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第11章 実りの季節に
第254話 おじいさま、本音が漏れてます…
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オークレフトさんが宰相に連れていかれた後の事です。
「少しロッテに話があるのだ。
悪いがアリィシャちゃん、そっちのソファーにお菓子を用意させる。
契約している精霊さん達とお菓子でも食べながら遊んでいてもらえるかな。」
「うん、分かった。
私は向こうで遊んでいるね。」
アリィシャちゃんは聞き分けよく、おじいさまが指差すソファーの方へ向かいます。
アリィシャちゃんが腰を落ち着けると、すぐさま部屋付きの侍女がお菓子と飲み物を供しました。
どうやら、最初からこうする予定だったようです。
その様子をにこやかに眺めていたおじいさまがもらしました。
「本当に聞き分けの良い子供であるな。
別にここにおっても差し支えは無かったのであるがな。
子供に仕事の話は退屈であろうと思ってな。」
「おじいさま、お気遣いありがとうございます。
アリィシャちゃんは空気が読める子なので、ここにいても大人しくしていたと思いますが。
やはり、仕事の話に同席するのは退屈でしょう。
向こうで精霊達と遊んでいた方がよろしいかと思います。
それで、仕事の話とはどのような事でしょう。」
「いやなに、そなたの時計工房の件でな一寸頼まれたことがあっての。
以前に紹介した帝国磁器工房の総支配人は覚えておるな。
あ奴から相談を受けていたのだがな。
あの店に並べたそなたの工房の時計、非常に評判が良いらしい。
そこで、もう少し多く店に置くことは出来ないか尋ねて欲しいと言われてな。
そなたがここを訪れることがあったら、知らせて欲しいと言われていたのだ。
一度会って相談したいらしい。」
この帝国の頂点に君臨する皇帝陛下を伝言に使うというのはいかがなものかと思いますが。
おじいさまが自分の経営する工房を任せている人物なのです。きっと気心の知れた人なのでしょう。
「分かりました。
オークレフトさんの仕事の関係で、数日ここに留まることになるでしょう。
一両日中であればお目に掛かれると、遣いを出していただけますか。」
「うむ、ではそうしておこう。
しかし、あのジョンと言う若者の作る時計、非常に評判が良いのう。
先日、裏の仕事の報告に来たハンスも言っておった。
懇意にしている貴族の家を回るとすぐに売り切れてしまうと。
次にそなたのところへ行く時には、時計の扱いを倍ほどに増やしてもらえんか相談するつもりだとな。
そうそう、ハンスが言っておったぞ。
そろそろ帝都に店を構えても良いのではないかとな。」
おじいさまの聞いている話では、懇意にしている貴族からの注文だけで、現状入荷待ちの状態になっているそうです。
しかも、特段宣伝している訳でもないのに、人づてに時計を購入したいとハンスさんを訪れる方もいるそうです。
ハンスさんは訪ねてくる素性の知れない人には、現順番待ちの方が多いからと言って断っているそうです。
ハンスさん、行商人とは仮の姿で、その実は帝国の諜報部に所属する人でおじいさまの直属となっています。
ジョンさんの時計は、アルビオン王国の海軍との契約で、他国の軍隊には販売しないことになっています。
その精密さから、色々と軍事的な利用ができるためです。
ですから、迂闊な人に販売を任せる訳には行きません。
私が信頼できる人で、怪しい人を見抜く嗅覚がある人、軍部などの脅しに屈しない胆力のある人でないと困ります。
一般人のフリをして時計を購入しようとする軍部の人や脅しをかけて販売を迫る軍人がいるかも知れませんから。
その点、私の良く知るハンスさんは、おじいさまも信頼を置く人物なので販売を委託するのに都合が良かったのです。
見た目は普通の商人なのですが、荒事もこなせる方のようで、脅しに屈する人ではなさそうです。
また、表の仕事である行商人として、多くの貴族の家に出入りしています。
時計が軍部に流れる心配のない信頼できる貴族に対する販路もたくさん持っているのも好都合でした。
「色々な事情に通じているハンスさんがそうおっしゃっているのであれば、店を構えても商いが成り立ちそうですね。
ですが、おじいさまも知っての通り、あの時計は信用のおける人にしか預けられません。
今のところ、その様な人材がいないものですから。」
「そうなのか、残念じゃのう。
そなたが帝都に店を構えれば、もっと頻繁に顔を見せてくれるでないかと期待しておったのだがのう。
信頼できる人材がいないと言うのであれば、私が人を紹介しても良いのだぞ。
少し前向きに検討してみてくれんだろうか。」
おじいさま、本音を隠そうともしないのですね。
ですが、おじいさまが信頼できる方を紹介してくださると言うのであれば、検討に値します。
