15 / 848
第二章 ゴミスキルとおいらの平穏な日常
第15話 『ゴミスキルの実』の美味しい食べ方
しおりを挟む
*本日、お昼に1話投稿しています。
まだ読み出ない方は、お手数をおかけしますが一話戻ってお読みください。
よろしくお願いいたします。
********
それは、おいらが五つの時。
ある日、父ちゃんが帰ってこなくなったんだ。
狩りに行くと言って家を出て行ったまま、それっきり。
父ちゃんは、おいらのことをすっごく可愛がってくれた。
そんな、父ちゃんがおいらのことを捨てていなくなる訳がない。
と言うことは、そう言う事なんだろう。
冒険者にはありがちな事だもね。
まあ、湿っぽい話はともかく。
父ちゃんがいなくなって、数日で家の中の食べ物が尽きたんだ。
その日、お腹を空かせたおいらは、生まれて初めて一人で町の外に出たの。
父ちゃんからは、危ないから一人で町の外に出たらいけないと言われてたけど。
お腹がペコペコで、そんな注意は気にしてられなかった。
幸い、初歩的な冒険者の手解きは受けてたから、何とかなると思ったんだ。
父ちゃんが、小い頃からおいらに狩場を教えてくれたし。
スライムの捕り方やシューティング・ビーンズの狩り方も教えてくれたから。
町を出て、一番近いシューティング・ビーンズの狩り場に向かっている時。
とっても、甘い良い香りが鼻をくすぐったの。
匂いに引き寄せられて辿り着いたのは、元々の目的地だった。
そう、シューティング・ビーンズの群生地。
その一角、シューティング・ビーンズの群生地の外れの方。
誰かがシューティング・ビーンズを狩ったと思われる場所にそれはあったの。
父ちゃんから、覚えるまで何度も見せられて。
「これは、何があっても絶対に食べちゃいけないよ。
生涯にたった四つしか覚えられないスキルが台無しになるからね。」
何度も、何度も、耳にタコができるくらい聞かされたモノ。
そう、シューティング・ビーンズがドロップする『スキルの実』だった。
そこに落ちている『スキルの実』は、どれも役立たずの『ゴミスキル』ばっかり。
それが『ゴミスキルの実』だと、誰もが知っているから、放置されたんだと思うの。
でも、その時、それはとってもいい香りがしてて美味しそうだったんだ。
おいらは、空腹に負けて、その中で一番いい香りのする『実』を手に取ったの。
そして、それを一かじり。
「う、美味い…。」
口の中に広がった爽やかな甘酸っぱい味。
とっても美味しかった…、父ちゃんから苦くて食べられてもんじゃないと聞いていたのに。
苦味なんて、全くない。
おいら、それから無我夢中で『スキルの実』を食べたね。
それが、例え『ゴミスキル』だったとしても、知ったこっちゃない。
だって、おいら、その時は三日も食べてなかったんだもの。
しかも、どれも甘いのやら、甘酸っぱいのやら、今まで食べたモノの中で一番美味かった。
何日か振りにお腹いっぱい食べて、空腹が満たされたおいら。
その時、ハッとして、初めてスキルを確認したんだ。
この日まで、おいらのスキルは空欄だった。
「スキルはね、マロンの人生を左右する大切な物だ。
マロンが、もう少し大きくなって、どんな大人になりたいか。
それを決めた時に、そのために役立つスキルを買ってあげよう。
俺は、マロンのために頑張って『スキルの実』を買う金を貯めるぞ。」
優しい父ちゃんは、いつもそう言ってたんだ。
おいらの幸せを願って、頑なに空欄であること守ったスキル欄には…。
『積載増加』、『回避』、『クリティカル発生率アップ』、『クリティカルダメージアップ』
という文字が並んでいたよ。
どれも、父ちゃんから聞かされていた『ゴミスキル』ばっかり…。
特に、『積載増加』なんていうのは、『強靭』と並んで効果不明のゴミスキルと言われているの。
この二つは全く効果が無くて、スキル欄を無駄にする『呪い』じゃないかとさえ言われてる。
おいらは涙が出て来たの。
父ちゃんが、良いスキルを買ってやるんだと張り切ってたのに…。
空腹に負けて、台無しにしちゃったよ。
********
まっ、もっとも、それもほんの一時のことだけどね。
もう取り消しが利かないんだから、悔やんでもしょうがない。
すぐにそう思ったよ。
ついでに、こうも思ったの。
もうスキルは固まっちゃったんだから、こんな美味しいモノを食べないなんて損だと。
よく見ると、周囲には『ゴミスキルの実』が拾い切れないほど落ちていたんだ。
さすが、シューティング・ビーンズの狩り場だけあるね。
その日、おいらは持っていた布袋いっぱいになるまで、夢中でスキルの実を拾い集めたんだ。
それこそ、当初の目的のシューティング・ビーンズを狩るのも忘れて。
そして、家に持ち帰って晩ごはんにもスキルの実を食べたんだけど…。
良い香りのしない実をうっかり食べたら、めっちゃ苦かった。
さっきのタロウと同じで、必死になって水を飲んじゃったよ。
苦いのも我慢しながら、拾って来たスキルの実の食べ頃を探ってみたの。
そしたら、わかったのが、良い香りがしてきたら食べ頃だという事。
良い香りが漂う頃には、スキルの実が心持ち柔らかくなるの。
それに、モノによっては、皮が手で向けるようになるしね。
その頃になると、どの種類でも苦みが消えて、甘くなるんだ。
それから、三年間毎日、おいらはシューティング・ビーンズの狩り場に行ってるんだ。
最初は、シューティング・ビーンズは狩らずに、他の人が放置したスキルの実を拾うだけ。
五歳のおいらにもシューティング・ビーンズなら狩れたんだけど。
放置されているスキルの実が沢山あって、五歳のおいらにはそれを拾うだけで持ち切れなくなったから。
だから、一人暮らしになってしばらくは、スキルの実ばっかり食べてたよ。
拾って来たものの中から、良い匂いするモノだけ食べて。
残りは、良い香りを放つまで保存してから食べたんだ。
毎日、同じものばかりで多少飽きたけど…。
おかげで五歳のおいらが飢え死にしないで済んだんだから感謝だね。
少し体も大きくなって、担げる荷物が増えたらシューティング・ビーンズも狩るようになったの。
それで、多少のお金が稼げるようになったんで、肉串やパンも食べられるようになったよ。
それと、大事なことが分かったよ。
自分でシューティング・ビーンズを狩ると、何時ドロップしたのかわかるスキルの実が手に入るでしょう。
稼いだお金で安物のツボを買って、スキルの実をドロップした日毎に分けて保存することにしたの。
すると、だいたいドロップしてから七日前後で食べ頃になるのが分かったよ。
以来、こうやってツボを並べて、七日前のモノから食べることにしたんだ。
これ、おいらだけの秘密だよ。
シューティング・ビーンズのドロップする『スキルの実』が実は美味しいと知れたら。
それ目的で、シューティング・ビーンズを乱獲する人が出てくるかも知れないからね。
そのせいで、おいらの手に入らなくなったら一大事だからね。
それと、もう一つ、もっと大事な秘密が知られちゃうから。
まだ読み出ない方は、お手数をおかけしますが一話戻ってお読みください。
よろしくお願いいたします。
********
それは、おいらが五つの時。
ある日、父ちゃんが帰ってこなくなったんだ。
狩りに行くと言って家を出て行ったまま、それっきり。
父ちゃんは、おいらのことをすっごく可愛がってくれた。
そんな、父ちゃんがおいらのことを捨てていなくなる訳がない。
と言うことは、そう言う事なんだろう。
冒険者にはありがちな事だもね。
まあ、湿っぽい話はともかく。
父ちゃんがいなくなって、数日で家の中の食べ物が尽きたんだ。
その日、お腹を空かせたおいらは、生まれて初めて一人で町の外に出たの。
父ちゃんからは、危ないから一人で町の外に出たらいけないと言われてたけど。
お腹がペコペコで、そんな注意は気にしてられなかった。
幸い、初歩的な冒険者の手解きは受けてたから、何とかなると思ったんだ。
父ちゃんが、小い頃からおいらに狩場を教えてくれたし。
スライムの捕り方やシューティング・ビーンズの狩り方も教えてくれたから。
町を出て、一番近いシューティング・ビーンズの狩り場に向かっている時。
とっても、甘い良い香りが鼻をくすぐったの。
匂いに引き寄せられて辿り着いたのは、元々の目的地だった。
そう、シューティング・ビーンズの群生地。
その一角、シューティング・ビーンズの群生地の外れの方。
誰かがシューティング・ビーンズを狩ったと思われる場所にそれはあったの。
父ちゃんから、覚えるまで何度も見せられて。
「これは、何があっても絶対に食べちゃいけないよ。
生涯にたった四つしか覚えられないスキルが台無しになるからね。」
何度も、何度も、耳にタコができるくらい聞かされたモノ。
そう、シューティング・ビーンズがドロップする『スキルの実』だった。
そこに落ちている『スキルの実』は、どれも役立たずの『ゴミスキル』ばっかり。
それが『ゴミスキルの実』だと、誰もが知っているから、放置されたんだと思うの。
でも、その時、それはとってもいい香りがしてて美味しそうだったんだ。
おいらは、空腹に負けて、その中で一番いい香りのする『実』を手に取ったの。
そして、それを一かじり。
「う、美味い…。」
口の中に広がった爽やかな甘酸っぱい味。
とっても美味しかった…、父ちゃんから苦くて食べられてもんじゃないと聞いていたのに。
苦味なんて、全くない。
おいら、それから無我夢中で『スキルの実』を食べたね。
それが、例え『ゴミスキル』だったとしても、知ったこっちゃない。
だって、おいら、その時は三日も食べてなかったんだもの。
しかも、どれも甘いのやら、甘酸っぱいのやら、今まで食べたモノの中で一番美味かった。
何日か振りにお腹いっぱい食べて、空腹が満たされたおいら。
その時、ハッとして、初めてスキルを確認したんだ。
この日まで、おいらのスキルは空欄だった。
「スキルはね、マロンの人生を左右する大切な物だ。
マロンが、もう少し大きくなって、どんな大人になりたいか。
それを決めた時に、そのために役立つスキルを買ってあげよう。
俺は、マロンのために頑張って『スキルの実』を買う金を貯めるぞ。」
優しい父ちゃんは、いつもそう言ってたんだ。
おいらの幸せを願って、頑なに空欄であること守ったスキル欄には…。
『積載増加』、『回避』、『クリティカル発生率アップ』、『クリティカルダメージアップ』
という文字が並んでいたよ。
どれも、父ちゃんから聞かされていた『ゴミスキル』ばっかり…。
特に、『積載増加』なんていうのは、『強靭』と並んで効果不明のゴミスキルと言われているの。
この二つは全く効果が無くて、スキル欄を無駄にする『呪い』じゃないかとさえ言われてる。
おいらは涙が出て来たの。
父ちゃんが、良いスキルを買ってやるんだと張り切ってたのに…。
空腹に負けて、台無しにしちゃったよ。
********
まっ、もっとも、それもほんの一時のことだけどね。
もう取り消しが利かないんだから、悔やんでもしょうがない。
すぐにそう思ったよ。
ついでに、こうも思ったの。
もうスキルは固まっちゃったんだから、こんな美味しいモノを食べないなんて損だと。
よく見ると、周囲には『ゴミスキルの実』が拾い切れないほど落ちていたんだ。
さすが、シューティング・ビーンズの狩り場だけあるね。
その日、おいらは持っていた布袋いっぱいになるまで、夢中でスキルの実を拾い集めたんだ。
それこそ、当初の目的のシューティング・ビーンズを狩るのも忘れて。
そして、家に持ち帰って晩ごはんにもスキルの実を食べたんだけど…。
良い香りのしない実をうっかり食べたら、めっちゃ苦かった。
さっきのタロウと同じで、必死になって水を飲んじゃったよ。
苦いのも我慢しながら、拾って来たスキルの実の食べ頃を探ってみたの。
そしたら、わかったのが、良い香りがしてきたら食べ頃だという事。
良い香りが漂う頃には、スキルの実が心持ち柔らかくなるの。
それに、モノによっては、皮が手で向けるようになるしね。
その頃になると、どの種類でも苦みが消えて、甘くなるんだ。
それから、三年間毎日、おいらはシューティング・ビーンズの狩り場に行ってるんだ。
最初は、シューティング・ビーンズは狩らずに、他の人が放置したスキルの実を拾うだけ。
五歳のおいらにもシューティング・ビーンズなら狩れたんだけど。
放置されているスキルの実が沢山あって、五歳のおいらにはそれを拾うだけで持ち切れなくなったから。
だから、一人暮らしになってしばらくは、スキルの実ばっかり食べてたよ。
拾って来たものの中から、良い匂いするモノだけ食べて。
残りは、良い香りを放つまで保存してから食べたんだ。
毎日、同じものばかりで多少飽きたけど…。
