825 / 848
第二三章 時は緩やかに流れて…
第825話 幸せな家庭を築いているみたいだね
しおりを挟む
プティー姉は、ミントさんから紹介されたバジルさんとの縁談を受ける意思表示をしたんだ。
「プティー姉、良いの? そんなに簡単に決めちゃって?
今、会ったばかりなのに…。」
「良いのですよ、マロン様。
貴族の家に生まれたからは親の決めた相手と結婚するのが当たり前ですもの。
結婚式の当日まで、相手の顔を知らないなんてことも普通に有ります。
自分で旦那様を決めることが出来る分だけ、私は恵まれています。」
王宮内での出会いは到底期待できないとプティー姉は言うんだ。
プティー姉はおいらに随行するか、執務室に籠って事務処理をしているかで、顔をあわす男性は宰相くらいだから。
縁談を持ってくる親族も居ないので、ミントさんからの紹介は好都合だったみたい。
おいらと懇意にしているミントさんが変な人を紹介するはずがないとプティー姉は考えたらしいの。
まあ、「こんなハンサムな方には今後出会えないかも。」なんて、ボソッと呟いていたけどね。
「あら、この子のこと気に入って貰えたようで嬉しいわ。
それでバジル、どうするの?
まさか、プティーニちゃんに恥をかかせる気じゃないでしょうね。」
プティー姉の色好い返事に笑顔を見せたミントさんは、次の瞬間表情を引き締めてバジルさんを威圧してたよ。
プティー姉の申し出を断ろうものなら、首を絞めそうな雰囲気を漂わせてた。
「もちろん、こんなチャンスを逃すことなんてしませんよ。
他国へ婿入りするとなれば、大手を振って退職できるんですから。
しかも、こんなチャーミングなお嬢さんとの結婚できるなんて夢みたいです。」
威圧するミントさんを、どおどおと宥めながらバジルさんはプティー姉との縁談を受け入れたんだ。
出会ってから半日も掛からずに縁談がまとまっちゃったよ。
「そうと決まればこうしちゃいられないわ。
バジル、早速王宮へ行くわよ。退職願いを出してこなきゃね。」
善は急げとばかりに立ち上がったミントさん、バジルさんの手を引いて王宮へ行こうとしたんだ。
「伯母上、せめて寝間着から着替えさせてくださいよ~。」
療養中のベッドから無理やり引き摺って来られたバジルさんは、至極真っ当な言葉でミントさんに懇願してたよ。
**********
その日の午後、おいら達は公爵邸から目と鼻の先にある王宮へ向かうことになったよ。
おいら達もカズヤ兄ちゃんとネーブル姉ちゃんに挨拶するために同行することにしたの。
私的な訪問であることに加え、事前に先触れを立てたこともあってすんなりアポを取ることが出来たんだ。
今回は私用なので、王族の居住区画に通されたの。王宮侍女に案内された部屋に入ると…。
「ネーブル様、大分お腹が目立ってきましたね。」
「そうね、あと三ヶ月もすれば産まれてくるからね。」
そこにはソファーに腰掛けたお姉さんが二人。お腹を大きくしたネーブル姉ちゃんと小さな赤ちゃんを抱くウルシュラ姉ちゃん。
更に、その対面には…。
「おとうしゃま、きょうはおしごとおわったの?」
「今日はこれからお客様が来るから仕事はお休み。
夜までずっとセトカと一緒に遊べるぞ。」
「ほんとう? せとか、うれしい。」
二歳くらいの女の子を膝の上に乗せたカズヤ兄ちゃんが座っていたよ。女の子の名前はセトカちゃんらしい。
案内役の王宮侍女がおいら達の到着を告げると。
「マロン陛下、お久しぶり。今日は大人数だね。」
今までこの王宮を訪ねた時は、大抵オランと二人だけがアルトの『積載庫』から降りていたからね。
今回はキャロットを抱いたウレシノと、ソノギの手を引くカラツ、それにプティー姉が一緒だから大所帯だ。
「うん、今日はおいらの赤ちゃんを紹介しに来たからね。
この子がおいらとオランの赤ちゃん。キャロットだよ。」
おいらはウレシノからキャロットを受け取って、カズヤ兄ちゃん達にお披露目したよ。
「いつの間に…。ってか、マロンちゃん、今幾つだっけ?」
ネーブル姉ちゃんは驚いた様子でおいらの年齢を尋ねて来た。小柄なおいらが赤ちゃんを抱いていると、子供が子供を抱いているように見えるんだろうね。
「嫌だな、おいら、もう十六歳になったよ。
赤ちゃんが居てもおかしくないでしょう。」
「言われてみてば、その通りね。
マロンちゃん、とても十六歳には見えないものだから。」
子供みたいで悪かったね…。みんなから同じようなことを言われるからもう慣れたけど。
すると、ネーブル姉ちゃんはカラツに手を引かれたソノギが気になった様子で。
「ところで、そちらのよちよち歩きの幼子は?
