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二人の決意

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 「私はラティス.ハンル.モールドだから!」
 「......」
 「だから何?ニーアスだった事実はわからない!愛されなかった時間は巻き戻らない!」
 「たとえ時間が巻き戻ったとしても私は同じ道を進むと思う」
 「そんな馬鹿な真似......」
 「だけど!ひとつだけ違うのなら人を信じたいと思う」
 「人を信じられなくなった神的存在のくせに......人間のくせに生意気なことを......」
 「ラティスは私達はどんな理不尽だろうがなんだろうが立ち向かうわ」
 「......ニーアス」
 「クスッ。だって私達には大切な友達や家族、仲間が居るからね。そうでしょ?皆んな」
 「は?」
 「へっ?」
 「ラティス‼︎」
 「!?」
 いつの間にそこに居たの!?てゆーかさっきの話聞かれてた!?は、恥ずかしいよ。
 「ラティス風を感じるんだ」
 「は?何急に?」
 「風を感じればコントロールぐらいは出来るだろ」
 「や、やってみる」
 「ニーアスお姉様」
 「アリアス」
 「あ、あの......」
 「私はまだ許してないよ」
 「......」
 「......でもラティスが許すと決めたならそれでいい。私はラティスの願いが私の幸せ。私のセリファが残ったのはラティスのお陰だから」
 「それはどうゆー......」
 「アリアスのことは許さないけど、貴方が不幸になることは望んでない。もちろん陛下も許さないから。それだけは覚えておいてね?」
 「......わかった」
 ニーアスお姉様はラティスの願いによって存在しているなら今、ラティスは何を考えているの?
 「......」
 風を感じる。今の風はとても激しくて怖い。だったら緩やかで穏やかな風をイメージするんだ。
 シュル
 「うまくいったようだな⁇」
 「こ、公爵様!?」
 「偉いぞ」
 ポンッ
 「......」
 頭を優しく撫でてくれた?そんなこと私の今の記憶の中では無かった。とても温かくて気持ちいい。お父様って呼べるかなぁ⁇呼びたいけど、まだ恥ずかしい。
 「ありがとう......ございます」
 「クスクス、ああ」
 「闇が消えるの⁇そんな事で消えるの?貴方はこの先何を望む?不幸か幸福かどちらに行くかはわからない。だが、ひとつだけ言えるなら貴方はきっと死に逝くだろう。その未来を突く返す事が出来るの⁇」
 「私はどんな未来が待っていようとこの幸せを捨てる気はないよ」
 「私はラティスを自分を守る。ラティスの願いが強ければ強いほど強くなる。だからラティスは死なせない」
 「それが貴方達の決意だね?だったらこの腐った負の連鎖を断ち切る事が出来る事を願うよ。絶対、神に勝ってね。どうか負けないで」
 「......」
 神様に勝つ。私にどれほどの力があるかはわからないけど、誰も不幸にならない未来を作りたい。
 「ラティスその目どうした?」
 「え?」
 「瞳に神に愛された証がねぇぞ!」
 「......」
 何?神に愛された証?そんなもの最初からなかったはず?この人達は一体何を言っているの?
 ジワッ
 「血!?ラティス‼︎目から血が!」
 「え......」
 あれ?視覚が揺らぐ?そういえば私、吐血しなかった?いろいろとありすぎて忘れていた。
 私はそのまま気絶した。
 一から魔法の制御のし直しだ!
 
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