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四話 花園
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スーフェン第一王子という名の魔術師は、花畑に杖を刺して堂々と待っていた。
立ち上がり、こちらに向いた魔術師の男。
真っ黒な瞳を持ち、白く伸びた長い髪は一つに束ねている。足元まである上着の裾はヒラヒラと揺れ二つに分かれていた。きっと今日着る予定の服だったのだろうが、宝石などの全て装飾が外されて質素なものとなっていた。
スーフェン王子としては普通に対話できていた筈なのに、今は異様な威圧感に言葉を喉に詰まらせた。
対面は散々駄目だと分かっていても、足がちっとも動かない。
これが圧倒的な力の差なのか、彼がスーフェンではないと知ってしまったからなのだろうか。
『イナミっ! この際、とにかく動いて』
杖に背中を叩かれるように言われてやっとゆっくりと足を動かす事ができ、励ますように精霊の二匹も背中側から現れる。
「初めましてと言った方がいいですか。名のない魔術師」
「どうだっていい、使い捨ての人形に教える方が馬鹿だ」
人形と話す価値はない。魔術師は淡々と言い退ける様子に、『自分で作っておいてヒッドイ言い草』とリリィが怒る。
「やはり。その体は精霊使いだったか」
漂う精霊二匹を見ながら、魔術師は顔をしかめた。
「いつの時代も、精霊使いは最悪をもたらす」
名乗らない魔術師は、地面に突き刺さっていた杖を手に持ってはイナミと同じように花畑を歩いた。
胸辺りまである長い杖は、同じく木で作られているものであり、先にはドーム型のガラスに大きなゴツゴツした魔法石が嵌め込まれている。その魔法石にまとわりつくように作られた鳥の羽が広がる。
魔法石の色は赤でもなく、青でもない、宇宙を閉じ込めたように色が混じりあっていて、魔法石の判別は出来ない。
「底のない欲を追い求めては、暴虐を尽くしては、他を犠牲にして骨まで食い散らしていく災害だ。決して、人間などと思ってはいけない、誰であろうとだ」
「何が言いたい」
「精霊使いは一人残らず処分するべきだった」
イナミの片腕が震える。イナミが震えている訳ではなく、腕輪になっている杖が震えていた。
「じゃあ、お前は元からリリィや……精霊使いがいる家族も、全てを殺してきたって言うのか」
「そうだ。精霊使いは親から子へと血を通し素質が伝染していく。契約している精霊を一匹見つければ一人残らず殺さなくては意味がない。連鎖は終わらない」
現にそうだろと魔術師は『リリィ』を指した。
「そいつの母親は精霊使いだったからな」
「……お前が殺し損ねたのは、当時何も知らない幼き子供だ。どうなるかまだ分からない未来がある子供だった。だとういうのに全てを焼き払い、殺そうとした。お前のやっている事は畜生以外に何もない」
「だが結果は、死ぬどころかここまで生き抜いた。いいか、人形? その浅い人生で語るのは、やめておけ。俺は何十何百と生きた結果で言っている。精霊使いは災害でこの世界の害悪だ」
あまりの理不尽なもの言いに腰に刺す剣を抜きたくなるが、イナミは握り拳を作り動こうとする手を抑えた。
「必ずといって平和な世界の節目に現れては、何百という人間を犠牲にする。確かに優しい人間もいた。けれど、どのみち最後に生み出すのは混沌と地獄だ」
「話はそれだけか」
「そうだ。最初から会話は無意味だと言っているだろ」
魔術師は杖で地面を小突くと、魔術式が浮かび上がり何重にも円が重なっていく。
術が展開し浮かび上がってくるのは、あの悪夢のような星空を丸く型取った術。
『イナミ、準備は大丈夫』
「もちろんだ」
イナミは腰に刺していた剣をくるりと回転させて引き抜き、魔術師の周りを素早く走る。
隙を狙われないよう魔術師は杖を横に払い術を飛ばし始め、音もなく迫り来る術をイナミは避ける事はなく、後ろにいる精霊に任せた。
キュルキュルと精霊は鳴きながら尖った黒曜石を作り浮かせては、丸い術に的確に当てていく。
バキリッ
力と力がぶつかった事によって、お互い術が発動する前に相殺されていく。
魔術師は頭を傾け、何が起きているのかが分かっていないようだ。
『よし、想像通り。その術はもう何度も体に刻まれているんだ。同じ轍を踏んでたまるかっての!』
リリィは喜びの声あげる。
昨夜、イナミを通してリリィと精霊が編み出し術である。元の術の形は変えずに、素質を変えたもの。
ただ強力な攻撃するのではなく、当たる瞬間に粉々になり拡散してから同じ形に再生する。
魔術師の術があたりを吸い取るものなら、わざと吸い取らせてから術を混じり合わせて石の形に戻す。その瞬間にお互いに消滅させる力と再生する力が反発し合い相殺されるという。
イナミはいまいち理解できていないがこの戦いのために、わざわざ特別に作った術だという事である。
妨害されながらもイナミは順調に魔術師に確実に近づいていく。
たまに飛んでくる術の破片に肌を焼かれたが、精霊が治癒術をかけて、すぐに元通りになり足を止める事はしなかった。
そして、あと少しの距離のところで地面を蹴ってイナミは飛び上がる。
魔術師は驚く事はなく杖を傾けて冷静に防御魔術を作り上げて、透明なフィルムのような膜が体を包む。
「っ!」
防御魔術をものともせずイナミが持つ刃は通り抜け、魔術師目掛けて剣を振る。
相手の魔術師は目を見開きながらも反射で剣を避けたが、ほんの数秒遅く首を傷つけた。
吹き出す血を手で押さえ、イナミの胴体に蹴りを入れる。
大人と子供と言っていいほどの体格差、一つ蹴りを入れられれば、軽く体は横に投げ出され地面を転がる。
滝壺に落ちる前に体制を元に戻し、イナミは手と足に力を入れてどうにか体を花畑から出さなかった。
「剣が弾かれずに済んだが、ギリギリの戦いだな」
イナミはここにくるまでに一本の剣を用意していた。術式を崩壊させる剣である。お守りだと持たされたが効果があったようだ。
『軽いものなら破壊できるっぽい。とりあえず、一歩は進んだよ。相手の杖に傷が入った』
無表情のまま片手で首元を押さえる魔術師、持っている杖は少しだけヒビが入っている。
流れる血を再びぐっと手で押さえて血を止める。手についた血を払い、赤い膜の傷口は残っているものの血は止まっていた。
『彼はシロのような人形じゃない。彼自身は生身だ』
「傷つければ、じゃあ、死ぬって事だな」
『そういう事』
魔術師の体が人形だったとしたら勝ち目はなかったが、血を流し治すという事は生きているという証拠だ。
「なら、もう一回、頼めるか」
精霊二匹に目をやると、二匹は同時に頷いた。
蹴られた傷は癒してもらいつつ、イナミは再び剣を構える。
「……ただの人形ふぜいが、この俺に」と魔術師は前髪を上げるような仕草をすると同じように体制を整えるために、杖を掲げて術式を展開する。
その準備が整う前に精霊はできるだけ術を打つ。脆く弱い術だったが魔術師が唱えるのを妨害していく。
1分でもいい。出来るだけ距離を取りつつ時間を稼ぐ。足を動かそうとした時だった、突如脱力し地面に手をついた。理由は単純だ、片足に攻撃を受けたからである。
他に敵はいた。
死角から矢で太ももを貫かれて、溢れ落ちていく血が白い花を赤く染めていく。
数秒の隙、白い精霊が治癒しようとしたところを、魔術師は杖で風を作り吹き飛ばす。
「やっと、止まったか」
杖を持ち、ゆっくりとこちらに魔術師は歩いてくる。
「堂々と一対一戦うとでも思ったのか人形。そんな事を思うのは、浅はかな考えだ。戦力の全て、騎士団に使うと思うか? お前がここまで来れば、俺の勝ちなんだよ」
「……っ」
攻撃を優先させる黒い精霊の方に目を向けたが、あの攻撃を跳ね返すのが精一杯でこちらに追いつけていない。
「……魂の転換。その体はよく馴染むだろうな」
イナミは下唇を噛む。そもそも、狙いは『イナミ』を殺す事ではなく、リリィの体を奪うためだと。
「じゃあな。不良品」
杖は高々と振り上げられる。ゆっくりとシャッターを切られているような感覚を再び味わう。死が訪れるのはいつも気を抜いた時だというのに。
『これが最後だよ、魔術師』
リリィがそういうと腕につけていた魔法石が七色の光を放つ。
立ち上がり、こちらに向いた魔術師の男。
真っ黒な瞳を持ち、白く伸びた長い髪は一つに束ねている。足元まである上着の裾はヒラヒラと揺れ二つに分かれていた。きっと今日着る予定の服だったのだろうが、宝石などの全て装飾が外されて質素なものとなっていた。
スーフェン王子としては普通に対話できていた筈なのに、今は異様な威圧感に言葉を喉に詰まらせた。
対面は散々駄目だと分かっていても、足がちっとも動かない。
これが圧倒的な力の差なのか、彼がスーフェンではないと知ってしまったからなのだろうか。
『イナミっ! この際、とにかく動いて』
杖に背中を叩かれるように言われてやっとゆっくりと足を動かす事ができ、励ますように精霊の二匹も背中側から現れる。
「初めましてと言った方がいいですか。名のない魔術師」
「どうだっていい、使い捨ての人形に教える方が馬鹿だ」
人形と話す価値はない。魔術師は淡々と言い退ける様子に、『自分で作っておいてヒッドイ言い草』とリリィが怒る。
「やはり。その体は精霊使いだったか」
漂う精霊二匹を見ながら、魔術師は顔をしかめた。
「いつの時代も、精霊使いは最悪をもたらす」
名乗らない魔術師は、地面に突き刺さっていた杖を手に持ってはイナミと同じように花畑を歩いた。
胸辺りまである長い杖は、同じく木で作られているものであり、先にはドーム型のガラスに大きなゴツゴツした魔法石が嵌め込まれている。その魔法石にまとわりつくように作られた鳥の羽が広がる。
魔法石の色は赤でもなく、青でもない、宇宙を閉じ込めたように色が混じりあっていて、魔法石の判別は出来ない。
「底のない欲を追い求めては、暴虐を尽くしては、他を犠牲にして骨まで食い散らしていく災害だ。決して、人間などと思ってはいけない、誰であろうとだ」
「何が言いたい」
「精霊使いは一人残らず処分するべきだった」
イナミの片腕が震える。イナミが震えている訳ではなく、腕輪になっている杖が震えていた。
「じゃあ、お前は元からリリィや……精霊使いがいる家族も、全てを殺してきたって言うのか」
「そうだ。精霊使いは親から子へと血を通し素質が伝染していく。契約している精霊を一匹見つければ一人残らず殺さなくては意味がない。連鎖は終わらない」
現にそうだろと魔術師は『リリィ』を指した。
「そいつの母親は精霊使いだったからな」
「……お前が殺し損ねたのは、当時何も知らない幼き子供だ。どうなるかまだ分からない未来がある子供だった。だとういうのに全てを焼き払い、殺そうとした。お前のやっている事は畜生以外に何もない」
「だが結果は、死ぬどころかここまで生き抜いた。いいか、人形? その浅い人生で語るのは、やめておけ。俺は何十何百と生きた結果で言っている。精霊使いは災害でこの世界の害悪だ」
あまりの理不尽なもの言いに腰に刺す剣を抜きたくなるが、イナミは握り拳を作り動こうとする手を抑えた。
「必ずといって平和な世界の節目に現れては、何百という人間を犠牲にする。確かに優しい人間もいた。けれど、どのみち最後に生み出すのは混沌と地獄だ」
「話はそれだけか」
「そうだ。最初から会話は無意味だと言っているだろ」
魔術師は杖で地面を小突くと、魔術式が浮かび上がり何重にも円が重なっていく。
術が展開し浮かび上がってくるのは、あの悪夢のような星空を丸く型取った術。
『イナミ、準備は大丈夫』
「もちろんだ」
イナミは腰に刺していた剣をくるりと回転させて引き抜き、魔術師の周りを素早く走る。
隙を狙われないよう魔術師は杖を横に払い術を飛ばし始め、音もなく迫り来る術をイナミは避ける事はなく、後ろにいる精霊に任せた。
キュルキュルと精霊は鳴きながら尖った黒曜石を作り浮かせては、丸い術に的確に当てていく。
バキリッ
力と力がぶつかった事によって、お互い術が発動する前に相殺されていく。
魔術師は頭を傾け、何が起きているのかが分かっていないようだ。
『よし、想像通り。その術はもう何度も体に刻まれているんだ。同じ轍を踏んでたまるかっての!』
リリィは喜びの声あげる。
昨夜、イナミを通してリリィと精霊が編み出し術である。元の術の形は変えずに、素質を変えたもの。
ただ強力な攻撃するのではなく、当たる瞬間に粉々になり拡散してから同じ形に再生する。
魔術師の術があたりを吸い取るものなら、わざと吸い取らせてから術を混じり合わせて石の形に戻す。その瞬間にお互いに消滅させる力と再生する力が反発し合い相殺されるという。
イナミはいまいち理解できていないがこの戦いのために、わざわざ特別に作った術だという事である。
妨害されながらもイナミは順調に魔術師に確実に近づいていく。
たまに飛んでくる術の破片に肌を焼かれたが、精霊が治癒術をかけて、すぐに元通りになり足を止める事はしなかった。
そして、あと少しの距離のところで地面を蹴ってイナミは飛び上がる。
魔術師は驚く事はなく杖を傾けて冷静に防御魔術を作り上げて、透明なフィルムのような膜が体を包む。
「っ!」
防御魔術をものともせずイナミが持つ刃は通り抜け、魔術師目掛けて剣を振る。
相手の魔術師は目を見開きながらも反射で剣を避けたが、ほんの数秒遅く首を傷つけた。
吹き出す血を手で押さえ、イナミの胴体に蹴りを入れる。
大人と子供と言っていいほどの体格差、一つ蹴りを入れられれば、軽く体は横に投げ出され地面を転がる。
滝壺に落ちる前に体制を元に戻し、イナミは手と足に力を入れてどうにか体を花畑から出さなかった。
「剣が弾かれずに済んだが、ギリギリの戦いだな」
イナミはここにくるまでに一本の剣を用意していた。術式を崩壊させる剣である。お守りだと持たされたが効果があったようだ。
『軽いものなら破壊できるっぽい。とりあえず、一歩は進んだよ。相手の杖に傷が入った』
無表情のまま片手で首元を押さえる魔術師、持っている杖は少しだけヒビが入っている。
流れる血を再びぐっと手で押さえて血を止める。手についた血を払い、赤い膜の傷口は残っているものの血は止まっていた。
『彼はシロのような人形じゃない。彼自身は生身だ』
「傷つければ、じゃあ、死ぬって事だな」
『そういう事』
魔術師の体が人形だったとしたら勝ち目はなかったが、血を流し治すという事は生きているという証拠だ。
「なら、もう一回、頼めるか」
精霊二匹に目をやると、二匹は同時に頷いた。
蹴られた傷は癒してもらいつつ、イナミは再び剣を構える。
「……ただの人形ふぜいが、この俺に」と魔術師は前髪を上げるような仕草をすると同じように体制を整えるために、杖を掲げて術式を展開する。
その準備が整う前に精霊はできるだけ術を打つ。脆く弱い術だったが魔術師が唱えるのを妨害していく。
1分でもいい。出来るだけ距離を取りつつ時間を稼ぐ。足を動かそうとした時だった、突如脱力し地面に手をついた。理由は単純だ、片足に攻撃を受けたからである。
他に敵はいた。
死角から矢で太ももを貫かれて、溢れ落ちていく血が白い花を赤く染めていく。
数秒の隙、白い精霊が治癒しようとしたところを、魔術師は杖で風を作り吹き飛ばす。
「やっと、止まったか」
杖を持ち、ゆっくりとこちらに魔術師は歩いてくる。
「堂々と一対一戦うとでも思ったのか人形。そんな事を思うのは、浅はかな考えだ。戦力の全て、騎士団に使うと思うか? お前がここまで来れば、俺の勝ちなんだよ」
「……っ」
攻撃を優先させる黒い精霊の方に目を向けたが、あの攻撃を跳ね返すのが精一杯でこちらに追いつけていない。
「……魂の転換。その体はよく馴染むだろうな」
イナミは下唇を噛む。そもそも、狙いは『イナミ』を殺す事ではなく、リリィの体を奪うためだと。
「じゃあな。不良品」
杖は高々と振り上げられる。ゆっくりとシャッターを切られているような感覚を再び味わう。死が訪れるのはいつも気を抜いた時だというのに。
『これが最後だよ、魔術師』
リリィがそういうと腕につけていた魔法石が七色の光を放つ。
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