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第9章 王都の冬
第246話 破綻寸前の貴族と暗躍する商人 ④
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「自称帝国の商人が破産寸前の貴族達に対する貸し金を買い漁っている目的は、単純にその貴族達を自分の支配下に置くことよ。
今までプッペは不平貴族達に資金援助する形で貴族に対する影響力を強めようとしたけど、そんな回りくどい方法ではなく貸し金を盾に直接的に貴族を意のままに動かそうとしてるのだと思うわ。
『借金を返せないのなら言う事を聞け、そうすれば返済を待ってやる』って脅すのね。
でもね、それは破産寸前の貴族達が爵位を維持出来たらの話し、自称帝国の商人は甚だしい誤解をしているのだと思うわ。」
ミルトさんはニャッと笑って言った。
ミルトさんは言う。
自称帝国の商人は、この国に来て暗躍しているのだからこの国の法については熟知しているはずだと。であれば、貴族が破産すると爵位は取り上げられてしまうことも。
一方で、この国では爵位の譲渡や質入を認めていないため、借金の形に取ることはできないことも知っているはずだという。
だとすれば、既に破産状態にある貴族の貸し金を買い取っても無駄なことは分っているはずなのに何故貸し金を買い取っているのか。
なぜ、それで貴族を支配下におけると思っているのか。
そこが、自称帝国の商人が帝国の人間であるが故の誤解に基づく行動だろうとミルトさんは言う。
ヴィクトーリアさんから聞いた話としながらミルトさんは言った。
実は帝国でも法の上では破産した貴族は爵位を没収されてしまうこと定められているそうだ。
破産するということは非常に不名誉なことであり、貴族として相応しくないという背景かららしい。
しかし、この法の規定は有名無実化しているそうだ、貴族が破産することはありえないから。
帝国では貴族の権力がこの国とは比べ物にならないくらい強いらしい。
帝国でも商人が貴族の屋敷を貸し金の抵当にとることはあるらしい。
しかし、その貴族が破産状態に陥っても、抵当を行使して貴族の屋敷を処分することにより、貸し金を回収することは決してしないそうだ。
なぜならば、それをすると貴族から手痛い報復を受けるから。
そのため、貴族が多大な借金を背負って支払い不能に陥っても、商人は泣き寝入りをすることになり、最終的には借金棒引きになることが大部分らしい。だから、貴族は破産しないと…。
帝国では、商人が貴族に金を貸すときは最初から帰ってこないものとして貸し出すらしい。
ある意味、これも帝国で不正がはびこる一因だとヴィクトーリアさんは嘆いたそうだ。
商人は帰ってこない貸し金の見返りに、貴族に対し色々な便宜を要求するらしい。
貸し金の金額が大きいので、商人が求める便宜もそれこそ法律を逸脱したものになってるそうだ。
もうそれは借金という名の賄賂だね、しかも、法外な金額の…。
そこで、この国の話に戻る。
自称帝国の商人は、御用商人が抵当にとっている貴族の屋敷を処分して貸し金を回収すると言った事を、最初は信じていなかったそうだ。
自称帝国の商人は、御用商人が貴族に対する貸し金の売値を吊り上げるためにハッタリをかましているのだと思っていたみたいで、御用商人が本気で抵当を実行する気であると知ると驚嘆していたと言う。
「たぶん、その男はこの国の法とかはきちんと把握していたと思うのよ。
でもね、生まれ育った帝国の習慣が体に染み付いていて、どうしても帝国の感覚で行動してしまうのだと思うの。
シャッテンが言っていたでしょう、『賄賂が通じないこの国の役人はどうかしている』って。
私たちから言わせれば、そっちのほうがおかしいでしょうとなるのだけど、帝国で生まれ育った人間にとってはそれが当たり前のことなの。
その男も、平民である商人が貴族から取立てを強行するとは考えてもいなかったのでしょうね。」
今、存続が危ぶまれている破産寸前の貴族の数は十を越えるそうだ。
そして、その全ての貴族たちに対する貸し金のうち、抵当で賄われていない部分の殆ど全てを自称帝国の商人は元金の二割で買い占めてしまったそうだ。
ただし、当たり前だけどその貴族たちの屋敷を抵当に取っている商人は一人もそれに応じていない。
貴族たちの借金は実は抵当で賄われていない部分のほうが大きく、自称帝国の商人はたとえ二割に割り引いても多大な資金を既に投入してしまっているらしい。
ミルトさんは、既に買い取りに使った金を損切りするのか、それとも残った抵当付の貸し金を元金と利息の満額で更に買取を進めるのかに注目しているらしい。
「私はどちらでもいいのよ。
その男がここで今まで投下した資金を損切りするのであれば、こちらの当初の思惑通り不良貴族を十幾つ取り潰すことが出来るしね。