「私の工房とは言うものの、実際の運営はジョンさんに任せているので、少し相談しています。
このところ注文が増えているので、お店に並べるだけの時計を用意できるか分かりませんし。」
「おおそうか、よく検討しておくれ。
良い返事を待っているぞ。」
私は少し前向きに検討してみるつもりで返答したのですが、おじいさまは大喜びです。
まだ、出店すると決めた訳でもないのに、あまり期待されると断り難いではないですか…。
********
時計工房の件に関する話が一段落し、アリィシャちゃんとその契約精霊も交えてお茶を楽しんでいると。
「いやあ、シャルロッテ様、なんか偉そうな人たちに囲まれて参りましたよ。
僕、初対面の人と話をするのは余り得意ではないので困りました。
まあ、色々と要望を出してもらえたのは有り難かったですけどね。
そうそう、街灯を重点的に設置して欲しい場所の地図ももらって来たのです。
午後からでも、実際に見て歩きたいのですがよろしいですか。」
そんな愚痴を漏らしながら、オークレフトさんが戻って来ました。
人付き合いの苦手なオークレフトさんは、帝都改造計画に携わる高級官吏達に囲まれて辟易とした様子です。
ちょうどその時、帝国磁器工房に遣いを出した人が戻って来て報告がありました。
打ち合わせの時間、今日の午後はどうかという事で、都合が良ければこちらに来るとの返答でした。
それを耳にしたオークレフトさんが言います。
「シャルロッテ様、帝国磁器工房の方とお会いになるのですか。
それならちょうど良いです。
来ていただくのではなく、こちらから出向きませんか。
実は、先程説明を受けた重点的に街灯を設置する事を希望された地区の一つがその辺りなのです。
私も同行させて頂ければ、二つの用件を同時に済ます事が出来るのですが。」
それも良いですね、ついでにアリィシャちゃんも連れて行って帝都の見物でもさせてあげましょうか。
私が打ち合わせ中は二人にその辺をぶらついてもらうことにしましょう。
私は、オークレフトさんの提案に乗ることにしました。
遣いの人に、午後こちらから伺う旨を伝えてもらったのです。
すると、
「おぬし、あの辺りに行くつもりか。
その格好でか?
説明を聞いたと思うが、あの辺りは貴族御用達の店が並んでおるのだ。
その格好でふらついていると、不審者と間違われてつまみ出されるぞ。」
おじいさまが、少し呆れた様子でオークレフトさんの身なりを指摘しました。
あまり、身なりを気にしないオークレフトさんが着替えなど持ってきている訳もなく。
昨日と同じ作業着姿です。
よく考えたら、この方、朝から作業着で皇宮の中を歩き回っていたのですね。
「少しロッテに話があるのだ。
悪いがアリィシャちゃん、そっちのソファーにお菓子を用意させる。
契約している精霊さん達とお菓子でも食べながら遊んでいてもらえるかな。」
「うん、分かった。
私は向こうで遊んでいるね。」
アリィシャちゃんは聞き分けよく、おじいさまが指差すソファーの方へ向かいます。
アリィシャちゃんが腰を落ち着けると、すぐさま部屋付きの侍女がお菓子と飲み物を供しました。
どうやら、最初からこうする予定だったようです。
その様子をにこやかに眺めていたおじいさまがもらしました。
「本当に聞き分けの良い子供であるな。
別にここにおっても差し支えは無かったのであるがな。
子供に仕事の話は退屈であろうと思ってな。」
「おじいさま、お気遣いありがとうございます。
アリィシャちゃんは空気が読める子なので、ここにいても大人しくしていたと思いますが。
やはり、仕事の話に同席するのは退屈でしょう。
向こうで精霊達と遊んでいた方がよろしいかと思います。
それで、仕事の話とはどのような事でしょう。」
「いやなに、そなたの時計工房の件でな一寸頼まれたことがあっての。
以前に紹介した帝国磁器工房の総支配人は覚えておるな。
あ奴から相談を受けていたのだがな。
あの店に並べたそなたの工房の時計、非常に評判が良いらしい。
そこで、もう少し多く店に置くことは出来ないか尋ねて欲しいと言われてな。
そなたがここを訪れることがあったら、知らせて欲しいと言われていたのだ。
一度会って相談したいらしい。」
この帝国の頂点に君臨する皇帝陛下を伝言に使うというのはいかがなものかと思いますが。
おじいさまが自分の経営する工房を任せている人物なのです。きっと気心の知れた人なのでしょう。
「分かりました。
オークレフトさんの仕事の関係で、数日ここに留まることになるでしょう。
一両日中であればお目に掛かれると、遣いを出していただけますか。」
「うむ、ではそうしておこう。
しかし、あのジョンと言う若者の作る時計、非常に評判が良いのう。
先日、裏の仕事の報告に来たハンスも言っておった。
懇意にしている貴族の家を回るとすぐに売り切れてしまうと。
次にそなたのところへ行く時には、時計の扱いを倍ほどに増やしてもらえんか相談するつもりだとな。
そうそう、ハンスが言っておったぞ。
そろそろ帝都に店を構えても良いのではないかとな。」
おじいさまの聞いている話では、懇意にしている貴族からの注文だけで、現状入荷待ちの状態になっているそうです。
しかも、特段宣伝している訳でもないのに、人づてに時計を購入したいとハンスさんを訪れる方もいるそうです。
ハンスさんは訪ねてくる素性の知れない人には、現順番待ちの方が多いからと言って断っているそうです。
ハンスさん、行商人とは仮の姿で、その実は帝国の諜報部に所属する人でおじいさまの直属となっています。
ジョンさんの時計は、アルビオン王国の海軍との契約で、他国の軍隊には販売しないことになっています。
その精密さから、色々と軍事的な利用ができるためです。
ですから、迂闊な人に販売を任せる訳には行きません。
私が信頼できる人で、怪しい人を見抜く嗅覚がある人、軍部などの脅しに屈しない胆力のある人でないと困ります。
一般人のフリをして時計を購入しようとする軍部の人や脅しをかけて販売を迫る軍人がいるかも知れませんから。
その点、私の良く知るハンスさんは、おじいさまも信頼を置く人物なので販売を委託するのに都合が良かったのです。
見た目は普通の商人なのですが、荒事もこなせる方のようで、脅しに屈する人ではなさそうです。
また、表の仕事である行商人として、多くの貴族の家に出入りしています。
時計が軍部に流れる心配のない信頼できる貴族に対する販路もたくさん持っているのも好都合でした。
「色々な事情に通じているハンスさんがそうおっしゃっているのであれば、店を構えても商いが成り立ちそうですね。
ですが、おじいさまも知っての通り、あの時計は信用のおける人にしか預けられません。
今のところ、その様な人材がいないものですから。」
「そうなのか、残念じゃのう。
そなたが帝都に店を構えれば、もっと頻繁に顔を見せてくれるでないかと期待しておったのだがのう。
信頼できる人材がいないと言うのであれば、私が人を紹介しても良いのだぞ。
少し前向きに検討してみてくれんだろうか。」
おじいさま、本音を隠そうともしないのですね。
ですが、おじいさまが信頼できる方を紹介してくださると言うのであれば、検討に値します。
「私の工房とは言うものの、実際の運営はジョンさんに任せているので、少し相談しています。
このところ注文が増えているので、お店に並べるだけの時計を用意できるか分かりませんし。」
「おおそうか、よく検討しておくれ。
良い返事を待っているぞ。」
私は少し前向きに検討してみるつもりで返答したのですが、おじいさまは大喜びです。
まだ、出店すると決めた訳でもないのに、あまり期待されると断り難いではないですか…。
********
時計工房の件に関する話が一段落し、アリィシャちゃんとその契約精霊も交えてお茶を楽しんでいると。
「いやあ、シャルロッテ様、なんか偉そうな人たちに囲まれて参りましたよ。
僕、初対面の人と話をするのは余り得意ではないので困りました。
まあ、色々と要望を出してもらえたのは有り難かったですけどね。
そうそう、街灯を重点的に設置して欲しい場所の地図ももらって来たのです。
午後からでも、実際に見て歩きたいのですがよろしいですか。」
そんな愚痴を漏らしながら、オークレフトさんが戻って来ました。
人付き合いの苦手なオークレフトさんは、帝都改造計画に携わる高級官吏達に囲まれて辟易とした様子です。
ちょうどその時、帝国磁器工房に遣いを出した人が戻って来て報告がありました。
打ち合わせの時間、今日の午後はどうかという事で、都合が良ければこちらに来るとの返答でした。
それを耳にしたオークレフトさんが言います。
「シャルロッテ様、帝国磁器工房の方とお会いになるのですか。
それならちょうど良いです。
来ていただくのではなく、こちらから出向きませんか。
実は、先程説明を受けた重点的に街灯を設置する事を希望された地区の一つがその辺りなのです。
私も同行させて頂ければ、二つの用件を同時に済ます事が出来るのですが。」
それも良いですね、ついでにアリィシャちゃんも連れて行って帝都の見物でもさせてあげましょうか。
私が打ち合わせ中は二人にその辺をぶらついてもらうことにしましょう。
私は、オークレフトさんの提案に乗ることにしました。
遣いの人に、午後こちらから伺う旨を伝えてもらったのです。
すると、
「おぬし、あの辺りに行くつもりか。
その格好でか?
説明を聞いたと思うが、あの辺りは貴族御用達の店が並んでおるのだ。
その格好でふらついていると、不審者と間違われてつまみ出されるぞ。」
おじいさまが、少し呆れた様子でオークレフトさんの身なりを指摘しました。
あまり、身なりを気にしないオークレフトさんが着替えなど持ってきている訳もなく。
昨日と同じ作業着姿です。
よく考えたら、この方、朝から作業着で皇宮の中を歩き回っていたのですね。
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