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第8章 冬が来ます
第191話 柄にもなく語ってしまいました
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見習いと言えば、アガサさん達に預けた見習い官吏の少女達にも動きがありました。
「リーナお嬢ちゃん、ちょっと相談があるのだけど。」
その日、何時になく真剣な表情でアガサさんがリーナに声を掛けました。
アガサさんの隣にはローザ先生も神妙な顔で座っています。
「何か問題でも生じましたか?」
「いいや、問題ではないんだ。
ちょっと、お金が入用な事案があってね。
それで、相談がしたいんだ。」
どうやら、何か予算が必要なことが生じたようです。
二人並んでいるのでアガサさんの私的な無心という事ではないようです。
「実は、先日、アガサさんの教え子だった方が教鞭をとる女学校を視察させて頂いたのですが。
視察をする中で、私達の計画を聞いた先方の校長が何名か留学生を送ったらどうかと言うのです。
領地に学校を創るのに当たり、実際の学校のカリキュラムや仕組みを身をもって体験した者がいた方が良いだろうと。
校長は数名であれば受け入れても良い、責任もって教育を施すと言ってくださっているのです。
ただ、当然無償と言う訳にはいきませんので、一人当たり年間金貨三百枚ほどが必要になるのです。
女学校は五年制なので、それが五年分です。
正直、有り難い話ではあるのですが、シューネフルトの予算で賄えるかどうか…。」
アガサさんに代わってローザ先生が説明してくれました。
アガサさんとローザ先生の相談では、見習い官吏の中に十三歳の子が三人いるそうです。
来年の年末に女学校を立ち上げるとしても、その時十四歳、教壇に立たせるには若すぎます。
ですから、この三人を留学させて本格的に学ばせてみたいそうです。
三人の少女は、能力面の問題はないだろうと言うのが二人の見解です。
二人の話をジッと聞いていたリーナは後ろを振り返り、声を掛けます。
「ヘレーネ。」
「無理です、お嬢様。
当領地はハッキリ言って貧乏です。
そんな予算は何処にもございません。
正直、先般シャルロッテ様にお買い上げいただいた土地の代金が当領地の唯一の余剰資金です。
しかし、その資金も、来年の年末に学校を開設するための予算として、計算に織り込み済みなのです。」
ヘレーネさんは侍女の服装をしていますが、これでもリーナの領地の財務部門を統括している才女です。
リーナの意図をすぐに理解したヘレーネさんは、即座にそれを却下しました。
「では、私に支給されている王室費があったでしょう。
あれで何とかなりませんか?」
「あれですか?
この場で申し上げるのはいかがなものかと思いますが…。」
「かまいません、この場で教えてください。」
リーナからの要求にヘレーネさんは困った顔をしていましたが、渋々と話し始めました。
「あまり余人に聞かせたくはないのですが…。
正直、妾腹かつ女児で、王位継承権最下位のお嬢様に支給される王室費は多くないのです。
その中から、お嬢様のドレスの仕立て代とか毎年出て行くものを除きますと。
一人分の留学費を出すのが精一杯だと思います。
もちろん、今までの蓄財がございますので、それに手を付ければ何とかなりますが。
今後の事を考えると、年間の支給額の中でやり繰りする必要があるのではないかと存じます。」
なるほど、臣下の者や隣国の領主の前では聞かせたくない内容ですね。
ヘレーネさんの言葉を聞いて考え込んでいたリーナが出した結論は…。
「分かりました。
三人の中から一番適応力のありそうな子を一人だけ選んで留学させましょう。
十三歳の子供がたった一人、異国の地で学ぶのは心細いでしょうが…。
せっかくの機会ですので、棒に振る訳には参りません。
一人だけと言うのは残念ですが、領地の事業を起こしていこうというこの時期に無理をする訳には参りません。」
リーナの出した答えに、皆が納得した様子でした。
リーナの個人的な収入を領地のために当てようと言うのです。文句が出ようはずがありません。
「ちょっと待って、リーナ。
その件なのだけど、その三人の留学費、私が出すから三人とも留学させましょう。
この国の最先端の教育を受けられる機会なんて滅多にないわ。
少しでも多くの子を送り込んだ方が絶対に得よ。」
「いけないわ、ロッテ。
今までずいぶん甘えてきたけれど、これは領地経営の話よ。
無関係のロッテにお金を出してもらうのは筋違いだわ。」
私の提案に珍しくリーナが強い反対の姿勢を示します。
たしかに、これは今までしてきたようなリーナ個人に対する支援ではなく、領地に対するものですものね。
でも、…。
「聞いて、リーナ。
これはリーナのためと言う訳ではないの。
私自身の利益のためなの。
知っての通り、私は魔法使い。
でもね、これからの時代、魔法使いと言う看板で生きて行けるか不安だったの。
