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決意
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私の名前はルミエール.シャイニング。私の王国では魔力を宝石でランク付けをする決まりがあるのだ。一番上はピンクダイヤモンド。二番はダイヤモンド。三番目はルビーなのだ。私はアクアマリン。一番下。つまり最弱なのだ。
私自身そう思っていた。二十九回目の死を迎えるまでは。
ドンッ
「ぐぅっ⁉︎」
「お前なんて我が家の恥だ!」
ゴンッ
「うぐっ......⁉︎」
「さっさと死んでしまえ」
「ガハッ‼︎」
「ルミエール可哀想だな?まぁ僕がピンクダイヤモンドなのは確かだから仕方ない」
この生意気な男は私の双子の兄のリュミエール.シャイニングだ。私と違って兄はランクが一番のピンクダイヤモンドなのだ。それを鼻高々にし相手を見下し歪んだ性格になった。昔はそうじゃなかった。とても優しく笑顔で私を守ってくれる頼りになる兄だった。
「僕の足元にも及ばないそのみみっちい魔力でせいぜい頑張るんだな」
「ひゅーひゅー......うるさい」
「は?」
「うるさーい!」
ドーン
「え......」
いきなり周りが爆発した?
「何事だ⁉︎」
そこに兵がやって来た。
「あ、ああ......化け物だ」
そう。私は周りに居る人をこの部屋に居た人をひとり残らずに殺してしまった。それも体の一部を残して死んでしまったのだ。その後から私は全属性の魔法を使えることに気付いた。それでも死を繰り返している。何度死んでも終わらない死を迎え。何度望まない死を繰り返し続けて今日で九千九百九十九回目の死を迎えるところだ。
「さぁ死になさい」
「......お母様?」
「あら?このわたくしに向かってお母様ですって⁉︎貴方なんて我が家の恥晒しでただの小娘に過ぎないの。さっさとその命尽きなさい」
「......っ⁉︎」
「さようなら。ルミエール」
「......も......れない」
「は?」
「私はもう絶対に殺されはしない‼︎」
「クスクス。今ここで死を迎えるというのに面白いことを言うのね?」
「どうせ時間は繰り返す。なら次は死なない」
「何を言って......」
「一万回目は殺させないし絶対に死なない」
「殺させない?」
「そう。私を殺せるなんて思わないでよね」
次は殺させない。私自身を殺すことを許さない‼︎
「ぐっ!うおおおおおおお‼︎」
グサッ
「はっ⁉︎」
やっぱり死ぬ一ヶ月前に戻ってきたのね?
「次はあのクソ家族に私自身を殺させはしない。守ってみせる」
このアクアマリンの力で皆んなを黙らせる。
「まずはこの部屋から出ないと......」
とりあえずワープでこの部屋を出よう。
「は......ルミエール⁇」
「......リュミエール」
「な、なぜお前がここに‼︎」
「なぜってここから出て来ただけだけど⁇」
「......」
嘘だ。ルミエールにそんな力ないはずだ。
「ぼ、僕を騙そうなんていい度胸......」
ゴオオオ
「ほ、炎⁉︎」
「いいからそこを退きなさい。私はお父様に用があるの。リュミエールには何にも用がないの」
「......っ‼︎」
「消え失せなさい」
な、なんだ?ルミエールの様子が変だ。昨日までは確かに怯えてたし。少し命令すればおとなしくなったのに......何があいつを変えたんだ?
