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親衛隊隊長と風紀委員長
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園宮のサラサラの髪を撫で回しながらこの後どう動くか考えていた。
正直、夢咲永遠の扱いにはかなり困っている。
僕達は会長との取決めがあるから夢咲には強く出られない。
それを分かっているからなのか会長は夢咲にベッタリだ……頭が痛い。
既に転校初日にやらかしてくれたしね、あの会長は。
『へぇ。お前、おもしれぇな……俺のモノにしてやるよ』
食堂という、一番人が集まる場所で夢咲にキスをしたのだ。
いや本当にね、親衛対象とか忘れてぶん殴りたくなったよね。
恋人同士ならいいんだよ?
会長が僕達に報告した上で、全校生徒にきちんと公言して、会長が責任を持ってその子を護るっていうのなら、何の問題もないんだよ?
けれど夢咲へのそれは全く違う。
本気か気まぐれか分からないが、手順をすっ飛ばした衝動的な行動は迷惑以外のなにものでもない。
あの後、取り乱した隊員達を宥めるのがどれだけ大変だったか。
あれ?やっぱり殴って良くない?
あの騒動から1ヶ月以上経つが、未だに会長から僕達へ何の報告もない。
このままだと月1のお茶会もすっぽかされそうだ。
僕みたいに会長への気持ちが尊敬や敬愛ならまだいいが、このままだと恋心を抱いている隊員がいつ嫉妬心から暴走するか分からない。
会長へ言動を控えるか、きちんと公言し隊員達を説得するなりしてくれるよう進言したくても、あっちが僕を避けるから事態が悪化するばかりだ。
会長が駄目なら夢咲に話を聞いて貰おうとしたが、必ず生徒会役員の誰かが一緒にいて邪魔されるし、肝心の夢咲が何と言うか……人の話を全く聞かない子だったんだよね。
『何で友達と話すのにあんた等の許可が必要なんだよ!!
どいつもこいつも、俺は生徒会の皆様には相応しくない、近付くなってそればっかり』
近付くなとは一言も言ってない。
生徒会役員と話すなら、彼等を慕う人間の事を考えて行動しろと言いたかっただけだ。
周りの目を考えなくてはならないのは確かに窮屈だろうけれど、人一倍人目を惹く人間として産まれたからには一生ついて回る事だ。
そんな人間と関わりたいなら、彼にだってその言動には責任を持って貰わなければ困る。
それなのに、口を開けば
『俺は悪くない』
『お前達の言う事なんか聞かない』
『容姿だけで俺を見下すな』
これの繰返しだ。
会長と二人纏めてぶん殴っていいかな?
正直、夢咲永遠の扱いにはかなり困っている。
僕達は会長との取決めがあるから夢咲には強く出られない。
それを分かっているからなのか会長は夢咲にベッタリだ……頭が痛い。
既に転校初日にやらかしてくれたしね、あの会長は。
『へぇ。お前、おもしれぇな……俺のモノにしてやるよ』
食堂という、一番人が集まる場所で夢咲にキスをしたのだ。
いや本当にね、親衛対象とか忘れてぶん殴りたくなったよね。
恋人同士ならいいんだよ?
会長が僕達に報告した上で、全校生徒にきちんと公言して、会長が責任を持ってその子を護るっていうのなら、何の問題もないんだよ?
けれど夢咲へのそれは全く違う。
本気か気まぐれか分からないが、手順をすっ飛ばした衝動的な行動は迷惑以外のなにものでもない。
あの後、取り乱した隊員達を宥めるのがどれだけ大変だったか。
あれ?やっぱり殴って良くない?
あの騒動から1ヶ月以上経つが、未だに会長から僕達へ何の報告もない。
このままだと月1のお茶会もすっぽかされそうだ。
僕みたいに会長への気持ちが尊敬や敬愛ならまだいいが、このままだと恋心を抱いている隊員がいつ嫉妬心から暴走するか分からない。
会長へ言動を控えるか、きちんと公言し隊員達を説得するなりしてくれるよう進言したくても、あっちが僕を避けるから事態が悪化するばかりだ。
会長が駄目なら夢咲に話を聞いて貰おうとしたが、必ず生徒会役員の誰かが一緒にいて邪魔されるし、肝心の夢咲が何と言うか……人の話を全く聞かない子だったんだよね。
『何で友達と話すのにあんた等の許可が必要なんだよ!!
どいつもこいつも、俺は生徒会の皆様には相応しくない、近付くなってそればっかり』
近付くなとは一言も言ってない。
生徒会役員と話すなら、彼等を慕う人間の事を考えて行動しろと言いたかっただけだ。
周りの目を考えなくてはならないのは確かに窮屈だろうけれど、人一倍人目を惹く人間として産まれたからには一生ついて回る事だ。
そんな人間と関わりたいなら、彼にだってその言動には責任を持って貰わなければ困る。
それなのに、口を開けば
『俺は悪くない』
『お前達の言う事なんか聞かない』
『容姿だけで俺を見下すな』
これの繰返しだ。
会長と二人纏めてぶん殴っていいかな?
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