まさか、その子もマロンちゃんの娘ってことは無いわよね。」
「まさか、おいら付きの侍女の娘だよ。
ウレシノ、ソノギちゃんをこっちに。」
おいらが指示すると、ウレシノはカラツと手を繋いで大人くしくしていたソノギの手をとってオランの隣に立たせたの。ウレシノ自身はソノギの背を支えるようにオランから一歩下がって立ってていたよ。
「侍女のウレシノとソノギちゃん。
ソノギちゃんのお父さんはオランだよ。」
「「「えっ!」」」
ソノギがオランの子と知り、その場にいた三人の大人が揃って驚きを露わにしたよ。
「あっ、誤解が無いように言っておくけど。
オランがこっそりウレシノをお手付きにした訳じゃ無いから。」
オランが責められないように予めおいらの公認だと伝えることにしたんだ。
もちろん、オランがソノギの父親になった経緯も説明したよ。
「色々と事情があるのね。
まあ、マロンちゃんが納得しているのなら。
外野がとやかく言うことでも無いしね。
うちも似たようなものだし。」
ネーブル姉ちゃんはそう言って、隣に座るウルシュラ姉ちゃんに視線を向けてたよ。
「ということは、ウルシュラ姉ちゃんが抱いている赤ちゃんもカズヤ兄ちゃんの子かな?」
元々、ウルシュラ姉ちゃんはカズヤ兄ちゃんの子供を産ませるためにネーブル姉ちゃんが引き抜いて来たんだもね。
計画通りに子供が出来たのかな。
「ええ、紹介が遅くなったけど。
カズヤさんの膝の上に居るのが、私の娘セトカよ。
この子が、ウルシュラとカズヤさんの娘セミノール。
それから見ての通り、私のお腹の中には二人目が居るの。」
三月後には産まれるというお腹を摩りながら、ネーブル姉ちゃんは子供達を紹介してくれたんだ。
計画通り、ウルシュラ姉ちゃんはネーブル姉ちゃんの側仕えのままでカズヤ兄ちゃんの妃になっていないらしい。
とは言え、ウルシュラ姉ちゃんもセミノールちゃんも王族の居住区画に部屋を与えられて一緒に住んでいるんだって。
カズヤ兄ちゃんの仕事が無い時間は、こうして親子五人で仲良く過ごしているみたい。
この部屋に入った時の光景を見る限り、とても家庭円満な様子だった。幸せな家庭を築いている様子で何よりだね。
**********
そんな感じで、お互いの近況を報告し合っていると…。
「陛下、大変で御座います。
何とか、御口添えをお願い申します。」
初めて目にするオッサンが慌ただしく部屋に飛び込んできたんだ。
「ここは私のプライベートな部屋だぞ。
財務卿、そなたにこの区画への立ち入りを許可した覚えは無いのだが。」
カズヤ兄ちゃんは息を切らしているオッサンを一喝してたよ。
このオッサン、財務卿だったんだ。この国ではどうか知らないけど、おいらの国で財務卿と言えば宰相に継ぐ事務方ナンバーツーだよ。
「申し訳ございません。
しかしながら、ことは一刻を争うのです。
執務室に居られなかった故、お叱りを覚悟でこちらに参った次第です。」
財務卿ほどの役職にある人が血相を変えて、休暇中の国王の私室に飛び込んで来るなんていったいどんな大事が起こったんだよ。
「プティー姉、良いの? そんなに簡単に決めちゃって?
今、会ったばかりなのに…。」
「良いのですよ、マロン様。
貴族の家に生まれたからは親の決めた相手と結婚するのが当たり前ですもの。
結婚式の当日まで、相手の顔を知らないなんてことも普通に有ります。
自分で旦那様を決めることが出来る分だけ、私は恵まれています。」
王宮内での出会いは到底期待できないとプティー姉は言うんだ。
プティー姉はおいらに随行するか、執務室に籠って事務処理をしているかで、顔をあわす男性は宰相くらいだから。
縁談を持ってくる親族も居ないので、ミントさんからの紹介は好都合だったみたい。
おいらと懇意にしているミントさんが変な人を紹介するはずがないとプティー姉は考えたらしいの。
まあ、「こんなハンサムな方には今後出会えないかも。」なんて、ボソッと呟いていたけどね。
「あら、この子のこと気に入って貰えたようで嬉しいわ。
それでバジル、どうするの?
まさか、プティーニちゃんに恥をかかせる気じゃないでしょうね。」
プティー姉の色好い返事に笑顔を見せたミントさんは、次の瞬間表情を引き締めてバジルさんを威圧してたよ。
プティー姉の申し出を断ろうものなら、首を絞めそうな雰囲気を漂わせてた。
「もちろん、こんなチャンスを逃すことなんてしませんよ。
他国へ婿入りするとなれば、大手を振って退職できるんですから。
しかも、こんなチャーミングなお嬢さんとの結婚できるなんて夢みたいです。」
威圧するミントさんを、どおどおと宥めながらバジルさんはプティー姉との縁談を受け入れたんだ。
出会ってから半日も掛からずに縁談がまとまっちゃったよ。
「そうと決まればこうしちゃいられないわ。
バジル、早速王宮へ行くわよ。退職願いを出してこなきゃね。」
善は急げとばかりに立ち上がったミントさん、バジルさんの手を引いて王宮へ行こうとしたんだ。
「伯母上、せめて寝間着から着替えさせてくださいよ~。」
療養中のベッドから無理やり引き摺って来られたバジルさんは、至極真っ当な言葉でミントさんに懇願してたよ。
**********
その日の午後、おいら達は公爵邸から目と鼻の先にある王宮へ向かうことになったよ。
おいら達もカズヤ兄ちゃんとネーブル姉ちゃんに挨拶するために同行することにしたの。
私的な訪問であることに加え、事前に先触れを立てたこともあってすんなりアポを取ることが出来たんだ。
今回は私用なので、王族の居住区画に通されたの。王宮侍女に案内された部屋に入ると…。
「ネーブル様、大分お腹が目立ってきましたね。」
「そうね、あと三ヶ月もすれば産まれてくるからね。」
そこにはソファーに腰掛けたお姉さんが二人。お腹を大きくしたネーブル姉ちゃんと小さな赤ちゃんを抱くウルシュラ姉ちゃん。
更に、その対面には…。
「おとうしゃま、きょうはおしごとおわったの?」
「今日はこれからお客様が来るから仕事はお休み。
夜までずっとセトカと一緒に遊べるぞ。」
「ほんとう? せとか、うれしい。」
二歳くらいの女の子を膝の上に乗せたカズヤ兄ちゃんが座っていたよ。女の子の名前はセトカちゃんらしい。
案内役の王宮侍女がおいら達の到着を告げると。
「マロン陛下、お久しぶり。今日は大人数だね。」
今までこの王宮を訪ねた時は、大抵オランと二人だけがアルトの『積載庫』から降りていたからね。
今回はキャロットを抱いたウレシノと、ソノギの手を引くカラツ、それにプティー姉が一緒だから大所帯だ。
「うん、今日はおいらの赤ちゃんを紹介しに来たからね。
この子がおいらとオランの赤ちゃん。キャロットだよ。」
おいらはウレシノからキャロットを受け取って、カズヤ兄ちゃん達にお披露目したよ。
「いつの間に…。ってか、マロンちゃん、今幾つだっけ?」
ネーブル姉ちゃんは驚いた様子でおいらの年齢を尋ねて来た。小柄なおいらが赤ちゃんを抱いていると、子供が子供を抱いているように見えるんだろうね。
「嫌だな、おいら、もう十六歳になったよ。
赤ちゃんが居てもおかしくないでしょう。」
「言われてみてば、その通りね。
マロンちゃん、とても十六歳には見えないものだから。」
子供みたいで悪かったね…。みんなから同じようなことを言われるからもう慣れたけど。
すると、ネーブル姉ちゃんはカラツに手を引かれたソノギが気になった様子で。
「ところで、そちらのよちよち歩きの幼子は?