「もう死なない」
「は?」
「邪魔退いて!」
「わかった......たが、父上はお前を見た瞬間にお前を痛ぶるだろうな?」
「だから何?私にはもう貴方達の攻撃なんか届かない」
「な、なっ⁉︎」
私は兄を押し退けてそのまま書斎に向かった。そう今この瞬間にかかっている。失敗すればまた死を繰り返すだけになる。だけどもう殺されない。殺させない。何度も死を繰り返したことにより魔力も少し先の未来がわかるし強くもなった。
「今度こそ余生を真っ当してみせる」
そう心に誓いながら書斎へと向かうのであった。
私自身そう思っていた。二十九回目の死を迎えるまでは。
ドンッ
「ぐぅっ⁉︎」
「お前なんて我が家の恥だ!」
ゴンッ
「うぐっ......⁉︎」
「さっさと死んでしまえ」
「ガハッ‼︎」
「ルミエール可哀想だな?まぁ僕がピンクダイヤモンドなのは確かだから仕方ない」
この生意気な男は私の双子の兄のリュミエール.シャイニングだ。私と違って兄はランクが一番のピンクダイヤモンドなのだ。それを鼻高々にし相手を見下し歪んだ性格になった。昔はそうじゃなかった。とても優しく笑顔で私を守ってくれる頼りになる兄だった。
「僕の足元にも及ばないそのみみっちい魔力でせいぜい頑張るんだな」
「ひゅーひゅー......うるさい」
「は?」
「うるさーい!」
ドーン
「え......」
いきなり周りが爆発した?
「何事だ⁉︎」
そこに兵がやって来た。
「あ、ああ......化け物だ」
そう。私は周りに居る人をこの部屋に居た人をひとり残らずに殺してしまった。それも体の一部を残して死んでしまったのだ。その後から私は全属性の魔法を使えることに気付いた。それでも死を繰り返している。何度死んでも終わらない死を迎え。何度望まない死を繰り返し続けて今日で九千九百九十九回目の死を迎えるところだ。
「さぁ死になさい」
「......お母様?」
「あら?このわたくしに向かってお母様ですって⁉︎貴方なんて我が家の恥晒しでただの小娘に過ぎないの。さっさとその命尽きなさい」
「......っ⁉︎」
「さようなら。ルミエール」
「......も......れない」
「は?」
「私はもう絶対に殺されはしない‼︎」
「クスクス。今ここで死を迎えるというのに面白いことを言うのね?」
「どうせ時間は繰り返す。なら次は死なない」
「何を言って......」
「一万回目は殺させないし絶対に死なない」
「殺させない?」
「そう。私を殺せるなんて思わないでよね」
次は殺させない。私自身を殺すことを許さない‼︎
「ぐっ!うおおおおおおお‼︎」
グサッ
「はっ⁉︎」
やっぱり死ぬ一ヶ月前に戻ってきたのね?
「次はあのクソ家族に私自身を殺させはしない。守ってみせる」
このアクアマリンの力で皆んなを黙らせる。
「まずはこの部屋から出ないと......」
とりあえずワープでこの部屋を出よう。
「は......ルミエール⁇」
「......リュミエール」
「な、なぜお前がここに‼︎」
「なぜってここから出て来ただけだけど⁇」
「......」
嘘だ。ルミエールにそんな力ないはずだ。
「ぼ、僕を騙そうなんていい度胸......」
ゴオオオ
「ほ、炎⁉︎」
「いいからそこを退きなさい。私はお父様に用があるの。リュミエールには何にも用がないの」
「......っ‼︎」
「消え失せなさい」
な、なんだ?ルミエールの様子が変だ。昨日までは確かに怯えてたし。少し命令すればおとなしくなったのに......何があいつを変えたんだ?
「もう死なない」
「は?」
「邪魔退いて!」
「わかった......たが、父上はお前を見た瞬間にお前を痛ぶるだろうな?」
「だから何?私にはもう貴方達の攻撃なんか届かない」
「な、なっ⁉︎」
私は兄を押し退けてそのまま書斎に向かった。そう今この瞬間にかかっている。失敗すればまた死を繰り返すだけになる。だけどもう殺されない。殺させない。何度も死を繰り返したことにより魔力も少し先の未来がわかるし強くもなった。
「今度こそ余生を真っ当してみせる」
そう心に誓いながら書斎へと向かうのであった。
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