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第二章
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職場の雰囲気はそれこそ厚木全体で明るく整備補給隊は好人物、人格者が殆どで勝手は色々と仕事を教えてもらうだけでなく。
色々と楽しく過ごせた、それは朝から晩までだった。
それで充実している日々を満喫していた、その中で勝手は仕事で事務所から別の場所に車で移動中にある銅像を見た。その銅像は日本人の多くが知っている像だった。
その像を見てだ、勝手は車を運転している二曹の坪川亘一に言った。彼を一番可愛がってくれている人の一人で一六五位の背で髪の毛が一本もない頭が目立つ。顔立ちはしっかりとして如何にも仕事が出来る感じだ。
その彼にだ、勝手は言ったのだった。
「マッカーサーの像ですね」
「ああ、あれがな」
「この基地に降りてでしたね」
「日本に来たんだよ」
坪川は運転しながら勝手に話した。
「そうなんだよ」
「そうですよね」
「だからな」
「ここに像があるんですね」
「そうだよ、本当にここはな」
「アメリカ軍の基地なんですね」
「だからアメリカ軍の航空機があるんだよ」
空母の艦載機である、横須賀の基地に停泊している。
「しょっちゅう出入りしてるだろ」
「あちらさんが優先で」
「あちらさんが優先なのもな」
「アメリカ軍の基地だからですね」
「そうだよ、そのことわかってるよな」
「ここが実際はアメリカ軍の基地で」
「ああ、俺達は借りてるんだよ」
厚木、この基地ではそうなっているというのだ。
「そうした立場だよ、その象徴みたいなもんがな」
「あの像ですね」
「そういうことだよ」
もう像は見えなくなっていた、車が移動してだ。だが勝手はその像のこともはっきりと覚えた。そうして勤務を続けていたが。
ある夜彼は当直で事務所に泊まることになっていたが補給隊はこの日も忙しかった、何と緊急請求という火急の仕事が三つも来たのだ。
それで補給隊全体が大忙しだった、特に管制班は多忙で。
請求されている物品を探していた、それも海上自衛隊の全ての基地でだ。
「あの物品下総にありました」
「よし、すぐ送ってもらえ」
「あれは鹿屋にあるそうです」
「それもだ」
「最後のは木更津にありました」
「よし、それも送ってもらえ」
パソコンと睨めっこをしつつものを送って貰う手筈をしてだった。
そして書類も書く、それが終わってだった。
資材班の勝手達が輸送班と一緒にものを届ける、何とか全部終わってから勝手は坪川にこうしたことを言った。
「今日は大変でしたね」
「ああ、厚木はいつも忙しいけれどな」
「特別でしたね」
「緊急請求が三つとかな」
同時に来るとは、ということはというのだ。
「流石にそうそうないからな」
「そうですよね」
「だからな」
それでと言うのだった。
「今日は特別大変だったな」
「そうですね」
「ああ、けれどな」
「今日はこれで終わりですね」
「流石にもう請求とか来ないだろ」
坪川は仕事が終わったのを実感して述べた。
「それじゃあな」
「これ、ですね」
「俺達は帰るからな」
「私はこれで、ですね」
「休めよ、当直頼むな」
「わかりました」
勝手は坪川の言葉に応えた、そうしてだった。
基地の中に買い置きしてあったインスタントラーメンを夜食にして夜の十時になると資材班の事務所の端にあるソファーで寝た、シャワーは朝仕事に行く前に基地の外にある団地にある自分の部屋で浴びていたので浴びなかった。それでだった。
ソファーの上で毛布にくるまって寝ようとしたが。
ふと事務所の扉を叩く音がした、それで仕事かと思って扉を開いて出るとそこにだった。
あの銅像がいた、サングラスをしてパイプを咥えている。銅像は扉を開けた勝手に対して聞いてきてた。
色々と楽しく過ごせた、それは朝から晩までだった。
それで充実している日々を満喫していた、その中で勝手は仕事で事務所から別の場所に車で移動中にある銅像を見た。その銅像は日本人の多くが知っている像だった。
その像を見てだ、勝手は車を運転している二曹の坪川亘一に言った。彼を一番可愛がってくれている人の一人で一六五位の背で髪の毛が一本もない頭が目立つ。顔立ちはしっかりとして如何にも仕事が出来る感じだ。
その彼にだ、勝手は言ったのだった。
「マッカーサーの像ですね」
「ああ、あれがな」
「この基地に降りてでしたね」
「日本に来たんだよ」
坪川は運転しながら勝手に話した。
「そうなんだよ」
「そうですよね」
「だからな」
「ここに像があるんですね」
「そうだよ、本当にここはな」
「アメリカ軍の基地なんですね」
「だからアメリカ軍の航空機があるんだよ」
空母の艦載機である、横須賀の基地に停泊している。
「しょっちゅう出入りしてるだろ」
「あちらさんが優先で」
「あちらさんが優先なのもな」
「アメリカ軍の基地だからですね」
「そうだよ、そのことわかってるよな」
「ここが実際はアメリカ軍の基地で」
「ああ、俺達は借りてるんだよ」
厚木、この基地ではそうなっているというのだ。
「そうした立場だよ、その象徴みたいなもんがな」
「あの像ですね」
「そういうことだよ」
もう像は見えなくなっていた、車が移動してだ。だが勝手はその像のこともはっきりと覚えた。そうして勤務を続けていたが。
ある夜彼は当直で事務所に泊まることになっていたが補給隊はこの日も忙しかった、何と緊急請求という火急の仕事が三つも来たのだ。
それで補給隊全体が大忙しだった、特に管制班は多忙で。
請求されている物品を探していた、それも海上自衛隊の全ての基地でだ。
「あの物品下総にありました」
「よし、すぐ送ってもらえ」
「あれは鹿屋にあるそうです」
「それもだ」
「最後のは木更津にありました」
「よし、それも送ってもらえ」
パソコンと睨めっこをしつつものを送って貰う手筈をしてだった。
そして書類も書く、それが終わってだった。
資材班の勝手達が輸送班と一緒にものを届ける、何とか全部終わってから勝手は坪川にこうしたことを言った。
「今日は大変でしたね」
「ああ、厚木はいつも忙しいけれどな」
「特別でしたね」
「緊急請求が三つとかな」
同時に来るとは、ということはというのだ。
「流石にそうそうないからな」
「そうですよね」
「だからな」
それでと言うのだった。
「今日は特別大変だったな」
「そうですね」
「ああ、けれどな」
「今日はこれで終わりですね」
「流石にもう請求とか来ないだろ」
坪川は仕事が終わったのを実感して述べた。
「それじゃあな」
「これ、ですね」
「俺達は帰るからな」
「私はこれで、ですね」
「休めよ、当直頼むな」
「わかりました」
勝手は坪川の言葉に応えた、そうしてだった。
基地の中に買い置きしてあったインスタントラーメンを夜食にして夜の十時になると資材班の事務所の端にあるソファーで寝た、シャワーは朝仕事に行く前に基地の外にある団地にある自分の部屋で浴びていたので浴びなかった。それでだった。
ソファーの上で毛布にくるまって寝ようとしたが。
ふと事務所の扉を叩く音がした、それで仕事かと思って扉を開いて出るとそこにだった。
あの銅像がいた、サングラスをしてパイプを咥えている。銅像は扉を開けた勝手に対して聞いてきてた。
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