そして俺は召喚士に

５５話 現地の風④

　翌日の放課後。
　今回はちょっと目的があり、まだ学校内にいる。


　発端は昨日の夜の事だった。
　これからしばらくハルルが忙しく自分が暇になるというのなら、その時間で何かできないか、と。
　そう至った時に、ふと思う。
　前に配られた部活紹介のプリント、どこに置いたっけ、と。

　どうにか発掘し、改めて目を通す。
　これまで部活は時間拘束を気にして、手を出すつもりはなかった。
　けどこの間ショウヤに聞いたテニス部のように、緩い所に入部だけして気が向いた時だけでもとか、できればいいな、と。
　で、一通り見終わった後に気付く。欄外のまだ部活とはなってない予備軍「同好会」の枠。

　そこで目についた一行。
　「オカルト研究同好会」、あまりにも異彩。
　活動日は週１だが、都合よく翌日である今日だった。


　音楽室や美術室と同じ階、端の共用部屋が活動場所に割り当てられてるとの事。
　ドアの窓から中の様子は簡単に伺える。素通りしながらくらいの気持ちで向かっていた。

　けど、その部屋の前でつい足を止めてしまった。
　そして中の人もこちらに気付いた。
　立ち去る前にドアが開き、声をかけられてしまう、
「何やら困りごとがあるようだね
　その悩み、この僕にに預けてはみないか？」
　部屋に一人だけいたのは、昨日のアイツだった。