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第8章 冬が来ます

第197話【閑話】ある村娘の幸運 ⑤

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 私の上司アガサさんが訳の分からないことを言い出しました。
 来週からアルビオン王国へ行く?
 年も押し迫ったこの時期、もう外はすっかり雪景色なんですが?

 この方は、クラーシュバルツ王国の冬をなめているんでしょうか。
 今から旅行なんて遭難しに行くようなものです。自殺願望でもあるのではと疑っちゃいますよ。

「アガサさん、こんな雪の中、出かけるのは無理ですよ。
 アルビオン王国はおろか、近くの町か村に辿り着くのがやっとですよ。」

 私の言葉を聞いたアガサさんは、可笑しそうに笑っています。

「まあ、そう思うのも無理はないね。
 その辺は当日にでも、領主様から説明があるよ。
 ちょっとばかし事情があってね、私の口からは言わない方が良いから。
 取り敢えず、ノノは私の言い付け通り旅支度しておくんだよ。」

 なんかけむに巻かれたようですが、私は言われた通り旅支度だけはしておくことにしました。
 『アルビオン王国』というのは、何かの符丁かも知れないし。

 そして、一週間後、普段は立ち入ることが許されない領主様の執務室に私は立っています。
 私の他に、アガサさんとローザ先生、それに一緒に下働きとして雇われた子九人も揃っています。

 領主様は全員が集まったことを確認すると言いました。

「では皆さん、これからアルムハイム伯のお屋敷を経由してアルビオン王国の王都へ参ります。
 皆さんには、この領地に学校を創る参考とするため、アルビオン王国の女学校を視察して頂きます。
 なお、これから皆さんが経験することは厳重対外秘です。
 他人に話すことを絶対に許しません、良いですね。」

 領主様のおっしゃることは漠然としていて、何が秘密なのわかりません。
 これから起こること全てが秘密なのでしょうか?

 だいたい、アルビオン王国の王都へ行くと言ってますが、どうやって行くかの説明がまた謎です。
 アルムハイム伯のお屋敷を経由してとは?

 領主様は、私達全員に床に敷かれた奇麗な敷物の上に乗るように指示をされました。
 分からないことだらけですが、指示された通り敷物の上に乗ると…。

「それでは、行きましょうか。」

 領主様の一言が合図となり、視界が一変しました。
 戸惑うも間も無く、目の前の景色が変わったのです。

 そこは何もない部屋。
 その部屋では、全身真っ黒なドレスをまとった黒髪の女性が待ち構えていました。
 この方には見覚えがあります、私が領主様に雇われた日、領主様と一緒にいた方です。
 全身黒ずくめの格好がとても印象的だったので記憶に残っていたんです。
 この方、領主様に負けず劣らず美人なのですが、胸が慎ましいのが少しだけ残念です。

「ようこそ、アルムハイム伯国へ。
 私は当代のアルムハイム伯、シャルロッテ・フォン・アルムハイムです。
 これから、あなた方をアルビオン王国の王都にある私の館にお連れします。
 私は魔法使いです。
 これから、私の転移の魔法でアルビオン王国まで行きますが。
 私が魔法使いであること及び私の使う魔法について、他者に伝えることを一切禁じます。
 口頭だけではなく、どんな手段をもってしてもです。」

 アルムハイム伯と名乗ったシャルロッテ様はご自身の事を魔法使いと言いました。
 いつもの私なら、『この人、頭は大丈夫かしら?』と思うところです。
 ですが、この部屋まで一瞬で移動したことを考えると、絵空事と笑う事は出来ませんでした。
 そして、シャルロッテ様から発せられた他言を禁じる言葉は、何故か抗う事が出来ない気がします。
 そう、他言禁止の命令が魂に刻まれた様な感じがしたのです。

「あっ、言い忘れていました。
 アルビオンの館はブラウニーが留守を守ってくれています。
 ブラウニーはとっても館を大切に守っています。
 くれぐれも館を散らかしたり、ブラウニーを邪険にしたりしないように。」