だって、艦隊を一人で壊滅させるような力、そんなの知られたら周囲から畏怖の対象にされちゃう。
それこそ、迫害の対象になっちゃうかも知れないでしょう。
一方で、小さな魔法、それって、これからの時代は役に立たなくなると思っているの。
オークレフトさんの作った電気灯を見たでしょう。
精霊達があれを見た時に魔法みたいと言ったのよ。私もそう感じたの。
人の技術進歩って凄いですよね。
今まで魔法でしか出来なかったことが、誰でも出来るようになるかも知れない。
それこそ、誰でも空を飛べるようになるかも。
そしたら、もう魔法使いの出番なんて無くなっちゃうわ。
リーナと出会う前、私は書物で世の中の情勢を知ってずっとそれを悩んでいたの。
あなたと出会って、初めてアルムの地から足を踏み出して、実社会を知った。
そして思ったの、魔法使い以外の生き方を探さないといけないって。
私、アルビオン王国にいるような資本家になろうと思うの。
でも、アルムハイム伯国には国民はいないし、国土は狭い。
とても事業なんてできない。
だから、お隣のリーナの領地に投資するの。
風光明媚なリーナの領地に高級ホテルを作って、鉄道を敷いて大儲けするわ。
そのために必要なのは人材。
良い人材がいなければ高級ホテルなんて運営できないでしょう。
私、今回の留学の件を機に基金を作ろうと思う。
才能のある子供たちを育英する基金を。
リーナ、あなたにはそれを使って人材を育成して欲しいの。
そして、私の事業に良い人材を提供して。
私の事業が成功すれば、リーナの領地に入る税も増える。
もちろん、領民も豊かになるわ。
まさに、WIN-WINの関係よ。」
私としたことがつい熱が入って、長い語りになってしまいました。
「ロッテ…。
私、ロッテがそんな風に悩んでいたなんて知らなかった。
私が見るロッテは、いつでも泰然自若としているようで、とても同い年には見えなかったの。
ロッテも私と同じで、色々と悩んでいたのね。」
ええ、私も十五歳だったのですもの、将来に悩むのは当たり前です。
そうは言っても、もちろん魔法を捨てる訳ではありませんけど。
転移魔法を使って物は運ぶし、アクアちゃんの力を借りてホテルには温泉を引くつもりです。
魔法や精霊の力はこっそり使えば、事業の役に立つはずです。
要は、魔法の隠れ蓑となるような表の看板を作ろうという事なのです。
私の話を聞いたリーナは、
「なんか、壮大な計画を持っているのね。
その計画には私も組み込まれているのですね。
それは、将来が楽しみだわ。
きっと、実現させましょうね。」
そう言って、三人の留学費を私が負担することを認めてくれたのです。
そして、後日、私は『アルムハイム育英基金』という名称で基金を設立したのです。
「リーナお嬢ちゃん、ちょっと相談があるのだけど。」
その日、何時になく真剣な表情でアガサさんがリーナに声を掛けました。
アガサさんの隣にはローザ先生も神妙な顔で座っています。
「何か問題でも生じましたか?」
「いいや、問題ではないんだ。
ちょっと、お金が入用な事案があってね。
それで、相談がしたいんだ。」
どうやら、何か予算が必要なことが生じたようです。
二人並んでいるのでアガサさんの私的な無心という事ではないようです。
「実は、先日、アガサさんの教え子だった方が教鞭をとる女学校を視察させて頂いたのですが。
視察をする中で、私達の計画を聞いた先方の校長が何名か留学生を送ったらどうかと言うのです。
領地に学校を創るのに当たり、実際の学校のカリキュラムや仕組みを身をもって体験した者がいた方が良いだろうと。
校長は数名であれば受け入れても良い、責任もって教育を施すと言ってくださっているのです。
ただ、当然無償と言う訳にはいきませんので、一人当たり年間金貨三百枚ほどが必要になるのです。
女学校は五年制なので、それが五年分です。
正直、有り難い話ではあるのですが、シューネフルトの予算で賄えるかどうか…。」
アガサさんに代わってローザ先生が説明してくれました。
アガサさんとローザ先生の相談では、見習い官吏の中に十三歳の子が三人いるそうです。
来年の年末に女学校を立ち上げるとしても、その時十四歳、教壇に立たせるには若すぎます。
ですから、この三人を留学させて本格的に学ばせてみたいそうです。
三人の少女は、能力面の問題はないだろうと言うのが二人の見解です。
二人の話をジッと聞いていたリーナは後ろを振り返り、声を掛けます。
「ヘレーネ。」
「無理です、お嬢様。
当領地はハッキリ言って貧乏です。
そんな予算は何処にもございません。
正直、先般シャルロッテ様にお買い上げいただいた土地の代金が当領地の唯一の余剰資金です。
しかし、その資金も、来年の年末に学校を開設するための予算として、計算に織り込み済みなのです。」
ヘレーネさんは侍女の服装をしていますが、これでもリーナの領地の財務部門を統括している才女です。
リーナの意図をすぐに理解したヘレーネさんは、即座にそれを却下しました。
「では、私に支給されている王室費があったでしょう。
あれで何とかなりませんか?」
「あれですか?
