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【三十七ノ月】半分こ
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瀬尾を伴って第二会議室へと入室した龍惺は、スタンドマイクが置かれたテーブルまで行くと記者団へ会釈してから椅子へと腰を下ろした。
斜め後ろに立つ瀬尾へと僅かに頷いて合図を出せば、手に持ったマイクを口元へ運び話し始める。
「本日はお忙しい中足をお運び頂きましてありがとうございます。現在一部の週刊誌にて記載されております内容について、当事者である玖珂から皆様へご説明させて頂くためこの場を設けさせて頂きました。指名制では御座いませんので、ご質問のある方は挙手後にお願い致します」
淡々と開始の挨拶をしてマイクを下ろした瀬尾からの目配せを受け、記者団へと真っ直ぐ視線を向けた龍惺は再度立ち上がる。
「まずは、玖珂を取り纏める立場にありながらこのような記事が出てしまった事を深くお詫び申し上げます」
そう言って今度は深々と頭を下げた龍惺へいくつものフラッシュが炊かれる。暫くしてから顔を上げ、再び座り直しテーブルの上で手を組んでから話を続けた。
「皆様もご存知の通り、一部の週刊誌にて私の事が書かれておりますが、此度の件について言える事は、私が星月さんに対して無理やり関係を迫り脅しと暴力を以て従わせていたという内容がまったくのデタラメだ、という事だけです」
「喧嘩に明け暮れていた、というのは本当ですか?」
「明け暮れていた訳ではありませんが、当時は私も少々やんちゃをしておたりましたから。ここにいる皆様の中にも、ご経験がある方はいらっしゃるのではないでしょうか?」
問い掛けるとやはり思い当たる節があるのか何人かが苦笑したのが見えた。
「学校にも行かなかったそうですが」
「はい。正直、あの頃は学校に行く必要性を見い出せなかったんです。何をしていてもつまらない、と感じていましたから」
「つまらない、ですか?」
「ぼんやりとした色のない世界で、どこにいても、誰といても一つも感情が動かなかったんです。人間としてもつまらないでしょう?」
「今もつまらないと感じていますか?」
「いいえ、今は幸せですよ。理由は皆様もご存知だとは思いますが」
「もしかして、星月さんの事でしょうか?」
もう詩月との関係を隠すつもりのない龍惺はにこりと笑って頷く。
この件に関して報道される事は龍惺にとっては望むところであり、むしろ詩月が恋人である事を自慢したい部分だ。
「ええ。あの週刊誌に、私が捜していたのは彼だったとありましたがその件に関しては本当です。無事に再会を果たし、今は幸福な事に私の傍に寄り添ってくれています」
「本当に星月さんに対して暴力を振るってはいないのですか?」
「彼は私の世界にたくさんの色を着け、私が知らなかった様々な感情をくれたんです。そんな愛しい彼に、どうして暴力が振るえると思ったんでしょうね」
詩月と出会った衝撃は本当に忘れられない。目が合った瞬間にまるで画面が切り替わったかのように周に色が着いたのだ。
今の龍惺があるのは詩月のおかげと言っても過言ではないほど、龍惺は彼に救われている。
「…本当に男性なんですね……」
不意に誰かがポツリと呟いた言葉に龍惺の眉がピクリと跳ねた。
質疑ではないため思わず漏れた感想だろうが、まるで二人の関係が否定されているようで嫌な気持ちになる。
「男性である事に何の問題が?」
「…………」
「答えられないのでしたら不用意な発言はお控え下さい。私と彼の関係が受け入れられないという事でしたら、ご退室頂いても構いませんよ」
誰が言ったかは分からないが黙り込む記者たちに龍惺は殊更に笑みを深くして窘める。
男だから何だと言うのか。仮に詩月が女だったとしても、詩月が詩月であるなら惚れていた事には違いないのだ。
冷えた空気を変えようとしたのか、一人の記者が慌てて挙手をし問い掛けて来た。
「で、では、星月さんが社長の元から離れた理由は何でしょう? 記事には脅される事が嫌で、とありましたが」
「……!」
まさか唐突にその質問が投げ掛けられるとは思わなかった。
ここに来て初めて龍惺が言葉に詰まらせた事に気付いた記者団が周りの人と顔を見合わせる。
