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第7章 できることから始めましょう
第168話 王都は大変なことになっていました
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「こうなっては私の手には負えませんね。
シャインちゃんに相談しないと。」
そんな思わせぶりな言葉を残して水の精霊アクアちゃんは消えてしまいました。
せめて何が起こっているのか説明してから去って欲しかったです。
取り込んでいるのか、その後呼び掛けてもアクアちゃんは出てきませんでした。
翌朝、私はアルビオン王国のミリアム首相との面談の時間を取ってもらうため、王都にある帝国の大使館に赴きました。
「おや、これはシャルロッテ嬢ではございませんか。
帝国へお帰りになったはずですが、とんぼ返りをしてきたのでしょうか?
皇帝陛下へに宛てた報告書は手渡してくださったのでしょうね。」
大使館の中に入るとたまたま通りかかった大使から話しかけられました。
「お久しぶりです、大使。
はい、ご安心ください。
あの報告書は私自身で皇帝陛下に直接手渡しましたので。
報告書をご覧になって、皇帝陛下は殊の外お喜びでしたわ。」
「そうですか、それは良かった。
ところで、今日はどのようなご用件ですかな。」
「ええ、少々大切な用件があって、再びアルビオン王国に参ったのです。
それで、大使館の方に少々お願いがあって伺ったのですが。」
すると、大使は自分の執務室に案内してくださいました。
「して、私共にご依頼とはいったい。」
ソファーに腰を落ち着けると大使はすぐに本題に入ります。
「実は、大変重要な話があり、ミリアム閣下にお目に掛かりたいのです。
ついては、大使館の方に仲介の労を取って頂きたいとお願いに参りました。
ことは、アルビオン王国海軍の現在抱えている問題に関わる事だとお伝え願えれば。」
「アルビオン王国海軍の問題ですか、そうなると私は詳しく聞かない方が良いようですね。
分かりました、早急に使いを出しましょう。」
私の言葉を聞いた大使は、そう言うと室内に控えていた書記官を呼びました。
そして、至急、ミリアム首相に面談を申し込むように命じたのです。
「今、遣いを向かわせましたので、アポイントはすぐに取れると思います。
ただ、大分待たされると思いますよ。十日以内に会えるかどうか…。
ご存じかどうかわかりませんが、今王都は大変なことになっているのです。
厄介な流行り病が蔓延しておりまして、既に千人以上が亡くなっています。
ミリアム首相はその対応で手が離せないはずですので。
本来であれば、シャルロッテ嬢にも王都に滞在して頂きたくないのですが。」
「そうなのですか…。
それは、どの様な病気なのですか?」
「ご婦人に対し詳しく話すのは憚られますので、察して欲しいのですが。
ひどくお腹を壊すのです。
症状が悪化すると干からびたように肌がカサカサとなり、絶命します。」
確かに、あまり詳しくは聞きたくない症状ですね。
アクアちゃんの思わせぶりなセリフから察するに、汚れた水に原因があるのかしら。
その後、大使と最近の事情を話して時間を潰すことになりました。
アルビオン王国との同盟締結は無事正式な調印手続きを済ませたようです。
待つこと二時間くらいでしょうか、遣いに出ていた書記官が戻りました。
なんと、ミリアム首相はすぐに会うから、大至急来て欲しいとの事です。
**********
大使館を辞した私はその足で、アルビオン王国の首相官邸に向かいました。
「レディー・シャルロッテ、ようこそいらっしゃいました。
ですが、悠長にお話している時間がないのです。
せっかくお越しいただいて恐縮ですが、即刻王都を立ち去って頂きたい。
