118 / 132
エスタリス・ジェルマ疾走編
117.内容がとんでもなかったよ
しおりを挟む
ボタンを押してまず聞こえてきたのは、当然のことながら相変わらずの雑多な音声。しかしエリナさんの言う通り、確かに英語がはっきり聞こえた。
ちなみに今の俺は、自動翻訳をロジカルモードに変更してある。そのためひとつひとつの言語がちゃんと別々の種類に聞こえているのだ。
それはともかく、しゃべっている内容と言えば――
『343、ここまで誰にも気づかれてはいないか?』
『あ、ああ……』
『声を潜めるな。あくまで自然に抑揚を抑えて話せ。どうせ俺たちの言語は、この場にいる人間には誰ひとりとして理解出来まい』
『026……本当に、英語を理解出来る人間はいないんだろうな?』
『貴様はこの世界に来て日が浅いから分からんだろうが、ここ使用されている言語はもともと俺たちがいた世界のそれとは完全に別系統だ。ましてや種類までなどな。もっともカモフラージュにジェルマ語を覚えてはもらったが、それに関しても問題はあるまい?』
『それ、それだ! 何だあの言葉は!! 俺があれをひと通りでも覚えるのにどれだけ苦労したか!』
『あれが俺たちの元いた世界の英語に相当する言語なのだから仕方あるまい? もっとも逆に言えば、ある程度つたなくても許容されるという利点があるのだがな……まあそれはそれとしてだ』
『ああ、今のところ俺たちにむやみに接触しようなんて奴は現れてはおらんよ』
『そうか、ならいい』
……ここで一時停止して、俺たちは顔を見合わせる。何というか、お互い言いたいことが何となく分かるというか……
「この人たち、私たちと転生の性質が違うのかしら?」
「やっぱり、エリナさんもそう思う?」
自分たち以外に英語を理解出来る人間がいるはずがない、という発言からして、特別転生で不老不死――不死に関しては不完全だけど、その能力を持った人たちが世界各地からこの世界に送られているという事実を、このふたりは把握していない可能性がある。
もしその前提を知っているなら、とてもではないがこんな軽率な行動は出来ない。……この『自分たち』というのが、彼らだけを指すのかもっと大きな集団を指すのかは、ここからでは伺い知ることは出来ないけど。まあでも番号や、もうひとりの存在を示唆しているあたり後者なんだろうなあ……
ひと通り考えを巡らせて、俺は再び緑色のボタンを押す。
『それで343、そちらの首尾はどうだ。エスタリス上層部へのロビーは?』
『そちらは滞りなく。いくら見た目上は発展していても、餌につられて転ぶ連中はいくらでもいる。中にはもちろん潔白なのもいるが、そちらは取り敢えず無視して構わないだろうな』
『よし。どの部署に仕掛けている?』
『外務、と科学技術。どちらも大きいから、目立たず仕掛けるにはうってつけだな。とはいえ科学技術の方は流石に少しばかり苦労しているが』
『国の根幹だからな……しかし外務の方は徐々に効果が出ているようだな』
『最終的には中部諸国連合からの離脱をさせたいところだが、そこまでには時間がかかろうな。現状では、せいぜい国境都市貿易システムとかいうものを有名無実化するのが関の山だ』
『なるほど、ジェルマはどうする』
『我々の隠れ蓑になってもらおう。まあ、用が済めば燃やす隠れ蓑だが』
『……エスタリスは宝の山、か』
『現在の時点で既にこの国の技術力は他の国のそれをはるかに凌駕している。周辺国は技術革新をあと3、4回ほど経験しなければこの国に追いつかんよ』
『確かに、比較的大国であるはずのジェルマやスティビアも、この国から魔導工学製品を購入しているほどだからな』
『それで、本国の方はどうなっている』
『こちらも予定よりは遅いが徐々に計画を進めているさ。ジェルマにいつ仕掛けるかはこの国の動向次第なところがあるが、それについては特に問題視しなくともよかろうよ。
何せ挟み撃ちともなれば、ある程度の準備不足はこの国の技術力で補えてしまうのだからな』
『なるほど、それもそうだな』
『ところで最近ドラゴンがウルバスクの国境付近に出たということだが、ジェルマとエスタリスの国境にも近いそうだな』
『ああ、それは計画の一端だ。外務の方から軍部に連絡をやってな、ウルバスク側とジェルマ側からドラゴンが出張ってきているから、全力で相手国へ追い返せと。まあ両方ともウルバスクに行ったのは少々計算が狂ったが』
『……ウルバスクやジェルマからは何か連絡はあったのか?』
『いや、外務の反応を見る限り、ウルバスクはせいぜい自然災害としか思っていなさそうだ。ジェルマに関してはそもそも領内にドラゴンが入っていないから、全く抗議のしようもなかろう』
『しかしジェルマへやれなかったのは痛かったな。少し災害を起こしてくれればより状況をややこしく出来たのだが』
『なに、あれくらい状況がシンプルな方がかえっていいかもしれんぞ。今回はジェルマに対する挟み撃ちが目的なのだから、ややこしくする必要もない』
『……それもそうだな』
『これからスティビアとルフランへ向かうんだろ? そっちはどうなんだ』
『今のところ、エスタリスと似たようなものということだ。実際ウルバスクより先の国に技術流出は起きてなかろう』
『確かにな、とはいえ一応保険は打ってあるが』
『保険?』
『スティビアとルフラン相手にしているのと同じように、ジェルマとの間にも技術流出に関する協定を結んであるのだ』
『……ジェルマは他に比べてエージェントのネットワークが貧弱なはずだが、それでよくそんな協定を結べたな』
『結局技術移転に関しては、どちらか一方の背中を押してやれば勝手にこうなってくれるということだ。国家は欲深いものだからな』
『……まあいい、いずれにしても俺は明日スティビアに行く。026、貴様は引き続きこの国でのロビー活動だ』
『了解』
――ここでふたりの会話は終わっていた。何というか、とんでもないことに巻き込まれてないか……? というかこいつらは一体?
「……トーゴさん、こいつら、多分アルブランエルフよ」
「アルブランエルフ? アルブランって、ジェルマの対岸にあるっていう島国?」
「ええ、私聞いたことあるの。この世界では英語はアルブランエルフ語って言われてて、世界中のエルフの言葉とある程度の互換性があるって」
「聞いたことあるって……ああ、レニさんか。ブドパスにいた時の話だよね」
「ええ、あの当時の私がレニさんとコミュニケーションが取れたのは、ひとえにそれのおかげなのよ」
その辺りのエピソードは、俺も把握している。あれで俺も高地マジェリア語の辞典を作ることになったし、エリナさんもジェルマ語を学ぶ意欲を出して完璧にマスターすることになったんだよな……
っていうかその辺りの話だったら俺も聞いたような気がするけど、ここまでいろいろあってすっかり忘れていたな……
「ねえ、トーゴさん。この録音した内容って、通信で向こうに聞かせられるかしら」
「ああ、大丈夫だよ。というかそもそもそのためにこの魔道具作ったわけだしね」
「報告は明日の夜でしょ? これ、向こうにも独自で解読してもらいましょう」
「解読って……もしかしてレニさんを呼ぶの? でもレニさんはちゃんと伝えられるか分からないよ、あの人のマジェリア語がどの程度か分からないし」
「まあ、確かに賭けだけどね。でも、これは私たちじゃなくてあの人たちがやらなきゃいけないことなのよ。
トーゴさんも、その意味分かるわよね」
「……まあ、ねえ」
俺たちが翻訳して聞かせても、それは正直何の意味もないだろう。だからこれは、正確には、レニさんが翻訳して解読することに意味があるんだ。
「ついでにアルブランエルフについてのもうちょっと詳しい話、レニさんに聞いてみましょうよ」
「そうだね、それがいい」
……言われて思い出したけど、実際俺たちも、エルフという生き物のことをよくわかっているわけじゃないんだよな。
---
エルフに転生したどっかの国民がろくでもないことをやらかそうとしているという話です。
そして次回、久々のレニさん登場の予感。
次回更新は08/23の予定です!
ちなみに今の俺は、自動翻訳をロジカルモードに変更してある。そのためひとつひとつの言語がちゃんと別々の種類に聞こえているのだ。
それはともかく、しゃべっている内容と言えば――
『343、ここまで誰にも気づかれてはいないか?』
『あ、ああ……』
『声を潜めるな。あくまで自然に抑揚を抑えて話せ。どうせ俺たちの言語は、この場にいる人間には誰ひとりとして理解出来まい』
『026……本当に、英語を理解出来る人間はいないんだろうな?』
『貴様はこの世界に来て日が浅いから分からんだろうが、ここ使用されている言語はもともと俺たちがいた世界のそれとは完全に別系統だ。ましてや種類までなどな。もっともカモフラージュにジェルマ語を覚えてはもらったが、それに関しても問題はあるまい?』
『それ、それだ! 何だあの言葉は!! 俺があれをひと通りでも覚えるのにどれだけ苦労したか!』
『あれが俺たちの元いた世界の英語に相当する言語なのだから仕方あるまい? もっとも逆に言えば、ある程度つたなくても許容されるという利点があるのだがな……まあそれはそれとしてだ』
『ああ、今のところ俺たちにむやみに接触しようなんて奴は現れてはおらんよ』
『そうか、ならいい』
……ここで一時停止して、俺たちは顔を見合わせる。何というか、お互い言いたいことが何となく分かるというか……
「この人たち、私たちと転生の性質が違うのかしら?」
「やっぱり、エリナさんもそう思う?」
自分たち以外に英語を理解出来る人間がいるはずがない、という発言からして、特別転生で不老不死――不死に関しては不完全だけど、その能力を持った人たちが世界各地からこの世界に送られているという事実を、このふたりは把握していない可能性がある。
もしその前提を知っているなら、とてもではないがこんな軽率な行動は出来ない。……この『自分たち』というのが、彼らだけを指すのかもっと大きな集団を指すのかは、ここからでは伺い知ることは出来ないけど。まあでも番号や、もうひとりの存在を示唆しているあたり後者なんだろうなあ……
ひと通り考えを巡らせて、俺は再び緑色のボタンを押す。
『それで343、そちらの首尾はどうだ。エスタリス上層部へのロビーは?』
『そちらは滞りなく。いくら見た目上は発展していても、餌につられて転ぶ連中はいくらでもいる。中にはもちろん潔白なのもいるが、そちらは取り敢えず無視して構わないだろうな』
『よし。どの部署に仕掛けている?』
『外務、と科学技術。どちらも大きいから、目立たず仕掛けるにはうってつけだな。とはいえ科学技術の方は流石に少しばかり苦労しているが』
『国の根幹だからな……しかし外務の方は徐々に効果が出ているようだな』
『最終的には中部諸国連合からの離脱をさせたいところだが、そこまでには時間がかかろうな。現状では、せいぜい国境都市貿易システムとかいうものを有名無実化するのが関の山だ』
『なるほど、ジェルマはどうする』
『我々の隠れ蓑になってもらおう。まあ、用が済めば燃やす隠れ蓑だが』
『……エスタリスは宝の山、か』
『現在の時点で既にこの国の技術力は他の国のそれをはるかに凌駕している。周辺国は技術革新をあと3、4回ほど経験しなければこの国に追いつかんよ』
『確かに、比較的大国であるはずのジェルマやスティビアも、この国から魔導工学製品を購入しているほどだからな』
『それで、本国の方はどうなっている』
『こちらも予定よりは遅いが徐々に計画を進めているさ。ジェルマにいつ仕掛けるかはこの国の動向次第なところがあるが、それについては特に問題視しなくともよかろうよ。
何せ挟み撃ちともなれば、ある程度の準備不足はこの国の技術力で補えてしまうのだからな』
『なるほど、それもそうだな』
『ところで最近ドラゴンがウルバスクの国境付近に出たということだが、ジェルマとエスタリスの国境にも近いそうだな』
『ああ、それは計画の一端だ。外務の方から軍部に連絡をやってな、ウルバスク側とジェルマ側からドラゴンが出張ってきているから、全力で相手国へ追い返せと。まあ両方ともウルバスクに行ったのは少々計算が狂ったが』
『……ウルバスクやジェルマからは何か連絡はあったのか?』
『いや、外務の反応を見る限り、ウルバスクはせいぜい自然災害としか思っていなさそうだ。ジェルマに関してはそもそも領内にドラゴンが入っていないから、全く抗議のしようもなかろう』
『しかしジェルマへやれなかったのは痛かったな。少し災害を起こしてくれればより状況をややこしく出来たのだが』
『なに、あれくらい状況がシンプルな方がかえっていいかもしれんぞ。今回はジェルマに対する挟み撃ちが目的なのだから、ややこしくする必要もない』
『……それもそうだな』
『これからスティビアとルフランへ向かうんだろ? そっちはどうなんだ』
『今のところ、エスタリスと似たようなものということだ。実際ウルバスクより先の国に技術流出は起きてなかろう』
『確かにな、とはいえ一応保険は打ってあるが』
『保険?』
『スティビアとルフラン相手にしているのと同じように、ジェルマとの間にも技術流出に関する協定を結んであるのだ』
『……ジェルマは他に比べてエージェントのネットワークが貧弱なはずだが、それでよくそんな協定を結べたな』
『結局技術移転に関しては、どちらか一方の背中を押してやれば勝手にこうなってくれるということだ。国家は欲深いものだからな』
『……まあいい、いずれにしても俺は明日スティビアに行く。026、貴様は引き続きこの国でのロビー活動だ』
『了解』
――ここでふたりの会話は終わっていた。何というか、とんでもないことに巻き込まれてないか……? というかこいつらは一体?
「……トーゴさん、こいつら、多分アルブランエルフよ」
「アルブランエルフ? アルブランって、ジェルマの対岸にあるっていう島国?」
「ええ、私聞いたことあるの。この世界では英語はアルブランエルフ語って言われてて、世界中のエルフの言葉とある程度の互換性があるって」
「聞いたことあるって……ああ、レニさんか。ブドパスにいた時の話だよね」
「ええ、あの当時の私がレニさんとコミュニケーションが取れたのは、ひとえにそれのおかげなのよ」
その辺りのエピソードは、俺も把握している。あれで俺も高地マジェリア語の辞典を作ることになったし、エリナさんもジェルマ語を学ぶ意欲を出して完璧にマスターすることになったんだよな……
っていうかその辺りの話だったら俺も聞いたような気がするけど、ここまでいろいろあってすっかり忘れていたな……
「ねえ、トーゴさん。この録音した内容って、通信で向こうに聞かせられるかしら」
「ああ、大丈夫だよ。というかそもそもそのためにこの魔道具作ったわけだしね」
「報告は明日の夜でしょ? これ、向こうにも独自で解読してもらいましょう」
「解読って……もしかしてレニさんを呼ぶの? でもレニさんはちゃんと伝えられるか分からないよ、あの人のマジェリア語がどの程度か分からないし」
「まあ、確かに賭けだけどね。でも、これは私たちじゃなくてあの人たちがやらなきゃいけないことなのよ。
トーゴさんも、その意味分かるわよね」
「……まあ、ねえ」
俺たちが翻訳して聞かせても、それは正直何の意味もないだろう。だからこれは、正確には、レニさんが翻訳して解読することに意味があるんだ。
「ついでにアルブランエルフについてのもうちょっと詳しい話、レニさんに聞いてみましょうよ」
「そうだね、それがいい」
……言われて思い出したけど、実際俺たちも、エルフという生き物のことをよくわかっているわけじゃないんだよな。
---
エルフに転生したどっかの国民がろくでもないことをやらかそうとしているという話です。
そして次回、久々のレニさん登場の予感。
次回更新は08/23の予定です!
0
お気に入りに追加
154
あなたにおすすめの小説
家の庭にレアドロップダンジョンが生えた~神話級のアイテムを使って普通のダンジョンで無双します~
芦屋貴緒
ファンタジー
売れないイラストレーターである里見司(さとみつかさ)の家にダンジョンが生えた。
駆除業者も呼ぶことができない金欠ぶりに「ダンジョンで手に入れたものを売ればいいのでは?」と考え潜り始める。
だがそのダンジョンで手に入るアイテムは全て他人に譲渡できないものだったのだ。
彼が財宝を鑑定すると驚愕の事実が判明する。
経験値も金にもならないこのダンジョン。
しかし手に入るものは全て高ランクのダンジョンでも入手困難なレアアイテムばかり。
――じゃあ、アイテムの力で強くなって普通のダンジョンで稼げばよくない?
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
何ノ為の王達ヴェアリアス
三ツ三
ファンタジー
太古の昔。
生命の主である神という一つの存在が人や動物、火や水、風や木々等が、多くの生命が共に暮らしていた世界。
生きるモノ全てが神を敬い、神もまたそんなモノ達を愛していた。『楽園』そう呼ばれていた世界がそこにはあった。
けれど神は、突如としてその姿を消した。
禁断の果実、知恵の実。多くの名と由来を持つその果物を人が食らってしまったからである。
人以外の生命は口を揃えて言う「神を怒らせた」だから神は我々の前から消えてしまったのだと。
楽園と呼ばれたその世界は次第にその名を地に落とし、世界が元は楽園だった事すらも忘れる程に朽ち果て、変わり果てていった。
人は、悲しみと共に罪を生んでしまった。他から蔑まれ、異端モノ烙印を刻まれてしまい生命の輪から外れてしまったのだった。
だが、たった一つの種族だけ、人に寄り添った。
それは「蛇」だった。
神を激昂させた真の原因。楽園を破滅へと導いた張本人であった。
どの生命からも後ろ指を指される世界で、蛇はその姿を変え、名前も『竜』と呼ばれるモノへと変え再び人へと近付いた。
それは、再び人を陥れようとする目論見があるからか、それとも・・・。
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる