ガラス玉のように

イケのタコ

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11話 一度ある事は二度ある

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扉を開けようとした瞬間、扉は勢いよく開けられ

 「っうるせぇ!」

という怒号ともに出てきた人物と俺はぶつかった。
鼻を押さえる俺、今日は鼻にぶつける日なのかもしれない。

「うわっ!ようこっ」

当たってきた人物は眉の間に皺を溜める程に物凄く不機嫌な顔、そして、背の高い陰は俺を見て身体を飛び上げる。
言うなら猫がきゅうりを見て飛び上がる姿に似ている。

「……ってチビの方だった。驚かせんなよ」

そんな事を言われても、ただ俺は家に入ろうとしただけで俺が悪いみたいな言い方は違うと思う。
この人、アオは俺の母親が苦手なんだと再確認できる。

「待て、話が終わってない」

アオの後ろから追いかけてきたのは義宗さんだった。玄関口、表情はアオと被って伺えないが複雑そうな憤りを感じた。

「わかってる、一旦頭冷やしてくる。それから話しても遅くないだろ」

それを捨て台詞に義宗さんを遮断するかのように扉を閉め、喧嘩でもしたのだろうか。
でも知らない奴が口出すのはなと、訊くことが億劫になっていると、アオに首根っこ掴まれ。

「行くぞ」
「えっえっどこに!」
「当たり前だろ。ここじゃない、どこかだ」
「なにっ詩人みたいな事言って。俺は家に帰りたいですけど」

俺の意見は当然通らず、アオに引きづられながら屋敷を出たのだった。



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