白き時を越えて

蒼(あお)

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第5章雑談:空山

私のこと

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「綾ちゃんが進む人なら、
 君は“変える人”だと俺は思う」
「……え?」

「ただ進むのは、実は簡単なことだ。
 疑わず、迷わず信じることは
 難しいようでいて実に容易い」
「そ、そうですか……?
 信念を貫くのって、大変だと思いますけど……」

「盲進すればいいのさ。
 今の俺達が、まさにそう。
 でも、待っているのは……破滅だろ?
 それを見ないふりをして、ただ進んでいる」
「…………」

「それでもいい、と思って
 同じ事を続けるのは簡単なことだ。
 だが、それを否定して……
 違う道を行こうとするのは、
 盲進している人に混ざることより難しい」

「空山さん……」

「無茶だけはしないでくれよ。
 その約束を守ってくれるなら
 君が何に挑戦しようと……俺は、見逃すよ」

この人……
やっぱり、気づいて……?

「俺みたいな奴は、
 君のような……強い人に
 期待するしか無いんだな……結局。
 情けないよ、ホントに」
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