更に追い銭を出すと言うのならば、その男の資金力を測ることが出来るし、その男の資金を固定化させることも出来る。
もし、不良貴族が生き残ったとしても、これからはそいつらを絶えずマークしておけば、自称帝国の商人が何を狙っているのかを掴みやすくなるわ。」
ミルトさんの予想では、幾つかの有力貴族については更に貸し金を買い集めて生き残らせ、残り十前後の貴族たちは切り捨てるのではないかという。
さすがに、全部の借金を肩代わりする資金調達力はないだろうって。
「それでね、御用商人たちに言っておいたのよ。
貴族の屋敷を貸し金の抵当として処分するのであれば、この冬の間に王宮に申し出なさいと。
冬の間なら王都の外から金貨を運んでくることが出来ないでしょう。
もし、追い銭を出すなら、王都の中に蓄えたお金からかき集めるしかないよね。
御用商人たちに命じてあるの、王都の中で金貨の動きに異常があれば知らせること、その帝国の商人から借り入れの申し込みがあったら拒絶すると共にその旨を知らせることとね。」
ミルトさんは、『黒の使徒』の者と思われる自称帝国の商人の拠点を全て暴いてしまえればと思っているようだ。
金貨はかさばる、今回貴族たちの借金を肩代わりするために必要な金貨は膨大なもので、それを動かせば商人たちの目に留まらないわけがないと考えているみたいだ。
まあ、王都の中でそれをすれば目立つだろうからね…。
また、春になれば帝国から新たに資金を持ち込むことが出来るので、冬の間に決着をつけてしまいたいそうだ。資金の足りない部分を王都の商人から借り入れる道も塞いだみたいだしね。
「さて、どう出るか楽しみね。
そうそう、御用商人達の中にね、ドゥム伯爵とアロガンツ伯爵の屋敷を抵当にとっている者がいたので、真っ先に王宮に買取を申請するように言ってあるの。
加えて、近々王宮に屋敷の買取を請求することが王都中に噂として流れるようにしなさいとも。
あの二人は商人にも評判が悪いから、御用商人も快く協力を約束してくれたわ。
もう噂が流れているかしら?
自称帝国の商人の耳に入ったらきっと焦るわよ、今存続が危ぶまれている貴族たちの中で伯爵位を持っているのはあの二家だけだから。
それにね、あの二家の借金の金額って他の十幾つとは桁が一つ違うのよね。
金貨をかき集めるのがさぞかし大変でしょうね。
果たして伯爵位二つを諦めるか、それとも多額の金貨を動かして尻尾を掴ませてくれるのか。」
ミルトさん、とっても楽しそうだよ…。悪い顔しているし…。
ミルトさんの思う通りに事が進めばいいね。
今までプッペは不平貴族達に資金援助する形で貴族に対する影響力を強めようとしたけど、そんな回りくどい方法ではなく貸し金を盾に直接的に貴族を意のままに動かそうとしてるのだと思うわ。
『借金を返せないのなら言う事を聞け、そうすれば返済を待ってやる』って脅すのね。
でもね、それは破産寸前の貴族達が爵位を維持出来たらの話し、自称帝国の商人は甚だしい誤解をしているのだと思うわ。」
ミルトさんはニャッと笑って言った。
ミルトさんは言う。
自称帝国の商人は、この国に来て暗躍しているのだからこの国の法については熟知しているはずだと。であれば、貴族が破産すると爵位は取り上げられてしまうことも。
一方で、この国では爵位の譲渡や質入を認めていないため、借金の形に取ることはできないことも知っているはずだという。
だとすれば、既に破産状態にある貴族の貸し金を買い取っても無駄なことは分っているはずなのに何故貸し金を買い取っているのか。
なぜ、それで貴族を支配下におけると思っているのか。
そこが、自称帝国の商人が帝国の人間であるが故の誤解に基づく行動だろうとミルトさんは言う。
ヴィクトーリアさんから聞いた話としながらミルトさんは言った。
実は帝国でも法の上では破産した貴族は爵位を没収されてしまうこと定められているそうだ。
破産するということは非常に不名誉なことであり、貴族として相応しくないという背景かららしい。
しかし、この法の規定は有名無実化しているそうだ、貴族が破産することはありえないから。
帝国では貴族の権力がこの国とは比べ物にならないくらい強いらしい。
帝国でも商人が貴族の屋敷を貸し金の抵当にとることはあるらしい。
しかし、その貴族が破産状態に陥っても、抵当を行使して貴族の屋敷を処分することにより、貸し金を回収することは決してしないそうだ。
なぜならば、それをすると貴族から手痛い報復を受けるから。
そのため、貴族が多大な借金を背負って支払い不能に陥っても、商人は泣き寝入りをすることになり、最終的には借金棒引きになることが大部分らしい。だから、貴族は破産しないと…。
帝国では、商人が貴族に金を貸すときは最初から帰ってこないものとして貸し出すらしい。
