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吸血鬼と恋模様
緋沙女と尾毘芭那
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花は双子のブロンドの吸血鬼、ニアとレアに導かれ緋沙女がいるという高層マンションを訪れていた。
「最上階に緋沙女様はいらっしゃるわ」
「ここからは君一人で行ってくれる?」
「お前ぇ達は来ねえだか?」
花の問い掛けにニアとレアは顔を見合わせ苦笑を浮かべた。
「緋沙女様の命令は、君と妙って女の人を連れて来る事だったからね」
「女の人は連れて来られなかったから、私達は失敗したって事になるわ」
「……怒られるのが分かっているのに、わざわざ顔を出したく無いのさ」
「……逃げるつもりだか?」
「雲隠れって言ってよ……暫くほとぼりを冷ますさ」
「……そうだか……んだば達者でな」
花は二人に微笑み小さく手を振ると、扉の開いたエレベーターへと姿を消した。
「……あの子、少し前に会った時は何処か寂しい感じがしたけど……」
「そうだね……今日は明るいっていうか……強かったね…………行こうか、ニア」
「そうね、レア……」
ニアとレアは手を繋ぎマンションを出ると、街の雑踏の中へ姿を消した。
■◇■◇■◇■
エレベーターを降りた花は廊下を歩き、一つしか無い扉の横にあるインターホンを押した。
『開いてるわ』
インターホンから艶のある女の声が流れた。ドアを開けるとタイル張りの床が続いている。
床には所々に穴やひび割れ等の傷が付いており、何やらきな臭い出来事があった事を連想させた。
そんな廊下を通り抜け、匂いを頼りに花は廊下を真っすぐに進んだ。
突き当りのドア、その奥からは目的の人物の他、よく知る匂いも漏れ出ている。
花がドアを開き、深い青色の絨毯が敷かれた部屋に足を踏み入れると、一面ガラス張りの部屋の中央に置かれたソファーの上で目的の人物が優雅に足を組んでいた。
その足元には首輪をされた黒猫が、花の顔を切なそうに見つめている。
「……タマも捕まえただか……オラたちを人質にして咲ちゃんに言う事聞かせる気だな?」
「ええ、咲太郎には自分がした事の責任を取ってもらうわ」
「十郎……義経が作った陰陽三課だか?」
「そうよ」
「緋沙女、悪ぃ事しなけりゃ三課なんてどうでもいいべ?」
「良くないわ……これまで人間達は私達の派閥を恐れ、ある程度の事は黙認してきたの、今回の一件でそのルールが崩れた……それは正さないといけないわ」
緋沙女の言葉を聞いた花は珍しく皮肉げな笑みを浮かべた。
「よく言うだ。悪い事したら怒られるのは当然だべ。今までが変だったんだぁ」
「フフッ、フフフッ……悪い事ねぇ……それって人間が決めた事でしょう? 人間じゃ無い私達には当てはまらないわ」
「人間と一緒に生きてんなら、人間が決めた事には従わないといけねぇべ。決め事を守らねぇで好き勝手やって、都合のいい時だけ利用するなんて、自分勝手にも程があるだ」
「ニャーン!!」
花の言葉を肯定する様に珠緒がまるで普通の猫の様に鳴いた。
「……タマ、どうして猫みてぇな鳴き方してるだ?」
「フフッ、そもそも猫なんだもの、何にもおかしくないでしょう?」
「タマに何しただ!?」
「あんまり五月蝿いから、喋れない様に首輪を着けてあげたの……これって魔法が掛かっていて、力を封じる事が出来るのよ……フフッ、素敵でしょう?」
緋沙女はそう言うと、首輪に繋がっていた鎖を左手でグイッと引っ張った。
「ニャッ!? ニャウウン……」
鎖が引かれた事で喉が締め付けられ、珠緒は首輪に前足を掛け苦しそうに鳴き声を上げる。
「やっ、止めるだ!! 苦しがってるでねぇか!!」
「人の心配をしている場合? あなたにもコレ、プレゼントする予定なんだけど……フフッ、あなたはどんな風に鳴くのかしらねぇ……」
右手に珠緒の物と同様の首輪を持った緋沙女は、愉快そうにニタニタと笑った。
■◇■◇■◇■
「雪枝君、その後、義手の調子はどうかね?」
「おかげ様で力の調節が難しい以外は何の問題も御座いません……それより先生、吸血鬼に……」
慎一郎の運転する車で街に向かった真咲は、意識を取り戻した桜井から連絡を受け、彼と合流していた。
日も落ちた現在、大型トラックも止められる高速出口のコンビニの駐車場で、彼らはおにぎりを食べながら五人で話している。
「情けない話だが、戦闘中についよそ見をしてしまってね……娘の佳乃が傷を癒す為に私を吸血鬼に……」
「花が……ディー、明日はちゃんと日を浴びろよ」
「分かっている……ただ、この状況下なら都合がいい。完全に吸血鬼にならずとも傷は癒えるのだろう?」
「まあな。でも過信すんなよ。限界を超えて傷付くと灰になるぜ」
「……了解だ」
「それより何だよ、この馬鹿でけぇトラックは?」
真咲の言葉が示す通り、駐車場には慎一郎が乗って来た高級車の隣に、コンボイタイプのトレーラートラックが横付けされている。
「現状で私が所有している最高の装備を用意して来た」
「……まさか、戦車とかヘリじゃねぇだろうな?」
「そんな小回りの利かない物は使わんよ」
「鬼ぃ、この者が雪枝を治療した医者なのじゃろう?」
「そうだぜ。桜井大輔、コードネームはディーだ」
「ふむ、中々に逞しくて好ましいのう」
尾毘芭那比売はニヤニヤと笑いながら、ピッタリとしたボディースーツを着た桜井の肉体を視姦している。
その視線に気付いた桜井は少し気まずそうに、真咲に助けを求める視線を送った。
「はぁ……あんた、ラルフの事が気に入ってたんじゃねぇのかよ?」
「もちろん、らるふは気に入っておる。じゃが桜井も中々に妾好みじゃ……いいじゃろ、別に好きな男の子が何人おろうが……」
「……姫さん、あんた……」
真咲は自分と同じ主張を口にしたオビハナの手を思わず両手で握っていた。
「何じゃ!? 突然何をするんじゃ!?」
「いや、俺もかねがねそう思っていたから、つい……」
「ぬっ……お主も目移りする派かの?」
「ああ! 世の中、可愛い子が一杯いるからさぁ……選びきれねぇよな!」
「確かにの!」
笑みを浮かべハイタッチした二人に地の底から響く様な声が掛けられる。
「真咲ぃ……」
「姫様ぁ……」
「すいません!!」
「すまぬのじゃ!!」
低く怒気のこもった声に真咲とオビハナは即座に謝罪した。
「まったく、これから敵のボスを探そうって時に……」
桜井と雪枝に叱られた真咲達に慎一郎の呆れた声が浴びせられる。
「フフンッ、それならもう見つけたのじゃ」
慎一郎の言葉にオビハナは得意気に胸を張る。
「ホントかよ姫さん!?」
「妾の鼻を舐めるで無いわ。ふむ、地図はあるか?」
「ああ」
真咲はスマホを取り出し地図アプリを立ち上げた。
「鬼の小僧の記憶から見るに、緋沙女という女は、常に人の裏をかく事を考えて動いている様じゃ……それを加味して考えれば……ここが今いる場所かの?」
「ああ……」
「もっと広く出来るかや?」
「広くだな……」
真咲はオビハナが覗き込んだスマホに指を沿わせ、地図の表示を広域に変える。
「ほぉ……便利じゃのぉ……ふむ、恐らくここじゃ。方角と距離から鑑みるに、ここから強い血の臭いを感じるのじゃ」
「ここって……」
「お主ら、この建物でなんぞやったじゃろう?」
オビハナは真咲と桜井に視線を送りながらニヤッと笑った。
オビハナが指差した場所、それは以前、真咲と桜井が乗り込んだ場所、義経がアジトに使っていたマンションだった。
「最上階に緋沙女様はいらっしゃるわ」
「ここからは君一人で行ってくれる?」
「お前ぇ達は来ねえだか?」
花の問い掛けにニアとレアは顔を見合わせ苦笑を浮かべた。
「緋沙女様の命令は、君と妙って女の人を連れて来る事だったからね」
「女の人は連れて来られなかったから、私達は失敗したって事になるわ」
「……怒られるのが分かっているのに、わざわざ顔を出したく無いのさ」
「……逃げるつもりだか?」
「雲隠れって言ってよ……暫くほとぼりを冷ますさ」
「……そうだか……んだば達者でな」
花は二人に微笑み小さく手を振ると、扉の開いたエレベーターへと姿を消した。
「……あの子、少し前に会った時は何処か寂しい感じがしたけど……」
「そうだね……今日は明るいっていうか……強かったね…………行こうか、ニア」
「そうね、レア……」
ニアとレアは手を繋ぎマンションを出ると、街の雑踏の中へ姿を消した。
■◇■◇■◇■
エレベーターを降りた花は廊下を歩き、一つしか無い扉の横にあるインターホンを押した。
『開いてるわ』
インターホンから艶のある女の声が流れた。ドアを開けるとタイル張りの床が続いている。
床には所々に穴やひび割れ等の傷が付いており、何やらきな臭い出来事があった事を連想させた。
そんな廊下を通り抜け、匂いを頼りに花は廊下を真っすぐに進んだ。
突き当りのドア、その奥からは目的の人物の他、よく知る匂いも漏れ出ている。
花がドアを開き、深い青色の絨毯が敷かれた部屋に足を踏み入れると、一面ガラス張りの部屋の中央に置かれたソファーの上で目的の人物が優雅に足を組んでいた。
その足元には首輪をされた黒猫が、花の顔を切なそうに見つめている。
「……タマも捕まえただか……オラたちを人質にして咲ちゃんに言う事聞かせる気だな?」
「ええ、咲太郎には自分がした事の責任を取ってもらうわ」
「十郎……義経が作った陰陽三課だか?」
「そうよ」
「緋沙女、悪ぃ事しなけりゃ三課なんてどうでもいいべ?」
「良くないわ……これまで人間達は私達の派閥を恐れ、ある程度の事は黙認してきたの、今回の一件でそのルールが崩れた……それは正さないといけないわ」
緋沙女の言葉を聞いた花は珍しく皮肉げな笑みを浮かべた。
「よく言うだ。悪い事したら怒られるのは当然だべ。今までが変だったんだぁ」
「フフッ、フフフッ……悪い事ねぇ……それって人間が決めた事でしょう? 人間じゃ無い私達には当てはまらないわ」
「人間と一緒に生きてんなら、人間が決めた事には従わないといけねぇべ。決め事を守らねぇで好き勝手やって、都合のいい時だけ利用するなんて、自分勝手にも程があるだ」
「ニャーン!!」
花の言葉を肯定する様に珠緒がまるで普通の猫の様に鳴いた。
「……タマ、どうして猫みてぇな鳴き方してるだ?」
「フフッ、そもそも猫なんだもの、何にもおかしくないでしょう?」
「タマに何しただ!?」
「あんまり五月蝿いから、喋れない様に首輪を着けてあげたの……これって魔法が掛かっていて、力を封じる事が出来るのよ……フフッ、素敵でしょう?」
緋沙女はそう言うと、首輪に繋がっていた鎖を左手でグイッと引っ張った。
「ニャッ!? ニャウウン……」
鎖が引かれた事で喉が締め付けられ、珠緒は首輪に前足を掛け苦しそうに鳴き声を上げる。
「やっ、止めるだ!! 苦しがってるでねぇか!!」
「人の心配をしている場合? あなたにもコレ、プレゼントする予定なんだけど……フフッ、あなたはどんな風に鳴くのかしらねぇ……」
右手に珠緒の物と同様の首輪を持った緋沙女は、愉快そうにニタニタと笑った。
■◇■◇■◇■
「雪枝君、その後、義手の調子はどうかね?」
「おかげ様で力の調節が難しい以外は何の問題も御座いません……それより先生、吸血鬼に……」
慎一郎の運転する車で街に向かった真咲は、意識を取り戻した桜井から連絡を受け、彼と合流していた。
日も落ちた現在、大型トラックも止められる高速出口のコンビニの駐車場で、彼らはおにぎりを食べながら五人で話している。
「情けない話だが、戦闘中についよそ見をしてしまってね……娘の佳乃が傷を癒す為に私を吸血鬼に……」
「花が……ディー、明日はちゃんと日を浴びろよ」
「分かっている……ただ、この状況下なら都合がいい。完全に吸血鬼にならずとも傷は癒えるのだろう?」
「まあな。でも過信すんなよ。限界を超えて傷付くと灰になるぜ」
「……了解だ」
「それより何だよ、この馬鹿でけぇトラックは?」
真咲の言葉が示す通り、駐車場には慎一郎が乗って来た高級車の隣に、コンボイタイプのトレーラートラックが横付けされている。
「現状で私が所有している最高の装備を用意して来た」
「……まさか、戦車とかヘリじゃねぇだろうな?」
「そんな小回りの利かない物は使わんよ」
「鬼ぃ、この者が雪枝を治療した医者なのじゃろう?」
「そうだぜ。桜井大輔、コードネームはディーだ」
「ふむ、中々に逞しくて好ましいのう」
尾毘芭那比売はニヤニヤと笑いながら、ピッタリとしたボディースーツを着た桜井の肉体を視姦している。
その視線に気付いた桜井は少し気まずそうに、真咲に助けを求める視線を送った。
「はぁ……あんた、ラルフの事が気に入ってたんじゃねぇのかよ?」
「もちろん、らるふは気に入っておる。じゃが桜井も中々に妾好みじゃ……いいじゃろ、別に好きな男の子が何人おろうが……」
「……姫さん、あんた……」
真咲は自分と同じ主張を口にしたオビハナの手を思わず両手で握っていた。
「何じゃ!? 突然何をするんじゃ!?」
「いや、俺もかねがねそう思っていたから、つい……」
「ぬっ……お主も目移りする派かの?」
「ああ! 世の中、可愛い子が一杯いるからさぁ……選びきれねぇよな!」
「確かにの!」
笑みを浮かべハイタッチした二人に地の底から響く様な声が掛けられる。
「真咲ぃ……」
「姫様ぁ……」
「すいません!!」
「すまぬのじゃ!!」
低く怒気のこもった声に真咲とオビハナは即座に謝罪した。
「まったく、これから敵のボスを探そうって時に……」
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慎一郎の言葉にオビハナは得意気に胸を張る。
「ホントかよ姫さん!?」
「妾の鼻を舐めるで無いわ。ふむ、地図はあるか?」
「ああ」
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「ああ……」
「もっと広く出来るかや?」
「広くだな……」
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「ほぉ……便利じゃのぉ……ふむ、恐らくここじゃ。方角と距離から鑑みるに、ここから強い血の臭いを感じるのじゃ」
「ここって……」
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オビハナは真咲と桜井に視線を送りながらニヤッと笑った。
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