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王城連行

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「…またきちゃったな。」


私は今、クレアお姉ちゃんと一緒に王城の前に立っている。
先日の一件で呼び出されてしまったのだ。


…なんでこんなこと知っちゃったんだよ私!
タイミングが悪すぎるでしょ?!



「気が重いですか?」


クレアお姉ちゃんが失笑しながら言う。



「だいぶ、いやかなり重い…。」


ウィリエルお姉ちゃんと面談の時間だよ…うぅ…。



今日はハルは置いてきた。
前回のようにまた逃げるかもしれないから。
…少し心優ちゃんとも会いたかったけれどやむなしだね。
ハルがまた心優ちゃんのところに連れて行ってくれるとは限らないし。


王城の中に入り少し廊下を歩いた頃。


「…!直人お兄ちゃん。」


ついこの間会ったばっかりだからそこまで久しぶりじゃない再会だ。


「ミコだぁ、意外と早い再会だったねぇ。」


むぎゅっと再会の抱擁…なんか色んな人にハグされると慣れてきたな。


「今日はどうしたの?」


直人お兄ちゃんにそんなことを聞かれる。


…やばいな、どう答えよう。



「えっと…ちょっとね。」



横のクレアお姉ちゃんは少し考え込んだ後、言った。


「直人様も着いてきますか?
直人様になら聞かれても問題ない話ですし。」



「?そうなの?」


「そうじゃな。
暇なら着いてくるといい。」


後ろから声が聞こえて振り返ると、そこにはウィリエルお姉ちゃんがいた…いやなんで移動してるの!?
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