 これは笑うところなのでしょうか?
 大の大人が大真面目に言う言葉とは思えないのですが…。

 でも、ここに揃っている大の大人、アガサさんもローザ先生もシャルロッテ様の言葉を真剣に聞いています。
 『えっ、マジで?』、思わず私はそう言いそうになりました。

     **********

 どうやら、シャルロッテ様のおっしゃることは全て『大マジ』だったようです。
 あれから、本当に一瞬でアルビオン王国の王都へ移動してしまいました。

 シャルロッテ様の転移魔法はとんでもないものでした。口止めが必要なのも納得です。
 そして、転移魔法で移動した先には…。

「ロッテ、おかえりなさい。待っていたわよ。
 今回は大勢なのね、屋敷が賑やかになって嬉しいわ。」

 気さくに出迎えてくれる小さな女の子がいたのです、…宙に浮いて。
 どのくらい小さな子かと言うと、身の丈十インチくらい。
 当然、人であろうはずがありません。
 だいたい、人が宙に浮いていられるはずないです。

 ちょうど1年ほど前、私が読み書きを習い始めた頃のこと。
 ブラウニーが出てくる物語を読んで、いるものなら会ってみたいと思いました。
 まさか、本当に会う事が出来るとは…。 

 ステラちゃんと名乗ったこのブラウニーさん、なんと百年以上前からこの館を守っているんですって。
 私くらいの歳にしか見えない外見なのに、とんでもなく長く生きてるみたい。
 
 それにしても、ステラちゃん、とっても可愛い女の子です。
 私の頭中にあるブラウニーのイメージとのギャップが凄いです。
 物語に出てくるブラウニーは、だいたいボロを着ている醜い男性の姿なのですが…。
 ステラちゃんはとっても愛らしい顔立ちで、服なんて私よりも良い物を着てるんですよ。

 この館にはステラちゃんの他にもブラウニーが十人もいてビックリしました。

 ブラウニーさん達とはすぐに仲良しになれました。
 私が厨房のお手伝いをするとステラちゃんはとても喜んでくれます。

「あなた、なかなかスジが良いわね。
 この館ができた頃は、こうしてメイドたちと一緒に食事の用意をしたのよ。」

 一緒に食事の準備をしながら、ステラちゃんは楽し気な様子で館の昔話を聞かせてくれました。

     **********

 アガサさんの昔の教え子が教鞭をとるという女学校、それが今回視察する学校ですが。
 まだ、視察を行う約束が取り付けられていないとのこと。

 準備が整うまで、私達は休暇だと言われたのですが…。

「ノノ、あんたは私と一緒に女学校に打ち合わせに行くよ。」

「私達見習いは休暇じゃないんですか?」

「何言ってるんだい、助手だよ、助手。
 あんたは、私やローザ先生の助手としてついてくるんだよ。」

 何故か私だけ、アガサさんとローザ先生について行くことになりました。
 どうやら、小間使いとして連れて行かれるようです。私だけ休めないんですか…。

 目的の女学校はシャルロッテ様のお屋敷からそう離れてはいませんでした。
 お屋敷と同じ王都の北の郊外にある閑静な地区にその女学校はあります。

 無事にアガサさんの教え子の方に会う事ができ、助手として付いて来た私も挨拶をさせられました。
 慣れない、アルビオン語で…。

「初めまして、ノノと申します。お目にかかれて光栄です。
 今日は二人のアシスタントとしてついてまいりました。
 よろしくお願いします。」

 私が自己紹介をして頭を下げると、その方は少し驚いた様子で…。

「あら、まだ小さいのアルビオン語が堪能なのですね。
 ノノさんはアルビオンに住んでいたことがあるのかしら。」

 またまた、私みたいな下々の者にそんなお世辞言わなくて良いですよ。
 それが、その言葉を聞いた時の私の気持ちです。
 
 ところが、…。

「どうだい、凄いだろう。
 この子はアルビオン語を学び始めてまだ半年なんだよ。
 私の助手をしてもらってたんだが、普段から私がアルビオン語で話すもんだからすっかり馴染んじまった。
 今日はね、お前さんに頼みがあってきたんだよ。」

 アガサさんは私のことを誇らしげに言うと、来訪の目的をその方に伝え始めました。
 領主様が領民の子供全てに読み書き計算を教えようと計画していることや私達がその準備をしていることを説明し。
 その参考とするために、この女学校を視察させて欲しいと言ったのです。

「うーん…。校長に視察の許可を頂くことは出来ると思いますが…。
 正直、農民の子供などに学問を教える意味があるのですか?
 アガサ先生も当然ご存じのことでしょうが…。
 我が国でも、学校は貴族やブルジョア階級の子女を教育する場所ですよ。
 農民の子供に教えるなどという話は聞いたことが無いのですが。」

「あんたはさっきこの子を褒めてたね。
 ノノはね、農民、それも食べるに事欠くほど貧しい家の生まれなんだよ。
 この子は、一年前まで自国語の読み書きすらできなかったんだ。
 でもね、こうしてちゃんと教育を施せば、役人としてだって使えるんだ。
 ノノには夏前から私の助手をしてもらってるけど、何一つ不足はなかったよ。
 学問をするのに、生まれや育ちは関係ないよ。
 要は、本人のやる気と適切な教育が施せるかどうかなんだ。
 うちの姫さんはそれが分かっていて、領民に教育を施そうとなさってるんさ。
 だから、ちょいと協力してはくれんかね。」

 どうやら、私はダシにされたようです。
 貧農の子供でも教育を施せば、下っ端役人として使い物になるくらいには出来ると。

「それは本当ですか?
 私、てっきり、ノノさんは良家の子女かと思っていました。
 なるほど…、結構面白い試みかも知れませんね。
 十年来お目に掛かっていない先生が、急に会いたいと言ってくるものですから。
 いったい何事かと思っていたんです。
 アルム山麓ですか、随分と面白いことしてるんですね。
 分かりました、校長に相談しますので、数日お待ち願えますか。」

 こんな訳でアガサさんの要望は聞き入れられて、私達はこの女学校の視察をさせてもらえることになりました。

 女学校の視察は一日で終わるものではなく、足掛け二月に及びました。
 その間、学校の制度や学年ごとのカリキュラムや指導方法の説明から始まり、実際の授業風景や寄宿舎の見学など視察は多岐にわたります。

 そうして、視察も終わりに近づいた頃、協力してくださった女学校の校長先生が言ったのです。

「こうして、外から視察するのも参考にはなると思いますが。
 せっかく、この学校の生徒と同世代の人達がスタッフにいるのです。
 何人かをこの学校の生徒として留学させてみたらいかがかしら。
 実際に五年間、授業を受けて学校の仕組みや指導方法などを身をもって体験することは無駄ではないと思いますよ。」

 この提案にアガサさんやローザ先生は非常に乗り気ですが、お金の問題があるようです。
 留学はもちろんタダと言う訳にはいきません。
 私も薄々気が付いていましたが、シューネフルト領は領地全体が貧乏みたいなのです。
 留学生など送るお金は領地には無いんじゃないかとローザ先生が言ってます。

 それから数日後、滞在している館の主シャルロッテ様の部屋に呼ばれました。
 呼ばれたのは私を含めて三人、全員が今年十四歳になったばかりの最年少者です。

 部屋に待っていたのはシャルロッテ様の他に、領主様達四人でした。
 領主様、ヘレーネさん、アガサさん、ローザ先生、領地の幹部方ですね。

 シャルロッテ様の執務机の前に呼ばれた私達三人に告げられたのは。

「あなた方三人を、アルビオン王国の女学校へ留学生として派遣することに決めました。
 今度私が設立する『アルムハイム育英基金』の第一期生として留学して頂きます。
 『アルムハイム育英基金』は何も見返りは求めません。
 基金が要求することは、まじめに勉学に取り組み、その成果を社会のために役立てることだけです。」

 青天の霹靂です。まさか、私がアルビオン王国へ留学することになるとは思ってもいませんでした。

 シャルロッテ様の話では、『アルムハイム育英基金』は優秀な子供に対し学ぶための資金を支援する目的で作られたそうです。
 基金の対象に選ばれると、授業料の他、その間の食費や住居費など生活の一切を支援してくださるそうです。
 それに要したお金の返還は求めないそうで、見返りに何かしろという事もないと言います。

 その代わりに、一定水準以下の成績になると支援を打ち切ると言われました。
 そうならないよう、勉強に励むようにようにと注意を受けたのです。

 サボる訳がないです。
 お貴族様でないと受けられないような授業をタダで受けられるのですよ。
 サボったりしたら、勿体ないじゃないですか。

 ノノはとっても運が良いみたいです。
 本来なら娼館に売り飛ばされるはずだったのです。
 そんな私がお貴族様の通う学校で最高の教育を受けられるとは夢にも思いませんでした。 
 
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