191 / 508
第8章 夏休み明け
第190話 皇太子妃の私室で
しおりを挟む
「やっぱりいけ好かない男だわ、自分の子供を治してもらってお礼の言葉もいえないとはね。
まあ、そのお金は貰っておきなさい、創世教の治癒術師ならそのくらい取るのでしょうから。
それで何か美味しいものでも食べれば腹の虫も収まるでしょう。」
ここは王宮の最奥ミルトさんの私室、アロガンツ家へ行って見聞きしたことを知らせに来たの。
そして今、あらましを話し終わったところ。目の前のローテーブルにはリタさんから受け取った金貨十枚が置いてある。
貰っておきなさいって、三人家族の二ヶ月分の生活費だよ、これ…。
貰っとけと言うのであれば、貰っとくけど…。
「それで、伯爵がミルトさんのことを最近何かとしゃしゃり出て来て煩わしいって言ってたけどなんか嫌われるようなことしたの?」
「恨まれるようなことをした覚えはないのですけどね。
最近までは私は殆ど奥の宮から出ませんでしたからね、確かに、精霊の力を借りられるようになってからは表の宮にも顔を出すようになりましたわ。それが気に障るのかしら?
ただ、私は政治には表立って口出ししては居ませんよ。
私が口を挟んだのは王宮内の目に余る行いだけですもの。
私が主導したのは出退勤時間の管理の厳格化と業務時間中の休憩室の閉鎖くらいですよ。」
魔法が使えないミルトさんは出来損ないの皇太子妃と蔑視されていて、仕事に口を挟んでも無視されるのが関の山だったため、行政機関である表の宮には殆ど出てこなかったそうだ。
精霊の力を借りられるようになり、表向き魔法が使えるように見えるようになってからは少しずつ表の宮にも顔を出すようにしているらしい。
ただ、政治は男の領分という風潮があるため、何かして欲しいことがある場合は皇太子を通しているそうだ。
表の宮に顔を出すようになって気付いたのは出退勤時間があまりにもいい加減であることだったらしい。ちょっと位の遅刻は可愛いもので、中にはお昼過ぎに堂々と出勤してくる者もいたそうだ。
退勤時間も同様で、まだ執務時間内に堂々と退勤している役人がいたみたい。
あまりにも酷いため出退勤時間の管理簿を作るとともに、遅刻者、無断早退者に罰金を課すことにしたそうだ。一月分を翌月の給金から天引きするんだって。
更に、執務時間中に休憩室で葉巻を燻らせながらのんびりと談笑する者やお酒を飲んでいる者がいたそうだ。
怒ったミルトさんはお昼時の二時間と午後のティータイム一時間以外は休憩室を施錠して閉鎖したそうだ。
「酷い人はお昼ごろ出勤してきて休憩室でずっと談笑しているんですよ。
そんな人を国民の血税で養うなんて我慢できませんもの。」
ミルトさんはそう言うけど、結構それって貴族連中に恨みを買っているんじゃ…。
貴族の中には仕事なんて下々のものにやらせておけと思っているような人がいそうだもの。
アロガンツ伯爵とか…。
**********
「それと、伯爵の三男の部屋にあった瘴気の森の木で作られた調度品、入手先は教えてもらえなかったんだけど…。
その調度品をこれは魔力を回復するという帝国で折り紙付きの調度品だと言ってたよ。
それから、さる高貴な方の関係者から譲っていただいたものだとも言っていた。
あの商人とか、神に選ばれたなんて言葉も出てきたので、プッペが関わっていると思うよ。
もしかしたら、もっと上の方かもしれないけど。」
わたしがアロガンツ家で見た調度品について補足を入れるとミルトさんは自分の持つ情報と照らし合わせながら言う。
「押収した帳簿からプッペが伯爵にお金を贈っていたことがわかっているので、その調度品もプッペから譲ってもらったのでしょうね。
誰が譲ったにしろ『神に選ばれた』なんて言葉が出てくるのなら『黒の使徒』の連中が絡んでいるのでしょうね。」
ミルトさんはそう言うと、ハタと何かを思い出したようだ。
「そうそう、押収した帳簿といえば、その中に気になる取引があったのよ。
ターニャちゃん、帝国に二回も行っているので気づいたと思うけど、帝国の平野部って木が全然生えていないみたいね。
それで、以前から帝国へ木材の輸出が多かったので気付かなかったのだけど、プッペの商会が扱っている木材って変なのよ。」
帝国は『黒の使徒』の企みもあって平野部の森林を切り尽してしまった。そのため砂漠化が進んで酷いことになっているのだけど…。
北部の山岳地帯にはまだ豊かな森が残っているらしいが、険しい山脈で木材の輸送は厳しいらしい。
このため、以前から建材用の木材は王国から帝国への主要輸出品となっているそうだ。