おかげで五歳のおいらが飢え死にしないで済んだんだから感謝だね。
少し体も大きくなって、担げる荷物が増えたらシューティング・ビーンズも狩るようになったの。
それで、多少のお金が稼げるようになったんで、肉串やパンも食べられるようになったよ。
それと、大事なことが分かったよ。
自分でシューティング・ビーンズを狩ると、何時ドロップしたのかわかるスキルの実が手に入るでしょう。
稼いだお金で安物のツボを買って、スキルの実をドロップした日毎に分けて保存することにしたの。
すると、だいたいドロップしてから七日前後で食べ頃になるのが分かったよ。
以来、こうやってツボを並べて、七日前のモノから食べることにしたんだ。
これ、おいらだけの秘密だよ。
シューティング・ビーンズのドロップする『スキルの実』が実は美味しいと知れたら。
それ目的で、シューティング・ビーンズを乱獲する人が出てくるかも知れないからね。
そのせいで、おいらの手に入らなくなったら一大事だからね。
それと、もう一つ、もっと大事な秘密が知られちゃうから。
1
お気に入りに追加
295
あなたにおすすめの小説
義母に毒を盛られて前世の記憶を取り戻し覚醒しました、貴男は義妹と仲良くすればいいわ。
克全
ファンタジー
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
11月9日「カクヨム」恋愛日間ランキング15位
11月11日「カクヨム」恋愛週間ランキング22位
11月11日「カクヨム」恋愛月間ランキング71位
11月4日「小説家になろう」恋愛異世界転生/転移恋愛日間78位
【短編】冤罪が判明した令嬢は
砂礫レキ
ファンタジー
王太子エルシドの婚約者として有名な公爵令嬢ジュスティーヌ。彼女はある日王太子の姉シルヴィアに冤罪で陥れられた。彼女と二人きりのお茶会、その密室空間の中でシルヴィアは突然フォークで自らを傷つけたのだ。そしてそれをジュスティーヌにやられたと大騒ぎした。ろくな調査もされず自白を強要されたジュスティーヌは実家に幽閉されることになった。彼女を公爵家の恥晒しと憎む父によって地下牢に監禁され暴行を受ける日々。しかしそれは二年後終わりを告げる、第一王女シルヴィアが嘘だと自白したのだ。けれど彼女はジュスティーヌがそれを知る頃には亡くなっていた。王家は醜聞を上書きする為再度ジュスティーヌを王太子の婚約者へ強引に戻す。
そして一年後、王太子とジュスティーヌの結婚式が盛大に行われた。
【完】異界の穴から落ちてきた猫の姉妹は世界で『指輪の聖女』と呼ばれています(旧指輪の聖女)
まるねこ
ファンタジー
獣人ナーニョ・スロフは両親を亡くし、妹と二人孤児となった。妹を守るため魔法使いになると決心をし、王都に向かった。
妹と共に王都に向かう途中で魔物に襲われ、人間の世界に迷いこんでしまう。
魔法使いの居ない人間の世界。
魔物の脅威と戦う人間達。
ナーニョ妹と人間世界で懸命に生きていく。
※タイトル変更しました。
※魔獣に襲われる場面がありますのでR15設定にしています。
Copyright©︎2024-まるねこ
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす
愛のない結婚はごめんですわ
もぐすけ
ファンタジー
私はエルザ・ミッドランド。ミッドランド侯爵家の長女で十七歳。十歳のときに同い年の第一王子のエドワードと婚約した。
親の決めた相手だが、ルックスも頭もよく、いずれは国王にと目される優秀な人物で、私は幸せになれると思っていたのだが、浮気をすると堂々と宣言され、私に対する恋愛感情はないとはっきりと言われた。
最初からあまり好きではなかったし、こんなことを言われてまで結婚したくはないのだが、私の落ち度で婚約破棄ともなれば、ミッドランド一族が路頭に迷ってしまう。
どうしてもエドワードと結婚したくない私は、誰にも迷惑を掛けずに婚約解消する起死回生の策を思いつき、行動に移したのだが、それをきっかけに私の人生は思わぬ方向に進んでいく。
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる