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領主様の奥様に魔法を習い始めて早、3年半。私はそろそろ7歳になる。ヴェイン様は今年11歳だ。

「ライザ、もうすぐあなたは7歳になります。そこであなたの適性を検査するのですがわかっていますね」

「はい!教会のある魔法玉に触れるんですよね」

「神父様には話を通してありますから最後になるようにして奥で受けなさい」

「でも、なんででしょうか?みんなと一緒でもよいのですが?」

あれから、魔法の授業ということだったが、急な来客時に最低限の対応ということでマナーも覚えた。一緒に他のもどうかと言われたのだけど、さすがにそこまで甘えられないのでいいですと答えておいた。ここの家の人は領主様たち以外の使用人さんたちもいい人ばかりだ。

「お前、もうちょっと自覚しろよ。普通はそこで初めて魔法に触れるんだよ。お前すでに、俺より強いだろう」

「??ヴェイン様よりは元から強かったですよ?」

最初にあった時にワイルドウルフ倒したよね。

「何度か言ったと思うけどヴェインは貴族の中でも、割と強い方よ。夫と違って私の血を色濃く受け継いだおかげで、魔法学校なら今でも入学はできるわ。でもあなたなら知識はともかく、威力や制御なら即卒業よライザ」

そういえば年々記憶から薄れていってるけど、私の転生特典魔法の才能だったっけ。じゃあ今でもすごいんだ。覚醒イベントとか挟むものだと思っちゃってた。

「大体、初級魔法で俺の中級魔法といい勝負なんて、何やったらできるんだよ?」

「う~ん、イメージしてそのまま出してるだけですけどね。一度目にすればヴェイン様も使いやすくなりますよ」

「ほんとかよ…」

「それに魔法自体は全属性使うことができるけれど、基本的には苦手な属性はかなり無駄に魔力を消耗するから、普通は傾向ですぐにわかるものなの」

「そうそう、俺だってそれで火と土に適性あるって分かった上で教会に行ったからな」

「でも、あなたは今のところそんな兆候がないでしょう?何かのスキルか適性によってできていると思うのよ」

そういえば、適性見るときにいろいろ使わされたっけ。別にできないものはなかったけど、女神さまにも苦手な属性とかあるのかな?

「じゃあ、それも一緒に見てみますね。明日が楽しみだなぁ」

「何言ってんのお前。俺たちも一緒にいるぞ?」

「ライザあなたのこと心配だわ。たまに話を聞いてないわよね。適性検査はこの地の領主としても将来性のある子を探すことができるから、いつもどこかの町で立ち会うのよ。今回はもちろんこの街だけど」

「わかりました。じゃあまた明日お会いしましょう」

とりあえず適性検査の話も聞いた、今日はこの辺で領主様の屋敷を失礼した。




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