この場で申し上げるのはいかがなものかと思いますが…。」
「かまいません、この場で教えてください。」
リーナからの要求にヘレーネさんは困った顔をしていましたが、渋々と話し始めました。
「あまり余人に聞かせたくはないのですが…。
正直、妾腹かつ女児で、王位継承権最下位のお嬢様に支給される王室費は多くないのです。
その中から、お嬢様のドレスの仕立て代とか毎年出て行くものを除きますと。
一人分の留学費を出すのが精一杯だと思います。
もちろん、今までの蓄財がございますので、それに手を付ければ何とかなりますが。
今後の事を考えると、年間の支給額の中でやり繰りする必要があるのではないかと存じます。」
なるほど、臣下の者や隣国の領主の前では聞かせたくない内容ですね。
ヘレーネさんの言葉を聞いて考え込んでいたリーナが出した結論は…。
「分かりました。
三人の中から一番適応力のありそうな子を一人だけ選んで留学させましょう。
十三歳の子供がたった一人、異国の地で学ぶのは心細いでしょうが…。
せっかくの機会ですので、棒に振る訳には参りません。
一人だけと言うのは残念ですが、領地の事業を起こしていこうというこの時期に無理をする訳には参りません。」
リーナの出した答えに、皆が納得した様子でした。
リーナの個人的な収入を領地のために当てようと言うのです。文句が出ようはずがありません。
「ちょっと待って、リーナ。
その件なのだけど、その三人の留学費、私が出すから三人とも留学させましょう。
この国の最先端の教育を受けられる機会なんて滅多にないわ。
少しでも多くの子を送り込んだ方が絶対に得よ。」
「いけないわ、ロッテ。
今までずいぶん甘えてきたけれど、これは領地経営の話よ。
無関係のロッテにお金を出してもらうのは筋違いだわ。」
私の提案に珍しくリーナが強い反対の姿勢を示します。
たしかに、これは今までしてきたようなリーナ個人に対する支援ではなく、領地に対するものですものね。
でも、…。
「聞いて、リーナ。
これはリーナのためと言う訳ではないの。
私自身の利益のためなの。
知っての通り、私は魔法使い。
でもね、これからの時代、魔法使いと言う看板で生きて行けるか不安だったの。
だって、艦隊を一人で壊滅させるような力、そんなの知られたら周囲から畏怖の対象にされちゃう。
それこそ、迫害の対象になっちゃうかも知れないでしょう。
一方で、小さな魔法、それって、これからの時代は役に立たなくなると思っているの。
オークレフトさんの作った電気灯を見たでしょう。
精霊達があれを見た時に魔法みたいと言ったのよ。私もそう感じたの。
人の技術進歩って凄いですよね。
今まで魔法でしか出来なかったことが、誰でも出来るようになるかも知れない。
それこそ、誰でも空を飛べるようになるかも。
そしたら、もう魔法使いの出番なんて無くなっちゃうわ。
リーナと出会う前、私は書物で世の中の情勢を知ってずっとそれを悩んでいたの。
あなたと出会って、初めてアルムの地から足を踏み出して、実社会を知った。
そして思ったの、魔法使い以外の生き方を探さないといけないって。
私、アルビオン王国にいるような資本家になろうと思うの。
でも、アルムハイム伯国には国民はいないし、国土は狭い。
とても事業なんてできない。
だから、お隣のリーナの領地に投資するの。
風光明媚なリーナの領地に高級ホテルを作って、鉄道を敷いて大儲けするわ。
そのために必要なのは人材。
良い人材がいなければ高級ホテルなんて運営できないでしょう。
私、今回の留学の件を機に基金を作ろうと思う。
才能のある子供たちを育英する基金を。
リーナ、あなたにはそれを使って人材を育成して欲しいの。
そして、私の事業に良い人材を提供して。
私の事業が成功すれば、リーナの領地に入る税も増える。
もちろん、領民も豊かになるわ。
まさに、WIN-WINの関係よ。」
私としたことがつい熱が入って、長い語りになってしまいました。
「ロッテ…。
私、ロッテがそんな風に悩んでいたなんて知らなかった。
私が見るロッテは、いつでも泰然自若としているようで、とても同い年には見えなかったの。
ロッテも私と同じで、色々と悩んでいたのね。」
ええ、私も十五歳だったのですもの、将来に悩むのは当たり前です。
そうは言っても、もちろん魔法を捨てる訳ではありませんけど。
転移魔法を使って物は運ぶし、アクアちゃんの力を借りてホテルには温泉を引くつもりです。
魔法や精霊の力はこっそり使えば、事業の役に立つはずです。
要は、魔法の隠れ蓑となるような表の看板を作ろうという事なのです。
私の話を聞いたリーナは、
「なんか、壮大な計画を持っているのね。
その計画には私も組み込まれているのですね。
それは、将来が楽しみだわ。
きっと、実現させましょうね。」
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