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1日ぶりの騎士寮4

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「…疲れた。」


あの後、私の部屋からケイトお兄ちゃんたちに服を持ってきてもらって馬車の中で着替えた。
クレアお姉ちゃんが入ったらバレちゃうから仕方がないとはいえ…男性に自分の服を取りに行かせると言うのは少し恥ずかしいという乙女心がある。
…うん、私はただの幼女。



「ミコ様、大丈夫ですか?」


げっそりとした私をみてクレアお姉ちゃんが心配そうに話しかけてくる。


「なんとか…生きてるよ。」



「大丈夫じゃなさそうな顔色っすよ???」


おかしいな…久々の家(騎士寮)のはずなのになんでこんなに疲れてるんだろう。



「…にゃー」



ハルが私の足元ですりすりと擦り寄ってくる。
…いつものやんちゃはなりをひそめてこう言う時だけちゃんと慰めてくれるんだようちの子は!かわいいなぁほんと。



「中に入ろう…そして自分の部屋に篭りたい…。」



「まあ今日はなかなかな量の騎士が騎士寮に残っているけどな。」



ずいっと後ろから来たのはリオお兄ちゃん。
後ろで尻尾がふわふわしている。



「リオお兄ちゃんだぁ…。」



「おおぉ…どうしたミコ。」



若干目が虚ろで挙動不審な私をみてリオお兄ちゃんは若干引いている。



「ちょっとメンタルブレイクされていて…と言うかこれ騎士に合わせず休ませた方が良さそうですね。」



クレアお姉ちゃんが私の頭を撫でながらそう言った。
クレアお姉ちゃんが女神に見えてきた。



「…それだいぶ難しくないっすか?
騎士全員ミコちゃん不足でミコちゃんを見つけたらゾンビみたいに襲いかかってくるかもっすよ?」


私騎士さんたちとは軽く話したくらいの関係しかないのになんでそうなってるの?
ちょっと怖い域に達してるよ?



「私がミコ様を部屋まで運ぶのでお三方は騎士たちを押さえといてください。
大丈夫です。3人とも騎士なんですからきっとできますよ。」



「相手も同じ騎士なんですよクレア?」


「なんなら3対多数なんで数の暴力的に負けるっすね。」


「なんか仕事帰りに話しかけた俺が巻き込まれてないか?」



お兄ちゃん達の言葉を全部無視してクレアお姉ちゃん笑顔で告げる。


「では行きましょう!」



「せめて話を聞…!」



ケイトお兄ちゃんの言葉を最後まで聞かず、クレアお姉ちゃんは私を抱えて走り出した。
ねえ、一応クレアお姉ちゃんってケイトお兄ちゃんの妹だよね?
それでいいの?


「私の、…私の料理はちょっとクセが強いだけなんですから…!
決して下手というわけではなく、ただマニアックな料理になるだけなんですからね兄様っ…!」


…さっきの言葉、地味に効いてたんだ。
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