まさか、その子もマロンちゃんの娘ってことは無いわよね。」
「まさか、おいら付きの侍女の娘だよ。
ウレシノ、ソノギちゃんをこっちに。」
おいらが指示すると、ウレシノはカラツと手を繋いで大人くしくしていたソノギの手をとってオランの隣に立たせたの。ウレシノ自身はソノギの背を支えるようにオランから一歩下がって立ってていたよ。
「侍女のウレシノとソノギちゃん。
ソノギちゃんのお父さんはオランだよ。」
「「「えっ!」」」
ソノギがオランの子と知り、その場にいた三人の大人が揃って驚きを露わにしたよ。
「あっ、誤解が無いように言っておくけど。
オランがこっそりウレシノをお手付きにした訳じゃ無いから。」
オランが責められないように予めおいらの公認だと伝えることにしたんだ。
もちろん、オランがソノギの父親になった経緯も説明したよ。
「色々と事情があるのね。
まあ、マロンちゃんが納得しているのなら。
外野がとやかく言うことでも無いしね。
うちも似たようなものだし。」
ネーブル姉ちゃんはそう言って、隣に座るウルシュラ姉ちゃんに視線を向けてたよ。
「ということは、ウルシュラ姉ちゃんが抱いている赤ちゃんもカズヤ兄ちゃんの子かな?」
元々、ウルシュラ姉ちゃんはカズヤ兄ちゃんの子供を産ませるためにネーブル姉ちゃんが引き抜いて来たんだもね。
計画通りに子供が出来たのかな。
「ええ、紹介が遅くなったけど。
カズヤさんの膝の上に居るのが、私の娘セトカよ。
この子が、ウルシュラとカズヤさんの娘セミノール。
それから見ての通り、私のお腹の中には二人目が居るの。」
三月後には産まれるというお腹を摩りながら、ネーブル姉ちゃんは子供達を紹介してくれたんだ。
計画通り、ウルシュラ姉ちゃんはネーブル姉ちゃんの側仕えのままでカズヤ兄ちゃんの妃になっていないらしい。
とは言え、ウルシュラ姉ちゃんもセミノールちゃんも王族の居住区画に部屋を与えられて一緒に住んでいるんだって。
カズヤ兄ちゃんの仕事が無い時間は、こうして親子五人で仲良く過ごしているみたい。
この部屋に入った時の光景を見る限り、とても家庭円満な様子だった。幸せな家庭を築いている様子で何よりだね。
**********
そんな感じで、お互いの近況を報告し合っていると…。
「陛下、大変で御座います。
何とか、御口添えをお願い申します。」
初めて目にするオッサンが慌ただしく部屋に飛び込んできたんだ。
「ここは私のプライベートな部屋だぞ。
財務卿、そなたにこの区画への立ち入りを許可した覚えは無いのだが。」
カズヤ兄ちゃんは息を切らしているオッサンを一喝してたよ。
このオッサン、財務卿だったんだ。この国ではどうか知らないけど、おいらの国で財務卿と言えば宰相に継ぐ事務方ナンバーツーだよ。
「申し訳ございません。
しかしながら、ことは一刻を争うのです。
執務室に居られなかった故、お叱りを覚悟でこちらに参った次第です。」
財務卿ほどの役職にある人が血相を変えて、休暇中の国王の私室に飛び込んで来るなんていったいどんな大事が起こったんだよ。
34
お気に入りに追加
295
あなたにおすすめの小説
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
残滓と呼ばれたウィザード、絶望の底で大覚醒! 僕を虐げてくれたみんなのおかげだよ(ニヤリ)
