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第五章 魔人の依頼と迷惑な姫
ビビと金竜
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金竜王の迷宮の探索は地図があった事と魔法使いが四人いた事で非常に順調に進んだ。
「コホー」
やっぱり魔法は便利だな。
「フフッ、でも接近戦に持ち込まれちゃ手も足も出ないからね。あんたやギャガンがいるのは心強いよ」
「コホーッ」
へへッ、そう言ってくれると嬉しいぜ。
鼻の辺りを人差し指で擦った健太郎、そしてそれに微笑みを返すミラルダをビビが眉根を寄せて見つめている。
「あの二人は何で会話が成立してるんスか?」
「よく分からんがミシマの新機能の効果らしい」
「……あのコホーッの中に伝えたい事が圧縮されてるんスかねぇ?」
さてなと肩を竦め、グリゼルダは言葉を続けた。
「それよりも、もうすぐお前達が金竜と戦った場所に着く……確認だが目的は遺体の回収及び、隊長バッツが生存していた場合は彼の奪還でいいんだな?」
「……もし隊長が殺されてたら俺は……」
ビビの目に暗い輝きが宿った直後にオーグルが言葉を被せる。
「それでいい。そうだなビビ」
「……うッス」
ビビの顔は全く良く無さそうだったが、オーグルの言葉に頷きを返した。
「ふぅ、しかし、お前がそれほど入れ込むとは……バッツというのはそんなにいい男なのか?」
「えへへ、隊長は渋くてカッコ良くて……俺の憧れなんスッ!!」
「ビビは配属された当初、作戦行動中に命を救われてな。それ以来こんな感じだ」
オーグルがグリゼルダの耳元でぼそりと呟く。
「ふむ……学生時代は引込み思案だったお前がなぁ、あの頃は一人称も私だったと思うが……」
「隊長に言われて変えたッス! お前はなよなよしてるから、口調と仕草を変えて舐められないようにしろって」
「あんまり女らしいと野郎共に襲われるからな」
再度、オーグルがグリゼルダに囁いた。
どうやら隊長のバッツは気弱だったビビを守る為、彼女の雰囲気を変えたかったらしい。
確かに長期間に及ぶ作戦行動中に我慢出来なくなる兵士もいるだろう。
あの男の様な喋り方に身振りなら、萎える者も多い筈だ。
バッツがいい男かどうかはまだ分からないが、いい隊長である事は確かなようだ。
「なるほどな」
グリゼルダがかつてのビビを思い出し納得の頷きをしていると、音もなく黒い影が彼らの側に降り立った。
「偵察してきたが、聞いてた話と様子が違うぜ」
「お帰りギャガン、ご苦労様」
偵察から戻ったギャガンにミラルダが労いの言葉を掛ける。
「おう」
「それで様子が違うとは? 神殿跡に竜はいなかったのか?」
「いや、竜の姿は確認出来た。違ったのはお前達が言う様に神殿は遺跡って感じじゃ無かった事だ」
「遺跡って感じじゃないってどういう事っス? 柱とかが無くなってたとか?」
「見た方が早い。幸い今、竜は昼寝中だ。近づきゃ気付かれるだろうが、遠目なら問題無い筈だぜ」
「コホー……」
金竜か……竜には余りいい思い出が無いんだよなぁ……。
「チラッと見るだけならきっと大丈夫だよ」
赤い鱗の竜の事を思い出し、沈んだ呼吸音を響かせた健太郎の手をミラルダが握る。
「コホーッ」
そうだな。見るだけなら大丈夫だよな。
「そうさッ」
気を取り直し歩き始めた健太郎、そしてその手を引くミラルダを見てビビが呟く。
「やっぱり、何言ってんのか全然分かんねぇっス」
「安心しろ。ミラルダ以外、全員分からない」
「だな」
それでいて戦闘中は息があっているんだから、おかしな連中だ。最後尾を歩くオーグルは前を歩く健太郎達を眺め苦笑を浮かべた。
■◇■◇■◇■
金竜の巣であった古代の遺跡の神殿跡、ビビ達から聞いた話では遺跡という名の示す通り石畳は剥がれ、建物は風化し植物に浸食されているという事だった。
しかし、現在健太郎の目に映っているのは、匠の手によって古民家が生まれ変わるあの番組の様に、新築ではないかと思える物だった。
白い柱が立ち並び、その柱の上には彫刻を施された三角の屋根が乗っている。
その屋根の下、巨大な石のベッドの上で金色の竜が心地よさそうに寝息を立てていた。
「コホー……」
なんという事でしょう……。
「滅茶苦茶綺麗になってるッス!」
「これは一体……雑草に覆われ木々は伸び放題だった筈だが……?」
「もしかして竜が?」
「いや、竜が行ったのなら我々が最初に訪れた時もこの状態だった筈だ」
「まぁ、誰がやったかは置いといてだ、どうする? このまま寝込みを襲うか?」
「……いえ、交渉してみるッス。決裂したら手を貸して下さい」
「ビビ、本気か?」
「うッス。あの竜なら話を聞いてくれる気がするっス」
ビビは身を潜めていた渓谷の岩陰から足を踏み出し、真っすぐに金竜へ向かい歩みを進めた。
渓谷が広がり、比較的開けた場所に作られた神殿跡、いや神殿に石畳を歩くコツコツという音が響く。
その音によってか、人の匂いに反応したのか、竜は瞳を開きおもむろに首をもたげた。
「グルルルル(誰かと思えば、この前見逃してあげた魔人の片割れではないですか)」
「今日は頼みがあって来たっス!」
「グル? グルル?(頼み? なんでしょうか?)」
「仲間の遺体を返して欲しいっス」
「グルルルル(そんな事ですか。いいですよ、そこの墓の下に埋まっていますから、ご自由に持って行きなさい)」
竜が指差す先にビビが目をやると、確かに墓標が三つ並んでいた。
「三つ……あの隊長はッ!?」
「グル……グルルルル(隊長……バッツなら小間使いとして働いてもらっています)」
「生きてるんっスかッ!?」
「グルル(ええ、とても優秀で、私の家もこんなに綺麗にしてくれました)」
竜はそう言うと神殿と綺麗に敷かれた石畳、手入れの行き届いた芝生と木々を眺め、満足そうにグルルと喉を鳴らした。
「あっ、あのッ! 隊長が生きてるんなら返して貰えないっスか!?」
「グルル? グルルルルル(返す? バッツは命を私に捧げた。もう彼は私の物です」
「そこを何とかッ!!」
「グルルルル(貴女、私からバッツを奪う気ですか?)」
穏やかだった竜の気配が一変し、その巨体を石のベッドから持ち上げる。
ビビを睨め付ける金の瞳には明らかな苛立ちが浮かんでいた。
「うぅ、おっかないッス……でも……引けないッス!! 俺は……私は隊長の事が大好きなんッスッ!!」
「グルルル(大好き? 愛しているという事ですか?)」
「……そうっスッ!! 私は……ビビ・コラウネルはバッツ・スピアーズを愛しているッスッ!!」
「グルルルル……(愛している……)」
「コホー……」
うわっ、あの娘、思ってたより情熱的だなぁ……。
「いいねぇ、竜と愛しい人を奪い合うなんて……ロマンだねぇ」
「何を暢気な事を言っている。バッツが生きていたのは朗報だが、通訳した通り、あの竜、かなりバッツの事を気に入っている様だぞ」
頬を染めて目を細めたミラルダにグリゼルダが呆れた口調で言う。
「どうする? 首を落とすか?」
「あんたが凄腕の剣士だってのは道中で嫌って程分かったが、本当に出来るのか?」
ギャガンが腰の剣を左手で持ち上げたのを見て、オーグルが眉間に皺を寄せる。
岩場の影に身を潜めていた健太郎達がそんな話をしている間にも、竜とビビの間には緊張感が張り詰めていく。
「グルッ、グルルルル(いえ、やはり駄目です。バッツの事は気に入っています。渡す気はありません。今すぐ立ち去りなさい)」
「嫌ッスッ!!」
「グルルルルルル(強情な娘ですねぇ……仕方がない、貴女には消えてもらいます)」
そう言うと竜はおもむろに口を開いた。長い喉が雷を帯び開いた口の奥から光が漏れだす。
「うぅ……隊長ぉ……」
ビビが両手を体の横で握り締め目を瞑った瞬間、呼吸音と共にバシュッという音が響き、巨大な何かが倒れるズズンという音が響いた。
「コホー」
やっぱり魔法は便利だな。
「フフッ、でも接近戦に持ち込まれちゃ手も足も出ないからね。あんたやギャガンがいるのは心強いよ」
「コホーッ」
へへッ、そう言ってくれると嬉しいぜ。
鼻の辺りを人差し指で擦った健太郎、そしてそれに微笑みを返すミラルダをビビが眉根を寄せて見つめている。
「あの二人は何で会話が成立してるんスか?」
「よく分からんがミシマの新機能の効果らしい」
「……あのコホーッの中に伝えたい事が圧縮されてるんスかねぇ?」
さてなと肩を竦め、グリゼルダは言葉を続けた。
「それよりも、もうすぐお前達が金竜と戦った場所に着く……確認だが目的は遺体の回収及び、隊長バッツが生存していた場合は彼の奪還でいいんだな?」
「……もし隊長が殺されてたら俺は……」
ビビの目に暗い輝きが宿った直後にオーグルが言葉を被せる。
「それでいい。そうだなビビ」
「……うッス」
ビビの顔は全く良く無さそうだったが、オーグルの言葉に頷きを返した。
「ふぅ、しかし、お前がそれほど入れ込むとは……バッツというのはそんなにいい男なのか?」
「えへへ、隊長は渋くてカッコ良くて……俺の憧れなんスッ!!」
「ビビは配属された当初、作戦行動中に命を救われてな。それ以来こんな感じだ」
オーグルがグリゼルダの耳元でぼそりと呟く。
「ふむ……学生時代は引込み思案だったお前がなぁ、あの頃は一人称も私だったと思うが……」
「隊長に言われて変えたッス! お前はなよなよしてるから、口調と仕草を変えて舐められないようにしろって」
「あんまり女らしいと野郎共に襲われるからな」
再度、オーグルがグリゼルダに囁いた。
どうやら隊長のバッツは気弱だったビビを守る為、彼女の雰囲気を変えたかったらしい。
確かに長期間に及ぶ作戦行動中に我慢出来なくなる兵士もいるだろう。
あの男の様な喋り方に身振りなら、萎える者も多い筈だ。
バッツがいい男かどうかはまだ分からないが、いい隊長である事は確かなようだ。
「なるほどな」
グリゼルダがかつてのビビを思い出し納得の頷きをしていると、音もなく黒い影が彼らの側に降り立った。
「偵察してきたが、聞いてた話と様子が違うぜ」
「お帰りギャガン、ご苦労様」
偵察から戻ったギャガンにミラルダが労いの言葉を掛ける。
「おう」
「それで様子が違うとは? 神殿跡に竜はいなかったのか?」
「いや、竜の姿は確認出来た。違ったのはお前達が言う様に神殿は遺跡って感じじゃ無かった事だ」
「遺跡って感じじゃないってどういう事っス? 柱とかが無くなってたとか?」
「見た方が早い。幸い今、竜は昼寝中だ。近づきゃ気付かれるだろうが、遠目なら問題無い筈だぜ」
「コホー……」
金竜か……竜には余りいい思い出が無いんだよなぁ……。
「チラッと見るだけならきっと大丈夫だよ」
赤い鱗の竜の事を思い出し、沈んだ呼吸音を響かせた健太郎の手をミラルダが握る。
「コホーッ」
そうだな。見るだけなら大丈夫だよな。
「そうさッ」
気を取り直し歩き始めた健太郎、そしてその手を引くミラルダを見てビビが呟く。
「やっぱり、何言ってんのか全然分かんねぇっス」
「安心しろ。ミラルダ以外、全員分からない」
「だな」
それでいて戦闘中は息があっているんだから、おかしな連中だ。最後尾を歩くオーグルは前を歩く健太郎達を眺め苦笑を浮かべた。
■◇■◇■◇■
金竜の巣であった古代の遺跡の神殿跡、ビビ達から聞いた話では遺跡という名の示す通り石畳は剥がれ、建物は風化し植物に浸食されているという事だった。
しかし、現在健太郎の目に映っているのは、匠の手によって古民家が生まれ変わるあの番組の様に、新築ではないかと思える物だった。
白い柱が立ち並び、その柱の上には彫刻を施された三角の屋根が乗っている。
その屋根の下、巨大な石のベッドの上で金色の竜が心地よさそうに寝息を立てていた。
「コホー……」
なんという事でしょう……。
「滅茶苦茶綺麗になってるッス!」
「これは一体……雑草に覆われ木々は伸び放題だった筈だが……?」
「もしかして竜が?」
「いや、竜が行ったのなら我々が最初に訪れた時もこの状態だった筈だ」
「まぁ、誰がやったかは置いといてだ、どうする? このまま寝込みを襲うか?」
「……いえ、交渉してみるッス。決裂したら手を貸して下さい」
「ビビ、本気か?」
「うッス。あの竜なら話を聞いてくれる気がするっス」
ビビは身を潜めていた渓谷の岩陰から足を踏み出し、真っすぐに金竜へ向かい歩みを進めた。
渓谷が広がり、比較的開けた場所に作られた神殿跡、いや神殿に石畳を歩くコツコツという音が響く。
その音によってか、人の匂いに反応したのか、竜は瞳を開きおもむろに首をもたげた。
「グルルルル(誰かと思えば、この前見逃してあげた魔人の片割れではないですか)」
「今日は頼みがあって来たっス!」
「グル? グルル?(頼み? なんでしょうか?)」
「仲間の遺体を返して欲しいっス」
「グルルルル(そんな事ですか。いいですよ、そこの墓の下に埋まっていますから、ご自由に持って行きなさい)」
竜が指差す先にビビが目をやると、確かに墓標が三つ並んでいた。
「三つ……あの隊長はッ!?」
「グル……グルルルル(隊長……バッツなら小間使いとして働いてもらっています)」
「生きてるんっスかッ!?」
「グルル(ええ、とても優秀で、私の家もこんなに綺麗にしてくれました)」
竜はそう言うと神殿と綺麗に敷かれた石畳、手入れの行き届いた芝生と木々を眺め、満足そうにグルルと喉を鳴らした。
「あっ、あのッ! 隊長が生きてるんなら返して貰えないっスか!?」
「グルル? グルルルルル(返す? バッツは命を私に捧げた。もう彼は私の物です」
「そこを何とかッ!!」
「グルルルル(貴女、私からバッツを奪う気ですか?)」
穏やかだった竜の気配が一変し、その巨体を石のベッドから持ち上げる。
ビビを睨め付ける金の瞳には明らかな苛立ちが浮かんでいた。
「うぅ、おっかないッス……でも……引けないッス!! 俺は……私は隊長の事が大好きなんッスッ!!」
「グルルル(大好き? 愛しているという事ですか?)」
「……そうっスッ!! 私は……ビビ・コラウネルはバッツ・スピアーズを愛しているッスッ!!」
「グルルルル……(愛している……)」
「コホー……」
うわっ、あの娘、思ってたより情熱的だなぁ……。
「いいねぇ、竜と愛しい人を奪い合うなんて……ロマンだねぇ」
「何を暢気な事を言っている。バッツが生きていたのは朗報だが、通訳した通り、あの竜、かなりバッツの事を気に入っている様だぞ」
頬を染めて目を細めたミラルダにグリゼルダが呆れた口調で言う。
「どうする? 首を落とすか?」
「あんたが凄腕の剣士だってのは道中で嫌って程分かったが、本当に出来るのか?」
ギャガンが腰の剣を左手で持ち上げたのを見て、オーグルが眉間に皺を寄せる。
岩場の影に身を潜めていた健太郎達がそんな話をしている間にも、竜とビビの間には緊張感が張り詰めていく。
「グルッ、グルルルル(いえ、やはり駄目です。バッツの事は気に入っています。渡す気はありません。今すぐ立ち去りなさい)」
「嫌ッスッ!!」
「グルルルルルル(強情な娘ですねぇ……仕方がない、貴女には消えてもらいます)」
そう言うと竜はおもむろに口を開いた。長い喉が雷を帯び開いた口の奥から光が漏れだす。
「うぅ……隊長ぉ……」
ビビが両手を体の横で握り締め目を瞑った瞬間、呼吸音と共にバシュッという音が響き、巨大な何かが倒れるズズンという音が響いた。
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