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第9章 王都の冬
第235話 精霊神殿での活動の後で
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近所の奥様方が夕食の仕度に帰っていったので、診療活動を終わりにして神殿の応接へ引き上げてきた。
「ターニャちゃん、プッペ一味の捜査について説明したいのだけど時間は大丈夫?」
まだ、寮の夕食の時間にはかなり余裕がある。
ミーナちゃん達には先に寮へ帰ってもらい、わたしはミルトさんの説明を聞くことにした。
ちゃっかり、フローラちゃんがミーナちゃん達と寮へ帰ろうとしたけどミルトさんに捕まってしまった。
ミルトさんから逃れようなんて甘いって、宮中行事をサボろうなんて許してもらえる訳ないじゃん。
ミルトさんは興味なさそうなフローラちゃんを隣に座らせ話し始めた。
「何から話しましょうか。まずは『黒の使徒』の我が国における最終的な目標かな。
あいつらの究極の目標が、この国を実質的に牛耳ること。
絵空事のようだけど笑い飛ばすことも出来ないようなの。」
そう言って話し始めたのは帝国に於ける『黒の使徒』の行いについて。
『黒の使徒』は宮廷貴族、特に現場の下級貴族を賄賂で抱きこんで、脱法行為をやりたい放題らしい。
帝国の上層部にいる高位貴族、ことヴィクトーリアさんを皇后に送り込んだ大領主達はそういった状況に危機感を抱いて綱紀粛正に力を注いでいるようだ。そのため、高位貴族の主流派には『黒の使徒』の手は及んでいないみたい。
ただ、圧倒的多数の下級貴族はかなりの割合が『黒の使徒』に取り込まれているようだ、なによりも少し頭の弱い皇帝が甘言にのせられて『黒の使徒』の信奉者になっているので帝国の内政に強い影響力を持っているらしい。
ヴィクトーリアさんは、帝国政府は『黒の使徒』を手足のように利用しているつもりで、いつの間にか政府の方が『黒の使徒』の手足になったしまったようだと嘆いているそうだ。
何でミルトさんが帝国の話などを持ち出したかというと、この国でも同じことをしようとしていたかららしい。
「シャッテンが言っていたのを覚えている?
この国のことを『賄賂が通じないふざけた国』だと言っていたわよね、『黒の使徒』の連中の感覚からすれば下級役人なんて賄賂を使えばいくらでも言いなりになると思っていたみたいなの。」
ミルトさんは、奴らにそういう認識を持たせた帝国の役人のモラルの低さの方がビックリだといって笑っていた。
ともかく、プッペの一味は、最初の段階では湯水のように賄賂を使ってこの国の下級貴族や平民の役人を抱き込もうとしたらしい。
まあ、国の上層部を抱き込めなくても、実際に法を執行する現場の人間を抱きこんでしまえば好き勝手できるからね。
でも、この国の役人はモラルの高い人が多くて、上手くいかなっかたみたい。
「そこで目を付けたのが、アロガンツ伯爵を始めとする爵位ばっかり高くて出来の悪い貴族連中よ。
奴らからすればやり易かったでしょうね、帝国の役人と同じようにモラルの低い人たちだから。
奴らもこの国のことを調べていてそれが分ったみたいなの。
あなた達貴族は選ばれた人なのですって言って選民意識をくすぐって、あなた達のような方が冷遇されるのはおかしいと言えば、すぐに話に乗ってきたそうよ。頭が痛いわ…。」
現場の人間を抱きこめないとわかった『黒の使徒』の連中は、権限を持つ役職から干されて燻っている不平貴族を抱きこんで数の力で政府に圧力をかけることを考えたらしい。
実際にそれが成就していたらミルトさん達王国政府も大変だったという。
今は権限を持っていないと言っても、不平貴族には爵位だけは高い者が多い。
彼らが一致団結して、要求なり法案なりを出してきたら一応検討しなくてはならないし、場合によっては譲歩する必要もあると言う。