ある意味、これも帝国で不正がはびこる一因だとヴィクトーリアさんは嘆いたそうだ。
商人は帰ってこない貸し金の見返りに、貴族に対し色々な便宜を要求するらしい。
貸し金の金額が大きいので、商人が求める便宜もそれこそ法律を逸脱したものになってるそうだ。
もうそれは借金という名の賄賂だね、しかも、法外な金額の…。
そこで、この国の話に戻る。
自称帝国の商人は、御用商人が抵当にとっている貴族の屋敷を処分して貸し金を回収すると言った事を、最初は信じていなかったそうだ。
自称帝国の商人は、御用商人が貴族に対する貸し金の売値を吊り上げるためにハッタリをかましているのだと思っていたみたいで、御用商人が本気で抵当を実行する気であると知ると驚嘆していたと言う。
「たぶん、その男はこの国の法とかはきちんと把握していたと思うのよ。
でもね、生まれ育った帝国の習慣が体に染み付いていて、どうしても帝国の感覚で行動してしまうのだと思うの。
シャッテンが言っていたでしょう、『賄賂が通じないこの国の役人はどうかしている』って。
私たちから言わせれば、そっちのほうがおかしいでしょうとなるのだけど、帝国で生まれ育った人間にとってはそれが当たり前のことなの。
その男も、平民である商人が貴族から取立てを強行するとは考えてもいなかったのでしょうね。」
今、存続が危ぶまれている破産寸前の貴族の数は十を越えるそうだ。
そして、その全ての貴族たちに対する貸し金のうち、抵当で賄われていない部分の殆ど全てを自称帝国の商人は元金の二割で買い占めてしまったそうだ。
ただし、当たり前だけどその貴族たちの屋敷を抵当に取っている商人は一人もそれに応じていない。
貴族たちの借金は実は抵当で賄われていない部分のほうが大きく、自称帝国の商人はたとえ二割に割り引いても多大な資金を既に投入してしまっているらしい。
ミルトさんは、既に買い取りに使った金を損切りするのか、それとも残った抵当付の貸し金を元金と利息の満額で更に買取を進めるのかに注目しているらしい。
「私はどちらでもいいのよ。
その男がここで今まで投下した資金を損切りするのであれば、こちらの当初の思惑通り不良貴族を十幾つ取り潰すことが出来るしね。
更に追い銭を出すと言うのならば、その男の資金力を測ることが出来るし、その男の資金を固定化させることも出来る。
もし、不良貴族が生き残ったとしても、これからはそいつらを絶えずマークしておけば、自称帝国の商人が何を狙っているのかを掴みやすくなるわ。」
ミルトさんの予想では、幾つかの有力貴族については更に貸し金を買い集めて生き残らせ、残り十前後の貴族たちは切り捨てるのではないかという。
さすがに、全部の借金を肩代わりする資金調達力はないだろうって。
「それでね、御用商人たちに言っておいたのよ。
貴族の屋敷を貸し金の抵当として処分するのであれば、この冬の間に王宮に申し出なさいと。
冬の間なら王都の外から金貨を運んでくることが出来ないでしょう。
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御用商人たちに命じてあるの、王都の中で金貨の動きに異常があれば知らせること、その帝国の商人から借り入れの申し込みがあったら拒絶すると共にその旨を知らせることとね。」
ミルトさんは、『黒の使徒』の者と思われる自称帝国の商人の拠点を全て暴いてしまえればと思っているようだ。
金貨はかさばる、今回貴族たちの借金を肩代わりするために必要な金貨は膨大なもので、それを動かせば商人たちの目に留まらないわけがないと考えているみたいだ。
まあ、王都の中でそれをすれば目立つだろうからね…。
また、春になれば帝国から新たに資金を持ち込むことが出来るので、冬の間に決着をつけてしまいたいそうだ。資金の足りない部分を王都の商人から借り入れる道も塞いだみたいだしね。
「さて、どう出るか楽しみね。
そうそう、御用商人達の中にね、ドゥム伯爵とアロガンツ伯爵の屋敷を抵当にとっている者がいたので、真っ先に王宮に買取を申請するように言ってあるの。
加えて、近々王宮に屋敷の買取を請求することが王都中に噂として流れるようにしなさいとも。
あの二人は商人にも評判が悪いから、御用商人も快く協力を約束してくれたわ。
もう噂が流れているかしら?
自称帝国の商人の耳に入ったらきっと焦るわよ、今存続が危ぶまれている貴族たちの中で伯爵位を持っているのはあの二家だけだから。
それにね、あの二家の借金の金額って他の十幾つとは桁が一つ違うのよね。
金貨をかき集めるのがさぞかし大変でしょうね。
果たして伯爵位二つを諦めるか、それとも多額の金貨を動かして尻尾を掴ませてくれるのか。」
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