ミルトさんが指摘する変だという点は、プッペ以外の輸出商は国内の木材問屋から木材を仕入れて輸出しているらしい。
法律ではないが、昔からの言い伝えでこの国では木の伐採は森を端から全部伐るのではなく、透かすように伐っていく。例の精霊神殿の教えだね。
そうすると一ヶ所で伐採できる木材が限られてくるので専門の木材問屋が全国から木材を集めているのだそうだ。
当然輸出商にはそういつツテがないので、専門の木材問屋から仕入れて帝国へ輸出するのが普通らしい。
しかし、プッペの商会は特定の貴族から大量の木材を仕入れていたらしい。
ああ、ヴェストエンデ伯爵がそうだったね、それ以外の貴族からも仕入れていたんだ…。
ヴェストエンデ伯爵領では森が一つ丸々買収され全て伐採されていた。
ミルトさんは、帳簿に出てくるヴェストエンデ伯爵以外の貴族の領地でも森が丸ごと伐採されているのではないかと懸念しているそうだ。
既に確認に向かわせているそうで、急を要するため王家にある魔導車を総動員しているみたい。
「ここで気が付かなかったら、帝国と同様、気付いたら森が無くなっていたと言う事になっていたかも知れません。
プッペを捕らえられたのは本当にお手柄ですよターニャちゃん。」
ミルトさんに話では北部地区の領主は森林の大切さを理解している人が多いのに対し、西部地区の領主は森林は金にならない無駄なものと思っている人が多いらしい。
プッペが良い条件を持ちかければあっさりと森全体の伐採を許してしまう領主もいるのではないかとミルトさんは考えているようだ。
そこには歴史的な理由もあり、中々意識を変えさせるのは難しいとミルトさんはぼやいていた。
まあ、そのお金は貰っておきなさい、創世教の治癒術師ならそのくらい取るのでしょうから。
それで何か美味しいものでも食べれば腹の虫も収まるでしょう。」
ここは王宮の最奥ミルトさんの私室、アロガンツ家へ行って見聞きしたことを知らせに来たの。
そして今、あらましを話し終わったところ。目の前のローテーブルにはリタさんから受け取った金貨十枚が置いてある。
貰っておきなさいって、三人家族の二ヶ月分の生活費だよ、これ…。
貰っとけと言うのであれば、貰っとくけど…。
「それで、伯爵がミルトさんのことを最近何かとしゃしゃり出て来て煩わしいって言ってたけどなんか嫌われるようなことしたの?」
「恨まれるようなことをした覚えはないのですけどね。
最近までは私は殆ど奥の宮から出ませんでしたからね、確かに、精霊の力を借りられるようになってからは表の宮にも顔を出すようになりましたわ。それが気に障るのかしら?
ただ、私は政治には表立って口出ししては居ませんよ。
私が口を挟んだのは王宮内の目に余る行いだけですもの。
私が主導したのは出退勤時間の管理の厳格化と業務時間中の休憩室の閉鎖くらいですよ。」
魔法が使えないミルトさんは出来損ないの皇太子妃と蔑視されていて、仕事に口を挟んでも無視されるのが関の山だったため、行政機関である表の宮には殆ど出てこなかったそうだ。
精霊の力を借りられるようになり、表向き魔法が使えるように見えるようになってからは少しずつ表の宮にも顔を出すようにしているらしい。
ただ、政治は男の領分という風潮があるため、何かして欲しいことがある場合は皇太子を通しているそうだ。
表の宮に顔を出すようになって気付いたのは出退勤時間があまりにもいい加減であることだったらしい。ちょっと位の遅刻は可愛いもので、中にはお昼過ぎに堂々と出勤してくる者もいたそうだ。
退勤時間も同様で、まだ執務時間内に堂々と退勤している役人がいたみたい。
あまりにも酷いため出退勤時間の管理簿を作るとともに、遅刻者、無断早退者に罰金を課すことにしたそうだ。一月分を翌月の給金から天引きするんだって。
更に、執務時間中に休憩室で葉巻を燻らせながらのんびりと談笑する者やお酒を飲んでいる者がいたそうだ。
怒ったミルトさんはお昼時の二時間と午後のティータイム一時間以外は休憩室を施錠して閉鎖したそうだ。
「酷い人はお昼ごろ出勤してきて休憩室でずっと談笑しているんですよ。
そんな人を国民の血税で養うなんて我慢できませんもの。」
ミルトさんはそう言うけど、結構それって貴族連中に恨みを買っているんじゃ…。
貴族の中には仕事なんて下々のものにやらせておけと思っているような人がいそうだもの。
アロガンツ伯爵とか…。
**********
「それと、伯爵の三男の部屋にあった瘴気の森の木で作られた調度品、入手先は教えてもらえなかったんだけど…。
その調度品をこれは魔力を回復するという帝国で折り紙付きの調度品だと言ってたよ。