それが貴族制を敷いていることの難点だと言う。いくら能力主義を掲げ能力ある者を高い地位に就け、そうでない者を重要な役職から排除しても、多数の貴族からの要望は無視できないそうだ。
「奴らは何十年もかけて帝国の平野部から森をなくした連中よ。
平気で何十年がかりのことを仕掛けてくるわ。
十年、二十年と気付かないうちに奴らに侵食されて、気付いたときには奴らに牛耳られていると言うのは洒落にならないわ。
今回は早いうちに芽が詰めて良かったわ。」
そう言ってミルトさんは機嫌良さそうに笑った。
**********
「次はプッペが造った瘴気の森の施設の件ね。
あれは、王都での貴族の取り込み活動が軌道に乗ったので、活動を第二段階に移したみたい。」
具体的には、瘴気の森の木を使った家具を『色の黒い』貴族達に売り込むことで、『黒の使徒』に帰依する人を増やすこと。
何故そうなるかというと、瘴気の森の木は強い瘴気を放つので普通の人の体には害がある、その一方で、瘴気耐性が強い『色の黒い』人には魔力の回復が早くなるなどの利点があるから。
「この家具は選ばれた人にしか使えないのですよ」と、『色の黒い』貴族達の自尊心をくすぐって『黒の使徒』に帰依させようと言う目論見があるそうだ。
そしてもう一つが、帝国で行ったのと同じようにこの国から森を減らそうと言う企みだそうだ。
帝国では木材が不足しているので森の木を丸ごと買いたいと言えばそれを不審に思う人は少ない。まあ、帝国で木材が不足しているのは事実だからね。
そして、精霊神殿の教えがあまり浸透していない西部地方で、「森を寝かしておいてもお金になりませんよ、私の商会なら高く買いますよ。」と耳元で囁けば話に乗る領主もいる訳だ。
森を減らす、瘴気の森の木材を街の中に持ってくる、どちらも人の住む場所に瘴気を増やす行為だよ。
普通の人には瘴気中毒に罹る危険性が高まるけど、『色の黒い』人達にとっては魔法が使いやすい環境になる。
そして、強い魔法が使える『色の黒い』人のことを神に選ばれた人と尊ぶ『黒の使徒』の教えを広めようと言うのだ。
**********
「それと、どうもプッペたちとは別に行動している一派がいるみたいなのよ。
北部地域の貴族に取り入るために動いている連中がいるようなの。」
ラインさんの領地で領都の中心にある森の開発を持ちかけてきた商人の背後関係はまだ分っていないそうだ。距離の関係でラインさんの領地まで行って調査するのは春になってからだそうだ。
ただ、夏場以降も森の木を丸ごと購入したいと言う商談を持ちかけられた北部地区の領主がいるらしい。
ミルトさんは、距離の関係でプッペの一味の者がプッペの捕縛を知らないで動いていた可能性もあるから絶対とは言えないとしている。
明らかにおかしいのはこの冬の貴族達の動き、資金繰りの厳しい貴族が北部地方の領主貴族に見合いを申し込むケースが急増しているらしい。
どうやら、プッペの捕縛で資金繰りが厳しくなった貴族を中心に、北部地域の領主の経済状況や子女の有無と年齢を書き記した書類を提供して歩いた商人がいるらしい。
もっとも、書類を受け取った貴族の中にはプッペとは関係ないドゥム伯爵の名前もあるから、資金繰りが厳しい貴族みんなに配ったようだ。
ルーナちゃんのお父さんからの情報を基に役人に調査させたんだって、大至急で。
聞き取り調査をするうちに、その書類に行き当たったらしい。
「それが良く調べられているのよ。
各領地の主要産物の出荷状況から領地全体の経済規模や税収の規模まで。
それと領主の家族構成、特に未婚の子女がいる場合の年齢や容姿、趣味嗜好まで。
まるで、お金に困っているならこの貴族と縁を結びなさいといわんばかりなの。
それと、資金繰りに窮している貴族を的確に把握していたの、全く侮れないわ。」
この書類の配布は、プッペが捕縛されて資金繰りが苦しくなっていることを承知している者の仕業と思われるとミルトさんは言う。
