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最終章 鼎、倒れる時

第十話 二六三年 剣閣の攻防

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「それで、坊ちゃん達が俺の力を借りたいと。そう言う事で良いんだよな?」

 剣閣の麓に呼ばれた胡烈は、ニヤニヤと笑いながら不景気な表情を浮かべる鍾会達に向かって言う。

「戦場こそが、君の能力をもっとも活かせる場所だろう? 用意してあげたんだ。感謝して欲しいくらいだよ」

 それでも鍾会は、憎まれ口を叩く事は出来た。

「聞くところによると、連弩って化物みたいな弩があるんだってな? どんなモノなんだ? 情報をくれよ」

 胡烈の態度はともかく、それでも猛将であり、一応はこの戦に勝つ事を本気で考えている事は分かる。

「衛瓘、胡烈に説明してやってくれないか? 例の謎理論でも良いから」

 鍾会から言われ、衛瓘は胡烈に連弩の事を説明する。

 句安の謎理論はともかく、連弩は魏の大楯だけでなく、それを構えた兵士ごと貫き、しかも連射してきた事は衛瓘が自分の目で見た脅威である。

「……そんな飛び道具、俺にどうしろってんだよ」

「猛将ともなれば、飛び道具如きは何とか出来るだろう?」

「無茶言うなよ」

 鍾会の言葉に、胡烈は眉を寄せる。

「やはり、兄の胡奮将軍にするべきだったか」

 挑発である事は分かるのだが、その鍾会の言葉に胡烈は反応してしまった。

「何? 俺では無理だと?」

「今、君がそう言っていたじゃないか。いや、無理強いするのは心苦しいね。今からでも優秀な胡奮将軍と変わってもらう事にしよう」

「はっ、上等じゃねぇか! やってやるよ!」

 と、完全に売り言葉を買ってしまった胡烈は、嫌でも剣閣攻略を余儀なくされてしまったのである。

「で、父上に何か妙案でも? まぁ、あるはずは無いんですけど念のために聞いてみました」

 息子の胡淵こえんがからかい気味に言う。

「お前には色々と言いたい事もあるが、ちょっと本腰入れて考えないといけないのだ」

 胡烈は頭を抱えて言う。

「連弩ですか? 陽安関には無かったですもんね」

「実物があれば考えようもあるんだが、しかしあの坊ちゃん達がああまで言うくらいだ。まるっきり嘘と言う事は考えにくい。もし弱点があるとすれば、やはり衛瓘の言った通り連射力だろう」

 連弩の強みである連射が出来ると言うのは、同時に矢の消費が激しいと言う弱点にもなる。

 そこは衛瓘の見立ても正しいと、胡烈も考えていた。

 衛瓘だけでなく鍾会も口を挟んできたが、剣閣には十分過ぎるほどの物資を集められ、十分に連弩の矢も備えてあるだろうとも言っていた。

 が、実戦経験も豊富な胡烈には分かる。

 いかに十分に備えがあると言われても、それが目減りしていく事の心理的圧迫は周りか考えている以上に強烈な不安になる。

 優位に立っている内は気付かないかもしれない。

 しかし、連弩があるから守れると言う余裕から、連弩が無ければ守れないと言う不安に変わった時、どれほど余裕があっても連弩の矢を減らしたくなくなるものだ。

 そこで胡烈が取った手は、衛瓘と同じく大楯で前線を固めると言う手だった。

 もちろん大楯だけでは防げない事も知らされているので、大楯をさらに密集させ、それだけでなく装備も重装備の歩兵部隊を指揮する事にした。

「それだけの重装備ではまともに動けないだろう」

 鍾会からはそう呆れられたが、それでも鍾会は兵の補充は行った。

 補充に充てられたのは、雍州の兵だった。

 これは鍾会の嫌がらせかとも思ったのだが、いざ率いてみると雍州兵は胡烈の想像以上に優秀な兵士だった。

 若い兵が多かったのだが、これは兄である胡奮がまだ雍州に赴任していた時に若年兵が大量に補充されたと聞いた事がある。

 今の雍州兵はその時に配備された若年兵が胡奮だけでなく、鄧艾や諸葛緒、司馬望によって訓練と実戦を繰り返し経験した精鋭に成長していた。

 魏の国軍の兵と比べても、身体能力だけ見ても比べ物にならないほど屈強な兵だった。

 剣閣の山道を重装歩兵と共に歩いている時、胡烈が考えていたのはこれからの戦いの事ではなかった。

 これほど優秀な兵は、そう簡単に育て作り上げる事は出来ない。

 それを鄧艾は取り上げられた。

 その上で蜀の攻略を行うと言う。

 兄である胡奮も賞賛した異彩の武将。

 出来る事なら、直接会って共に戦いたいものだ。

 しかし、剣閣の山道のある地点まで来ると胡烈は考えと同時に足を止める。

 乱れた足跡。

 この先は衛瓘が先に行った侵攻作戦で、連弩によって多大な被害を被った場所であり、この乱れた足跡は後列の撤退の時についたものだろう。

 実際に見た訳でも体験した訳でもないが、あの気位の高い鍾会が他人の口からだったとは言え自身の失敗を認めたくらいだから、連弩の威力に関してはその通りなのだろうと予想も出来る。

「大楯を前に構え、少しずつ前進だ。連弩に怯えるな」

 胡烈はそう指示したが、それは自分に言った事でもある。

 そして山道が途切れ、急に視界が開けたところで目にしたのは、衛瓘から聞いた話とは違っていた。

 そこには連弩の部隊が待ち構えていた訳ではなく、すでに数棟の矢倉が組み上げられていたのである。

「嘘だろ? こりゃ笑うしかねえな」

 矢倉から一斉に矢が射掛けられる。

「楯構え!」

 胡烈の言葉に、重装歩兵は素早く反応して楯を掲げて降り注ぐ矢を防ぐ。

 連弩の矢では無かった事もあって、重装歩兵の大楯は矢の雨を防ぐ事が出来た。

 とは言え、そのまま前進する事は出来なくなり、完全に足を止められる。

 ここまでは衛瓘の話の通り。

「第二波、来るぞ!」

 胡烈の言葉の通り、また衛瓘の話の通りに矢の雨が止むと左右から廖化と張翼の部隊が突撃してくる。

「ここが正念場だ! 防ぐぞ!」

 胡烈が声をかけると、重装歩兵はその装備の重さからは考えられないほど早く動く。

 隊は密集した状態だったが、矢に備えた大楯を左右に展開して両翼からの突撃に対処する。

 これは複雑怪奇な変幻自在の陣形である八陣図の訓練の賜物なのだが、胡烈が知らない情報でもあり、胡烈からすると雍州の兵士は一人一人が超人じみた常人離れした者達に見えた。

 それは率いる胡烈だけでなく、攻撃してきた廖化や張翼にも同じように脅威的に見えた。

 先の戦いと同じく、ほぼ完璧と言ってもいい形での奇襲であったにも関わらず、今度の敵はそれに対する対応が異常に早かったのだ。

 だが、そこからの蜀軍の動きは早かった。

 胡烈の率いる重装歩兵を崩すのが困難と見た蜀軍の両翼は、敢えて重装歩兵を無視して回り込み、二列目以降の主力部隊に狙いを定めて重装歩兵との分断を狙ってきたのである。

「父上! 後列との分断の恐れがあります!」

「慌てる事も焦る事もない。この好機を逃すほど、坊ちゃん達も腑抜けた連中じゃねえはずだ」

 胡烈は堅守の陣を崩す事はせずに、蜀軍の両翼を後列に流す。

 後列を指揮するのは鍾会と田続であり、あの二人がこのまま胡烈に手柄を立てさせたままにしておくとは思えなかったと言う事もある。

 一見すると胡烈と鍾会達が分断される危機にも見えるが、手柄を立てようとする後列からすれば、自分たちの攻撃範囲に敵が飛び込んできた様にも見える事だろう。

 いかに重装備であると言われても前から矢を浴びせられ、後ろから蜀の精鋭に攻められては苦戦させられるところだが、少なくとも今この時に限って言えば蜀軍の攻勢は悪手である。

 胡烈はその場に留まるのではなく、むしろ少し後退して後方に回り込んだ蜀軍に対し逆に挟撃を匂わせた。

 実際に挟撃するには、雍州の兵士がどれほど超人的な身体能力を持っていたとしても機動力不足なのだが、ここで重要な事は蜀軍に挟撃されると思わせる事である。

 いかに連弩と言う兵器があるにせよ、蜀軍の方が数で劣る事に変わりはない。

 さらに都から援軍が来ない限り、現状では兵の補充も見込めない。

 そう、蜀軍の優位も絶対とは言えないのである。

 そして、後列を指揮する鍾会は、胡烈の期待通りの動きを見せた。

 分断を図ろうとする蜀軍の迎撃に、後列部隊を動かしたのである。

 それに対する蜀軍の動きも早かった。

 無理に分断に固執しないどころか、まともに戦おうともせずにそのまま走り抜けて逃げようとしたのだった。

 今なら前に突出している重装歩兵部隊をさらに前進させて、蜀軍の片方の部隊の頭を押さえる事が出来るかもしれない。

「父上! 今なら蜀軍を抑えられます!」

 息子の胡淵もそう提案してきたが、胡烈は待機を命じた。

「父上! むざむざ手柄を渡すのですか?」

「蜀の動きが妙だ。確かに引き時かもしれないが、余りにも早い。何か罠の匂いがする」

 胡烈は逸る胡淵や、手柄を焦る一部の兵をなだめながら言う。

 はっきりと策や罠を看破した訳ではないのだが、戦場で培ってきた勘と言うのは侮れないものがある。

 一方でここを勝機と見た田続は、蜀軍の追撃にかかる。

 田続は名門の生まれでありながらこれまでに目立った武勲などは無く、いつの間にか中堅の地位となっていた。

 その能力に期待されていたにも関わらず、気付けば下賤の生まれである鄧艾や石苞らの方が出世していたのである。

 家柄の差は天と地ほどの差であり、本来であれば鄧艾などは田続の元で働く事すら叶わないはずだった。

 ところが今では、鄧艾は田続に命令出来る身分である。

 何か明確な武勲を立てなければ、この立場が逆転する事はない。

 その焦りから、田続は蜀軍の追撃に踏み切ったと言えた。

 が、それは胡烈の見立て通りに罠だった。

 妙に迂回する様に逃走する蜀軍を、最短距離で追い詰めようとした田続の部隊だったが、そこには落とし穴の罠があった。

 先に連弩の脅威を見せつけ、今回は目立つ矢倉を組んで備えは万全である事を見せる。

 遠距離戦にて勝目が無いと見せて接近戦を挑ませた先に、必殺の落とし穴の罠。

 そこに嵌ったが最期、矢倉からの矢の雨によって全滅させられる事になる。

「……姜維、恐ろしい敵じゃないか」

 ここまで備えられては、この一戦にて勝敗を決める事など出来るはずもない。

 胡烈はそう悟って、重装歩兵を少しずつ前進させる。

 それは戦いの為と言うより、田続の部隊を全滅から救う為と言った方が正しい。

 実際のところ、胡烈の重装歩兵隊はほぼ無傷とも言えるのだが、この部隊はあくまでも楯の役割であり、剣や矛の役割を担うはずであった後列の鍾会や田続の部隊が機能しないのであれば戦えるはずもない。

 ここで退いたところで、その責任も胡烈ではなく深追いして罠に嵌った田続にあるのだから、その責任を取らせる為にも田続を救出するのは悪くないと言う計算もあった。

 一方の蜀軍も、魏の一軍に多大な損害を与える事に成功しているが、それ以上の欲を見せて被害を生む様な真似はしない。

 無傷の重装歩兵が味方を救出した後に撤退するのであれば、その逃げるのに任せる事にしたらしい。

 いずれにしても、剣閣での戦いは圧倒的に蜀軍有利であり、今の魏軍にはそれに対する有効な手立ては見つからないでいた。





「さて、冬が来る前に冬備えもしておきましょうか」

 魏軍を後退させた姜維は、蜀軍の兵に伝える。

「冬備え? いくらなんでも早すぎませんか?」

 張翼が不思議そうに姜維に尋ねる。

「そう簡単に山から降りられない以上、寒さを凌ぐ為にも早いうちから準備しておいた方が良いでしょう」

「大将軍、今は余裕かもしれませんが、司馬昭の四十万の大軍が長安に入ったとの報告も入っています。そう呑気には構えていられないのでは?」

 少し焦り気味に言うのは董厥だったが、姜維は安心させる様に首を振る。

「司馬昭が動くのは長安までで、この先に兵を進める事はありません。あの四十万の兵は飾りです」

「……四十万の兵が、飾り?」

 董厥は信じられないと言った表情である。

「司馬昭の率いる主力の四十万と言うのは、今回の侵攻作戦が司馬昭主体のものであり、成功した場合には司馬昭が蜀を滅ぼしたと喧伝して魏の帝位簒奪を狙っているのでしょう。ですが、実際にこの四十万の兵をこの戦に投入した場合呉軍が攻め込んできた時に魏は窮地に陥ります。長安までであれば淮南からの急報に対応出来るでしょうが、雍州にまで入ってしまっては不測の事態に対応出来なくなる恐れがあります。一年かそこら今の魏軍をこれ以上進ませ無ければ、魏は侵攻失敗と見て撤退を始めるでしょう。なので我々はこの剣閣を本腰入れて守らなければなりません。とは言え、それも八割方済んでいます。あとは我々が冬の厳しさを越える事が出来れば、魏軍を撤退させる事が出来ますよ」

 姜維は蜀の将兵を安心させる様に説明する。

 そして今後魏軍は今ある山道だけでなく、山を切り開いてでも別の道を作り、多方面から攻撃してくる事を考えていると兵に説明し、山の至るところに伏兵を配置し、魏軍に山に入る事すら忌避させる様に指示した。

 ほとんど裸山であった剣閣だが、今では並の城や要塞を遥かに凌駕する堅城と化していたのだった。
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