今、王都は厄介な病気が蔓延していて非常に危険な状態です。
何と言っても、目に見えない空気中の瘴気で伝染するのです。
我が国の恩人を危険に晒す訳には参りません。」
なんと、ミリアム首相がこんなに早く時間を取ってくださったのは、私の身を案じて退去を促すためのようです。
すると、…
「何が瘴気ですか。
その病気は汚染された水を飲んだことで発生しているのですよ。
私の愛しい水をあんなに汚してしまって。
変な虫が湧いてしまったではないですか。」
珍しいです、呼んでもいないのに私以外の人に精霊が言葉を掛けるだなんて。
「誰だ!何処から話をしているんだ!」
ミリアム首相が慌てて周囲を見回した時に、ポンと私の傍らに水の精霊アクアちゃんが姿を現しました。
突然現れた十インチサイズの女の子にミリアム首相は目を丸くしています。
「ごきげんよう、閣下。
私はアクア、ロッテちゃんと契約する水の精霊です。」
「ミリアム閣下、この子の言う通り、この子は私の契約精霊です。
水の精霊で水のことは何でも分かるのですよ。」
「ああ、これは失礼、小さいなレディー。
私はミリアム、この国の首相をしている。
よろしくお見知りおきを。
それで、今流行っている病気が水のせいだと言うのかい。
瘴気のせいではなく。」
さすが紳士の国の首相です。わずか十インチの少女にもレディーとして接するのですね。
「ええ、人間の言う瘴気というものがどのようなものか存じませんが。
少なくとも、今流行っている病気は水が原因でございますね。
汚物で繁殖する質の悪い虫がいます。目に見えないほど小さな虫ですが。
それが人の口から体内に入ると、体の中で繁殖し悪さをするのです。
大方、汚物が混入した飲み水にでも虫が入っていたのでしょう。」
そう言って、アクアちゃんは続けて説明してくれました。
実は、前回蒸気船に乗った時に、下水からその虫が王都の大河に流れ込むのを感じたそうです。
大河の水を水車で汲み上げて飲み水にしていると聞き、アクアちゃんは驚いたようです。
あんな質の悪い虫が湧いているような水を飲んで大丈夫なのかと。
人の世界のことに関与しない精霊のこと、病気が発生しても水を汚した人間の自業自得だと考えて放っておいたそうです。
「という事は、病気の大元は下水で、それが流れ込んだ川の水を王都の住民が飲んだのが原因という事か…。
しかし、何と説明したらよいのだ。
今、医学者の間では病気は瘴気によって感染していると信じられている。
素人の私が精霊に言われたなどと言ったら、多忙で気が狂ったと思われるのが落ちだ。」
「そんなことは知りませんわ。
汚染された飲み水を飲むのを止めれば、感染の拡大は防げると思いますわよ。
それと、ロッテちゃんの館の水は問題なかったので、王都の飲み水全てが悪い訳ではないですわ。」
実際のところ、精霊達にお願いすれば今の問題はたちどころに解決してしまいます。
それで、恩を売るのも手のなのですが、それでは本質的な解決にはなりません。
瘴気などというモノが病気の原因だと考え、水の汚染を放置したら病気が繰り返されますから。
そして、話し合った結果として得られた結論はというと…。
『答えが分かっているのだから、その答えを導くデータを作ってしまえ。』でした。
もちろん、でっち上げなどではありません。
そんなことをしてバレたらミリアム首相の政治生命に関わりますから。
瘴気説に拘泥しない頭の柔軟な医学者を大量に集めて、王都の水の調査を命じたのです。
この病気の原因が汚染された水にあることの証拠を大至急探せと。
**********
そこで、私も営業活動の推進のため、一つの提案をすることにしました。
「では、私も少し力を貸しましょう。
水の調査が終わるまでの時間稼ぎなら手をお貸しできますから。」
私の言葉にミリアム首相は首を傾げながら言いました。
「時間稼ぎですか?