SHO
ファンタジー
15歳になり、女神からの神託の儀で魔法使い(ウィザード)のジョブを授かった少年ショーンは、幼馴染で剣闘士(ソードファイター)のジョブを授かったデライラと共に、冒険者になるべく街に出た。
しかし、着々と実績を上げていくデライラとは正反対に、ショーンはまともに魔法を発動する事すら出来ない。
相棒のデライラからは愛想を尽かされ、他の冒険者たちからも孤立していくショーンのたった一つの心の拠り所は、森で助けた黒ウサギのノワールだった。
そんなある日、ショーンに悲劇が襲い掛かる。しかしその悲劇が、彼の人生を一変させた。
無双あり、ザマァあり、復讐あり、もふもふありの大冒険、いざ開幕!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
【完結】婚約破棄されて修道院へ送られたので、今後は自分のために頑張ります!
猫石
ファンタジー
「ミズリーシャ・ザナスリー。 公爵の家門を盾に他者を蹂躙し、悪逆非道を尽くしたお前の所業! 決して許してはおけない! よって我がの名の元にお前にはここで婚約破棄を言い渡す! 今後は修道女としてその身を神を捧げ、生涯後悔しながら生きていくがいい!」
無実の罪を着せられた私は、その瞬間に前世の記憶を取り戻した。
色々と足りない王太子殿下と婚約破棄でき、その後の自由も確約されると踏んだ私は、意気揚々と王都のはずれにある小さな修道院へ向かったのだった。
注意⚠️このお話には、妊娠出産、新生児育児のお話がバリバリ出てきます。(訳ありもあります)お嫌いな方は自衛をお願いします!
2023/10/12 作者の気持ち的に、断罪部分を最後の番外にしました。
2023/10/31第16回ファンタジー小説大賞奨励賞頂きました。応援・投票ありがとうございました!
☆このお話は完全フィクションです、創作です、妄想の作り話です。現実世界と混同せず、あぁ、ファンタジーだもんな、と、念頭に置いてお読みください。
☆作者の趣味嗜好作品です。イラッとしたり、ムカッとしたりした時には、そっと別の素敵な作家さんの作品を検索してお読みください。(自己防衛大事!)
☆誤字脱字、誤変換が多いのは、作者のせいです。頑張って音読してチェックして!頑張ってますが、ごめんなさい、許してください。
★小説家になろう様でも公開しています。
しっかり者のエルフ妻と行く、三十路半オッサン勇者の成り上がり冒険記
スィグトーネ
ファンタジー
ワンルームの安アパートに住み、非正規で給料は少なく、彼女いない歴35年=実年齢。
そんな負け組を絵にかいたような青年【海渡麒喜(かいときき)】は、仕事を終えてぐっすりと眠っていた。
まどろみの中を意識が彷徨うなか、女性の声が聞こえてくる。
全身からは、滝のような汗が流れていたが、彼はまだ自分の身に起こっている危機を知らない。
間もなく彼は金縛りに遭うと……その後の人生を大きく変えようとしていた。
※この物語の挿絵は【AIイラスト】さんで作成したモノを使っています
※この物語は、暴力的・性的な表現が含まれています。特に外出先等でご覧になる場合は、ご注意頂きますようお願い致します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる