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第十一章 名誉騎士と宝石の角
相変わらずな彼女
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どーも、お久しぶりッ!!(≧◇≦)
エルダガンドの王宮アイドル、キュベル・コーエンだよッ!!(∩´∀`)∩
みんな元気だったかなぁ!?\( ^ω^)/
私の方はミラルダ達と別れた後、世界征服とかじゃなくて、別の方法で世界中のイケメンと仲良くする方法を思いついたのッ(`・ω・´)
あっ、勿論、グラハムとは仲良しだけど、でもやっぱり色んな男の子と仲良くなりたいじゃない(´艸`*)
それでその方法なんだけど、それはね、魔法技術を使った世界進出ッ!! ヒュー、ドンドンパフパフヾ(@⌒ー⌒@)ノ
ほら、エルダガンドって空を飛ぶゴーレムが作れるぐらい魔法技術がすごいじゃんッ!!(^○^)
だからその技術を活かして、便利な物。スマホとか電車とか自動車とかあとテレビなんかも作れば皆、買ってくれると思わないッ!?(≧◇≦)
そしたらそしたら、色んな国の人がエルダガンドに来る筈だし、私も仲良くする為に外国へ旅行にだって行けるでしょう(*‘ω‘ *)
ああ、旅先での美青年な王子様との出会いとか……キャーッ!! そんな事を考えてたら、オラ、もうワクワクが止まらねぇぞッ!!(; ・`д・´)
といった感じで若干、ドラ○ンボールな雰囲気を醸し出しつつ、キュベルが朝食後のハーブティーを楽しんでいると突然、彼女の部屋のベランダの窓がバンッと乱暴に開かれた。
「ブッ!? ゴホゴホッ!! いっ、いきなり、なんなのッ!?」
「コホーッ」
久しぶりだな、キュベル。
「あ、あなたはミシマッ!? それにミラルダもッ!?」
「すまないねぇ。今度はちゃんと玄関から来たんだけど、門衛の人達が入れてくれなくてねぇ」
「もう、それで王宮に忍び込んできたの? 相変わらず滅茶苦茶するんだからぁ……」
「ごめんごめん」
「それで、用はなんなの?」
「まずはコイツを見て欲しいんだ。ミシマ、頼むよ」
「コホーッ」
了解だ。
健太郎はテレビモードに変形し倉庫で撮影した映像、そしてオークションの様子をキュベルに見せた。
「へぇ、ミシマってテレビにもなれるんだ……なんか分厚いね?」
「ヴーン」
うるさいよ。それより映像を見てくれ。
「……なんなのコレ? 人が売られてる?」
「ああ、この人達はトラッド商会ってマフィアが運営してる組織に攫われてね、売られそうになっている所をミシマと仲間のパムが助けたんだよ」
「そんな……エルダガンドじゃ奴隷は禁止なのに……」
「キュベル、こんな事、頼めた義理じゃないのは分かってる。それを分かった上で頼みたい。商会を潰すのに手を貸してくれないかねぇ……」
「……せない……」
「え?」
静かに呟いたキュベルをミラルダが見返すと、彼女の両手は強く握られブルブルと震えていた。
「あの……キュベル?」
「許せないッ!! 何なのこの美少年はッ!? こんな綺麗な子にこんな悲しそうな顔をさせるなんてッ!!」
キュベルは画面に映し出されたリューを見て、ルビーの瞳を爛々と輝かせながら憤りの叫びを上げた。
「いや、キュベル、この子はもう……」
「駄目なのッ!! 美形は笑っていてこそ至高なのッ!! あどけない笑顔、ニヒルな笑み、ワイルドな微笑み!! そりゃあ、悲しい過去を持った哀愁のあるイケメンも好きよッ!! でもこの子は駄目ッ!! まだそんな悲しみを背負うには若すぎるッ!!」
「そっ、そうかい?」
「そうなのッ!! それでミラルダ、私、何をすればいいのッ!?」
キュベルは鼻息も荒くミラルダに詰め寄った。
「ちょっと、落ち着きなよ。この子はミシマ達が助けたから無事だよ」
「ふぅ……そういえばそんな事言ってたねぇ……えっと、商会を潰せばいいんだね……あれ、この人……」
キュベルは客席を映した画面を見て、何か気付いた様で目を瞬かせる。
「ミシマ、客席を映してるトコ、もっとアップのとかあるかな?」
「ヴーン」
アップの映像だな。
健太郎はオークション中、観客一人一人をズームで撮った部分を画面に映し出した。
「やっぱり……マスクしてるけど会った事のある人が結構いる……あの人達、口じゃ民が国がって私に色々言って来たくせに、裏じゃ人身売買に関わってたんだね」
キュベルは憤慨した様子でテーブルに置かれたベルをチリリンと鳴らした。
間を置かずコンコンとドアがノックされ、お呼びでしょうかと聞き覚えのある声が響く。
「入ってちょうだい」
「ハッ、失礼いたします」
ドアを開けて姿を見せたのは以前、キュベルを助けようと新型ゴーレム、トゥインクルスター☆彡を駆り健太郎と戦ったグラハムだった。
彼はミラルダの姿を確認すると思わず声を上げる。
「貴様はあの時のッ!? 今度は何の用だッ!? キュベル様はもう世界征服的な事はやっていないぞッ!!」
「はぁ……そいつは分かってるよぉ」
「グラハム、ミシマとミラルダは、このエルダガンドで人身売買が行われてるって知らせてくれたんだよ」
「人身売買ですか……」
グラハムは呟きながら、キュベルが指差した床置かれた見慣れない物体に目をやった。
その見慣れない物体、テレビモードの健太郎は映像をオークションの初めに戻し、司会の男が虎の半獣人を紹介している場面を映し出した。
「これは絵が動いている……移像の魔法か? ……人間をオークションに?」
「ああ、あたし等、今、カーバンクルの子供を探してて、行きついた先がそのオークションを主催してた、トラッド商会ってマフィアが運営する商会だったんだ」
「カーバンクル? マフィア? それが我々に一体何の関係が?」
「キュベルには確認してもらったけど、トラッド商会の顧客にゃあ貴族もいるんだ。普通にやったんじゃ潰す事は出来ないだろ?」
「……まぁ、外国人の貴様らが騒いだ所で国が何かする事はないだろうな」
グラハムはミラルダの言葉に頷きを返した。
いくら非合法な事をしているとはいえ、貴族が絡んだ案件なら、そう簡単に公にする事は出来ない。
なぜなら一部の貴族はこの国では王国議員として国の運営に関わり、法律を定めているからだ。
法を定める者が自身が定めた法を破っていた。
そんな事が一般大衆に広まれば、彼らを任命した国王にも批判が及びかねない。
結果として異国の人間であるミラルダが騒いだ所で国はもみ消す為には動いても、貴族に罪を問う事はしないだろう。
「ねぇ、グラハム。こんな小さな子が攫われて売られそうになったんだよ。そんなの私、許せないよ……」
画面にはダークエルフのリューがオークションに掛けられる場面が映し出されている。
それを見たキュベルの瞳には憤りからか、大粒の涙が浮かんでいた。
「キュベル様……分かりました。何でもお命じ下さいッ!」
「ありがとうッ!! じゃあ、今から書き出す人を調べて頂戴ッ。あと貴族や商人に詳しい人を呼んで貰える?」
「貴族や商人……それに出ている者達を調べるのですな?」
グラハムは画面を指差しつつ、キュベルに視線を向けた。
「ええ。エルダガンドはこれから世界中の人達と商売するのよ。そんな時に外国から攫った人を売る人も買う人も迷惑だわッ!!」
ギュッと右拳を握り鼻息も荒くキュベルは声を上げた。
じゃないと私の世界中のイケメンと仲良くする計画が失敗しちゃうしね( ・`д・´)
「やってくれるんだね?」
「勿論よッ!! あっ、その代わり、この可愛らしいダークエルフ君に会わせてね❤」
「キュベル様……」
「何よぉ。イケメンを愛でるのは私の趣味なんだし、お話するだけでそれ以上の事はしてないんだからいいじゃないッ!!」
「ヴーン」
うん、まったくブレてないな。
やり方を変えただけで、やりたい事は全く変わっていないキュベルに健太郎は呆れつつも、凄いなと思わず感心してしまったのだった。
エルダガンドの王宮アイドル、キュベル・コーエンだよッ!!(∩´∀`)∩
みんな元気だったかなぁ!?\( ^ω^)/
私の方はミラルダ達と別れた後、世界征服とかじゃなくて、別の方法で世界中のイケメンと仲良くする方法を思いついたのッ(`・ω・´)
あっ、勿論、グラハムとは仲良しだけど、でもやっぱり色んな男の子と仲良くなりたいじゃない(´艸`*)
それでその方法なんだけど、それはね、魔法技術を使った世界進出ッ!! ヒュー、ドンドンパフパフヾ(@⌒ー⌒@)ノ
ほら、エルダガンドって空を飛ぶゴーレムが作れるぐらい魔法技術がすごいじゃんッ!!(^○^)
だからその技術を活かして、便利な物。スマホとか電車とか自動車とかあとテレビなんかも作れば皆、買ってくれると思わないッ!?(≧◇≦)
そしたらそしたら、色んな国の人がエルダガンドに来る筈だし、私も仲良くする為に外国へ旅行にだって行けるでしょう(*‘ω‘ *)
ああ、旅先での美青年な王子様との出会いとか……キャーッ!! そんな事を考えてたら、オラ、もうワクワクが止まらねぇぞッ!!(; ・`д・´)
といった感じで若干、ドラ○ンボールな雰囲気を醸し出しつつ、キュベルが朝食後のハーブティーを楽しんでいると突然、彼女の部屋のベランダの窓がバンッと乱暴に開かれた。
「ブッ!? ゴホゴホッ!! いっ、いきなり、なんなのッ!?」
「コホーッ」
久しぶりだな、キュベル。
「あ、あなたはミシマッ!? それにミラルダもッ!?」
「すまないねぇ。今度はちゃんと玄関から来たんだけど、門衛の人達が入れてくれなくてねぇ」
「もう、それで王宮に忍び込んできたの? 相変わらず滅茶苦茶するんだからぁ……」
「ごめんごめん」
「それで、用はなんなの?」
「まずはコイツを見て欲しいんだ。ミシマ、頼むよ」
「コホーッ」
了解だ。
健太郎はテレビモードに変形し倉庫で撮影した映像、そしてオークションの様子をキュベルに見せた。
「へぇ、ミシマってテレビにもなれるんだ……なんか分厚いね?」
「ヴーン」
うるさいよ。それより映像を見てくれ。
「……なんなのコレ? 人が売られてる?」
「ああ、この人達はトラッド商会ってマフィアが運営してる組織に攫われてね、売られそうになっている所をミシマと仲間のパムが助けたんだよ」
「そんな……エルダガンドじゃ奴隷は禁止なのに……」
「キュベル、こんな事、頼めた義理じゃないのは分かってる。それを分かった上で頼みたい。商会を潰すのに手を貸してくれないかねぇ……」
「……せない……」
「え?」
静かに呟いたキュベルをミラルダが見返すと、彼女の両手は強く握られブルブルと震えていた。
「あの……キュベル?」
「許せないッ!! 何なのこの美少年はッ!? こんな綺麗な子にこんな悲しそうな顔をさせるなんてッ!!」
キュベルは画面に映し出されたリューを見て、ルビーの瞳を爛々と輝かせながら憤りの叫びを上げた。
「いや、キュベル、この子はもう……」
「駄目なのッ!! 美形は笑っていてこそ至高なのッ!! あどけない笑顔、ニヒルな笑み、ワイルドな微笑み!! そりゃあ、悲しい過去を持った哀愁のあるイケメンも好きよッ!! でもこの子は駄目ッ!! まだそんな悲しみを背負うには若すぎるッ!!」
「そっ、そうかい?」
「そうなのッ!! それでミラルダ、私、何をすればいいのッ!?」
キュベルは鼻息も荒くミラルダに詰め寄った。
「ちょっと、落ち着きなよ。この子はミシマ達が助けたから無事だよ」
「ふぅ……そういえばそんな事言ってたねぇ……えっと、商会を潰せばいいんだね……あれ、この人……」
キュベルは客席を映した画面を見て、何か気付いた様で目を瞬かせる。
「ミシマ、客席を映してるトコ、もっとアップのとかあるかな?」
「ヴーン」
アップの映像だな。
健太郎はオークション中、観客一人一人をズームで撮った部分を画面に映し出した。
「やっぱり……マスクしてるけど会った事のある人が結構いる……あの人達、口じゃ民が国がって私に色々言って来たくせに、裏じゃ人身売買に関わってたんだね」
キュベルは憤慨した様子でテーブルに置かれたベルをチリリンと鳴らした。
間を置かずコンコンとドアがノックされ、お呼びでしょうかと聞き覚えのある声が響く。
「入ってちょうだい」
「ハッ、失礼いたします」
ドアを開けて姿を見せたのは以前、キュベルを助けようと新型ゴーレム、トゥインクルスター☆彡を駆り健太郎と戦ったグラハムだった。
彼はミラルダの姿を確認すると思わず声を上げる。
「貴様はあの時のッ!? 今度は何の用だッ!? キュベル様はもう世界征服的な事はやっていないぞッ!!」
「はぁ……そいつは分かってるよぉ」
「グラハム、ミシマとミラルダは、このエルダガンドで人身売買が行われてるって知らせてくれたんだよ」
「人身売買ですか……」
グラハムは呟きながら、キュベルが指差した床置かれた見慣れない物体に目をやった。
その見慣れない物体、テレビモードの健太郎は映像をオークションの初めに戻し、司会の男が虎の半獣人を紹介している場面を映し出した。
「これは絵が動いている……移像の魔法か? ……人間をオークションに?」
「ああ、あたし等、今、カーバンクルの子供を探してて、行きついた先がそのオークションを主催してた、トラッド商会ってマフィアが運営する商会だったんだ」
「カーバンクル? マフィア? それが我々に一体何の関係が?」
「キュベルには確認してもらったけど、トラッド商会の顧客にゃあ貴族もいるんだ。普通にやったんじゃ潰す事は出来ないだろ?」
「……まぁ、外国人の貴様らが騒いだ所で国が何かする事はないだろうな」
グラハムはミラルダの言葉に頷きを返した。
いくら非合法な事をしているとはいえ、貴族が絡んだ案件なら、そう簡単に公にする事は出来ない。
なぜなら一部の貴族はこの国では王国議員として国の運営に関わり、法律を定めているからだ。
法を定める者が自身が定めた法を破っていた。
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結果として異国の人間であるミラルダが騒いだ所で国はもみ消す為には動いても、貴族に罪を問う事はしないだろう。
「ねぇ、グラハム。こんな小さな子が攫われて売られそうになったんだよ。そんなの私、許せないよ……」
画面にはダークエルフのリューがオークションに掛けられる場面が映し出されている。
それを見たキュベルの瞳には憤りからか、大粒の涙が浮かんでいた。
「キュベル様……分かりました。何でもお命じ下さいッ!」
「ありがとうッ!! じゃあ、今から書き出す人を調べて頂戴ッ。あと貴族や商人に詳しい人を呼んで貰える?」
「貴族や商人……それに出ている者達を調べるのですな?」
グラハムは画面を指差しつつ、キュベルに視線を向けた。
「ええ。エルダガンドはこれから世界中の人達と商売するのよ。そんな時に外国から攫った人を売る人も買う人も迷惑だわッ!!」
ギュッと右拳を握り鼻息も荒くキュベルは声を上げた。
じゃないと私の世界中のイケメンと仲良くする計画が失敗しちゃうしね( ・`д・´)
「やってくれるんだね?」
「勿論よッ!! あっ、その代わり、この可愛らしいダークエルフ君に会わせてね❤」
「キュベル様……」
「何よぉ。イケメンを愛でるのは私の趣味なんだし、お話するだけでそれ以上の事はしてないんだからいいじゃないッ!!」
「ヴーン」
うん、まったくブレてないな。
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