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ひまじん

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「今日付けで事業投資部第三課に配属になりました早乙女流星です。よろしくお願いします!」
会社で自己紹介した流星。
皆がヒソヒソ噂する。
「あれが会長の息子?」
「例の蓮華高校を卒業したって?」
「ギャンブル、強いのかな?」
「どうせコネ入社だろ、クソッ。」
そんな噂も流星はあえて聞き流し、すまし顔だ。
課長が星野という女性社員を呼び流星に言う。
「こちらは星野さん。まだ入社したてでわからない事が多いだろうから君の教育係だ。質問等は彼女にするように。
じゃあ星野さん、あとは頼んだよ。」
「はい。」
星野は流星に向き直る。
「よろしくね。ええっと早乙女だと会長と同じ名字で呼びづらいから、流星君でいいかな?」
「はい。」
「じゃ流星君。デスクはここ。パソコンを使ってデータ処理と資料まとめ、してくれる?」
「はい。」
「わからない事があったらばんばん聞いてくれていいから。」
流星は言われた通りに仕事に取り掛かった。

そうこうしているうちに別の女性社員が流星に話しかけてきた。
「ねぇ流星君。蓮華高校卒だって?」
ヒソヒソと小声で話す。
「そうっすよ。」
「あの学校ってギャンブルが合法化されてるんでしょ?」
「まぁそうっすね。」
「裏番がいるって本当?」
「正確にはいた、ってところっすかね。」
「いた?今はいないって事?」
「そうっす。」
「うわぁ~。じゃあ流星君の代だったんだ?災難だったねぇ。」
「先輩、耳貸してください。」
女性社員は耳を流星に近づける。
「オレがその裏番っす。」
女性社員がぷっと吹き出す。
「フ…アハハ八。ちょっと流星君おもしろすぎ~。やめてよ、大声出ちゃうところだったじゃん。」
「フフフフ。面白いでしょ?」
「緊張してるかと思ったけど大丈夫そうね。じゃ、仕事に戻るわね。」
「どうもっす。」
蓮華高校卒と知っても皆安心して仕事に取り組んだ。
流星もそつなく仕事をこなし、昼休みになった。
星野に食堂に案内される。
「昼食は社員食堂を使ってもいいし、弁当持参でもいいの。弁当を食堂で食べる人もいるわ。流星君は弁当持ってきた?」
「いえ。」
「じゃあ、そこで食券買ってカウンターへ持っていって。一緒に食べましょ。」
「はい。」
流星と星野が席に着くのを、同じ三課の女性社員が見つけた。
「あ、いたいた。私も混ぜてよ。」
流星は快く頷く。
「いいっすよ。」
「私ね、犬山って言うの。よろしくね。」
「こちらこそ。」
その様子をチラチラ伺ってる男性社員がいた。
ネームプレートには青木と書かれている。
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