テーブルの上で握られた手に力が入った。
「それ、は………」
週刊誌の内容を否定するならば真実を口にするべきではある。だが、自業自得とはいえ詩月にしてきた仕打ちは暴力と何ら変わりはなく、話してしまうともう詩月とは一緒にいられなくなるかもしれなかった。
自分勝手とはいえ彼を失う事だけはしたくない龍惺が何かを言わなければと口を開いた時、記者団の背後にある両開きの扉が勢い良く開く。
「待って下さい!」
突然の侵入者に驚いていた記者団は、しかし誰かが「星月さん…?」と呟いた事で我に返り一斉にカメラを構えた。中継用のカメラさえ詩月の方へ向き一気に観衆の目に晒される。
来るはずのない人物の登場に呆けていた龍惺も、詩月へと向けられるレンズと止むことのないシャッター音にハッとし思わず立ち上がり叫んだ。
「…っ、やめろ! 撮るな!」
視界の端で瀬尾が動いたのが見える。足早に近付き自身のジャケットを頭から被せ、肩を抱いて連れて来てくれた事に心底感謝した龍惺は、隠すようにして記者団へと背中を向け詩月の両肩を掴んだ。
「お前…っ、何で来た…!」
「だって、龍惺を一人にしたくなかったから」
「……え?」
「これは僕たち二人の事でしょう? それなのにどうして龍惺だけが背負うの? 僕に出来る事があったら何でも言ってって言ったじゃない」
「でもお前は……」
「ねぇ龍惺、僕は龍惺の恋人だよ。恋人は対等で、辛い事や悲しい事や苦しい事は半分こして、嬉しい事や楽しい事や幸せは二倍にするんだよ。今は半分こにする時。…だからお願い、僕にも龍惺を守らせて。守られてばっかりは嫌だよ」
「………」
真っ直ぐに向けられる詩月の言葉に視線をさ迷わせた龍惺は堪らず彼を掻き抱いた。勢いで瀬尾のジャケットが床に落ちたが気に掛ける余裕は今の龍惺にはない。
「…あの、星月さん、で間違いないのでしょうか?」
痺れを切らしたのか、一人の記者が遠慮がちに問い掛けて来る。背中を軽く叩かれ渋々手を離すと、ジャケットを拾った詩月がこくりと頷いた。
正直、今すぐ連れ出してしまいたいところだが、そんな事をすれば詩月は怒るだろう。彼がここまで来た気持ちも無駄になる。
「はい、間違いありません」
「此方にいらしたという事は、ご質問にお答え頂けると思っても?」
「もちろんです」
成り行きを見守っていると不意に手が握られ目を瞬く。しっかりと握ってくる小さな手は僅かに震えていて、それに気付いた龍惺はその横顔に詩月の覚悟を見た気がした。
「星月さんにお聞きしたいのですが、本当に暴力等はなかったのでしょうか?」
本人の言葉だけでは信じられなかったのか、詩月にまでその質問をする記者に少しばかり苛立つ。だが詩月はふわりと微笑むとハッキリと「ありません」と答えてくれた。
「彼に……龍惺に暴力を振るわれた事なんて本当に一度もありません。そもそも龍惺は僕に触れる事さえ躊躇うような人だったから……そんな事、出来るはずがないんです。だって、龍惺はずっと優しかった」
「ならどうして社長の傍を離れたんですか?」
「僕が彼を不安にさせてしまったからです。龍惺はたくさんの気持ちをくれていたのに、僕はちゃんと返せてなかった。不安にさせて、傷付けてしまったから離れたんです。もっとたくさん想いを伝えられていたら変わってたのかなって今でも思うけど…」
詩月は何一つ悪くないのに、むしろ傷付けたのは龍惺なのに、そんな自分のために言葉を選んで記者たちへ話してくれている。それがどうしようもなく嬉しくて、でも申し訳なくて、先ほど答えられなかった龍惺は歯噛みした。
「脅しも、無理やりもなかったと」
「はい。さっきも言った通り、龍惺は本当に優しいんですよ。あの頃も、今も。僕が龍惺と一緒にいたいからいるんです」
いつの間にか、握り合った手から震えが消えていた。こんなにもたくさんの人から視線を向けられるなど初めてだろうに、その適応力の高さには本当に感心する。改めて感じる詩月の強さに口端を上げていると、不意に彼が明るい声で話し始めた。
「そういえば、皆さんが知る玖珂社長としての龍惺は、物腰が柔らかくて仕事が出来る好青年なんですよね。でも、僕が知ってる本当の彼は、全然違うんですよ」
唐突な発言にギョッとしたのは龍惺と瀬尾だ。
記者団はどういう事だと戸惑っているが、詩月は龍惺を見上げて微笑み首を傾げている。
何を言うつもりなのかは分からないが、ここまで来たら詩月のしたいようにさせてやろうと決めた龍惺は、仕方ないなと微笑み言葉の代わりに彼の肩を抱いたのだった。
斜め後ろに立つ瀬尾へと僅かに頷いて合図を出せば、手に持ったマイクを口元へ運び話し始める。
「本日はお忙しい中足をお運び頂きましてありがとうございます。現在一部の週刊誌にて記載されております内容について、当事者である玖珂から皆様へご説明させて頂くためこの場を設けさせて頂きました。指名制では御座いませんので、ご質問のある方は挙手後にお願い致します」
淡々と開始の挨拶をしてマイクを下ろした瀬尾からの目配せを受け、記者団へと真っ直ぐ視線を向けた龍惺は再度立ち上がる。
「まずは、玖珂を取り纏める立場にありながらこのような記事が出てしまった事を深くお詫び申し上げます」
そう言って今度は深々と頭を下げた龍惺へいくつものフラッシュが炊かれる。暫くしてから顔を上げ、再び座り直しテーブルの上で手を組んでから話を続けた。
「皆様もご存知の通り、一部の週刊誌にて私の事が書かれておりますが、此度の件について言える事は、私が星月さんに対して無理やり関係を迫り脅しと暴力を以て従わせていたという内容がまったくのデタラメだ、という事だけです」
「喧嘩に明け暮れていた、というのは本当ですか?」
「明け暮れていた訳ではありませんが、当時は私も少々やんちゃをしておたりましたから。ここにいる皆様の中にも、ご経験がある方はいらっしゃるのではないでしょうか?」
問い掛けるとやはり思い当たる節があるのか何人かが苦笑したのが見えた。
「学校にも行かなかったそうですが」
「はい。正直、あの頃は学校に行く必要性を見い出せなかったんです。何をしていてもつまらない、と感じていましたから」
「つまらない、ですか?」
「ぼんやりとした色のない世界で、どこにいても、誰といても一つも感情が動かなかったんです。人間としてもつまらないでしょう?」
「今もつまらないと感じていますか?」
「いいえ、今は幸せですよ。理由は皆様もご存知だとは思いますが」
「もしかして、星月さんの事でしょうか?」
もう詩月との関係を隠すつもりのない龍惺はにこりと笑って頷く。
この件に関して報道される事は龍惺にとっては望むところであり、むしろ詩月が恋人である事を自慢したい部分だ。
「ええ。あの週刊誌に、私が捜していたのは彼だったとありましたがその件に関しては本当です。無事に再会を果たし、今は幸福な事に私の傍に寄り添ってくれています」
「本当に星月さんに対して暴力を振るってはいないのですか?」
「彼は私の世界にたくさんの色を着け、私が知らなかった様々な感情をくれたんです。そんな愛しい彼に、どうして暴力が振るえると思ったんでしょうね」
詩月と出会った衝撃は本当に忘れられない。目が合った瞬間にまるで画面が切り替わったかのように周に色が着いたのだ。
今の龍惺があるのは詩月のおかげと言っても過言ではないほど、龍惺は彼に救われている。
「…本当に男性なんですね……」
不意に誰かがポツリと呟いた言葉に龍惺の眉がピクリと跳ねた。
質疑ではないため思わず漏れた感想だろうが、まるで二人の関係が否定されているようで嫌な気持ちになる。
「男性である事に何の問題が?」
「…………」
「答えられないのでしたら不用意な発言はお控え下さい。私と彼の関係が受け入れられないという事でしたら、ご退室頂いても構いませんよ」
誰が言ったかは分からないが黙り込む記者たちに龍惺は殊更に笑みを深くして窘める。
男だから何だと言うのか。仮に詩月が女だったとしても、詩月が詩月であるなら惚れていた事には違いないのだ。
冷えた空気を変えようとしたのか、一人の記者が慌てて挙手をし問い掛けて来た。
「で、では、星月さんが社長の元から離れた理由は何でしょう? 記事には脅される事が嫌で、とありましたが」
「……!」
まさか唐突にその質問が投げ掛けられるとは思わなかった。
ここに来て初めて龍惺が言葉に詰まらせた事に気付いた記者団が周りの人と顔を見合わせる。
テーブルの上で握られた手に力が入った。
「それ、は………」
週刊誌の内容を否定するならば真実を口にするべきではある。だが、自業自得とはいえ詩月にしてきた仕打ちは暴力と何ら変わりはなく、話してしまうともう詩月とは一緒にいられなくなるかもしれなかった。