今の助言ですら有り難いのに、これ以上何を?」
「今のままでしたら、今病気にかかっている方が大分お亡くなりになってしまいますわ。
手をこまねいていたら、閣下の失点になってしまうでしょう。
水の問題は、原因を確定し、新たな感染者を出さないためのモノですから。
ですから、少し奇跡を起こしてしまおうかと。」
さて、アルビオン王国の政府と聖教に貸しを作るとしましょうか。
シャインちゃんに相談しないと。」
そんな思わせぶりな言葉を残して水の精霊アクアちゃんは消えてしまいました。
せめて何が起こっているのか説明してから去って欲しかったです。
取り込んでいるのか、その後呼び掛けてもアクアちゃんは出てきませんでした。
翌朝、私はアルビオン王国のミリアム首相との面談の時間を取ってもらうため、王都にある帝国の大使館に赴きました。
「おや、これはシャルロッテ嬢ではございませんか。
帝国へお帰りになったはずですが、とんぼ返りをしてきたのでしょうか?
皇帝陛下へに宛てた報告書は手渡してくださったのでしょうね。」
大使館の中に入るとたまたま通りかかった大使から話しかけられました。
「お久しぶりです、大使。
はい、ご安心ください。
あの報告書は私自身で皇帝陛下に直接手渡しましたので。
報告書をご覧になって、皇帝陛下は殊の外お喜びでしたわ。」
「そうですか、それは良かった。
ところで、今日はどのようなご用件ですかな。」
「ええ、少々大切な用件があって、再びアルビオン王国に参ったのです。
それで、大使館の方に少々お願いがあって伺ったのですが。」
すると、大使は自分の執務室に案内してくださいました。
「して、私共にご依頼とはいったい。」
ソファーに腰を落ち着けると大使はすぐに本題に入ります。
「実は、大変重要な話があり、ミリアム閣下にお目に掛かりたいのです。
ついては、大使館の方に仲介の労を取って頂きたいとお願いに参りました。
ことは、アルビオン王国海軍の現在抱えている問題に関わる事だとお伝え願えれば。」
「アルビオン王国海軍の問題ですか、そうなると私は詳しく聞かない方が良いようですね。
分かりました、早急に使いを出しましょう。」
私の言葉を聞いた大使は、そう言うと室内に控えていた書記官を呼びました。
そして、至急、ミリアム首相に面談を申し込むように命じたのです。
「今、遣いを向かわせましたので、アポイントはすぐに取れると思います。
ただ、大分待たされると思いますよ。十日以内に会えるかどうか…。
ご存じかどうかわかりませんが、今王都は大変なことになっているのです。
厄介な流行り病が蔓延しておりまして、既に千人以上が亡くなっています。
ミリアム首相はその対応で手が離せないはずですので。
本来であれば、シャルロッテ嬢にも王都に滞在して頂きたくないのですが。」
「そうなのですか…。
それは、どの様な病気なのですか?」
「ご婦人に対し詳しく話すのは憚られますので、察して欲しいのですが。
ひどくお腹を壊すのです。
症状が悪化すると干からびたように肌がカサカサとなり、絶命します。」
確かに、あまり詳しくは聞きたくない症状ですね。
アクアちゃんの思わせぶりなセリフから察するに、汚れた水に原因があるのかしら。
その後、大使と最近の事情を話して時間を潰すことになりました。
アルビオン王国との同盟締結は無事正式な調印手続きを済ませたようです。
待つこと二時間くらいでしょうか、遣いに出ていた書記官が戻りました。
なんと、ミリアム首相はすぐに会うから、大至急来て欲しいとの事です。
**********
大使館を辞した私はその足で、アルビオン王国の首相官邸に向かいました。
「レディー・シャルロッテ、ようこそいらっしゃいました。
ですが、悠長にお話している時間がないのです。
せっかくお越しいただいて恐縮ですが、即刻王都を立ち去って頂きたい。
今、王都は厄介な病気が蔓延していて非常に危険な状態です。
何と言っても、目に見えない空気中の瘴気で伝染するのです。
我が国の恩人を危険に晒す訳には参りません。」
なんと、ミリアム首相がこんなに早く時間を取ってくださったのは、私の身を案じて退去を促すためのようです。
すると、…
「何が瘴気ですか。
その病気は汚染された水を飲んだことで発生しているのですよ。
私の愛しい水をあんなに汚してしまって。
変な虫が湧いてしまったではないですか。」
珍しいです、呼んでもいないのに私以外の人に精霊が言葉を掛けるだなんて。
「誰だ!何処から話をしているんだ!」
ミリアム首相が慌てて周囲を見回した時に、ポンと私の傍らに水の精霊アクアちゃんが姿を現しました。
突然現れた十インチサイズの女の子にミリアム首相は目を丸くしています。
「ごきげんよう、閣下。
私はアクア、ロッテちゃんと契約する水の精霊です。」
「ミリアム閣下、この子の言う通り、この子は私の契約精霊です。
水の精霊で水のことは何でも分かるのですよ。」
「ああ、これは失礼、小さいなレディー。
私はミリアム、この国の首相をしている。
よろしくお見知りおきを。
それで、今流行っている病気が水のせいだと言うのかい。
瘴気のせいではなく。」
さすが紳士の国の首相です。わずか十インチの少女にもレディーとして接するのですね。
「ええ、人間の言う瘴気というものがどのようなものか存じませんが。
少なくとも、今流行っている病気は水が原因でございますね。
汚物で繁殖する質の悪い虫がいます。目に見えないほど小さな虫ですが。
それが人の口から体内に入ると、体の中で繁殖し悪さをするのです。
大方、汚物が混入した飲み水にでも虫が入っていたのでしょう。」
そう言って、アクアちゃんは続けて説明してくれました。
実は、前回蒸気船に乗った時に、下水からその虫が王都の大河に流れ込むのを感じたそうです。
大河の水を水車で汲み上げて飲み水にしていると聞き、アクアちゃんは驚いたようです。
あんな質の悪い虫が湧いているような水を飲んで大丈夫なのかと。
人の世界のことに関与しない精霊のこと、病気が発生しても水を汚した人間の自業自得だと考えて放っておいたそうです。
「という事は、病気の大元は下水で、それが流れ込んだ川の水を王都の住民が飲んだのが原因という事か…。
しかし、何と説明したらよいのだ。
今、医学者の間では病気は瘴気によって感染していると信じられている。
素人の私が精霊に言われたなどと言ったら、多忙で気が狂ったと思われるのが落ちだ。」
「そんなことは知りませんわ。
汚染された飲み水を飲むのを止めれば、感染の拡大は防げると思いますわよ。
それと、ロッテちゃんの館の水は問題なかったので、王都の飲み水全てが悪い訳ではないですわ。」
実際のところ、精霊達にお願いすれば今の問題はたちどころに解決してしまいます。
それで、恩を売るのも手のなのですが、それでは本質的な解決にはなりません。
瘴気などというモノが病気の原因だと考え、水の汚染を放置したら病気が繰り返されますから。
そして、話し合った結果として得られた結論はというと…。
『答えが分かっているのだから、その答えを導くデータを作ってしまえ。』でした。
もちろん、でっち上げなどではありません。
そんなことをしてバレたらミリアム首相の政治生命に関わりますから。
瘴気説に拘泥しない頭の柔軟な医学者を大量に集めて、王都の水の調査を命じたのです。
この病気の原因が汚染された水にあることの証拠を大至急探せと。
**********
そこで、私も営業活動の推進のため、一つの提案をすることにしました。
「では、私も少し力を貸しましょう。
水の調査が終わるまでの時間稼ぎなら手をお貸しできますから。」
私の言葉にミリアム首相は首を傾げながら言いました。
「時間稼ぎですか?
今の助言ですら有り難いのに、これ以上何を?」
「今のままでしたら、今病気にかかっている方が大分お亡くなりになってしまいますわ。
手をこまねいていたら、閣下の失点になってしまうでしょう。
水の問題は、原因を確定し、新たな感染者を出さないためのモノですから。
ですから、少し奇跡を起こしてしまおうかと。」
さて、アルビオン王国の政府と聖教に貸しを作るとしましょうか。
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