それから、さる高貴な方の関係者から譲っていただいたものだとも言っていた。
あの商人とか、神に選ばれたなんて言葉も出てきたので、プッペが関わっていると思うよ。
もしかしたら、もっと上の方かもしれないけど。」
わたしがアロガンツ家で見た調度品について補足を入れるとミルトさんは自分の持つ情報と照らし合わせながら言う。
「押収した帳簿からプッペが伯爵にお金を贈っていたことがわかっているので、その調度品もプッペから譲ってもらったのでしょうね。
誰が譲ったにしろ『神に選ばれた』なんて言葉が出てくるのなら『黒の使徒』の連中が絡んでいるのでしょうね。」
ミルトさんはそう言うと、ハタと何かを思い出したようだ。
「そうそう、押収した帳簿といえば、その中に気になる取引があったのよ。
ターニャちゃん、帝国に二回も行っているので気づいたと思うけど、帝国の平野部って木が全然生えていないみたいね。
それで、以前から帝国へ木材の輸出が多かったので気付かなかったのだけど、プッペの商会が扱っている木材って変なのよ。」
帝国は『黒の使徒』の企みもあって平野部の森林を切り尽してしまった。そのため砂漠化が進んで酷いことになっているのだけど…。
北部の山岳地帯にはまだ豊かな森が残っているらしいが、険しい山脈で木材の輸送は厳しいらしい。
このため、以前から建材用の木材は王国から帝国への主要輸出品となっているそうだ。
ミルトさんが指摘する変だという点は、プッペ以外の輸出商は国内の木材問屋から木材を仕入れて輸出しているらしい。
法律ではないが、昔からの言い伝えでこの国では木の伐採は森を端から全部伐るのではなく、透かすように伐っていく。例の精霊神殿の教えだね。
そうすると一ヶ所で伐採できる木材が限られてくるので専門の木材問屋が全国から木材を集めているのだそうだ。
当然輸出商にはそういつツテがないので、専門の木材問屋から仕入れて帝国へ輸出するのが普通らしい。
しかし、プッペの商会は特定の貴族から大量の木材を仕入れていたらしい。
ああ、ヴェストエンデ伯爵がそうだったね、それ以外の貴族からも仕入れていたんだ…。
ヴェストエンデ伯爵領では森が一つ丸々買収され全て伐採されていた。
ミルトさんは、帳簿に出てくるヴェストエンデ伯爵以外の貴族の領地でも森が丸ごと伐採されているのではないかと懸念しているそうだ。
既に確認に向かわせているそうで、急を要するため王家にある魔導車を総動員しているみたい。
「ここで気が付かなかったら、帝国と同様、気付いたら森が無くなっていたと言う事になっていたかも知れません。
プッペを捕らえられたのは本当にお手柄ですよターニャちゃん。」
ミルトさんに話では北部地区の領主は森林の大切さを理解している人が多いのに対し、西部地区の領主は森林は金にならない無駄なものと思っている人が多いらしい。
プッペが良い条件を持ちかければあっさりと森全体の伐採を許してしまう領主もいるのではないかとミルトさんは考えているようだ。
そこには歴史的な理由もあり、中々意識を変えさせるのは難しいとミルトさんはぼやいていた。
5
お気に入りに追加
2,274
あなたにおすすめの小説
【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい
梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
転生幼女具現化スキルでハードな異世界生活
高梨
ファンタジー
ストレス社会、労働社会、希薄な社会、それに揉まれ石化した心で唯一の親友を守って私は死んだ……のだけれども、死後に閻魔に下されたのは願ってもない異世界転生の判決だった。
黒髪ロングのアメジストの眼をもつ美少女転生して、
接客業後遺症の無表情と接客業の武器営業スマイルと、勝手に進んで行く周りにゲンナリしながら彼女は異世界でくらします。考えてるのに最終的にめんどくさくなって突拍子もないことをしでかして周りに振り回されると同じくらい周りを振り回します。
中性パッツン氷帝と黒の『ナンでも?』できる少女の恋愛ファンタジー。平穏は遙か彼方の代物……この物語をどうぞ見届けてくださいませ。
無表情中性おかっぱ王子?、純粋培養王女、オカマ、下働き大好き系国王、考え過ぎて首を落としたまま過ごす医者、女装メイド男の娘。
猫耳獣人なんでもござれ……。
ほの暗い恋愛ありファンタジーの始まります。
R15タグのように15に収まる範囲の描写がありますご注意ください。
そして『ほの暗いです』
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる