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城へ行く決意

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「まあ、ほんとに大丈夫だと思いますよ。」

コントしていたクレアお姉ちゃんがそう言った。


「あの方は性格にはこう…多少、いやかなり癖はありますが、歴史的には賢王と言われるお方ですからね。
多少抱きついたりとかはしてくるかもしれませんが、ミコ様に危害を加えたり、損になるようなことをする事はないとはお約束できますよ。」


まあ、前にクレアお姉ちゃんから女王様のお話を聞いた時、悪い人ではなさそうだったからね。
…ちょっと変人みたいだけど。


「うん、そうだよね。
…王城、行ってみようかなぁ。」


「ええ、もちろん私もお供させていただきます。
…私なら女王陛下の暴走の防波堤になることくらいはできますから…いつ流されるか分からない防波堤ですけど。」


こくりと頷くクレアお姉ちゃん。
…最後の一言がちょっと怖いんですが?


「僕も行くっす…と言いたいところなんですが流石に行けないっすねぇ。」


ハインお兄ちゃんは私の護衛騎士じゃなくてただの騎士だからね。
流石に登城命令がないと城には一緒に行けない。

多分一緒に行けるのはクレアお姉ちゃんくらいだろう。

「ハインお兄ちゃん、騎士のお仕事頑張ってね?」

1ヶ月もすると幼女の体に慣れてきた。
おかげでぶりっ子ポーズもお手のものだ。
きっと女子高生やってた頃の私が見たら羞恥心で卒倒するだろう、精神年齢が気持ち低くなってるからできることだ。


「…やっぱ僕も一緒に行…」


「ハイン様~?」


一緒に行くと言いかけたハインお兄ちゃんに笑顔で圧力をかけるクレアお姉ちゃん。強い。

「まあ、そうっすよねぇ~…ミコちゃんがんばってくださいっす!」


「うん、がんばるね!」


こうして王城に行くことが決定した…今日じゃないけど。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Q、なんで防波堤なんて言葉があるの?

A、この世界は定期的に勇者が送り込まれるのでその影響です。
というかこの世界の多くの人が『防波堤になる』という言葉の意味は分かっても『防波堤』そのものの言葉の意味が分かってないです。
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