！？
　私はそう思ったが、アリアスの体力や魔力を考えると仕方ないって思った。
　「ルーク。貴方は本当にこの世界をやり直す気?」
　私がそう問いかけると、盛大に笑いながら答えた。
　「あははは！！そうね?やり直せば何もかも無かったことに出来るのよ⁇ノルともまた幸せに暮らせるわ。でもそんなことしちゃうと、アリアスもラティスも消えちゃうわね?」
　そう笑いながら言うので、私の真顔のままこう言った。
　「ルーク。一度犯した罪は消えないのよ⁇何度やり直そうが、人を殺した事実も消えない。何もかもねぇ?だからそこ人はそれを償い生きていくしかないの」
　私がそう言うと、笑うのをやめて、ルークは私に怒鳴りながら言った。
　「確かに私の罪は消えない。だけど、私にも生きる権利があるでしょ！？なのになんで駄目なの‼︎不公平だわ！」
　私はノルよりもさらに冷たい目で、ルークを睨みつけ低い声で続きを言った。
　「ルークは罪を償う努力もせずに何もかも無くしやり直すことしか考えてない。ただの身勝手な自分勝手だよ」
　その言葉が心にグッサリと刺さったのか泣きそうな顔でルークは言った。
　「私が死んだおかげで何かを得たんでしょ?だったらいいじゃない‼︎」
　「本当にそう思う?」
　「えっ?」
　私は有無を言わさずにルークが一番聞きたくないことを言った。
　「貴方死んだもこの村は豊かになんかならなかった。それどころかこの村は解体した。その意味わかるよね?」
　「......っ！？」
　ショックを受けたかのようにルークは黙り込み俯いた。
　「......」
　この村はもうない。この世界に再び目を覚ました時にわかってはいた。自分は何も残せずに死んだのだと、わかっていた。なのに否定したかった。怖くて怖くてしかたなかった。まるで呪いのように自分を縛る村。
　「ルーク。もう貴方は引き返せないけど、それでも罪を償うのならまだ間に合う。そんな中の人に負けるな。本当の自分を思い出せ！！！！！！！」
　私はルークに叫びルークの直を目覚めさせようとしたのだった。
　だけど、その結果、ルークがこの世界から存在しなくなるなんて、今の私には想像もつかなかった。