白き時を越えて

蒼(あお)

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第5章雑談:千秋

柊さんのこと

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「あの名字、似合わなくなったね」
「……え?」

「“柊”って名字。
 前は、名字もやっぱり名前なんだな、
 って思うくらい……
 冷たい雰囲気がある人だったのに」
「そうなんですか」

「“時丘 冬紀”っていうのも
 悪くないんじゃないかなぁ……」
「ななな、なんですか突然!!」

「だって、華菜ちゃんって
 一人っ子でしょ? お嫁に行ったら、
 家はどうなるのよ」
「うちは元々、父が三男だから大丈夫ですっ!
 どうしたんですか、急に……。
 今日の千秋さん、まるで……まるで……」

「姉さんみたい?」
「は、はい……」

「姉妹だもの、似てて当然じゃない」
「なんか、落ち着きませんっ!!」

「うふふ」

急にどうしちゃったのよ、千秋さぁ~ん……。
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