自分勝手とはいえ彼を失う事だけはしたくない龍惺が何かを言わなければと口を開いた時、記者団の背後にある両開きの扉が勢い良く開く。
「待って下さい!」
突然の侵入者に驚いていた記者団は、しかし誰かが「星月さん…?」と呟いた事で我に返り一斉にカメラを構えた。中継用のカメラさえ詩月の方へ向き一気に観衆の目に晒される。
来るはずのない人物の登場に呆けていた龍惺も、詩月へと向けられるレンズと止むことのないシャッター音にハッとし思わず立ち上がり叫んだ。
「…っ、やめろ! 撮るな!」
視界の端で瀬尾が動いたのが見える。足早に近付き自身のジャケットを頭から被せ、肩を抱いて連れて来てくれた事に心底感謝した龍惺は、隠すようにして記者団へと背中を向け詩月の両肩を掴んだ。
「お前…っ、何で来た…!」
「だって、龍惺を一人にしたくなかったから」
「……え?」
「これは僕たち二人の事でしょう? それなのにどうして龍惺だけが背負うの? 僕に出来る事があったら何でも言ってって言ったじゃない」
「でもお前は……」
「ねぇ龍惺、僕は龍惺の恋人だよ。恋人は対等で、辛い事や悲しい事や苦しい事は半分こして、嬉しい事や楽しい事や幸せは二倍にするんだよ。今は半分こにする時。…だからお願い、僕にも龍惺を守らせて。守られてばっかりは嫌だよ」
「………」
真っ直ぐに向けられる詩月の言葉に視線をさ迷わせた龍惺は堪らず彼を掻き抱いた。勢いで瀬尾のジャケットが床に落ちたが気に掛ける余裕は今の龍惺にはない。
「…あの、星月さん、で間違いないのでしょうか?」
痺れを切らしたのか、一人の記者が遠慮がちに問い掛けて来る。背中を軽く叩かれ渋々手を離すと、ジャケットを拾った詩月がこくりと頷いた。
正直、今すぐ連れ出してしまいたいところだが、そんな事をすれば詩月は怒るだろう。彼がここまで来た気持ちも無駄になる。
「はい、間違いありません」
「此方にいらしたという事は、ご質問にお答え頂けると思っても?」
「もちろんです」
成り行きを見守っていると不意に手が握られ目を瞬く。しっかりと握ってくる小さな手は僅かに震えていて、それに気付いた龍惺はその横顔に詩月の覚悟を見た気がした。
「星月さんにお聞きしたいのですが、本当に暴力等はなかったのでしょうか?」
本人の言葉だけでは信じられなかったのか、詩月にまでその質問をする記者に少しばかり苛立つ。だが詩月はふわりと微笑むとハッキリと「ありません」と答えてくれた。
「彼に……龍惺に暴力を振るわれた事なんて本当に一度もありません。そもそも龍惺は僕に触れる事さえ躊躇うような人だったから……そんな事、出来るはずがないんです。だって、龍惺はずっと優しかった」
「ならどうして社長の傍を離れたんですか?」
「僕が彼を不安にさせてしまったからです。龍惺はたくさんの気持ちをくれていたのに、僕はちゃんと返せてなかった。不安にさせて、傷付けてしまったから離れたんです。もっとたくさん想いを伝えられていたら変わってたのかなって今でも思うけど…」
詩月は何一つ悪くないのに、むしろ傷付けたのは龍惺なのに、そんな自分のために言葉を選んで記者たちへ話してくれている。それがどうしようもなく嬉しくて、でも申し訳なくて、先ほど答えられなかった龍惺は歯噛みした。
「脅しも、無理やりもなかったと」
「はい。さっきも言った通り、龍惺は本当に優しいんですよ。あの頃も、今も。僕が龍惺と一緒にいたいからいるんです」
いつの間にか、握り合った手から震えが消えていた。こんなにもたくさんの人から視線を向けられるなど初めてだろうに、その適応力の高さには本当に感心する。改めて感じる詩月の強さに口端を上げていると、不意に彼が明るい声で話し始めた。
「そういえば、皆さんが知る玖珂社長としての龍惺は、物腰が柔らかくて仕事が出来る好青年なんですよね。でも、僕が知ってる本当の彼は、全然違うんですよ」
唐突な発言にギョッとしたのは龍惺と瀬尾だ。
記者団はどういう事だと戸惑っているが、詩月は龍惺を見上げて微笑み首を傾げている。
何を言うつもりなのかは分からないが、ここまで来たら詩月のしたいようにさせてやろうと決めた龍惺は、仕方ないなと微笑み言葉の代わりに彼の肩を抱いたのだった。
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