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旅立ち
ろくでもない親を持つと、子どもは苦労するものです
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どうやらアリーシャは、リヒトと違って心底恐怖を感じていたようだ。声だけでなく、リヒトの袖を掴む指も細かく震えている。そこで、ぽんとリヒトの脳裏に蘇ったのは、いつか出会った魔術師チームの記憶。
強大なキメラタイプの蟲を相手に劣勢となった彼らは、負傷した仲間を囮にして逃げ出してきたのだ。偶然通りかかったジルバは、彼らの代表を殴り飛ばしたあと、そのキメラタイプを瞬殺した。そして、防御シールドの中で泣きながら震えていた囮の女性魔術師を回収すると、彼女を見捨てた者たちに大変イイ笑顔で言ったのだ。
――怯える女の子を放置するような野郎は、男じゃねえ。男じゃねえってことは、股間によけいなモンをぶら下げておく必要はねえってことだよな?
そうして、真顔で愛用のナイフを取り出したジルバは、リヒトが『おれは、男のブツを切ったナイフを研ぐのはイヤだぞ』という苦言を呈さなければ、間違いなく男たちの去勢を実行していただろう。……去勢は、いやだ。
師匠の叱責を想像して背筋を冷やしたリヒトは、少し迷ってからアリーシャの肩をぽんぽんと叩いた。
「アンタのお陰で、助かった。ありがとう」
「……それは、こっちのセリフだねえ」
ひとつ深呼吸をしたアリーシャが、ゆるりと顔を上げる。
「あのキメラタイプがいずれ街に出ていたら、きっと大変な被害が出ていた。個人的にも、一応、地方監査官代理としても、お礼を言うよ。本当に、ありがとう」
そう言って、彼女はリヒトの袖を離した。
「今は、蟲の討伐は領主たちの個別の判断に任せて行われているけれど、近いうちに中央が情報を統括して組織的にはじめることになると思う。ここ数年、本当に蟲の出没件数が増えていてね。さすがに、看過できなくなってきているみたいだ」
むう、とリヒトは首を傾げる。
「そうなると、フリーのおれたちは、メシを食いはぐれることになるわけか?」
蟲の討伐に中央からエリートの魔術師たちが地方に派遣されてくるなら、今までそれで食っていた自分たちは商売上がったりになるだろう。困ったな、と思っていると、軽く目を瞠ったアリーシャが小さく吹き出す。
「きみ、中央の連中に夢を見すぎだよ。そりゃあ、ご立派な実力と肩書きをお持ちのエリート魔術師さまが、帝都には大勢いらっしゃるみたいだけどさ。実戦経験の乏しい連中に、いきなり蟲討伐の前線に立て、なんて言っても、極大魔法で蟲ごと街を吹っ飛ばしかねないからね」
「やめてくれ、怖すぎる」
思わず真顔で言うと、少女は笑って応じる。
「だから、実戦経験豊かなきみたちが、お役御免になるなんてことはないよ。報酬の出所が、地元の領主になるか、中央からになるか、ってだけのことだと思う」
そうか、とうなずきつつ、リヒトはここ数年の記憶を掘り起こす。たしかに、ジルバの元で過ごしはじめたばかりの頃に比べ、出没する蟲の数はかなり増えている。そのお陰で、仕事が増えたジルバはちょっとした小金持ちになり、愉快な魔導具の開発に投じる資金も増加したのだ。
今までに彼が開発したアレコレが巻き起こした騒動を思い出し、若干アンニュイな気分になったリヒトは、ため息をついて立ち上がる。それにつられたように、アリーシャも立ち上がった。
「情報提供、感謝する。だが、こんな話をおれにして、大丈夫だったのか?」
少なくとも、ジルバは蟲討伐に関する中央の動きを、いまだに把握していないのだ。彼は、決して情報に遅いほうではない。ということは、アリーシャが今口にしたことは、中央から地方に下ろされていない未確定事項であるはずだ。
そんな情報を、たかが見習い魔術師であるリヒトに漏らして、彼女になんらかのペナルティーがあったりしないのだろうか。アリーシャは、軽く肩を竦めて言う。
「わたしも、この仕事を押しつけられたときに、偶然聞いちゃっただけだから。ホラ、お偉いさん方の中には、捨て駒には耳も目も心もないと思っている輩がいるからね。他人事ながら、情報管理が甘すぎるんじゃないかと思うよ」
「……あのな。おれが聞いていいことなのかわからんが、その捨て駒ってのはどういう意味だ。アンタの腕は、もうわかってる。キメラタイプの蟲とあれだけやれるアンタを捨て駒にするなんて、もったいないにもほどがないか?」
素朴な疑問に、アリーシャが瞬きをして小首を傾げる。
「それって、わたしに興味が湧いたってことかな? 友達になってくれる?」
「なんでそうなる。おれはただ、中央のやつらがおかしなことをしているのが、不思議だっただけだ」
ええー、と残念そうに声を上げ、少女はぷうと頬を膨らませた。
「いいじゃないか、友達になろうよ。さっきも言ったけど、ちゃんと話ができる同い年の子と会えて、すごく嬉しいんだ。……うん。この機会を逃したら、わたしは一生友達ができない気がする!」
何やら両手の拳を握りしめて力説する彼女に、リヒトは理解できないものを見る目を向ける。
「別に、友達なんていなくても困らんだろう」
「おお! ということは、きみにも友達がいないんだね! お揃いじゃないか! これはもう、わたしたちはお互いがはじめての友達になるべくして出会ったとしか思えないよ!」
ぶんぶんと両手を振る彼女は、立派な肺活量の持ち主であるようだ。若干感心しつつ、リヒトは応じる。
「おれは、友達がいなくても困っていない。だから、アンタと友達になる必要もない」
「必要じゃなくても、楽しいかもしれないじゃないか。人生、何事も経験だよ!」
楽しい、とリヒトは呟いた。
「……楽しい、って、どんな感じだ? 楽しいと、何かいいことがあるのか?」
ジルバと一緒にいると、しょっちゅう驚かされるし、厳しい魔術の修行は辛いこともある。けれど、いつだって安心するし、彼の姿が見えるとほっとする。
けれど、そういった庇護者に対する依存は、『楽しい』とは違う気がした。幼い頃――父親が生きていた頃には、『楽しい』を経験したことがあったように思う。けれど、あまりに遠い昔のことで、どんな感覚がそうだったのか、いまいち判断が難しい。
困惑したリヒトだったが、なぜだか大きく見開かれたアリーシャの瞳に映る顔は、相変わらずの無表情だ。
そういえばジルバにも、よく頬をぐにぐにと引っ張られながら『表情筋の使い方は、できるだけ早く思いだそうなー。おまえのツラは、無表情で黙っていると、無駄に相手を威圧するあるからなー』と言われていた。自分ではよくわからないけれど、リヒトの顔は見る者にあまり好意的に受け止められるものではないようだ。別に悲しくはないが、少し損をした気分になる。
そんなリヒトの顔をまじまじと見たアリーシャは、ぶわっと瞳を潤ませた。
「きみ……。いったいどんな育ち方をしたら、そんなことになるんだい?」
「十歳のときに父親が死んで、その半年後に愛人を引っ張り込んだ母親に殺されかけた。師匠に拾われてからは、家事全般と魔術師の修行と、研究バカで寝食を忘れがちな師匠の世話をしているな」
尋ねられたことに端的に答えると、アリーシャがすんっと真顔になる。それから、何度か視線をさまよわせてからぼそぼそと言う。
「きみの事情だけ聞くのは、フェアじゃなかったね。……わたしは、お偉いさんの隠し子ってやつだよ。去年、母が病気で亡くなってね。それ以来、何か面倒ごとがあれば、お手軽に使える駒としてあちこちに行かされているんだ」
「それにしちゃあ、随分蟲殺しに慣れていないか?」
少なくとも、彼女の狙撃の腕前や戦闘時の身のこなし、それに状況判断の速さは、決して一年やそこらで身につくようなものではない。リヒトの疑問に、アリーシャはあっさりと答える。
「わたしは、お偉いさんから認知されているわけではないから。子どもの頃から、病弱だった母の代わりに自警団で働いていたんだ。田舎では、子どもでも蟲と戦えるレベルの魔力持ちであれば、いくらでも働かせてもらえるからね」
「……こう言っちゃなんだが、アンタの生物学上の父親はクソだな」
認知もしていない隠し子を、ろくに援助もしていなかった愛人が亡くなるなり、都合のいい捨て駒として扱うなど、人でなしにもほどがある。
しかし、アリーシャは笑って言った。
「そうでもないさ。旧式とはいえ、ちゃんとした魔導武器もよこしてくれたしね。少なくとも、田舎の自警団でろくな魔導武器もないまま蟲と戦っていたときよりは、よっぽど生存確率が上がった気がするよ」
随分と甘い判断基準だが、当事者である彼女がよしとしているなら、部外者のリヒトが口出しすることではない。それでも、なんだか胃の辺りがもやもやするなと思っていると、アリーシャがぽんぽんと腕を叩いてくる。
「きみは、優しいな。……うん。どうやら、ちょっと性急過ぎたみたいだ。わたしはきみと友達になりたいけれど、きみがそう思わないのであれば、無理にとは言わないよ。でも、わたしがきみと仲よくなりたいと思っているのは本当だ。それだけは、覚えておいてくれると嬉しいな」
「……わかった。覚えておく」
強大なキメラタイプの蟲を相手に劣勢となった彼らは、負傷した仲間を囮にして逃げ出してきたのだ。偶然通りかかったジルバは、彼らの代表を殴り飛ばしたあと、そのキメラタイプを瞬殺した。そして、防御シールドの中で泣きながら震えていた囮の女性魔術師を回収すると、彼女を見捨てた者たちに大変イイ笑顔で言ったのだ。
――怯える女の子を放置するような野郎は、男じゃねえ。男じゃねえってことは、股間によけいなモンをぶら下げておく必要はねえってことだよな?
そうして、真顔で愛用のナイフを取り出したジルバは、リヒトが『おれは、男のブツを切ったナイフを研ぐのはイヤだぞ』という苦言を呈さなければ、間違いなく男たちの去勢を実行していただろう。……去勢は、いやだ。
師匠の叱責を想像して背筋を冷やしたリヒトは、少し迷ってからアリーシャの肩をぽんぽんと叩いた。
「アンタのお陰で、助かった。ありがとう」
「……それは、こっちのセリフだねえ」
ひとつ深呼吸をしたアリーシャが、ゆるりと顔を上げる。
「あのキメラタイプがいずれ街に出ていたら、きっと大変な被害が出ていた。個人的にも、一応、地方監査官代理としても、お礼を言うよ。本当に、ありがとう」
そう言って、彼女はリヒトの袖を離した。
「今は、蟲の討伐は領主たちの個別の判断に任せて行われているけれど、近いうちに中央が情報を統括して組織的にはじめることになると思う。ここ数年、本当に蟲の出没件数が増えていてね。さすがに、看過できなくなってきているみたいだ」
むう、とリヒトは首を傾げる。
「そうなると、フリーのおれたちは、メシを食いはぐれることになるわけか?」
蟲の討伐に中央からエリートの魔術師たちが地方に派遣されてくるなら、今までそれで食っていた自分たちは商売上がったりになるだろう。困ったな、と思っていると、軽く目を瞠ったアリーシャが小さく吹き出す。
「きみ、中央の連中に夢を見すぎだよ。そりゃあ、ご立派な実力と肩書きをお持ちのエリート魔術師さまが、帝都には大勢いらっしゃるみたいだけどさ。実戦経験の乏しい連中に、いきなり蟲討伐の前線に立て、なんて言っても、極大魔法で蟲ごと街を吹っ飛ばしかねないからね」
「やめてくれ、怖すぎる」
思わず真顔で言うと、少女は笑って応じる。
「だから、実戦経験豊かなきみたちが、お役御免になるなんてことはないよ。報酬の出所が、地元の領主になるか、中央からになるか、ってだけのことだと思う」
そうか、とうなずきつつ、リヒトはここ数年の記憶を掘り起こす。たしかに、ジルバの元で過ごしはじめたばかりの頃に比べ、出没する蟲の数はかなり増えている。そのお陰で、仕事が増えたジルバはちょっとした小金持ちになり、愉快な魔導具の開発に投じる資金も増加したのだ。
今までに彼が開発したアレコレが巻き起こした騒動を思い出し、若干アンニュイな気分になったリヒトは、ため息をついて立ち上がる。それにつられたように、アリーシャも立ち上がった。
「情報提供、感謝する。だが、こんな話をおれにして、大丈夫だったのか?」
少なくとも、ジルバは蟲討伐に関する中央の動きを、いまだに把握していないのだ。彼は、決して情報に遅いほうではない。ということは、アリーシャが今口にしたことは、中央から地方に下ろされていない未確定事項であるはずだ。
そんな情報を、たかが見習い魔術師であるリヒトに漏らして、彼女になんらかのペナルティーがあったりしないのだろうか。アリーシャは、軽く肩を竦めて言う。
「わたしも、この仕事を押しつけられたときに、偶然聞いちゃっただけだから。ホラ、お偉いさん方の中には、捨て駒には耳も目も心もないと思っている輩がいるからね。他人事ながら、情報管理が甘すぎるんじゃないかと思うよ」
「……あのな。おれが聞いていいことなのかわからんが、その捨て駒ってのはどういう意味だ。アンタの腕は、もうわかってる。キメラタイプの蟲とあれだけやれるアンタを捨て駒にするなんて、もったいないにもほどがないか?」
素朴な疑問に、アリーシャが瞬きをして小首を傾げる。
「それって、わたしに興味が湧いたってことかな? 友達になってくれる?」
「なんでそうなる。おれはただ、中央のやつらがおかしなことをしているのが、不思議だっただけだ」
ええー、と残念そうに声を上げ、少女はぷうと頬を膨らませた。
「いいじゃないか、友達になろうよ。さっきも言ったけど、ちゃんと話ができる同い年の子と会えて、すごく嬉しいんだ。……うん。この機会を逃したら、わたしは一生友達ができない気がする!」
何やら両手の拳を握りしめて力説する彼女に、リヒトは理解できないものを見る目を向ける。
「別に、友達なんていなくても困らんだろう」
「おお! ということは、きみにも友達がいないんだね! お揃いじゃないか! これはもう、わたしたちはお互いがはじめての友達になるべくして出会ったとしか思えないよ!」
ぶんぶんと両手を振る彼女は、立派な肺活量の持ち主であるようだ。若干感心しつつ、リヒトは応じる。
「おれは、友達がいなくても困っていない。だから、アンタと友達になる必要もない」
「必要じゃなくても、楽しいかもしれないじゃないか。人生、何事も経験だよ!」
楽しい、とリヒトは呟いた。
「……楽しい、って、どんな感じだ? 楽しいと、何かいいことがあるのか?」
ジルバと一緒にいると、しょっちゅう驚かされるし、厳しい魔術の修行は辛いこともある。けれど、いつだって安心するし、彼の姿が見えるとほっとする。
けれど、そういった庇護者に対する依存は、『楽しい』とは違う気がした。幼い頃――父親が生きていた頃には、『楽しい』を経験したことがあったように思う。けれど、あまりに遠い昔のことで、どんな感覚がそうだったのか、いまいち判断が難しい。
困惑したリヒトだったが、なぜだか大きく見開かれたアリーシャの瞳に映る顔は、相変わらずの無表情だ。
そういえばジルバにも、よく頬をぐにぐにと引っ張られながら『表情筋の使い方は、できるだけ早く思いだそうなー。おまえのツラは、無表情で黙っていると、無駄に相手を威圧するあるからなー』と言われていた。自分ではよくわからないけれど、リヒトの顔は見る者にあまり好意的に受け止められるものではないようだ。別に悲しくはないが、少し損をした気分になる。
そんなリヒトの顔をまじまじと見たアリーシャは、ぶわっと瞳を潤ませた。
「きみ……。いったいどんな育ち方をしたら、そんなことになるんだい?」
「十歳のときに父親が死んで、その半年後に愛人を引っ張り込んだ母親に殺されかけた。師匠に拾われてからは、家事全般と魔術師の修行と、研究バカで寝食を忘れがちな師匠の世話をしているな」
尋ねられたことに端的に答えると、アリーシャがすんっと真顔になる。それから、何度か視線をさまよわせてからぼそぼそと言う。
「きみの事情だけ聞くのは、フェアじゃなかったね。……わたしは、お偉いさんの隠し子ってやつだよ。去年、母が病気で亡くなってね。それ以来、何か面倒ごとがあれば、お手軽に使える駒としてあちこちに行かされているんだ」
「それにしちゃあ、随分蟲殺しに慣れていないか?」
少なくとも、彼女の狙撃の腕前や戦闘時の身のこなし、それに状況判断の速さは、決して一年やそこらで身につくようなものではない。リヒトの疑問に、アリーシャはあっさりと答える。
「わたしは、お偉いさんから認知されているわけではないから。子どもの頃から、病弱だった母の代わりに自警団で働いていたんだ。田舎では、子どもでも蟲と戦えるレベルの魔力持ちであれば、いくらでも働かせてもらえるからね」
「……こう言っちゃなんだが、アンタの生物学上の父親はクソだな」
認知もしていない隠し子を、ろくに援助もしていなかった愛人が亡くなるなり、都合のいい捨て駒として扱うなど、人でなしにもほどがある。
しかし、アリーシャは笑って言った。
「そうでもないさ。旧式とはいえ、ちゃんとした魔導武器もよこしてくれたしね。少なくとも、田舎の自警団でろくな魔導武器もないまま蟲と戦っていたときよりは、よっぽど生存確率が上がった気がするよ」
随分と甘い判断基準だが、当事者である彼女がよしとしているなら、部外者のリヒトが口出しすることではない。それでも、なんだか胃の辺りがもやもやするなと思っていると、アリーシャがぽんぽんと腕を叩いてくる。
「きみは、優しいな。……うん。どうやら、ちょっと性急過ぎたみたいだ。わたしはきみと友達になりたいけれど、きみがそう思わないのであれば、無理にとは言わないよ。でも、わたしがきみと仲よくなりたいと思っているのは本当だ。それだけは、覚えておいてくれると嬉しいな」
「……わかった。覚えておく」
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