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第15章 秋から冬へ、仕込みの季節です
第372話 頼りになるお姉ちゃんです
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「あら、いらっしゃい。
今日は、ナナちゃんも一緒なのね。」
領主館の執務室に転移すると、リーナがそう言って出迎えてくれます。
「おはよう、リーナ。
今日は、言付かったモノがあるので届けに来たの。
はい、これ、ジョージさんから。」
私は、金の縁取りがされたフォーマルな封筒をリーナに差し出しました。
「これは、年越しパーティーの招待状かしら?
もうそんな時期なのね。」
封筒を手にしたリーナは、中身を見るまでもなく、そう呟きました。
大国アルビオン王国の国王が、小国の一領主であるリーナに書簡を送ってくる事などそうそうありません。
年末を前に送ってくる書簡など、この数年毎年招かれているジョージさん主催の年越しパーティーの招待状くらいです。
「そうね、私も同時に頂いたわ。
リーナの都合は大丈夫かしら。
今年はこの領主館にも、冬の間、滞在する予定の貴族が何組かあるのでしょう。
シューネフルトを留守にする事ができる?」
ここアルム地方は、冬の間、深い雪に閉ざされ陸の孤島と化します。
そのため、人々の活動も停滞し、多くの人は家の中にこもることになります。
当然、領主の仕事も減る事から、ここ数年、リーナは私と一緒にアルビオン王国で冬を過ごしています。
ですが、今年はそうもいかないかも知れません。
夏の起こった『シューネフルトの奇跡』の噂は瞬く間に大陸中に知れ渡り。
予想外に早く、内外から多くの人が訪れることになりました。
シューネフルトは小さな田舎町で、宿泊施設が多くはありません。
それでも、平民のお客さんは町にある安宿や教会の一角に用意された巡礼者用の雑魚寝部屋で何とか受け入れています。
ですが、貴族の方をお泊めするような宿泊施設はこの町にはないのです。
貴族の旅に際し適当な宿屋が無い場合には、行く先々の領主の館に世話になるのが慣わしとなっています。
ここクラーシュバルツ王国に限らず、大陸では昔からそれが慣例化しているのです。
『奇跡』の噂を聞き付けて、それにあやかろうとする人の中には貴族もいる訳で。
この冬は、シューネフルトの領主館に滞在させて欲しいという申し出を多数受けていると聞いています。
そのために、私が多数の女の子を接客の補助として派遣しましたし。
春以降は領主館の負担が減るように、貴族が滞在できるようなホテルを大急ぎで建てているのです。
そんな状況で、ホスト役である領主のリーナが領地を留守にして良いものでしょうか。
「そうね、ここ二年のようにアルビオンに入り浸りという訳にはいきそうもないわね。
でも、年越しパーティーには出席するわ、せっかくご招待して頂いたのだし。
私もメアリーさんにお目にかかって、夏場のお礼を言いたいわ。
毎日、滞在している貴族の方々と顔を会せる訳でもないし、食事も一緒にしている訳でもないからね。」
リーナは年末にアルビオンへ行って、パーティーが終ったらその晩のうちに一旦シューネフルトへ戻ると言います。
年明け数日は、滞在している貴族と年始の挨拶を交わしたりするため、領主館に留まるそうです。
「分かったわ。じゃあ、ジョージさんにもそう伝えておくわね。
ところで、私が預けた子達はちゃんと仕事をしているかしら。
お役に立てていれば良いのだけど。」
最小限の人手でやり繰りしたこの領主館には、滞在する貴族の方をおもてなしする人がいませんでした。
突然、滞在する人が増えたことで、領主館に仕える人達はてんてこ舞いしてしまいました。
その解決策として、私が来春開業する予定のホテルの従業員として雇った女の子をリーナの許に手伝いに出したのです。
この冬の間、格安で派遣する見返りとして、その子達に貴族の方々に応対するマナーを仕込んでもらうことにしました。
また、指導できる人材の不足にも配慮し、帝国の皇宮から優秀な侍女を引き抜いて、その人達も派遣しています。
「ええ、とても助かっているわ。
特に、皇宮から引き抜いて来た方々は流石ね。
貴族のお客様への対応はそつなくこなしてくれるし、立ち居振る舞いは優雅で私よりもはるかに貴族らしいわ。
それと、見習いの五十人、自ら志願してきただけあって皆ととても熱心に仕事に取り組んでいる。
皇宮から来た人達の指導がとても丁寧なこともあって、見習いの子達は日に日に成長しているわ。」
従来、農村部から雇い入れた女の子は領民救済を兼ねて、最貧層の家庭から雇い入れていました。
今回は、その縛りを無くして、年齢制限のみでやる気のある子を募集して回りました。
私が説明した仕事の内容を聞いて、やってみたいと手を上げた子ですから、皆真剣に取り組んでいるようです。
「そう、それは良かったわ。
少し、様子を見て行きたいのだけど、お邪魔して良いかしら。」
「ええ、かまわないわ。
ロッテが雇い入れた子達ですもの、成長度合いをその目で確かめていって。」
リーナの許可も取れたので、私達は見習い接客係達の控え室に足を運ぶことにします。
********
控え室に入ると、交替で休憩を取っているようで、十人ほどの女の子が休憩中でした。
「あら、姫ちゃんじゃない。
顔を見せてくれて嬉しいわ。
今日はどんな御用かしら?」
そんな風に気さくに声を掛けて来たのは、自称私の幼馴染のネーナさん。
私の館を取り仕切ってくれている侍女のベルタさんの娘さんです。
私には漠然とした記憶しかないのですが、私が物心つく前に皇宮で遊び相手をしてくれたそうです。
「こんにちは、ネーナさん。
休憩中に邪魔しちゃってごめんなさいね。
別件のついでに、見習いの子達の様子を見に来たの。」
「ああ、見習いの子達の育成が順調に行っているか気になるのね。
安心してちょうだい、みんな、熱心に取り組んでいるから。
まるで、乾いた土に水が染み込むように、教えたことを吸収していくわ。」
貴族の方々に対する言葉遣いから始まり、接客のマナーやお茶の淹れ方、果ては立ち居振る舞いまで。
指導の内容は大変多岐にわたるようですが、見習い達は熱心に指導に従っていると言います。
また、業後に行っている読み書きや算術について、一部の子達は仕事以上に熱心に取り組んでいるとネーナさんは言います。
「でもね…。
聞けば、村長の娘さん達が多いって言うじゃない。
なんか、貴族に対する接し方と読み書き計算を学んで村に帰るんだと言っているわよ。
いいの?せっかく育てるのに簡単に辞めさせちゃって。」
ネーナさんが心配そうな表情でもらします。
そう、村長さんの娘さんを採用したのはナナちゃんの村だけではなかったのです。
娘を持つ村長さんは、一番貧しい家庭の子が無償で学校で学ばせてもらえることに対し、誰もが羨ましいと思っていたようです。
日頃、貴族に対する窓口となることで、礼儀作法や言葉遣い、それに読み書き計算の重要性を一番理解しているからです。
ですが、田舎の小さな村の村長が、子息や子女にちゃんとした教育を受けさせる財力はありません。
そんな時に、今回の私が持ち込んだ求人です。
仕事の内容は貴族の方々に対する接客、そのために必要な礼儀作法は全て仕込んでくれる。
更には、仕事の合間を縫って読み書き計算まで教えてくれると言うおまけ付きです。
まさに、願ったり叶ったりで、多くの村で村長の娘さんを預かることになったのです。
たしかに、教育に多大なコストを掛けても、すぐに辞められてしまっては割に合いません。
でも、
「良いんですよ。村長たちからは最初からそう言われています。
それを承知で採用したのですから。」
「えっ、良いの?なんで、また?」
「辞めると言ってもすぐに辞めてしまう訳ではありませんし。
最低でも、四、五年は勤めてもらうと村長さん達には言ってあります。
あの子達だって、十分な経験を積むまで辞めようとはしないでしょう。
礼儀作法や言葉遣いなどが、付け焼刃では役に立たないと解るでしょうから。
それに、今回採用した村長の娘さん達は皆若いです。
四、五年、ここに勤めたからといって行き遅れの歳にはなりませんよ。」
ホテルでは毎年採用を続けるつもりなので、四、五年勤めてもらえれば次の人が育つでしょう。
今回採用した村長の娘さん達が辞めた所で穴は埋められると思います。
何より、四、五年後と言うと、リーナが目指す領民学校の開設の目標となっている時期です。
ここで、仕事をしていくうちに、彼女たちは気が付くことでしょう。
『何も、読み書き計算それに礼儀作法が必要なのは村長という特殊な立場に限った事ではない。』
と言う事に。
ここでそのことを学んだ彼女たちが、領民学校の円滑な開設にきっと力を貸してくれると期待しているのです。
だって、今の農村部を見ていると、領民学校が農村の人々にすんなり受け入れられるか心配ですから。
『農民に読み書き計算なんか必要ない。』と声を大にして言いそうな人が多いのですもの。
村長の娘さん達が、自分の経験を基に、学校の必要性を村の人達に説いてくれるのを私は期待しているのです。
「農村ってそんな雰囲気なんだ…。想像もつかない世界だわ。
まあ、姫ちゃんが納得しているのであれば、何も言わない。
お姉ちゃんは、姫ちゃんがやりたいと思うことなら、全力で協力するだけだから。」
ネーナさんは私の話を聞いて、農村の風潮を奇異に感じているようです。
幼少の頃から当たり前のように家庭教師が付く貴族の方々には理解し難いのでしょうね。
ですが、ネーナさんは私に全面的に協力してくれると言ってくれました。
私に対する盲目的な協力姿勢に、おじいさまやベルタさんに通じるものを感じるのは気のせいでしょうか…。
今日は、ナナちゃんも一緒なのね。」
領主館の執務室に転移すると、リーナがそう言って出迎えてくれます。
「おはよう、リーナ。
今日は、言付かったモノがあるので届けに来たの。
はい、これ、ジョージさんから。」
私は、金の縁取りがされたフォーマルな封筒をリーナに差し出しました。
「これは、年越しパーティーの招待状かしら?
もうそんな時期なのね。」
封筒を手にしたリーナは、中身を見るまでもなく、そう呟きました。
大国アルビオン王国の国王が、小国の一領主であるリーナに書簡を送ってくる事などそうそうありません。
年末を前に送ってくる書簡など、この数年毎年招かれているジョージさん主催の年越しパーティーの招待状くらいです。
「そうね、私も同時に頂いたわ。
リーナの都合は大丈夫かしら。
今年はこの領主館にも、冬の間、滞在する予定の貴族が何組かあるのでしょう。
シューネフルトを留守にする事ができる?」
ここアルム地方は、冬の間、深い雪に閉ざされ陸の孤島と化します。
そのため、人々の活動も停滞し、多くの人は家の中にこもることになります。
当然、領主の仕事も減る事から、ここ数年、リーナは私と一緒にアルビオン王国で冬を過ごしています。
ですが、今年はそうもいかないかも知れません。
夏の起こった『シューネフルトの奇跡』の噂は瞬く間に大陸中に知れ渡り。
予想外に早く、内外から多くの人が訪れることになりました。
シューネフルトは小さな田舎町で、宿泊施設が多くはありません。
それでも、平民のお客さんは町にある安宿や教会の一角に用意された巡礼者用の雑魚寝部屋で何とか受け入れています。
ですが、貴族の方をお泊めするような宿泊施設はこの町にはないのです。
貴族の旅に際し適当な宿屋が無い場合には、行く先々の領主の館に世話になるのが慣わしとなっています。
ここクラーシュバルツ王国に限らず、大陸では昔からそれが慣例化しているのです。
『奇跡』の噂を聞き付けて、それにあやかろうとする人の中には貴族もいる訳で。
この冬は、シューネフルトの領主館に滞在させて欲しいという申し出を多数受けていると聞いています。
そのために、私が多数の女の子を接客の補助として派遣しましたし。
春以降は領主館の負担が減るように、貴族が滞在できるようなホテルを大急ぎで建てているのです。
そんな状況で、ホスト役である領主のリーナが領地を留守にして良いものでしょうか。
「そうね、ここ二年のようにアルビオンに入り浸りという訳にはいきそうもないわね。
でも、年越しパーティーには出席するわ、せっかくご招待して頂いたのだし。
私もメアリーさんにお目にかかって、夏場のお礼を言いたいわ。
毎日、滞在している貴族の方々と顔を会せる訳でもないし、食事も一緒にしている訳でもないからね。」
リーナは年末にアルビオンへ行って、パーティーが終ったらその晩のうちに一旦シューネフルトへ戻ると言います。
年明け数日は、滞在している貴族と年始の挨拶を交わしたりするため、領主館に留まるそうです。
「分かったわ。じゃあ、ジョージさんにもそう伝えておくわね。
ところで、私が預けた子達はちゃんと仕事をしているかしら。
お役に立てていれば良いのだけど。」
最小限の人手でやり繰りしたこの領主館には、滞在する貴族の方をおもてなしする人がいませんでした。
突然、滞在する人が増えたことで、領主館に仕える人達はてんてこ舞いしてしまいました。
その解決策として、私が来春開業する予定のホテルの従業員として雇った女の子をリーナの許に手伝いに出したのです。
この冬の間、格安で派遣する見返りとして、その子達に貴族の方々に応対するマナーを仕込んでもらうことにしました。
また、指導できる人材の不足にも配慮し、帝国の皇宮から優秀な侍女を引き抜いて、その人達も派遣しています。
「ええ、とても助かっているわ。
特に、皇宮から引き抜いて来た方々は流石ね。
貴族のお客様への対応はそつなくこなしてくれるし、立ち居振る舞いは優雅で私よりもはるかに貴族らしいわ。
それと、見習いの五十人、自ら志願してきただけあって皆ととても熱心に仕事に取り組んでいる。
皇宮から来た人達の指導がとても丁寧なこともあって、見習いの子達は日に日に成長しているわ。」
従来、農村部から雇い入れた女の子は領民救済を兼ねて、最貧層の家庭から雇い入れていました。
今回は、その縛りを無くして、年齢制限のみでやる気のある子を募集して回りました。
私が説明した仕事の内容を聞いて、やってみたいと手を上げた子ですから、皆真剣に取り組んでいるようです。
「そう、それは良かったわ。
少し、様子を見て行きたいのだけど、お邪魔して良いかしら。」
「ええ、かまわないわ。
ロッテが雇い入れた子達ですもの、成長度合いをその目で確かめていって。」
リーナの許可も取れたので、私達は見習い接客係達の控え室に足を運ぶことにします。
********
控え室に入ると、交替で休憩を取っているようで、十人ほどの女の子が休憩中でした。
「あら、姫ちゃんじゃない。
顔を見せてくれて嬉しいわ。
今日はどんな御用かしら?」
そんな風に気さくに声を掛けて来たのは、自称私の幼馴染のネーナさん。
私の館を取り仕切ってくれている侍女のベルタさんの娘さんです。
私には漠然とした記憶しかないのですが、私が物心つく前に皇宮で遊び相手をしてくれたそうです。
「こんにちは、ネーナさん。
休憩中に邪魔しちゃってごめんなさいね。
別件のついでに、見習いの子達の様子を見に来たの。」
「ああ、見習いの子達の育成が順調に行っているか気になるのね。
安心してちょうだい、みんな、熱心に取り組んでいるから。
まるで、乾いた土に水が染み込むように、教えたことを吸収していくわ。」
貴族の方々に対する言葉遣いから始まり、接客のマナーやお茶の淹れ方、果ては立ち居振る舞いまで。
指導の内容は大変多岐にわたるようですが、見習い達は熱心に指導に従っていると言います。
また、業後に行っている読み書きや算術について、一部の子達は仕事以上に熱心に取り組んでいるとネーナさんは言います。
「でもね…。
聞けば、村長の娘さん達が多いって言うじゃない。
なんか、貴族に対する接し方と読み書き計算を学んで村に帰るんだと言っているわよ。
いいの?せっかく育てるのに簡単に辞めさせちゃって。」
ネーナさんが心配そうな表情でもらします。
そう、村長さんの娘さんを採用したのはナナちゃんの村だけではなかったのです。
娘を持つ村長さんは、一番貧しい家庭の子が無償で学校で学ばせてもらえることに対し、誰もが羨ましいと思っていたようです。
日頃、貴族に対する窓口となることで、礼儀作法や言葉遣い、それに読み書き計算の重要性を一番理解しているからです。
ですが、田舎の小さな村の村長が、子息や子女にちゃんとした教育を受けさせる財力はありません。
そんな時に、今回の私が持ち込んだ求人です。
仕事の内容は貴族の方々に対する接客、そのために必要な礼儀作法は全て仕込んでくれる。
更には、仕事の合間を縫って読み書き計算まで教えてくれると言うおまけ付きです。
まさに、願ったり叶ったりで、多くの村で村長の娘さんを預かることになったのです。
たしかに、教育に多大なコストを掛けても、すぐに辞められてしまっては割に合いません。
でも、
「良いんですよ。村長たちからは最初からそう言われています。
それを承知で採用したのですから。」
「えっ、良いの?なんで、また?」
「辞めると言ってもすぐに辞めてしまう訳ではありませんし。
最低でも、四、五年は勤めてもらうと村長さん達には言ってあります。
あの子達だって、十分な経験を積むまで辞めようとはしないでしょう。
礼儀作法や言葉遣いなどが、付け焼刃では役に立たないと解るでしょうから。
それに、今回採用した村長の娘さん達は皆若いです。
四、五年、ここに勤めたからといって行き遅れの歳にはなりませんよ。」
ホテルでは毎年採用を続けるつもりなので、四、五年勤めてもらえれば次の人が育つでしょう。
今回採用した村長の娘さん達が辞めた所で穴は埋められると思います。
何より、四、五年後と言うと、リーナが目指す領民学校の開設の目標となっている時期です。
ここで、仕事をしていくうちに、彼女たちは気が付くことでしょう。
『何も、読み書き計算それに礼儀作法が必要なのは村長という特殊な立場に限った事ではない。』
と言う事に。
ここでそのことを学んだ彼女たちが、領民学校の円滑な開設にきっと力を貸してくれると期待しているのです。
だって、今の農村部を見ていると、領民学校が農村の人々にすんなり受け入れられるか心配ですから。
『農民に読み書き計算なんか必要ない。』と声を大にして言いそうな人が多いのですもの。
村長の娘さん達が、自分の経験を基に、学校の必要性を村の人達に説いてくれるのを私は期待しているのです。
「農村ってそんな雰囲気なんだ…。想像もつかない世界だわ。
まあ、姫ちゃんが納得しているのであれば、何も言わない。
お姉ちゃんは、姫ちゃんがやりたいと思うことなら、全力で協力するだけだから。」
ネーナさんは私の話を聞いて、農村の風潮を奇異に感じているようです。
幼少の頃から当たり前のように家庭教師が付く貴族の方々には理解し難いのでしょうね。
ですが、ネーナさんは私に全面的に協力してくれると言ってくれました。
私に対する盲目的な協力姿勢に、おじいさまやベルタさんに通じるものを感じるのは気のせいでしょうか…。
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