だから、プッペとは別に動いている者がいるのではないかとミルトさんは考えているらしい。
「ターニャちゃん、プッペ一味の捜査について説明したいのだけど時間は大丈夫?」
まだ、寮の夕食の時間にはかなり余裕がある。
ミーナちゃん達には先に寮へ帰ってもらい、わたしはミルトさんの説明を聞くことにした。
ちゃっかり、フローラちゃんがミーナちゃん達と寮へ帰ろうとしたけどミルトさんに捕まってしまった。
ミルトさんから逃れようなんて甘いって、宮中行事をサボろうなんて許してもらえる訳ないじゃん。
ミルトさんは興味なさそうなフローラちゃんを隣に座らせ話し始めた。
「何から話しましょうか。まずは『黒の使徒』の我が国における最終的な目標かな。
あいつらの究極の目標が、この国を実質的に牛耳ること。
絵空事のようだけど笑い飛ばすことも出来ないようなの。」
そう言って話し始めたのは帝国に於ける『黒の使徒』の行いについて。
『黒の使徒』は宮廷貴族、特に現場の下級貴族を賄賂で抱きこんで、脱法行為をやりたい放題らしい。
帝国の上層部にいる高位貴族、ことヴィクトーリアさんを皇后に送り込んだ大領主達はそういった状況に危機感を抱いて綱紀粛正に力を注いでいるようだ。そのため、高位貴族の主流派には『黒の使徒』の手は及んでいないみたい。
ただ、圧倒的多数の下級貴族はかなりの割合が『黒の使徒』に取り込まれているようだ、なによりも少し頭の弱い皇帝が甘言にのせられて『黒の使徒』の信奉者になっているので帝国の内政に強い影響力を持っているらしい。
ヴィクトーリアさんは、帝国政府は『黒の使徒』を手足のように利用しているつもりで、いつの間にか政府の方が『黒の使徒』の手足になったしまったようだと嘆いているそうだ。
何でミルトさんが帝国の話などを持ち出したかというと、この国でも同じことをしようとしていたかららしい。
「シャッテンが言っていたのを覚えている?
この国のことを『賄賂が通じないふざけた国』だと言っていたわよね、『黒の使徒』の連中の感覚からすれば下級役人なんて賄賂を使えばいくらでも言いなりになると思っていたみたいなの。」
ミルトさんは、奴らにそういう認識を持たせた帝国の役人のモラルの低さの方がビックリだといって笑っていた。
ともかく、プッペの一味は、最初の段階では湯水のように賄賂を使ってこの国の下級貴族や平民の役人を抱き込もうとしたらしい。
まあ、国の上層部を抱き込めなくても、実際に法を執行する現場の人間を抱きこんでしまえば好き勝手できるからね。
でも、この国の役人はモラルの高い人が多くて、上手くいかなっかたみたい。
「そこで目を付けたのが、アロガンツ伯爵を始めとする爵位ばっかり高くて出来の悪い貴族連中よ。
奴らからすればやり易かったでしょうね、帝国の役人と同じようにモラルの低い人たちだから。
奴らもこの国のことを調べていてそれが分ったみたいなの。
あなた達貴族は選ばれた人なのですって言って選民意識をくすぐって、あなた達のような方が冷遇されるのはおかしいと言えば、すぐに話に乗ってきたそうよ。頭が痛いわ…。」
現場の人間を抱きこめないとわかった『黒の使徒』の連中は、権限を持つ役職から干されて燻っている不平貴族を抱きこんで数の力で政府に圧力をかけることを考えたらしい。
実際にそれが成就していたらミルトさん達王国政府も大変だったという。
今は権限を持っていないと言っても、不平貴族には爵位だけは高い者が多い。
彼らが一致団結して、要求なり法案なりを出してきたら一応検討しなくてはならないし、場合によっては譲歩する必要もあると言う。
それが貴族制を敷いていることの難点だと言う。いくら能力主義を掲げ能力ある者を高い地位に就け、そうでない者を重要な役職から排除しても、多数の貴族からの要望は無視できないそうだ。
「奴らは何十年もかけて帝国の平野部から森をなくした連中よ。
平気で何十年がかりのことを仕掛けてくるわ。
十年、二十年と気付かないうちに奴らに侵食されて、気付いたときには奴らに牛耳られていると言うのは洒落にならないわ。
今回は早いうちに芽が詰めて良かったわ。」
そう言ってミルトさんは機嫌良さそうに笑った。
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「次はプッペが造った瘴気の森の施設の件ね。
あれは、王都での貴族の取り込み活動が軌道に乗ったので、活動を第二段階に移したみたい。」
具体的には、瘴気の森の木を使った家具を『色の黒い』貴族達に売り込むことで、『黒の使徒』に帰依する人を増やすこと。
何故そうなるかというと、瘴気の森の木は強い瘴気を放つので普通の人の体には害がある、その一方で、瘴気耐性が強い『色の黒い』人には魔力の回復が早くなるなどの利点があるから。
「この家具は選ばれた人にしか使えないのですよ」と、『色の黒い』貴族達の自尊心をくすぐって『黒の使徒』に帰依させようと言う目論見があるそうだ。
そしてもう一つが、帝国で行ったのと同じようにこの国から森を減らそうと言う企みだそうだ。
帝国では木材が不足しているので森の木を丸ごと買いたいと言えばそれを不審に思う人は少ない。まあ、帝国で木材が不足しているのは事実だからね。
そして、精霊神殿の教えがあまり浸透していない西部地方で、「森を寝かしておいてもお金になりませんよ、私の商会なら高く買いますよ。」と耳元で囁けば話に乗る領主もいる訳だ。
森を減らす、瘴気の森の木材を街の中に持ってくる、どちらも人の住む場所に瘴気を増やす行為だよ。
普通の人には瘴気中毒に罹る危険性が高まるけど、『色の黒い』人達にとっては魔法が使いやすい環境になる。
そして、強い魔法が使える『色の黒い』人のことを神に選ばれた人と尊ぶ『黒の使徒』の教えを広めようと言うのだ。
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「それと、どうもプッペたちとは別に行動している一派がいるみたいなのよ。
北部地域の貴族に取り入るために動いている連中がいるようなの。」
ラインさんの領地で領都の中心にある森の開発を持ちかけてきた商人の背後関係はまだ分っていないそうだ。距離の関係でラインさんの領地まで行って調査するのは春になってからだそうだ。
ただ、夏場以降も森の木を丸ごと購入したいと言う商談を持ちかけられた北部地区の領主がいるらしい。
ミルトさんは、距離の関係でプッペの一味の者がプッペの捕縛を知らないで動いていた可能性もあるから絶対とは言えないとしている。
明らかにおかしいのはこの冬の貴族達の動き、資金繰りの厳しい貴族が北部地方の領主貴族に見合いを申し込むケースが急増しているらしい。
どうやら、プッペの捕縛で資金繰りが厳しくなった貴族を中心に、北部地域の領主の経済状況や子女の有無と年齢を書き記した書類を提供して歩いた商人がいるらしい。
もっとも、書類を受け取った貴族の中にはプッペとは関係ないドゥム伯爵の名前もあるから、資金繰りが厳しい貴族みんなに配ったようだ。
ルーナちゃんのお父さんからの情報を基に役人に調査させたんだって、大至急で。
聞き取り調査をするうちに、その書類に行き当たったらしい。
「それが良く調べられているのよ。
各領地の主要産物の出荷状況から領地全体の経済規模や税収の規模まで。
それと領主の家族構成、特に未婚の子女がいる場合の年齢や容姿、趣味嗜好まで。
まるで、お金に困っているならこの貴族と縁を結びなさいといわんばかりなの。
それと、資金繰りに窮している貴族を的確に把握していたの、全く侮れないわ。」
この書類の配布は、プッペが捕縛されて資金繰りが苦しくなっていることを承知している者の仕業と思われるとミルトさんは言う。
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